JPS6364248B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鋼管圧延機に係り、特に、その圧延ロ
ールの交換機構に関するものである。なお、本発
明の鋼管圧延機は、更に詳細には、二本の圧延ロ
ールが、その回転軸芯を被圧延材移送方向とほぼ
平行にして被圧延材の上下に配置された形式のも
のである。

この種圧延機においては、圧延ロールの間に加
熱した被圧延材が送り込まれたとき、この圧延ロ
ールの外周面は回転しながら高温の被圧延材に圧
接しているので、長期の使用により摩耗したり傷
がついたりするため、時々新らしいものと交換し
なければならない。

従来、この種鋼管圧延機の圧延ロールを交換す
る場合は、天井クレーンでハウジングの上部に設
けた蓋を吊上げた後、内部に配設した上下の圧延
ロールを吊上げているが、このため多くの時間と
人手がかゝり、この間、圧延機の休止による能率
低下は多大なものとなり、また交換中は天井クレ
ーンを専用するので他の作業に使用できず、さら
にハウジングの上部が開いているため、高いミル
剛性をうることが困難である等多くの問題があつ
た。

この発明は、上記のような従来の問題点に鑑み
て成されたものであり、その目的とするところ
は、天井クレーンを使用することなく容易に圧延
ロールを交換し得る鋼管圧延機を提供することで
ある。

この目的を達成するために、この発明の鋼管圧
延機は、 二本の圧延ロールが、その回転軸芯を被圧延材
移送方向とほぼ平行にして被圧延材の上下に配置
された鋼管圧延機において、 前記被圧延材に対して前記移送方向と交叉する
方向から開閉可能な一対のデイスクシユーと、 このデイスクシユーの上方に配置され、このデ
イスクシユーの保持、開閉等を行なう手段と、 それぞれ圧延ロールを保持する上下のクレード
ルを昇降させる手段と、 この昇降手段に対して、前記上下クレードルを
着脱自在に係合させる手段と、 前記下クレードルの下方に設けられ、前記移送
方向に対して側方向に移動可能な台車とを備え、 この台車に前記上下のクレードルを載置させる
ことにより、ハウジングの前記側方向から前記上
下クレードルを一台毎に出し入れできるようにし
たものである。

以下、添付図面を参照して本発明の実施例につ
いて説明する。

第１図は本発明実施例の正面図である。図にお
いて、１１，１２は圧延ロールで、チヨツク１
３，１４を介してクレードル１５，１６に支持さ
れている。１７はクレードル１５の上面に設けた
支持部で、第２図に示すように一方に開口する凸
字状の溝１９が設けられている。２２，２３は支
持棒で、その一端には支持部１７の溝１９と係合
する円板状のブロツク２４がとりつけられてい
る。再び第１図において、２５，２６は支持棒２
２，２３に設けた雄ねじで、ハウジング１に設け
た雌ねじ２，３にそれぞれ螺合されている。２
７，２８はハウジング１に固定された回動機構
で、支持棒２２，２３を回動させる。２９は支持
棒２２の一端に固定したブロツク、３０，３１は
ハウジング１に固定した油圧シリンダで、その作
動桿はブロツク２９に固定されている。

４１，４２はデイスクシユーで、チヨツク４
３，４４に貫装された主軸４５，４６の先端に装
着されており、主軸４５，４６の他端は自在接手
を介して減速機４７，４８に連結されている。４
９，５０は減速機４７，４８を介して主軸４５，
４６を駆動するモータである。５１，５２は油圧
シリンダでハウジング１に支持されており、その
作動桿はガイドシユー４１，４２のチヨツク４
３，４４に連結されている。５３，５４はハウジ
ング１に支持されたねじ機構で、その先端はチヨ
ツク４３，４４に設けた台座５５，５６に当接し
ている。このチヨツク４３，４４は油圧シリンダ
５１，５２とねじ機構５３，５４によりｌだけ平
行移動するように構成されている。

６１，６２はハウジング１に支持されたガイド
シユーの保持装置で、軸６１ａを中心に回動でき
るように構成されているが、本発明に必須のもの
ではない。６３はクレードル１６のガイドで、油
圧機構６４により上下に移動することができる。
６５はクレードル１６の下方においてハウジング
１の基盤４上に配置された台車で、第３図の実施
例に示すように枠状に構成されており、下面にロ
ール６６を備えている。

