JPS6366674B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明はプリンタ用のリボンカートリツジに関
する。特にカートリツジ装填前に内部のリボンリ
ールが不所望に回転することのないよう拘束して
おく手段を有するリボンカートリツジに関する。
またそのようなカートリツジをプリンタに装填し
たとき上記リボンリールが適宜回転できるよう上
記の拘束が解除され得るような構造を有するカー
トリツジに関する。

背景技術の説明 リボンカートリツジというのは、プリンタへの
リボン装填を非常に楽にして呉れる。例えばリボ
ンの径路に通す不愉快な作業は、その殆んど若し
くは全部がそのようなリボンカートリツジを用い
れば不要になる。しかしこの利点は、そのカート
リツジの処理中にその中からリボンが引出されて
たるみが生じたりすると、人をいらいらさせるよ
うなもつれがリボンに生じて必ずしも好ましい結
果をもたらさないこともある。印刷中にリボンに
沿つて印刷電極が動くようなプリンタの場合、リ
ボンを手操作したことによりひだや捩れが不注意
に生じると印刷ヘツドを損傷する可能性もある。

リボンをその径路に通すためのループがたまた
ま引出された場合に生じるであろう幾つかの問題
点を回避するために、リボンにその取扱い中にた
るみが生じないようにするとともに、印刷中には
通常のリボン移動を行なえるようにすることが望
ましい。このように、リボンを装填する前などは
カートリツジ中にリボンを確実に拘束しておく
が、装填時にはそのような拘束が簡前に解放され
るというような拘束手段を有するカートリツジを
コストを殆んど増すことなく具限できることが望
ましい。

発明の概要 ここに開示するリボンカートリツジには、第１
及び第２の２個のリボンリールが同軸上に内蔵さ
れている。そのカートリツジの床に形成されてい
る可撓性のブレード（薄片）が両リールを互いに
押しつけるとともにそれらを上部カバーに向かつ
て押しつけ、両リールを動かないよう拘束してい
る。好適な実施例では上部カバーの隣りのリール
面には突起が形成され、それが上部カバーの内面
の対応する突起と噛み合つてリールを回転するこ
とのないよう拘束している。両リールをそのよう
に拘束することによつて、カートリツジのリール
室内部でリールがシフトしないようになつてい
る。またこの構造によれば、カートリツジを落し
たり、またそれが好ましくない用い方をされたり
しても損傷しにくい。

支持枠に装填する際、回転可能な装填部材の鉤
状のアームがカートリツジの底部の開口に入り込
み、弾性のあるブレード（拘束手段）に、カム作
用する端部で係合する。そしてその装填部材がク
ランプ（係止）位置まで回されると、そのカム作
用する端部がそのブレードの突起部をカートリツ
ジの床面に向かつて押し、これによつて両リール
を、自由に回転できるような通常の動作位置まで
下げてその拘束状態を解放する。如上のように弾
性のあるブレードを制御すれば、そのアームは両
リールを解放するだけでなく、カートリツジを支
持枠にしつかりと保持する働ききも生じる。

本発明の好適な実施例の場合、その装填部材は
リンク部材を介して張力制御兼リボン駆動手段に
下記のように結合されている。即ち、その装填部
材がその装填位置に回転されるとき、プリンタ動
作中のリボンを挾持する張力制御兼リボン駆動手
段が、カートリツジの案内アームにより与えられ
るリボン径路を遮らない位置に引込むように結合
されている。装填部材をその動作位置に回転させ
るとき、張力制御兼リボン給送手段は、通常の印
刷動作の為にリボン径路を再形成するよう自由に
される。

実施例の説明 第１図及び第２図に示すリボンカートリツジ１
０は、衝撃に強いポリスチレンで成形されている
ことが好ましい容器１２を含む。この容器１２
は、ほぼ平坦な床１６と側壁１８とからなる基部
１４を含む。基部１４は、その側壁１８で支える
カバー２２とともにリボン室２０を形成する。

