JP4374112B2 - 軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽量気泡コンクリートの製造方法に関するものである。更に詳しくは、軽量気泡コンクリート内部に配された補強材上下の空洞を小さくすことができ、前記空洞に起因する製品強度の低下や、空洞状クラックの発生を生じることなく、軽量気泡コンクリートを効率的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軽量気泡コンクリート(以下、ALCと称する)は、コンクリートに比べて多孔質であるため、軽量性および断熱性がすぐれており、これらの特性を生かして建築材料として広く使用されている。
【0003】
このようなALCは、一般には次のような製造工程により製造されている。
【0004】
すなわち、まず珪酸質原料、石灰質原料、石膏および発泡剤からなる主原料に水を加え、ミキサーで混練することによりスラリーとなし、次に、このスラリーを、予め補強材を配した型枠に流し込む。この型枠内では、前記発泡剤による発泡と硬化が同時に行われる。その後、半硬化体をピアノ線などで所定の寸法に切断し、オートクレーブにより高温高圧蒸気養生することによりALCと成す。
【0005】
そして、上記珪酸質原料としては珪石または珪砂が、上記石灰質原料としては生石灰とセメントが、また上記発泡剤としては金属アルミニウムが、一般的に使用されている。
【0006】
なお、発泡剤としての金属アルミニウムは、アルミアトマイズまたは予め荒粉砕したアルミニウム箔を原料として用い、その原料に粉砕助剤として脂肪酸を添加して、水面拡散面積が5000cm2 〜20000cm2 になるまで粉砕した後、脂肪酸の量を0.3重量%以下まで除去してから実用に供されていた。
【0007】
ここで、アルミアトマイズとは、溶解したアルミニウムを霧状に噴き出して微粒子としたアルミ粉のことであり、荒粉砕したアルミニウム箔とは、通常予め数mmに荒粉砕されたものである。
【0008】
そして、金属アルミニウムには、常圧で不活性な気体の雰囲気中で粉砕した乾式粉砕による金属アルミニウム粉末と、炭化水素系の有機溶媒を加えて粉砕した湿式粉砕による金属アルミニウム粉末とが知られており、通常のALCの製造においては、これら乾式粉砕による金属アルミニウム粉末および湿式粉砕による金属アルミニウム粉末のいずれかが使用されていた。
【0009】
しかるに、従来のALCの製造においては、ALCの内部に配された補強材の上下に大きな空洞が発生し、著しい場合には空洞状のクラックを発生して、製品強度の低下などの不具合を招くという問題があった。
【0010】
すなわち、図2に示したように、ALCを製造する場合には、補強材2を配置した型枠1内に、前記主原料および水をミキサーで混合したものを打設して発泡させ、半硬化体3となすが、この場合に、発泡剤として乾式粉砕した金属アルミニウム粉末のみを使用した場合には、型枠1内に打設後数分で発泡が始まり、20分から50分で最大高さになり、ほぼそのままで半硬化状態となる。
このときには、図3に示したように、発泡方向(矢印方向)後方の下側補強材2の下側に空洞5が形成されたまま半硬化する場合が多くあり、その結果、ALC製品の強度、すなわち小口面の補強材下部引張強度が低下する。著しい場合には、図3および図4に示したように、製品表面に空洞状のクラック6を形成して前記の強度がさらに低下し、しかもALC製品の外観を著しく阻害し、不良品となることがあった。
【0011】
また、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末のみを使用した場合には、型枠1内に打設後数分で発泡が始まり、20分から50分で最大高さになるが、その後、ある程度沈降するため、型枠1内に配された発泡方向後方の補強材2の下の空洞は縮小され解消するが、補強材が沈降することから、図3に示したように、発泡方向前方の補強材2の上側に空洞7が形成された状態で半硬化する場合が多くあり、その結果、ALC製品の前記の補強材上部引張強度が低下し、同様に著しい場合には、図3および図4に示したように、製品表面に空洞状のクラック8を形成してALC製品の前記の強度が低下するとともに外観を著しく阻害することになるという問題があった。
【0012】
なお、発泡剤である金属アルミニウム粉末として、乾式粉砕したものと、湿式粉砕したものとに、前記沈降量の差がでる理由については、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末に微量に残った炭化水素系の有機溶媒によること、あるいは、粉砕によってできたアルミニウム粉末の形状の差によることなどが考えられるが、正確なことについてはいまだに解明されていない。
【0013】
上記空洞に起因する問題を解決するための従来技術としては、乾式粉砕による金属アルミニウム粉末を使用し、その比表面積などの粉末度を規制することによって、ALCの内部に配された補強材の上側に発生しやすい空洞状のクラックを無くすことが特開平11−157956号公報に、また湿式粉砕による金属アルミニウム粉末を使用することによって、前記補強材の下側に発生しやすい空洞状のクラックを無くすことが特開平62−162678号公報に、それぞれ開示されている。
【0014】
