JPS6364517B2 - - Google Patents

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JPS6364517B2
JPS6364517B2 JP56036784A JP3678481A JPS6364517B2 JP S6364517 B2 JPS6364517 B2 JP S6364517B2 JP 56036784 A JP56036784 A JP 56036784A JP 3678481 A JP3678481 A JP 3678481A JP S6364517 B2 JPS6364517 B2 JP S6364517B2
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は連続鋳造機に使用されるロールに関
し、特に鋳片の品質改善のために鋳片に電磁攪拌
を施す際に、電磁力を鋳片に有効に付与し得、強
い攪拌力を得ることができる非磁性のロール及び
その製造方法を提供するものである。 連続鋳造においては取鍋からタンデイツシユへ
注入された溶鋼は、通常複数の鋳型へ分配供給さ
れ、鋳型で冷却されて周囲に凝固殻が成長した鋳
片は内部に未凝固溶鋼を残留させたまま鋳型に続
くサポートロール群に引抜かれ、サポートロール
間を通過する間にサポートロール群に介在配設さ
れたスプレーノズルから水冷却を受けて完全に凝
固する。而して溶鋼が鋳型に注入されてから完全
に凝固する迄に鋳片が移動する距離、即ち鋳型内
湯面からサポートロール群における完全凝固点に
至る距離は10〜15mにも達するため未凝固溶鋼領
域が極めて細長く伸び、このため鋳片内部、特に
中心部に中心偏析,軸心割れ等の品質欠陥を発生
させる。これを改善すべく開発されたのが電磁攪
拌技術であり、これはサポートロール群における
その上流側の鋳型側端と下流側の鋳片の完全凝固
点との間の適宜位置に電磁コイルを鋳片側面に臨
ませて配設し、鋳片内の未凝固溶鋼に鋳片側面に
沿う水平方向又は垂直方向への電磁力を与えてこ
れを攪拌し、鋳片中心部の凝固組織改善及び中心
偏析,軸心割れ等の軽減を図るものである。 この電磁攪拌を効果的に行うためには、電磁コ
イル設置位置近傍のロールの材質を非磁性とし
て、電磁力がロールに遮断されず鋳片内未凝固溶
鋼に有効に与えられるようにする必要があるが、
従来の非磁性の鋼素材(以下非磁性鋼という)を
使用してサポートロールを構成した場合は以下に
示す如き難点がある。非磁性鋼の組織はオーステ
ナイトであるが、この組織の鋼素材は一般に降伏
点が低く鋳塊のままロールに加工すると操業中に
ロールが曲げ変形し、ロールサポートが不能とな
り操業が不可能となる事態が発生する。鋼素材を
高強度化する方法として冷間加工を施す方法があ
るが、これは大断面のロールには適用できない。
また析出強化させた鋼素材としてASTM規格の
A―286があるが、これはNiを多量に含有させた
ものであつて極めて高価であり、実用的ではな
い。 またオーステナイト組織の鋼素材は塩素イオン
を多量に含有する工業用水中では応力腐食割れ
(所謂SCC)が発生しやすい。これは鋳片冷却用
のスプレー冷却水に曝される雰囲気下で使用され
るサポートロールとしては極めて不都合であり、
更に前述の高強度化によつてSCC感受性が高まつ
ているのに加えて、鋳片熱塊に接してロール表面
温度が上昇し、SCCに対してより一層鋭敏化する
という難点がある。更にまたこの鋼素材はサポー
トロールとして使用する過程で炭化物が粒界に析
出して靭性が低下し、鋳片との接触による熱応力
を受けて割れが発生する虞れがある。更にオース
テナイト組織の鋼素材は熱伝導度が低く、しかも
熱膨張係数が高いので、同一の熱履歴により発生
する熱応力は非オーステナイト組織の鋼素材に比
して大きくこの点でも不利である。 このように従来の非磁性鋼によるロールは種々
の難点を有するので電磁コイル設置位置近傍のサ
ポートロールとしては使用できないため、やむを
得ず他の部分のサポートロール同様、焼もどしマ
ルテンサイト組織又はフエライト組織を有する強
磁性のロールを使用することとせざるを得ず、従
つて電磁力がロールに遮断されて鋳片内未凝固溶
鋼に対する十分な攪拌力が得られないため、品質
改善効果が低く、また電磁力を鋳片に付与するた
