JPS6365625B2 - - Google Patents

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JPS6365625B2
JPS6365625B2 JP20210783A JP20210783A JPS6365625B2 JP S6365625 B2 JPS6365625 B2 JP S6365625B2 JP 20210783 A JP20210783 A JP 20210783A JP 20210783 A JP20210783 A JP 20210783A JP S6365625 B2 JPS6365625 B2 JP S6365625B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum powder
rosin acid
cement composition
powder
treated
Prior art date
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Expired
Application number
JP20210783A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6096558A (ja
Inventor
Osamu Nakagawa
Takao Furusawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP20210783A priority Critical patent/JPS6096558A/ja
Publication of JPS6096558A publication Critical patent/JPS6096558A/ja
Publication of JPS6365625B2 publication Critical patent/JPS6365625B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アルミニウム粉末含有膨脹性セメン
ト組成物に係り、さらに詳しくは、膨脹開始遅延
性の膨脹性セメント組成物に関する。 モルタル、コンクリート、グラウト等の総称で
あるセメント組成物に、アルミニウム粉末を添加
することにより膨脹性を付与し、密着性を向上さ
せる手法が、プレパツクドコンクリート工法にお
ける注入モルタル、逆打ちコンクリート工法にお
けるコンクリートに広く採用されている。セメン
ト組成物中に添加したアルミニウム粉末は、セメ
ントの水和により生成するアルカリ性物質と反応
して水素ガスを発生し、該水素ガスが微細な気泡
となつてセメント組成物を膨脹させる。アルミニ
ウム粉末の添加によるセメント組成物の発泡、膨
脹はセメントの水和反応と共に早く起るので、セ
メント組成物の混練から施工までにかなりの時間
が経過する場合、その経過時間内に発泡が進行
し、施工後の発泡による有効な膨脹が得られな
い。近年、特に施工量の大型化、セメント組成物
混練の外注傾向の増大化等により、アルミニウム
粉末を添加したセメント組成物の混練から施工さ
れるまでの経過時間は延長される傾向にあり、ま
た、アルミニウム粉末添加によるセメント組成物
の膨脹速度は温度が高い程速く、高温時における
施工には大きな問題となる。 アルミニウム粉末を含有するセメント組成物の
膨脹開始時間を遅延させる方法として、アルミニ
ウム粉末と凝結遅延剤とを併用し、セメントの水
和反応の開始を遅延させ、アルミニウム粉末と反
応するアルカリ性物質の生成を遅らせる方法は、
当業者であれば容易に採用し得るが、セメント組
成物の膨脹開始時間を大巾に遅延させるには凝結
遅延剤を大量に添加する必要があり、このためセ
メント組成物が異常凝結を起す等の弊害もあるの
で、有効な方法とは言い難い。特開昭58−60650
号公報にはアルミニウム粉末を酸素含有雰囲気中
で加熱処理し、酸化被膜を形成せしめたアルミニ
ウム粉末をセメント組成物中に添加し、酸化被膜
がセメント組成物中のアルカリ性物質により消費
されるまでの間、アルミニウムとアルカリ性物質
との接触を遮断することにより、膨脹開始時間を
遅延させる方法が提案されている。該方法は、極
めて有効な方法ではあるが、アルミニウム粉末の
酸素含有雰囲気中での加熱処理による酸化被膜の
形成処理は、アルミニウム粉末の急激な酸化によ
る爆発の危険性が大きく、工業的規模で行うには
問題がある。 本発明は膨脹開始時間遅延性のアルミニウム粉
末含有膨脹性セメント組成物を提供することを目
的とし、該セメント組成物にに用いる前処理され
たアルミニウム粉末を提供することを別の目的と
する。 本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究
した結果、ロジン酸の有機溶剤溶液に浸漬処理し
たアルミニウム粉末を添加含有せしめたセメント
組成物が膨脹開始時間遅延性を示し、かつ、前記
溶液中のロジン酸濃度により、膨脹開始遅延時間
が異なることを見出し、本発明を完成した。 本発明は、ロジン酸含有有機溶剤溶液に浸漬処
理したアルミニウム粉末を含有することを特徴と
するセメント組成物である。 本発明のセメント組成物は、ロジン酸含有有機
溶剤溶液に浸漬後、乾燥処理を施したアルミニウ
ム粉末(以下「処理粉末」という。)を含有せし
めた、膨脹性の、かつ、膨脹開始遅延性のモルタ
ル、コンクリート、グラウト等を総称するセメン
ト組成物である。 本発明において、処理粉末は、セメント組成物
