JPS595576Y2 - リボンカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はタイプライタ−等に用いられるリボンカセッ
トに関し、特にハウジング内に一対のスプールを支持し
、それらのスプール間に巻回された印字リボンを一方の
スプールから他方のスプールへ巻取り、一方のスプール
に巻回されている印字リボンの残量が少なくなったとき
、リボンの送り方向を反転して使用するリボンカセット
において、巻取り側のスプールの近くのリボン部分には
大きな張力を与えて印字リボンを巻取りスプールに固く
巻取り、巻戻し側のスプールの近くのリボン部分の張力
を小さくして印字リボンを巻戻しスプールから容易に取
出すことができるようにしたノボンカセットを提供しよ
うとするものである。

従来のこの種のリボンカセット、すなわちハウジング内
に一対のスプールを支持したタイプのものは両方のスプ
ールあるいはそのスプールに巻回された印字リボンに機
械的な抵抗を与えて印字リボンのスプールへの巻取りを
固くしているものがあった。

しかし、このようなリボンカセットで゛は印字リボンの
カセット外へ露出しているリボン部分にもかなりの張力
が加わる。

このリボン部分にかかる張力はタイプライタ−の印字部
において印字動作に同期して作動するリボンリフト機構
の円滑な動作を妨げるものであり、印字時に印字リボン
が所定の位置まで上昇し得ないことなどがあった。

この考案はこのような欠点を解消したリボンカセットに
関するものであり、以下に図面を参照して詳細に説明す
る。

図において、リボンカセット１は底板２とその底板２上
に固定され、側壁３ａおよび上壁３ｂを有するカバー３
とよりなるハウジング４を有している。

このハウジング４は第１図に示すように左右両端部にス
プール５を収納したスプール保持部６が形成されている
。

一方のスプール保持部６から他方のスプール保持部６に
向かって互いに連結腕７が形成されており、この左右の
連結腕７，７は中央部で連結されて、ハウジング４を一
体にしている。

第１図に示すように各スプール保持部６と連結腕７との
境界付近の側壁３ａにはスリット状の開口８がそれぞれ
縦長に形成されている。

それぞれのスプール５は第２図にその一方を示すように
スプール保持部６で底板２上に回動可能に支持されてい
る。

このスプール５は横断面円形の巻軸部９とその巻軸部９
の上下に一対のフランジ部１０が形成されている。

上側のフランジ部１０の上方には手動つ°まみ１１が一
体に形成されており、この手動つまみ１１は上壁３ｂに
形成された円孔（図示せず）を通してハウジング４外方
へ突出している。

スプール５下面の中央には上下方向に延びた支持穴１２
が形成され、その支持穴１２の近くにそれと平行な駆動
穴１３が形成されている。

前記支持穴１２にはタイプライタ一本体のリボン送り機
構を支持する基台１４に固定された支持軸１５が嵌入さ
れる。

また、この支持軸１５には印字動作と関連して駆動され
る送り車１６が回動可能に支持されている。

この送り車１６上に支持軸１５と平行に駆動ピン１７が
植設されており、この駆動ピン１７は取付状態において
スプール５の駆動穴１３に嵌入されている。

前記それぞれのスプール５の巻軸部９には印字ノボン１
８の各端が固定されるとともにその印字ノボン１Ｂが巻
回されている。

この印字リボン１８は一方のスプール５から巻戻される
と開口８からハウジング４外方へ導き出され、他方の開
口３から再びハウジング４内へ案内されるとともに他方
のスプール５に巻取られる。

２０は案内部材であり、底板２と上壁３ｂとの間に固定
された支持軸２１に回動可能に支持されている。

この案内部材２０は第３図に拡大斜視図で示すように印
字リボン１８が掛けられた作動アーム部２０ ａと、支
持軸２１を中心として作動アーム部２０ ａと反対の方
向へ延びた押えアーム部２０ｂとが形成されている。

これら両アーム部２０ ａ、 ２０ ｂの上下方向の長
さ寸法は印字リボン１８の幅寸法よりも十分に大である
。

２２は掛止部材であり、案内部材２０の押えアーム部２
０ ｂと対向してハウジング４の側壁３ａに固定されて
いる。

この掛止部材２２はポリウレタンフォームなどの軟質の
プラスチックにより形成されている。

案内部材２０の上端部には前記両アーム部２０ａ、２０
ｂと平行に水平方向に延びた一対のアーム２３、２４
が形成されている。

作動アーム部２０ ａと同方向へ延びたアーム２３はカ
バー３の上壁３ｂ下面から垂下したストッパ２５と保合
可能であり、押えアーム部２０ ｂと同方向へ延びたア
ーム２４はハ■クジング４の側壁３ａと係合可能である
。