リボン室２０へ手を差し込めるよう、カバー２
２がヒンジ２４及び２６によつて回転できるよう
装着される。そしてそれらのヒンジ２４及び２６
と協働する引掛（ラツチ）部材２８及び３０を用
いて側壁１８に留められる。代替例として、カバ
ー２２は他の永続的な手段によつて側壁１８と一
体となるよう装着若しくは固着され、これによつ
てほぼ密閉された容器１２を形成していてもよ
い。

床１６には駆動用の開口３２が形成される。こ
こには床１６の隣りにカラー３６を有するシリン
ダ状のベアリング突起３４がある。このシリンダ
状のベアリング突起３４上にはリボン４２用の第
１リール４０（好ましくは供給リール）のコア
（巻き芯）３８が滑動回転できるよう配設される。
またリボン室２０には第２のリール４４（好まし
くは巻取りリール）も配設される。第２のリール
４４はフランジ４６とコア４８とを含み、特にコ
ア４８は前述のコア３８と同軸上にその上で回転
できるようになつている。コア４８の中心から軸
方向に延びているのはシリンダ状のつまみ５０で
あり、これは取扱者が第２のリール４４を手で回
転できるようにするため端部５２で区切られた間
口を通してカバー２２から突出している。

容器１２の中には、がつちりとした溝のような
形状の突出する案内アーム６０，６１，６２及び
６３（第１図参照）が成形される。これらは、リ
ール４０からリール４４に延びるリボン径路に沿
つてリボン４２を案内する働らきをもつ。これら
の案内アーム６０乃至６３上には、角のとれた案
内面６６が複数個支持される。これらはリボンと
接し、これによつてループ状のリボン４２がリボ
ン室２０の外部へ延出せるよう、側壁１８の開口
６８とともにリボン径路を形成する。案内アーム
６０乃至６３は、３個のリボンに作用を加えられ
るようにするための開口６８，７０，７２をリボ
ン径路に沿つて形成しており、そこではリボン４
２の全ての面が露呈されていて、プリンタ側の張
力付与用の制動器７４（これは衝撃吸収ローラ即
ちシヨツクローラ７３及び加圧ローラ７５と協働
している）、印刷ヘツド７６、及び支持枠８０に
装着された１対の駆動ローラ７８（第１図に想像
線で示す）の如き各手段と相互作用するようにな
つている。

本発明によれば、リボンリールの拘束手段とし
て１個若しくは複数個の、弾性ブレード８２のよ
うな弾性部材が容器１２の床１６上に配列され
る。これは第１のリール４０のコア３８を押しつ
けるようベアリング突起３４に向つて傾いてい
る。各弾性ブレード８２上にはパツド８４が設け
られ、これがコア３８の外側の周面と係合する。
コア３８の軸廻りの力を平衡させるために、弾性
ブレード８２は互いに対称な位置に１対設けられ
ていることが望ましい。またコストを低くするた
め弾性ブレード８２は底部１４の一部として成形
されることが望ましい。

コア４８上の、カバー２２に隣接する面には、
カバー２２の内面に形成された一連の突起１０２
と噛み合うよう該突起に対応した形状の複数個の
突起１００（第４図参照）の如き一連の凹凸が設
けられている。突起群１００及び１０２は、非対
称な角度の歯を有することが望ましい。これらの
歯は、互いに係合するとき、リボン４２をリール
４４上に（第１図の反時計廻り方向に）巻付ける
回転方向についてコア４８の回転に抗する適度の
抵抗を与えるとともに、リボン４２がリール４４
からほどける方向について突起１００及び１０２
が互いに干渉し合つて回転を生じさせないように
する。

ここで、カートリツジ１０を支持枠８０に装填
する場合を考察してみよう。２組の案内用の畝部
２０２に作用する２個のタブ２００がプリンタ側
に適宜位置付けられているので、カートリツジ１
０を適正な向きで装填させ易くなつている。リブ
付きの駆動キー２０４（第２図参照）が駆動用の
開口３２に入れるよう、タブ２００とともにプリ
ンタ側に位置付けられている。この駆動キー２０
４はコア４８の係合用の凹み（図示せず）の中に
延び、リボン駆動のため連結される。リブ付きの
駆動キー２０５はベアリング２０８中に支持され
た軸２０６に装着されている。