めに強大な電力を必要とする等の不都合があつ
た。 本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであ
つて、鋳片のサポートのために十分な強度を有
し、耐SCC性が高く強靭性であり、透磁率が低く
鋳片に強い電磁攪拌力を付与させ得る非磁性ロー
ルを提供することを目的とする。 本発明に係る非磁性ロールは、C:0.20乃至
0.45%,Si:1.0%以下,Mn:1.0乃至3.0%,
Ni:6.0乃至9.0%,Cr:15.0乃至19.0%,N:
0.05乃至0.25%(但し、C+N0.6%)を含有
し、更にMo:0.2乃至2.0%,Cu:2.0%以下,
V:0.05乃至1.00%,Nb:0.05乃至1.00%のうち
1種又は2種以上の成分を含有し、残部がFe及
び不可避的不純物である鋼からなることを特徴と
する。本発明に係る他の非磁性ロールは、上記濃
度範囲の鋼素材を、断面減少率60%以上、仕上温
度900℃以上で熱間加工するか、又は断面減少率
60%以上で熱間加工した後、900℃以上に30分乃
至15時間保持する熱処理を施してなることを特徴
とする。 以下本発明を具体的に説明する。鋳片を支持す
るためのサポートロールとして使用された場合に
ロールが曲げ変形を起さないためには、ロールの
強度は0.2%耐力が30Kgf/mm2以上好ましくは40
Kgf/mm2以上、また引張強さが70Kgf/mm2以上で
あることが必要である。本発明に係る非磁性ロー
ルは後述する如くCとNの濃度範囲を適切に限定
することにより両成分元素による固溶強化を図
り、また必要に応じてVとNbを含有させること
により両成分元素による析出強化を図り、これに
よつてNiの多量配合の如き対応をとることなく
経済的に0.2%耐力及び引張強さ等のロールの強
度を高めたものである。また鋼素材に熱間加工又
は熱間加工及び熱処理を施し、その条件を、析出
させた炭化物又は窒化物が鋼材の強化に有効に寄
与し得るようにする一方で、SCCに対して鋭敏で
なく耐SCC性が高い範囲に限定することにより、
耐SCC性を高めたものである。更に成分元素の濃
度範囲の限定と熱間加工及び熱処理条件の限定と
によつて、炭化物若しくは窒化物を主としてオー
ステナイト組織の粒内に析出させることにより、
ロールがその使用に伴う熱履歴を受けて炭化物又
は窒化物が粒界に新たに析出するのを抑制し、ロ
ール使用による靭性の劣化の防止を図つた。更に
また透磁率μが十分低い非磁性ロールを得るため
に、C,N,Ni,更に必要に応じてCuの成分の
濃度範囲を限定することによつて、鋼材組織のオ
ーステナイト安定化を図つたものである。 以下前記したように各成分の濃度範囲を限定し
た理由について説明する。 Cは主としてロールの強度確保のために必要な
成分元素である。第1図a〜fはC濃度と鋼材の
強度,延性,靭性及び透磁率との関係を表したグ
ラフであつて、いずれも横軸はC濃度であり、ま
た縦軸は第1図aが0.2%耐力、第1図bが引張
強さ、第1図cが伸び、第1図dが絞り、第1図
eがシヤルピー試験による吸収エネルギ、第1図
fが透磁率μである。また図中白抜丸及び黒丸は
C―7%Ni―18%Cr―0.05%Nの鋼材について
のものであり、白抜三角及び黒三角はC―7%
Ni―18%Cr―0.15%Nの鋼材についてのもので
ある。更に白抜丸及び白抜三角は66%の断面減少
率で熱間加工を行つた後、1150℃に30分間保持し
た後水冷却し、黒丸及び黒三角は同様の熱間加工
の後950℃に30分間保持した後水冷却するという
熱処理を施した鋼材についてのものである。第1
図a及びbから明らかなように熱処理の差に拘ら
ず、0.2%耐力及び引張強さ等の強度はC濃度が
増加するにつれていずれも上昇する。従つて前述
のロール曲りの発生を防止するのに十分な強度を
得るためには、C濃度が0.2%以上であることが
必要である。なお950℃で熱処理した場合は0.15
%Cの鋼材でも比較的高い強度を有しているが、
第1図fに示した如く0.2%未満になると透磁率
μが高くなるため好ましくなく、結局C濃度は
0.2%以上であることを要する。またC濃度が
0.45%を超えた場合は、0.2%耐力等の強度は上
昇するが第1図c及びdから明らかなように伸び