しかしながら、乾式粉砕による金属アルミニウム粉末のみを使用する場合には、ALCの内部に配された補強材の上側に発生する空洞は減少するものの、発泡方向後方の補強材下側には依然として大きな空洞が発生し、著しい場合には空洞状のクラックが発生することがあった。また、湿式粉砕による金属アルミニウム粉末のみを使用する場合には、ALCの内部に配された補強材の下側に発生する空洞は減少するものの、発泡方向前方の補強材上側には依然として大きな空洞が発生し、著しい場合には空洞状のクラックが発生して、前記の強度の低下と外観を阻害させることがあった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0016】
したがって、本発明の目的は、ALC内部に配された補強材の上側と下側の両方の空洞を小さくすことができ、前記空洞に起因する製品強度の低下や、空洞状クラックの発生を生じることなく、ALCを効率的に製造する方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のALCの製造方法は、珪酸質原料、石灰質原料、石膏および発泡剤からなる主原料に水を加え、これを内部に補強材を配置した型枠内に打設して半硬化体と成し、この半硬化体を高温高圧蒸気養生することからなる軽量気泡コンクリートの製造方法において、前記発泡剤として、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末とを、混合重量比1:6〜6:1で混合使用することを特徴とする。
【0018】
なお、本発明のALCの製造方法においては、前記乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と前記湿式粉砕した金属アルミニウム粉末との混合重量比が1:4〜4:1の間にあること、前記型枠内に打設する際の打設温度が40〜50℃であること、前記乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と前記湿式粉砕した金属アルミニウム粉末との合計1重量部に対し水15〜60重量部を予め混合したものを発泡剤とすること、および前記金属アルミニウム粉末と混合する水のpHが5.5〜8.5、かつ水の温度が30℃以下であることが、いずれも好ましい条件であり、これらの条件を適用することによって、一層優れた効果の取得を期待することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のALCの製造方法について詳述する。
【0020】
本発明のALCの製造方法は、珪酸質原料、石灰質原料、石膏および発泡剤からなる主原料に水を加え、これを内部に補強材を配置した型枠内に打設して半硬化体と成し、この半硬化体を高温高圧蒸気養生することを基本構成とする。
【0021】
ここで、上記珪酸質原料としては珪石または珪砂を、上記石灰質原料としては生石灰とセメントを、また上記発泡剤としては乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と湿式粉砕した金属アルミニウム粉末との混合物を使用する。
【0022】
ALCの補強材は、例えば図2に示すように型枠1内に配置するが、このような補強材2としては、鉄筋を縦横に交差させて並べ、縦横の鉄筋を互いに溶接することによりマット状に形成したもの、あるいはそのマット状体を複数枚並列に並べて連結部材により連結してカゴ状に形成したもの、さらには金網やメタルラスなどが使用される。
【0023】
なお、発泡剤として使用される乾式粉砕した金属アルミニウム粉末とは、アルミアトマイズまたは予め数mmに荒粉砕したアルミニウム箔を原料として用い、その原料に、粉砕助剤として脂肪酸を添加し、常圧で不活性な気体の雰囲気中で水面拡散面積が5000〜20000cm2になるまで粉砕した後、脂肪酸を除去して得られるアルミニウム粉末をいう。
【0024】
また、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末とは、アルミアトマイズまたは予め数mmに荒粉砕したアルミニウム箔を原料として用い、その原料に炭化水素系の有機溶媒と、粉砕助剤としての少量の脂肪酸を添加し、水面拡散面積が5000〜20000cm2になるまで粉砕した後、濾過及び脱脂して前記炭化水素系の有機溶媒と脂肪酸とを除去して得られる金属アルミニウム粉末をいう。
【0025】
乾式粉砕または湿式粉砕して金属アルミニウム粉末を製造する場合に使用する前記脂肪酸としては、ステアリン酸またはオレイン酸が代表的であり、粉砕後の炭化水素系の有機溶媒と脂肪酸との総量を、金属アルミニウム粉末に対し0.3重量%以下まで除去したものを使用するのが一般的である。また、湿式粉砕に使用する炭化水素系の有機溶媒としては、塗料用の工業ガソリンであるミネラルスピリットが代表的である。
【0026】
次に、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末としては、44μmふるい残分が20〜50重量%、水面拡散面積が4500〜12000cm2 になるまで粉砕したものが好ましく、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末としては、44μmふるい残分が10〜50重量%、水面拡散面積が4000〜10000cm2になるまで粉砕したものが好ましい。
【0027】
本発明においては、発泡剤として、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末とを混合使用することにより、上述した沈降量を適度な範囲にすることができ、その結果型枠内に配された補強材の上側および下側の両方の空洞を小さくすることができ、それによる前述の製品強度の低下や空洞状クラックの発生をなくすことができる。