装着し易いように、ベアリング２０８は（例え
ばアセタールプラスチツクを用いてフランジ２１
０と一体に形成されることが望ましい。尚フラン
ジ２１０は支持枠８０のタブ２１２中に拘束され
ている。軸２０６とともに回転するよう結合され
たプーリ２１６の周囲にはケーブル２１４が巻か
れており、これによつて図示しない駆動系から回
転運動が伝えられる。フランジ２１０は、ベアリ
ング２０８を取囲む凹み２１８を有し、これによ
つて装填部材２２２（第６図）のワツシヤのよう
な円形部材２２２を受取る。装填部材２２２は、
取扱者が操作できる把持部即ちレバー２２４を含
むとともに、好ましくは２本の突出するアーム２
２６（弾性ブレード８２の各々に１つずつ）を含
む。

装填部材２２２の「装填」位置では、基部１４
の、カラー３６に隣接する床１６に形成された１
対の対応する開口部２２８にアーム２２６が入る
よう位置付けられる（第５図も参照）。第３図も
参照すれば分るように、アーム２２６が「装填」
位置（第３図に想像線で示す）から「クランプ
（係止）」位置（実線で示す）へ回転されるとき、
カム作用端２３０が弾性ブレード８２を床１６に
向けて駆動させるようにして相互作用が生じる。
弾性ブレード８２が押下げられると、１対のリー
ル４０及び４４が床１６に向かつて自由に移動
し、両者間の摩擦を少なくし、且つ突起１００及
び１０２同志が離れるようにしてカバー２２に対
して自由に回転できるようにする。２個のスプー
ル間の摩擦をもつと小さくするため、リール４４
はベアリング突起３４の上部に落着かせ、一方で
リール４０はカラー３６のところに落着かせる。
従つて両リールは互いに隔てられる。肩部の突起
１９がリボン室２０の中に形成されこれによつて
フランジ４６の縁からリボン４２が滑り落ちない
ようにする。

コア３８中に形成された溝２３６にアーム２２
６が入り込むような構成にすることによつてカー
トリツジ１０が小型にできる。アーム２２６をク
ランプ位置から装填位置に戻すとき、弾性ブレー
ド８２が解放され、両リール４０及び４４をカバ
ー２２に向かつて押しつけて動けないようにする
ことが理解されよう。

第６図には、カム状の突起４００及び折れ曲り
タブ４０２を含む装填部材２２２が示される。リ
ボン４２の為の径路に沿つて生じる挾持点を開く
のに２個のリンク部材４０４及び４０６が使用さ
れるが、上記のカム状突起４００及び折れ曲りタ
ブ４０２がこれらに運動を伝える。装填部材２２
２のレバー２２４を矢印の方向に回すと、リンク
部材４０４が突起４００により押されて枢支ピン
４０３の廻りに反時計廻り方向に回転する。この
回転運動はフオーク状部材４０５を通して、リン
ク部材４１０に装着されたピン４０８に伝えら
れ、枢支ピン４１２の廻りにそのリンク部材４１
０を回転させる。枢支ピン４１２の廻りに回転さ
れるリンク部材４１０は、枢支ピン４１８に支持
された枢支アーム４１６を、バネ４２０の偏倚力
に抗して反時計廻り方向に回転させる。（尚、こ
の図で装填部材２２２が良く見えるようフランジ
２１０の一部を破断して示していることに留意さ
れたい。） 枢支ピン４０３，４１２及び４１８が支持枠８
０（図には破断して示す）に装着されている。支
持枠８０の上に延びる枢支アーム４１６には、１
対の駆動ローラ７８（第１図も参照）の一方が取
付けられている。従つてカム状突起４００から伝
達される運動により両駆動ローラ７８が分離し、
これによつてカートリツジ装填時のリボン通しを
容易にしている。