このような構成のリボンカセット１において、第１図に
示すように右側のスプール５に巻回されている印字リボ
ン１Ｂを巻戻して、左側のスプール５に巻取る場合には
、右側の案内部材２０は作動アーム部２０ ａに掛けら
れた印字リボン１８が開口８方向へ送られるたびにその
印字リボン１８の送り方向の張力により第１図において
反時計方向へ回動付勢されるため押えアーム部２０ ｂ
と掛止部材２２とが離間されてアーム２３とストッパ２
５とが当接した位置に保持される。

従って、このとき、印字リボン１Ｂは押えアーム部２０
ｂと掛止部材２２との間で挾持されていないから、こ
れらの間を印字リボン１８が通るときに、押えアーム部
２０ ｂと掛止部材２２とから印字リボン１８がまさつ
抵抗を受けることはない。

一方、左側の案内部材２０は開口８から左側のスプール
５に向って送られてきた印字リボン１８の送り方向の張
力により作動アーム部２０ ａが押圧されて第１図にお
いて反時計方向に回動される。

従って押えアーム部２０ ｂは掛止部材２２方向へ移動
され、それら両者間を通る印字リボン１８を挟持するこ
とにより印字リボン１８にまさつ抵抗を与えている。

それによって巻取り側である左側のスプール５と押えア
ーム部２０ ｂとの間のリボン部分にかかる張力は、他
のリボン部分にかかる張力に比べて十分大きくなり、印
字リボン１Ｂを巻取り側のスプール５に固く巻取ること
ができる。

また、巻戻し側のスプール５から巻取り側の案内部材２
０までのリボン部分にかかる抵抗が小さいため、このリ
ボン部分にかかる張力は小さい。

従ってハウジング４外へ露出したリボン部分を挿通した
タイプライタ−のリボンリフト装置のリボンガイドが印
字動作に伴って下方の休止位置から上方の印字位置へ移
動するとき、そのリボンガイドにより、印字リボン１８
が引っ張られると巻戻し側のスプール５から印字リボン
１Ｂが引き出されて露出したリボン部分が緊張状態にな
ることはない。

そのためリボンガイドの印字位置への上昇が印字リボン
１Ｂによる抵抗が小さい状態で行うことができる。

しかも、リボンガイドの上昇時にそのリボンガイド内に
挿通された印字リボン１８が相対的に下方へ引かれる力
が小さいため、印字リボン１８が幅方向において腰折れ
状態になることがなく、印字された文字の上部が切れた
りすることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案によるリボンカセットを土壁を除いて
示す部分断面図、第２図は第１図をＩＩＩＩ方向から見
た断面図、第３図は部分拡大斜視図である。 図中４はハウジング、５はスプール、１８は印字ノボン
、２０は案内部材、２０ ａは作動アーム部、２０ｂは
押えアーム部、２２は掛止部材、２５はストッパである
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ハウジング内に一対のスプールを回動可能に支持し、一
   方のスプールに巻回された印字リボンを前記ハウジング
   の側壁に形成された一対の開口の一方からハウジング外
   へ供給し、他方の開口からハウジング内へ導入して他方
   のスプールに巻回する巻戻し可能なリボンカセットにお
   いて、前記ハウジング内で前記それぞれのスプールと開
   口との間に回動可能に支持されるとともに前記印字リボ
   ンが常時接触するようにされた作動アーム部と必要時に
   印字リボンに接触するようにされた押えアーム部とを有
   する案内部材と、 前記印字リボンを間に置いて前記押えアーム部と対向す
   るように前記ハウジングに設けられた掛止部材と、 前記案内部材が印字リボンの移動に基づきその押えアー
   ム部と前記掛止部とが離間するように付勢されたとき、
   その案内部材と当接するストッパと、 を有し、前記印字リボンがいずれかのスプールに巻取ら
   れる場合にはその印字リボンを巻取るスプール側に配置
   された案内部材が前記印字リボンの送り方向の張力によ
   り前記押えアーム部と前記掛止部材とにより前記印字リ
   ボンを挟持する方向に回動されて、前記印字リボンが前
   記押えアーム部と前記掛止部材との間を通るときにまさ
   つ抵抗を与え、前記印字リボンを巻戻すスプール側に配
   置された案内部材が前記印字リボンの送り方向の張力に
   より前記ストッパと係合する方向に回動されて前記押え
   アーム部と前記掛止部材とを離間させて、前記印字リボ
   ンが前記押えアーム部と前記掛止部材との間を通るとき
   にまさり抵抗を与えないようにしたことを特徴とするリ
   ボンカセット。