【0028】
そして、本発明においては、上記乾式で粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式で粉砕した金属アルミニウム粉末との混合重量比を1:4〜4:1の範囲にすることにより、補強材の上側およびび下側の両方の空洞を一層微細なものとすることができ、ALC製品をより良質なものとすることができる。
【0029】
また、本発明においては、前記型枠内に打設する際の打設温度を40℃〜50℃の範囲とすることが望ましい。打設温度が上記の範囲未満では、半硬化にかかる時間が5時間以上となるため時間がかかりすぎ、上記の範囲を超えると、発泡半硬化後の沈下が大きく、補強材の上側に空洞ができやすくなる。ここで、半硬化にかかる時間とは、各補強材間をピアノ線で切断してパネル状とすることができる程度にまで硬化するのにかかる時間のことをいう。
【0030】
すなわち、前記型枠内に打設する際の打設温度を40℃〜50℃の範囲とすることによって、半硬化にかかる時間を短くすることができ、また補強材の上下の空洞を一層微細なものとすることができて、空洞状のクラックをなくすことができるのである。
【0031】
さらに、本発明においては、乾式で粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式で粉砕した金属アルミニウム粉末との合計1重量部に対し、水15〜60重量部を予め混合したものを、発泡剤として使用することが、乾式粉砕したアルミニウム粉末と湿式粉砕したアルミニウム粉末が均一に混ざり易くなり、かつミキサー投入時点でアルミニウム粉末が主原料と均質に混ざりやすくなることから望ましい。
【0032】
この場合の水の量が上記の範囲未満では、混合、撹拌、計量のバラツキが大きくて、ALCの発泡高さなどの管理が困難になり、上記の範囲を超えると、アルミニウムの混合撹拌装置が大きくなりすぎるなどの点で不経済となる割に効果が上がらない。
【0033】
すなわち、乾式で粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式で粉砕した金属アルミニウム粉末との合計1重量部に対し、水15〜60重量部を予め混合したものを発泡剤として使用することによって、原材料などの混合、撹拌、計量のバラツキを小さくして、ALCの発泡高さなどの管理が容易になり、またアルミニウムの混合撹拌装置が小さくてすむことなどの点で、経済的にも見合ったものとなるのである。
【0034】
なお、乾式で粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式で粉砕した金属アルミニウム粉末との合計1重量部に対し、水15〜60重量部を予め混合する場合には、水のpHを5.5〜8.5とし、かつ温度を30℃以下とすることが望ましい。
【0035】
水のpHが上記の範囲を外れると、アルミニウムが両性金属であるため、OH イオンまたはH イオンと容易に反応し、溶解槽中で保存中に水素ガスを発生してしまう傾向となる。また、水の温度が上記の範囲を越えると、溶解槽中で保存中に反応がより促進されて、水素ガスの発生が早くなる。
【0036】
すなわち、混合する水のpHを5.5〜8.5とし、かつ温度を30℃以下とすることによって、長期間安定性したアルミニウムの混合物を得ることができるばかりか、発泡が安定するのである。
【0037】
なお、本発明におけるALCとは、JIS A 5416に規定しているALCの範囲のものに限定されず、広義のALCを意味するものである。
【0038】
【実施例】
以下、本発明におけるALCの製造方法の実施例及びその比較例について詳述する。
【0039】
[実施例1〜5・比較例1〜2]
珪石粉末65重量%、早強セメント20重量%、生石灰粉末11重量%、石膏4重量%、これら固形分に対して外割で70重量%の水を加え、これに全固形分に対して外割で乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と湿式粉砕した金属アルミニウム粉末とを表1の比率で混合したもの(アルミニウムの混合割合は、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末:湿式粉砕した金属アルミニウム粉末としてあらわした。)を、全固形分に対し外割で0.06重量%添加して十分に混合し、これを型枠に45℃で打設し、発泡、半硬化させた後、ピアノ線で所定の寸法に切断したものを、オートクレーブにより高温高圧蒸気養生してALCパネルを製造し、各性状を調べた。
【0040】
なお、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末としては、大和金属粉工業社製品『ALCファイン』を用い、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末としては、東洋アルミニウム社製品『93−3040』を用いた。
【0041】
また、実施例1〜6および比較例1〜2共に、型枠に打設されてからほぼ3時間で半硬化した。
【0042】
補強材上部および下部の引張強度の測定は、ALCの上面および下面それぞれの小口から補強材まで切り欠きを入れ、建研式引張試験機を用いて測定した。
なお、測定値はJIS Z 8401、数値はASTM Designati−on E29−80により0.05単位に丸めた。
【0043】
