JPH0686606B2 - Alc用アルミニウム粉末 - Google Patents

Alc用アルミニウム粉末

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JPH0686606B2
JPH0686606B2 JP61006931A JP693186A JPH0686606B2 JP H0686606 B2 JPH0686606 B2 JP H0686606B2 JP 61006931 A JP61006931 A JP 61006931A JP 693186 A JP693186 A JP 693186A JP H0686606 B2 JPH0686606 B2 JP H0686606B2
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aluminum powder
alc
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aluminum
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茂 出口
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水蒸気養生軽量気泡コンクリート(以下ALC
と略す)の気泡生成用として使用するALC用アルミニウ
ム粉末に関する。
〔従来の技術〕
ALCの製造は、一般にセメント、石灰、珪砂等の原料に
水及び気泡剤としてアルミニウム粉末等を加えて攪拌
し、このスラリーを予め補強鉄筋を配したモールドに流
し込み、発泡させ、半硬化物となつた時点で、これをモ
ールドより取り出し、ピアノ線で所定の大きさに切断し
たのち、オートクレーブにて水蒸気養生して製造されて
いる。しかしながら、上記のアルミニウム粉末によるAL
Cの気泡の生成は、モールド中にALC原料スラリーを流し
込んでから30分以降遅くても2時間経過後には一応アル
ミニウム粉末による気泡発生反応は終了し、次第に半硬
化状態となる筈であるが、この所定時間経過後もモール
ド中のケーキ状半硬化物は、緩やかな膨張を続け、つい
にはモールド中の補強鉄筋を持ち上げる場合があると考
えられ、その結果製品となつた場合に、特に夏期に補強
鉄筋の下部に幅1mm以下で長さ10mm程度までの空洞を生
じた(水平状のクラツクと慣用されている)不良品を発
生することが避けられないという欠点があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は、上記の欠点をなくするALC用起泡剤と
してのアルミニウム粉末を提供する事にある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するため本発明は、アルミニウムを粉砕
する時に粉砕助剤として添加する鉱油、及び潤滑剤であ
るステアリン酸、オレイン酸の殆んどを除去することを
しないで、アルミニウム粉末に対し外割りで0.03〜0.20
重量%の上記粉砕助剤を残して、即ち適当量の上記鉱油
と、ステアリン酸又はオレイン酸が付着しているALC用
アルミニウム粉末をALC用起泡剤として供するものであ
る。
〔作用〕
本願発明者は、前述のALCに水平クラツクが発生する、
その原因について鋭意研究したところ、ALC原料スラリ
ーをモールドに流し込んで30分以降経過したのち、即ち
該スラリーが半硬化若しくはそれに近くなつた時点に尚
緩やかな膨張が進行するのは、アルミニウム粉末による
化学的反応生成物に基づくというよりも、モールド内の
ケーキ状の気孔中に閉ぢ込められた非凝縮性ガス(酸
素、窒素、水素等)の熱膨張及び温度上昇による該気孔
中の蒸気圧の増加等によるものではないかと推察した。
このような原因による水平状のクラツクを防ぐために
は、例えば界面活性剤の添加も考えられるが、この場合
界面活性剤を加えるとALC製品の表面に気泡むらを生じ
圧縮強度も低下して好ましい結果は得られなかつた。そ
こで本願発明者は、起泡剤であるアルミニウム粉末に、
従来は粉砕助剤は0.01重量%以下と殆んど除去されてい
る事に着目、この粉砕助剤(有機分)をある程度付着さ
せた(アルミニウムに対し外割りで0.2〜0.03重量%)
アルミニウム粉末を使用すると気泡構造を連通気孔と
し、気泡むらや圧縮強度の低下もなく、製品の水平状ク