及び絞り等の延性は低下し、更に第1図eの吸収
エネルギも著しく低下するため、C濃度は0.45%
以下であることが必要である。 Siは脱酸剤として精錬の過程で溶鋼中に添加さ
れるが、Si濃度が1.0%を超えるように添加して
もその脱酸効果は飽和し、逆に非金属介在物が増
加してロールの清浄度を悪化させるため、Si濃度
は1.0%以下とする。 Mnはオーステナイト組織の安定化に有効な成
分元素であり、ロールを非磁性にするために必要
なものである。Mn濃度が1.0%未満ではその安定
化効果が小さく、一方3.0%を超えた場合はロー
ルを長期間使用したときに熱履歴によつてシグマ
相が析出して脆化するため、Mn濃度は1.0%乃至
3.0%であることが必要である。 Niは主としてロールの延性及び靭性を確保し、
またオーステナイト組織を安定化して透磁率を下
げるために配合される。第2図a〜fはNi濃度
と鋼材の強度,延性,靭性及び透磁率との関係を
示したグラフであつて、いずれも横軸はNi濃度
であり、また縦軸は第2図aが0.2%耐力、第2
図bが引張強さ、第2図cが伸び、第2図dが絞
り、第2図eがシヤルピー試験による吸収エネル
ギ、第2図fが透磁率μである。供試材はNi―
0.40%C―18%Cr―0.05%Nの鋼材であつて、図
中白抜丸は66%の断面減少率で熱間加工を行つた
後1150℃に30分間保持した後水冷却し、黒丸は同
様の熱間加工の後950℃に30分間保持した後水冷
却するという熱処理を施したものである。伸び及
び絞り等の延性並びに吸収エネルギ等の靭性は
Ni濃度の増加とともに上昇し、これらの延性及
び靭性を十分確保するためにNi濃度は6.0%以上
であることが必要である。また6.0%未満である
場合は熱処理によつては透磁率μが大きくなると
いう不都合がある。なおNiを9.0%を超えて配合
してもその延性等の上昇に寄与する効果は飽和す
るので、経済的な理由からもNi濃度の上限値は
9.0%とする。結局Ni濃度は6.0乃至9.0%とする。 Crは耐食性を向上させる元素として重要であ
る。しかしながら本特許請求の範囲にあるC,
Si,Mn,Ni,Mo,N,Cu等の関係において、
提供する鋼を非磁性とし、透磁率を十分低くする
ためには、次のような理由でCr量を制限する必
要がある。すなわちCrが15.0%未満になると熱処
理後マルテンサイトが生成し、透磁率を高くする
以外に靭性を劣化させる。一方Cr量が19.0%を越
えると溶製後、デルタフエライトが生成し、ロー
ル等の大断面を有する製品に対しては、溶製後の
熱間加工,熱処理等で十分消滅せず、結局透磁率
を高くする。このような理由でCr量を15.0%〜
19.0%に制限した。 NはCと同様に0.2%耐力及び引張強さ等のロ
ールの強度を上昇させる。第1図a及びbにおい
て白抜三角、黒三角(0.15%N)と白抜丸,黒丸
(0.05%N)との対比から明らかなように、Nは
強度を確保する上で有効であるが、N濃度が0.05
%未満ではその効果が少ない。また0.2%耐力は
C+Nの量に依存するのであるが、C+N量が一
定、即ち0.2%耐力が略々一定である場合におい
ては、N濃度の高い方が伸び,絞り,靭性が高い
ので、Nの配合により強度を確保する方がCによ
るよりも好ましい。なおN濃度が0.25%を超える
溶鋼を溶製することは極めて困難であり、しかも
Nの多配合によりCr2Nが多量に析出してロール
の延性,靭性を低下させる虞れがあり好ましくな
い。従つてN濃度は0.05乃至0.25%とする。また
同様の理由でC濃度とN濃度との和は0.6%以下
にするのが好ましい。 Moはロールの耐SCC性を向上させるために有
効な成分元素である。Mo濃度が0.2%未満である
場合はその効果が小さく、また2.0%を超えた場
合はその効果が飽和するので2.0%を超えて配合
することは経済的でない。従つてMo濃度は0.2乃
至2.0%とする。 CuはNiと同様ロールの延性及び靭性を高め、
またオーステナイト組織を安定化して透磁率を下
げる効果があるが、Cu濃度が2.0%を超えると熱
間加工性が劣化するので好ましくなく、Cu濃度
は2.0%以下とする。 V及びNbはロールの析出強化に有効な成分元
素であり、特に引張強さを上昇させることなく
0.2%耐力を著しく上昇させ得ることに特徴を有