また、引張試験を行った後、補強材の上部および下部からつながっている空洞長さ(mm)をスケールを用いて測定し、その測定値を0.5単位に丸めた。
【0044】
これらの測定・評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004374112
【0046】
[実施例6]
型枠への打設温度を55℃とした以外は、実施例1と同様の条件でALCパネルを製造し、これを測定・評価した結果を表1に併記する。
【0047】
[実施例7]
型枠への打設温度を35℃とした以外は、実施例1と同様の条件でALCパネルを製造し、これを測定・評価した結果を表1に併記する。なお、本実施例7の場合では、半硬化に要する時間が5時間以上かかった。
【0048】
表1の結果から明らかなように、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末のみを用いた比較例1においては、得られたALC製品は図3及び図4に示すように、補強材2の下側に大きな空洞5が発生し、しかも小口面の補強材下部引張強度が低下した。また、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末のみを用いた比較例2においては、発泡方向前方の補強材2上側に大きな空洞7が発生し、しかも前記の補強材上部引張強度が低下した。
これに対し、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と湿式粉砕した金属アルミニウム粉末を混合使用した実施例1〜7においては、発泡方向前方の補強材2上部の空洞7が小さく、かつ空洞状の気泡ムラや前記の強度低下も認められなかった。さらに、発泡方向後方の補強材2下側の空洞5も小さく、かつ空洞状の気泡ムラや前記の強度低下も認められなかった。
【0049】
そして、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と湿式粉砕した金属アルミニウム粉末の混合重量比が1:4〜4:1の間にある実施例1〜3においては、発泡方向前方の補強材2上部および下部の空洞7、5がさらに小さくなり、かつ空洞状の気泡ムラおよび前記の引張強度の低下も認められなかった。このことからは、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と湿式粉砕した金属アルミニウム粉末の混合重量比を1:4〜4:1の間にするのが好ましいことがわかる。
【0050】
また、打設温度が50℃を越える実施例6では、発泡方向前方の補強材2上側の空洞7がやや大きくなり、打設温度が40℃未満の実施例7では、半硬化に要する時間が長くなることから、打設温度を40〜50℃の範囲にすることが好ましいことがわかる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のALCの製造方法によれば、ALC内部に配された補強材の上側と下側の両方の空洞を小さくすることができ、この空洞に起因する製品強度の低下や、空洞状クラックの発生を生じることがないばかりか、短い半硬化時間でALCを効率的に製造することができる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で得られたALC製品の1例を示す斜視図である。
【図2】型枠内に補強材および主原料などを打設した状態を示す断面説明図である。
【図3】従来のALC製品の横断面図である。
【図4】従来のALC製品の斜視図である。
【符号の説明】
1 型枠
2 補強材
3 半硬化体
4 ALC
5 補強材下側の空洞
6 補強材下側の空洞状クラック
7 補強材上側の空洞
8 補強材上側の空洞状クラック

Claims (5)

  1. 珪酸質原料、石灰質原料、石膏および発泡剤からなる主原料に水を加え、これを内部に補強材を配置した型枠内に打設して半硬化体と成し、この半硬化体を高温高圧蒸気養生することからなる軽量気泡コンクリートの製造方法において、前記発泡剤として、乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と、湿式粉砕した金属アルミニウム粉末とを、混合重量比1:6〜6:1で混合使用することを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。
  2. 前記乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と、前記湿式粉砕した金属アルミニウム粉末との混合重量比が、1:4〜4:1の間にあることを特徴とする請求項1に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  3. 前記型枠内に打設する際の打設温度が40℃〜50℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  4. 前記乾式粉砕した金属アルミニウム粉末と、前記湿式粉砕した金属アルミニウム粉末との合計1重量部に対し、水15〜60重量部を予め混合したものを発泡剤とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
  5. 前記金属アルミニウム粉末と混合する水のpHが5.5〜8.5、かつ水の温度が30℃以下であることを特徴とする請求項4に記載の軽量気泡コンクリートの製造方法。
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