膨脹剤として一般に使用されている、日本工業規
格JIS・K−5906「塗料用アルミニウム粉」第2種
または第1種の規格に合格する標準篩88μ残2%
以下のアルミニウム粉末を、ロジン酸またはロジ
ン酸含有物質を有機溶剤に溶解した溶液(以下
「ロジン酸溶液」という。)に浸漬後別し乾燥処
理したものである。 本発明において使用するロジン酸は、ガムロジ
ン中に含まれる樹脂酸等の酸基含有物質の総称で
あり、ロジンから抽出またはその他の方法で得ら
れるが、かかる処理を行なう前の未処理のロジン
を使用することもできる。有機溶剤としては、ロ
ジン酸の溶解度が大きく、沸点が低く、かつ、ア
ルミニウムに対して不活性なものであればいずれ
をも使用することができるが、溶解度、沸点、お
よびその他の諸因子を考慮してエチルアルコール
が好ましく使用される。 アルミニウム粉末を浸漬処理するに際し、ロジ
ン酸溶液中のロジン酸の濃度が大きくなるにつ
れ、得られた処理粉末を含有せしめたセメント組
成物の膨脹開始時間の遅延効果(以下単に「遅延
効果」という。)が、添付第1図に示すごとく、
大きくなる傾向にある。ロジン酸濃度が約50重量
%になると、乾燥処理によりアルミニウム粉末の
固結が強くなり、始めの粉末状態にまで戻すこと
が困難となるので、ロジン酸濃度の上限は50重量
%、好ましくは35重量%である。また、ロジン酸
濃度が1%未満の場合には実用上有効な遅延効果
が得られない。したがつて、アルミニウム粉末浸
漬用のロジン酸溶液中のロジン酸濃度は、1〜50
重量%、好ましくは5〜35重量%である。 所望の遅延効果を有する処理粉末は、以下の方
法で得ることができる。遅延効果に対応するロジ
ン酸濃度のロジン酸溶液を得るべく、ロジン酸ま
たはロジンを有機溶剤に溶解し、不溶解分がある
場合には、それを別して得られるロジン酸溶液
に、アルミニウム粉末を加え、室温下約1時間撹
拌して浸漬処理を行う。ロジン酸溶液に対するア
ルミニウム粉末の仕込割合は、作業が円滑に進行
する限り任意に選択できるが、一般には10:1重
量比程度である。アルミニウム粉末は、浸漬処理
後、常法により別し、乾燥処理する。乾燥は、
50℃以下の低温で行うのが好ましい。乾燥後のア
ルミニウム粉末は、弱い固結を起しているので、
これをほぐすように粉砕操作を加え、原料アルミ
ニウム粉末と同程度の粉末状態に戻し、処理粉末
とする。 本発明において、処理粉末を添加含有せしめた
セメント組成物は、遅延効果を示すが、遅延効果
の発現は処理粉末の表面に形成されたロジン酸被
膜によるものと想定される。また、遅延効果の発
現は、セメント組成物に使用する材料、特にセメ
ントの種類、配合、混練方法、温度および原料ア
ルミニウムの特性ならびに処理粉末の処理条件等
により変化するので効果の確認試験をあらかじめ
行うことが望ましい。遅延効果の所望値は、施工
法、施工条件等により異るが、一般には10〜60分
程度である。 本発明で使用する処理粉末は遅延効果の発現後
は、従来の未処理アルミニウム粉末と同様の膨脹
性を示すので、そのセメント組成物への添加量、
添加方法ならびにそれを添加したセメント組成物
の用途、施工方法等は、従来採用されている未処
理アルミニウム粉末を使用する場合と同様に扱う
ことができる。 本発明は、膨脹性セメント組成物に使用するア
ルミニウム粉末のロジン酸処理という、極めて簡
単な手段で、該セメント組成物の膨脹開始時間を
任意に制御し得るセメント組成物を提供するもの
であり、その産業的意義は極めて大きい。 以下、本発明の一実施態様を示す実施例によ
り、さらに詳細に説明する。ただし、本発明の範
囲は、下記実施例により何等限定されるものでは
ない。 実施例 1 注入モルタル (1) 処理粉末の調整 ロジン酸(記号DIP:DIPROSIN A−100
東邦化学工業(株)製)およびガムロジン(記号
GUR:東邦化学工業(株)発売)をエタノール溶
液に溶解し、不溶解分を別し、2〜50重量%
濃度の各種濃度のロジン酸溶液およびロジン溶
液を調製した。調整した溶液50gに、モルタ
ル、コンクリート用として一般に使用されてい
るアルミニウム粉末(使用記号Al:アルミニ
ウム粉末#500、中島金属(株)製)5gを加え、
室温下に1時間撹拌した後、吸引過し、40℃
の温度下に24時間乾燥した。得られた乾燥粉末
を乳鉢で軽く粉砕し、処理粉末を調整した。 (2) 注入モルタルの調整 前記調整した処理粉末を配合した、また比較
として未処理のアルミニウム粉末を配合したフ
ロー値(Pロート流下時間)が18±2秒の注入
モルタルを練り上げた。練り上り温度は23℃で
あつた。 注入モルタルの混練に用いた各種材料および
配合条件は下記の通りとした。 (イ) 使用材料 セメント(記号C):アサノ普通ポルトラ
ンドセメント フライアツシユ(記号F):比重2.17、粉
末度3240cm2/g(電源開発社製) 砂(記号S):柏崎砂丘砂 分散剤(記号PZ−8):ポゾリスNo.8(ポ
ゾリス物産(株)発売) アルミニウム粉末(記号Al):処理粉末未
処理粉末 水(記号W) (ロ) 配合条件 W/(C+F)=0.46、S/(C+F)=
1.0、F/(C+F)=0.2、PZ−8/(C+
F)=0.25%、Al/(C+F)=0.01% (3) 試験 練り上げた注入モルタルを用い、下記の諸試
験を行つた。 試験結果を第1表に示す。また、ロジン酸
(DIP)濃度と膨脹開始時間の関係を第1図に
示す。 (イ) 膨脹率およびブリージング率の測定 日本建築学会制定「建築工事標準仕様書