上記のように構成した本発明実施例により上下
の圧延ローラを交換する作用を説明すれば次の通
りである。第１図に示すように配設された上下の
圧延ロール１１，１２を交換する場合は、第４図
に示すように油圧機構６４によりガイド６３を基
盤４の下まで下げ、また下方の支持棒２３を回動
してクレードル１６を降して台車６５上に載置す
る。次に台車６５によりクレードル１６をハウジ
ング１外に移動させて台車６５から降し、台車６
５を再び矢印ｂ方向に移動させて元の位置へ戻
す。

ついで、デイスクシユー４１，４２を、油圧シ
リンダ５１，５２およびねじ機構５３，５４によ
りそれぞれ左右にｌだけ平行移動させ、中央を開
放する。次にモータ２７によりねじ棒２５を回動
させると、雄ねじ２５はハウジング１の雌ねじ２
から外れてフリーになり、クレードル１５は油圧
シリンダ３０，３１で支持される。油圧シリンダ
を作用させてクレードル１５を徐々に下降させ、
台車６５上に載置して台車６５を矢印ａ方向に移
動させると、支持棒２２はクレードル１５の支持
部１７から外れるので、ハウジング１の外へ移動
させて台車６５から降す。

次に別の圧延ロールを装着するには、別のロー
ル１１ａを装着した上のクレードル１５ａを台車
６５に載せて矢印ｂ方向に移動すると、支持棒２
２の先端にとりつけたブロツク２４がクレードル
１５ａの支持部１７ａの凸字状溝１９ａと係合す
る。次に油圧シリンダ３０ａ，３１ａを作用させ
てクレードル１５ａを引き上げ、雄ねじ２５が雌
ねじ２に螺合するとき支持棒２２を回動させてク
レードル１５ａを正規の位置に配設する。同様に
して下方のクレードル１６ａを支持棒２３により
正規の位置に配設し、ガイド６３を元の位置へ戻
す。最後にガイドシユー４１，４２をそれぞれｌ
だけ内側に平行移動させ、支持棒２２，２３のね
じ２５，２６とチヨツク４３，４４のねじ機構５
３，５４により、圧延ロール１１，１２とガイド
シユー４１，４２の相対位置を微調整する。

上記の説明ではガイドシユー４１，４２を外方
に平行移動させる場合を示したが、そのまゝの位
置でガイドシユー４１，４２を取外してもよく、
あるいはその位置から外方に回動するようにして
もよい。またクレードル１５，１６を支持棒２
２，２３の先端に設けたブロツク２４と凸字状溝
１９で係合させる場合について述べたが、両者の
係合はこれに限定するものではなく、他の係合手
段を用いてもよい。その他の構成も上記実施例に
限定するものではなく、上下のクレードルを縦方
向に移動したのち、横方向から出し入れできる構
成であればよい。

以上詳記したように本発明の圧延装置は、デイ
スクシユーの保持、開閉等を行なう各種機構をデ
イスクシユーの上方に配置し、上下の圧延ロール
をハウジングの横方向から出し入れして交換する
ようにしたので、天井クレーンを使用することな
く圧延ロールを自動的に交換できる。このため人
手や交換時間を大幅に節約でき、圧延機の休止時
間も短縮できる。また天井クレーンを使用しない
ので他の作業に支障を来すこともない。さらにハ
ウジングの上部を開放する必要がないのめクロー
ズドスタンドにできるので、高いミル剛性を得る
ことができる等顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を断面で示した本発明実施例の正
面図、第２図は支持棒とクレードルとの係合例を
示す斜視図、第３図は台車の一例の斜視図、第４
図は一部を省略して示した本発明実施例の作用説
明図である。 １：ハウジング、１１，１２：圧延ロール、１
５，１６：クレードル、１７，１８：支持部、２
２，２３：支持棒、３０，３１：油圧シリンダ、
４１，４２：デイスクシユー、４３，４４：チヨ
ツク、５１，５２：油圧シリンダ、５２，５４：
ねじ機構、６５：台車。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 二本の圧延ロールが、その回転軸芯を被圧延
   材移送方向とほぼ平行にして被圧延材の上下に配
   置された鋼管圧延機において、 前記被圧延材に対して前記移送方向と交叉する
   方向から開閉可能な一対のデイスクシユーと、 このデイスクシユーの上方に配置され、このデ
   イスクシユーの保持、開閉等を行なう手段と、 それぞれ圧延ロールを保持する上下のクレード
   ルを昇降させる手段と、 この昇降手段に対して、前記上下のクレードル
   を着脱自在に係合させる手段と、 前記下クレードルの下方に設けられ、前記移送
   方向に対して側方向に移動可能な台車とを備え、 この台車に前記上下のクレードルを載置させる
   ことにより、ハウジングの前記側方向から前記上
   下クレードルを一台毎に出し入れできるようにし
   たことを特徴とする鋼管圧延機。