しており、更に0.2%耐力の上昇による伸び,絞
り及び靭性の低下が軽微であり、この点でもロー
ルの強化に有効である。V及びNbのいずれにつ
いても、その濃度が0.05%未満では析出強化の効
果が小さく、また1.00%を超えた場合は伸び,絞
り及び靭性の低下が問題となり、更に熱間加工性
を劣化させる等の難点がある。従つてV又はNb
の濃度はいずれも0.05乃至1.00%であることが必
要である。 本発明に係る非磁性ロールは、C,Si,Mn,
Ni,Cr,Nが夫々前記した濃度範囲にあり、ま
たMo,Cu,V,Nbのうち1種又は2種以上の
成分が夫々前記した濃度範囲にて含有されるよう
に溶製されたものであるが、更に主として耐SCC
性をより一層向上させるために、このような濃度
範囲の鋼素材に熱間鍛造又は熱間圧延等の熱間加
工を施すか、この熱間加工に続いて熱処理を施し
て製造されるのが好ましい。 次に熱間加工及び熱処理条件について説明す
る。まず熱間加工については60%以上の断面減少
率で900℃以上の仕上温度とする必要がある。第
1表にC濃度が0.21%,及び0.41%である鋼素材
について、断面減少率が33%,66%及び83%であ
る3条件につき仕上温度950℃にて熱間鍛造を行
つた鋼材及び熱間鍛造後950℃に2時間保持又は
1150℃に1時間保持して熱処理した鋼材の夫々
0.2%耐力,引張強さ,伸び,絞り,吸収エネル
ギ及び透磁率を示した。断面減少率が60%未満
(33%)である場合は、0.2%耐力,伸び,絞り及
び靭性に十分な値が得られず、更にC濃度が低い
ときは透磁率μの上昇をもたらすという不都合が
あるため、断面減少率が60%以上の比較的強加工
が必要である。また第3図は0.41%C―17%Cr―
7%Ni―0.15%Nの鋼素材について、断面減少率
66%にて種々の仕上温度を設定して熱間加工し、
またこの各仕上温度にて熱間加工した後種々の温
度に保持して熱処理した各鋼材を耐SCC性試験し
た結果を表したグラフである。横軸の数値は熱間
加工後の熱処理温度であり、縦軸は熱間加工の仕
上温度であつて、左欄は熱間加工のみの鋼材につ
いての耐SCC性試験結果である。なお図中白抜丸
及び黒丸は鋼素材を各熱処理温度に2時間保持し
た後水冷したもの、また白抜三角及び黒三角は同
様に15時間保持した後水冷したものである。更に
白抜丸及び白抜三角はSCCが発生しなかつたも
の、また黒丸及び黒三角はSCCが発生したもので
ある。耐SCC性試験は鋼材をU字型に曲げた状態
で塩素イオンを500ppm含有する50℃の水溶液中
に1カ月間(720時間)浸漬して行つた。図から
明らかなように熱間加工の仕上温度が900℃未満
である場合はSCCが発生するので仕上温度は900
℃以上であることを要する。また熱間加工後の熱
処理温度もSCCの発生抑制のために900℃以上で
あることが必要である。鋼素材をこの熱処理温度
に保持する時間は30分乃至15時間であることが必
要である。けだし30分未満の場合はロール中心部
まで十分昇温させることが難しく、15時間を超え
た場合はロールの0.2%耐力が低下する。特に900
乃至1000℃の熱処理温度においては保持時間が15
時間を超えると炭化物の析出による透磁率μの上
昇が起きて好ましくない。 なお熱間加工条件が断面減少率60%以上と比較
的強加工であるため、鋼素材中のS濃度が0.010
%以下、好ましくは0.005%以下となるように溶
鋼の溶製時に調整して熱間加工性を向上させるこ
とが好ましい。またこのようにして製造されたロ
ールは、内部冷却可能とし又は外部から強制冷却
することとして、極力使用中の温度上昇を避け、
靭性の劣化及び透磁率μの上昇を回避し、ロール
寿命の向上を図るのが好ましい。 次に本発明の実施例を従来の非磁性鋼と対比し
て説明する。第1表は本発明にて規定した濃度範
囲の鋼材イ,ロ,ハ,ニと従来の非磁性鋼ホ,ヘ
について、夫々各成分元素の濃度を示したもので
ある。これらの鋼材イ,ロ,ハ,ニ及びホ,ヘに
ついて第3表に示すように断面減少率66%,仕上
温度950℃の条件で熱間鍛造し、次いで「熱処理」
欄記載の如く熱処理して、その強度,延性,靭性
及び透磁率μを測定し、測定結果を第3表に記載
した。従来の非磁性鋼ホ,ヘの0.2%耐力が30Kg
f/mm2と低値であるのに対し、鋼材イ,ロ,ハ,