JASS5鉄筋コンクリート工事」記載の
JASS5T−701「プレパツクドコンクリート用
注入モルタルの試験方法」に基づいて測定し
た。また、前記フロー値の測定もこの試験方
法に基づいて測定した。 (ロ) 膨脹開始時間の測定 直径10cm×高さ20cmの型わくに、前記調製
した注入モルタルを型わくの上面まで満た
し、該注入モルタルの上面に直径9cm×厚さ
3mmのアクリル板を置き、該アクリル板の時
間的変位をダイヤルゲージを用いて測定し
た。 注入モルタルは、型わくに充填した直後は
その上面にブリージング水が存在し、注入モ
ルタル本体の上面は、ブリージング水層の深
さ分だけ下位にあるが、膨脹につれ注入モル
タル本体の上面が、型わく上面に達する。こ
の時点を膨脹開始時間として測定する。
【表】 実施例 2 注入モルタル: アルミニウム粉末のロジン酸溶液中への浸漬時
間を、3時間とした以外に実施例1と同様に処理
して処理粉末を得た。 得られた処理粉末を用いて、実施例1と同一の
条件で注入モルタルを混練し、得られた注入モル
タルについて実施例1と同様にして膨脹開始時間
を測定した。 膨脹開始時間の測定結果は、実施例1と同一濃
度で処理したものについて実施例1と同一の値を
示した。 実施例 3 逆打ちコンクリート工法用コンクリート 下記使用材料および配合条件でベースコンクリ
ートを作り、これに流動化剤およびロジン酸
(DIP)20%溶液に1時間浸漬して処理した処理
粉末、および比較として未処理のアルミニウム粉
末を添加して流動化し、得られた流動化コンクリ
ートについて実施例1と同様にして諸試験を行つ
た。諸試験は20℃および30℃の2基準で行い、型
わくは直径15cm×高さ30cmのものを用いた。 諸試験の結果を第2表に示す。 (イ) 使用材料 下記以外は実施例1と同一の材料を使用 細骨材:大井川産 粗骨材:青梅産砕石MS=20mm 流動化剤:NP−20(ポゾリス物産(株)発売、
市販流動化剤) (ロ) コンクリート配合条件(重量基準) ベースコンクリート
【表】 上記ベースコンクリートに、流動化剤800ml、
処理粉末または未処理粉末0.016重量%を添加。
【表】 実施例1〜3から明らかな如く、ロジン酸溶液
に浸漬処理したアルミニウム粉末を含有するセメ
ント組成物は、膨脹開始遅延性を示し、かつ、ア
ルミニウム粉末のロジン酸溶液での浸漬処理条件
を変えることにより、膨脹開始時間を任意に制御
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図 ロジン酸溶液中のロジン酸濃度と、該
溶液で処理した処理粉末を含有するセメント組成
物の膨脹開始遅延時間の関係を表わす曲線。 たて軸:遅延時間(分)、横軸:ロジン酸濃度
(重量%)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ロジン酸含有有機溶剤溶液に浸漬処理したア
    ルミニウム粉末を含有することを特徴とするセメ
    ント組成物。
JP20210783A 1983-10-28 1983-10-28 セメント組成物 Granted JPS6096558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20210783A JPS6096558A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 セメント組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20210783A JPS6096558A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 セメント組成物

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Publication Number Publication Date
JPS6096558A JPS6096558A (ja) 1985-05-30
JPS6365625B2 true JPS6365625B2 (ja) 1988-12-16

Family

ID=16452075

Family Applications (1)

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JP20210783A Granted JPS6096558A (ja) 1983-10-28 1983-10-28 セメント組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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ITPN20020033A1 (it) * 2002-05-20 2003-11-20 Mirella Zampieri Conglomerato cementizio autolivellante per il riempimento e la sigillatura di scavi di canalette, trincee, fognature e simili e per opere di

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JPS6096558A (ja) 1985-05-30

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