リンク部材４０６は、支持枠８０に装着され且
つ案内溝４２２中に配設されたピン４２０によつ
て一部形成される径路に沿い、折れ曲りタブ４０
２によつて動かされる。その指状部４２４は、枢
支ピン４２８の廻りに回る枢支部材４２６に係合
し、バネ４３０の偏倚力に抗する力を与えて、そ
れを反時計廻り方向に回転させる。この動きは１
組の折れ曲りタブ４３２を介して枢支部材４３４
に伝えられ、それをバネ４３６の偏倚力に抗して
ピン４３５の廻りに回転させる。装填部材２２２
が装填位置に動かされるとき、リンク部材４０６
によつて伝えられる動きは、制動器７４と加圧ロ
ーラ７５とを分離させる。このような分離はカー
トリツジの装填中、リボン４２を通し易くし、且
つ開口６８（第１図参照）の中にシヨツクローラ
７３が横移動して来るようにする。

本発明の好適な実施例について上記で説明した
が、多少の変形例も可能であることは云うまでも
ない。例えば、本発明は、印刷ヘツドのキヤリア
が移動する型のプリンタや用紙のプラテンが移動
する型のプリンタなど種々のプリンタに適用でき
る。またリボンも、インクリボンや修正用又は引
剥し用のテープであつて良いし、更には磁気テー
プでも良いかもしれない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、支持体に装着された本発明のカート
リツジの斜視図である。第２図は、第１図の線２
−２に沿つてとつた断面図である。第３図は、本
発明の弾性部材に協働する手段を明隙に示すため
その一部を破断したところを含む斜視図である。
第４図は本発明のリール面と対応するカバーとを
明隙に示すためその一部を破断したところを含む
斜視図である。第５図は、本発明の観点からカー
トリツジの床面に形成した開口内にあるカートリ
ツジ装填用のアームの位置を示す部分平面図であ
る。そして第６図は、リボンを挿入し易くするた
めリボン挾持装置を引込位置に付勢するよう作用
する装填用のレバーとそのリンク部材を明隙に示
すためカートリツジの支持部の下からみた簡略図
である。 １２……容器、１４……基部、１６……床、１
８……側壁、２０……リボン室、３２……（駆動
用の）開口、３８……（第１のリールの）コア、
４０……第１のリール（好ましくは供給リール）、
３４……シリンダ状のベアリング突起、３６……
カラー、４２……リボン、４４……第２のリール
（好ましくは巻取リール）、４８……（第２のリー
ルの）コア、８０……支持枠、８２……弾性ブレ
ード、２２２……装填部材、２２６……（カム作
用する）アーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プリンタの支持部に装着されて使用されるリ
   ボンカートリツジにして、 共通の回転軸を有する第１及び第２のリボンリ
   ールと、 上記両リールの両側にあるカバー及び床、並び
   に側壁を有し、且つ上記第１のリールを上記床の
   側に、また上記第２のリールを上記カバーの側に
   配設して成る１つの容器と、 上記第１のリールと摩擦接触してそれを上記第
   ２のリールを介し上記カバーに向かつて押しつけ
   るよう上記床から突出する弾性部材と、 上記床に設けた少なくとも１個の開口であつ
   て、上記リボンカートリツジの装着時に、上記弾
   性部材の上記押し付けを解除するよう上記弾性部
   材に係合するプリンタ側の部材が上記容器に入り
   込めるよう配設された上記開口と を具備するプリンタ用のリボンカートリツジ。 ２ 上記弾性部材は、上記床と一体成形された部
   材であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載のプリンタ用のリボンカートリツジ。 ３ 上記容器のカバーと上記第２のリールとは、
   その互いに対向する面に上記押しつけ時に互いに
   係合するような凹凸を設けたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のプリンタ用のリボンカ
   ートリツジ。 ４ 上記凹凸は、上記第２のリール上のリボンの
   ほどける方向には回転を生じさせないような非対
   称な角度の一連の歯であることを特徴とする特許
   請求の範囲第３項記載のプリンタ用のリボンカー
   トリツジ。 ５ 上記弾性部材は、上記第１のリールのコアに
   摩擦接触する複数の弾性ブレードであることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載のプリンタ用
   のリボンカートリツジ。 ６ 上記弾性部材は、上記リボンカートリツジの
   装着時に上記プリンタ側の部材に係合されて上記
   リボンカートリツジを上記プリンタの支持部に係
   止する作用を為すことを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載のプリンタ用のリボンカートリツ
   ジ。