ラツクを妨げることを見出し本発明に到達した。
このアルミニウム粉末の製造は、原料としては例えばア
トマイズアルミニウム粉末、数mm角のアルミニウム箔を
用い、これに適当量の粉砕助剤である鉱油(例えばミネ
ラルスピリツト)及び潤滑剤として少量のステアリン酸
あるいはオレイン酸を加えてボールミルで粉砕して平均
粒径20〜60μmとしたのち、パンフイルターで吸引過
してミネラルスピリツトを除去し、次いで蒸気加熱によ
り残りのミネラルスピリツト及び潤滑剤を除去し、さら
に加熱炉に入れ150〜300℃で十分加熱除去して製造する
事が行われている。従来の方法で製造されたものは、粉
砕助剤として添加された有機分は殆んど除去されるが、
上記の最終工程の加熱炉に入る前には、通常上記有機分
はアルミニウム粉末に対し外割りで0.3〜0.5重量%付着
している。
従つて上記の加熱炉による該アルミニウム粉末の加熱条
件を制御することにより容易に本発明の上記有機分をア
ルミニウム粉末に対し外割りで0.03〜0.20重量%付着さ
せた起泡剤が得られる。勿論上記有機分をアルミニウム
に付着させる方法を前述の方法に限定するものではな
い。
本発明のアルミニウム粉末に付着させる該該有機分、即
ち鉱油、及びステアリン酸又はオレイン酸の量を上記の
範囲とする理由は、0.03重量%未満では水平クラツクの
発生を防止することは困難であり、0.20重量%を越える
場合には、製品の表面に気泡むらが認められ、且つ圧縮
強度が大巾に低下して実用的ではないからである。本発
明のアルミニウム粉末を使用して製造されたALCは理想
的な通気率〔0.7〜2.0cm3・cm/sec.cm2・cmAq〕を示
し、製品の圧縮強度の低下や、気泡むらを認めず水平状
クラツクの発生は0に近い数値を示す。
〔実施例〕
以下実施例について説明する。
実施例 55重量部の珪石、10重量の生石灰、35重量部のセメン
ト、71重量部の水及び全固形分に対し外割りで0.07重量
%の所定のアルミニウム粉末(粉砕助剤として添加した
鉱油、及び潤滑剤として添加したステアリン酸又はオレ
イン酸からなる有機分の付着量を下表のごとく変化させ
た)を夫々混合してスラリーとし以下通常の方法でALC
を製造し夫々について各性状を調べた。
その結果を下表に従来法と対比して示す。
尚、各性状の試験方法は下記の通りとした。
1)水平状クラツク発生率 1万枚を目視により判定。1mmより稍小さい程度以上の
補強鉄筋下部の空洞が認められたものを水平状クラツク
発生として数えた。
2)圧縮強度 JIS A-5416〜7項による。
3)気泡むら ALC表面を目視観察により判定 4)通気率 N2ガスを使用 表より明らかなように、従来法では1%の不良品が発生
したが、本発明のアルミニウム粉末を使用したものは実
験NO.2は0.05%の不良品に止まり、それ以外は0であ
り、その他の性状についてもすべて合格した。
参考例として、本発明の範囲を超えて有機分を含むアル
ミニウム粉末を使用したものは何れも圧縮強度が低下
し、且つ気泡むらが認められ不合格品であつた。
〔発明の効果〕
限定された有機分(粉砕助剤)を付着せしめたアルミニ
ウム粉末を起泡剤として使用することにより、ALCの物
性を損なう事なく、従来避けることが出来なかつた水平
状クラツクを皆無とすることができる。本発明のアルミ
ニウム粉末は何れの方法によつても容易に製造すること
ができる利点もある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム粉末の表面に、該アルミニウ
    ム粉末の粉砕助剤として使用した鉱油、及び潤滑剤とし
    て添加したステアリン酸、又はオレイン酸を、アルミニ
    ウムに対し外割りで0.03〜0.20重量%残存付着せしめた
    ALC用アルミニウム粉末。
JP61006931A 1986-01-14 1986-01-14 Alc用アルミニウム粉末 Expired - Lifetime JPH0686606B2 (ja)

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JP6212908B2 (ja) * 2013-03-29 2017-10-18 宇部興産株式会社 グラウトモルタルの施工方法
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