ニはいずれも30Kgf/mm2以上、殆んどが50Kgf/
mm2以上と極めて高い値を示しており、また引張強
さも同様であつて、ロールを使用中の曲げ変形を
抑制する上で十分な強度を有している。また延性
及び靭性も十分な値を示しており、透磁率μも従
来の非磁性鋼同様1.02以下と十分に低値であり、
電磁力を鋳片内溶鋼の攪拌に有効に寄与させ得
る。また耐SCC性試験の結果、鋼材イ,ロ,ハ,
ニはSCCの発生が皆無であつた。このように本発
明に係る非磁性ロールは電磁攪拌用の電磁コイル
設置位置近傍のサポートロールとして十分低い透
磁率を有していることは勿論、極めて高い強度と
耐SCC性
【表】
【表】 ↑は上欄と同値 −は処理せず
【表】 −は含有せず 単位は重量%
【表】
【表】 ↑は上欄と同値 −は処理せず
とを具有し、更に延性,靭性も十分な値を有して
いる。 以上詳述した如く本発明に係る非磁性ロール
は、C,Si,Mn,Ni,Cr,N,Mo,Cu,V,
Nb等の各成分の濃度を主として強度,耐SCC性
及び透磁率の点から検討して限定し、熱間加工条
件及び熱処理条件を同様に検討し最適な条件を設
定して製造されるものであるから、サポートロー
ルとしての十分な強度と耐SCC性とを有し、透磁
率も極めて低く電磁力を鋳片内溶鋼の攪拌に有効
に寄与させ得て内部品質が優れた鋳片を製造させ
得る等、本発明は電磁攪拌操業用の非磁性ロール
の製造に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜fは鋼材のC濃度と強度等との関係
を示すグラフ、第2図a〜fは鋼材のNi濃度と
強度等との関係を示すグラフ、第3図は熱間加工
仕上温度及び熱処理条件と耐SCC性との関係を示
すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.20乃至0.45%,Si:1.0%以下 Mn:1.0乃至3.0%,Ni:6.0乃至9.0% Cr:15.0乃至19.0%,N:0.05乃至0.25% 但し、C+N0.6% を含有し、更に Mo:0.2乃至2.0%,Cu:2.0%以下 V:0.05乃至1.00%,Nb:0.05乃至1.00% のうち1種又は2種以上の成分を含有し、残部が
    Fe及び不可避的不純物である鋼からなることを
    特徴とする非磁性ロール。 2 C:0.20乃至0.45%,Si:1.0%以下 Mn:1.0乃至3.0%,Ni:6.0乃至9.0% Cr:15.0乃至19.0%,N:0.05乃至0.25% 但し、C+N0.6% を含有し、更に Mo:0.2乃至2.0%,Cu:2.0%以下 V:0.05乃至1.00%,Nb:0.05乃至1.00% のうち1種又は2種以上の成分を含有し、残部が
    Fe及び不可避的不純物である鋼素材を、断面減
    少率60%以上、仕上温度900℃以上で熱間加工す
    ることを特徴とする非磁性ロールの製造方法。 3 C:0.20乃至0.45%,Si:1.0%以下 Mn:1.0乃至3.0%,Ni:6.0乃至9.0% Cr:15.0乃至19.0%,N:0.05乃至0.25% 但し、C+N0.6% を含有し、更に Mo:0.2乃至2.0%,Cu:2.0%以下 V:0.05乃至1.00%,Nb:0.05乃至1.00% のうち1種又は2種以上の成分を含有し、残部が
    Fe及び不可避的不純物である鋼素材を、断面減
    少率60%以上で熱間加工し、次いで900℃以上に
    30分乃至15時間保持して熱処理することを特徴と
    する非磁性ロールの製造方法。
JP56036784A 1981-03-13 1981-03-13 Nonmagnetic roll and its manufacture Granted JPS57152450A (en)

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JPS56169756A (en) * 1980-06-02 1981-12-26 Aichi Steel Works Ltd Nonmagnetic stainless steel for cold forging

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