JPS6363706B2 - - Google Patents
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- JPS6363706B2 JPS6363706B2 JP58038753A JP3875383A JPS6363706B2 JP S6363706 B2 JPS6363706 B2 JP S6363706B2 JP 58038753 A JP58038753 A JP 58038753A JP 3875383 A JP3875383 A JP 3875383A JP S6363706 B2 JPS6363706 B2 JP S6363706B2
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- Japan
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- wall
- walls
- opening
- reinforced concrete
- frame
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Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、耐震性の鉄筋コンクリート造建物
に実施される壁付き鉄筋コンクリート造耐震架
構、具体的には第2図に例示したように柱8と梁
6で囲まれた架構面内の一部に梁6又は柱8の際
にまで及ぶ大きな開口部を設けて形成されたそで
壁1、たれ壁3、腰壁2等の有開口部を有する壁
付きRC耐震架構、又は柱8と梁6で囲まれた架
構面内の略中央部に矩形の開口4を設けて形成さ
れた中央部開口壁5を有する壁付き鉄筋コンクリ
ート造耐震架構(以下壁付きRC耐震架構と略
す。)に関する。
に実施される壁付き鉄筋コンクリート造耐震架
構、具体的には第2図に例示したように柱8と梁
6で囲まれた架構面内の一部に梁6又は柱8の際
にまで及ぶ大きな開口部を設けて形成されたそで
壁1、たれ壁3、腰壁2等の有開口部を有する壁
付きRC耐震架構、又は柱8と梁6で囲まれた架
構面内の略中央部に矩形の開口4を設けて形成さ
れた中央部開口壁5を有する壁付き鉄筋コンクリ
ート造耐震架構(以下壁付きRC耐震架構と略
す。)に関する。
(従来技術)
従来、第2図に例示したようなRC柱,梁耐震
架構に付加されたそで壁1、腰壁2、たれ壁3、
あるいは壁中央部に開口4をもつ中央部開口壁5
は、第1図に示したように、梁6に定着した(通
した)縦筋7…及び柱8に定着した(通した)横
筋9…によるいわゆる縦横配筋によつて補強され
ていた。
架構に付加されたそで壁1、腰壁2、たれ壁3、
あるいは壁中央部に開口4をもつ中央部開口壁5
は、第1図に示したように、梁6に定着した(通
した)縦筋7…及び柱8に定着した(通した)横
筋9…によるいわゆる縦横配筋によつて補強され
ていた。
壁なしのRC柱,梁耐震架構の場合、その荷重
変形特性は、およそ第3図中の1点鎖線イで示す
とおりであつた。即ち、靭性には優れるけれど
も、耐力Q1、及び剛性が低い。これに対し、上
記壁付きのRC柱梁耐震架構の場合、その荷重変
形特性は、およそ第3図の破線ロで示したように
なつた。即ち、壁付加による断面積の増加効果に
よつて、耐力Q2と剛性が著しく増大した。しか
し、耐力Q2に達したのちは、変形が進むここと
によつて急激に強度が低下する。即ち、脆性的な
せん断破壊の傾向となつて靭性に乏しく、壁なし
耐震架構よりも強度が低下することもあるほど
で、耐震性能は甚だよくない。梁6、柱8に定着
した縦筋7…、横筋9…のせん断抵抗が大きすぎ
て、壁の破壊と梁6、柱8の破壊とが同時的に一
気に進行し、ラーメン的挙動を呈しないことがそ
の原因と考えられている。
変形特性は、およそ第3図中の1点鎖線イで示す
とおりであつた。即ち、靭性には優れるけれど
も、耐力Q1、及び剛性が低い。これに対し、上
記壁付きのRC柱梁耐震架構の場合、その荷重変
形特性は、およそ第3図の破線ロで示したように
なつた。即ち、壁付加による断面積の増加効果に
よつて、耐力Q2と剛性が著しく増大した。しか
し、耐力Q2に達したのちは、変形が進むここと
によつて急激に強度が低下する。即ち、脆性的な
せん断破壊の傾向となつて靭性に乏しく、壁なし
耐震架構よりも強度が低下することもあるほど
で、耐震性能は甚だよくない。梁6、柱8に定着
した縦筋7…、横筋9…のせん断抵抗が大きすぎ
て、壁の破壊と梁6、柱8の破壊とが同時的に一
気に進行し、ラーメン的挙動を呈しないことがそ
の原因と考えられている。
(目的)
そこでこの発明の目的は、上記の如き壁付き
RC耐震架構の脆性的破壊を防止し、十分な靭性
(ねばり)を発揮せしめることである。
RC耐震架構の脆性的破壊を防止し、十分な靭性
(ねばり)を発揮せしめることである。
さらにいえば、壁が柱,梁に定着しないループ
状補強筋で補強されており、地震力に対しては曲
げ破壊先行となつて、ラーメン的挙動を呈し優れ
た靭性を発揮すると共に、配筋作業が容易な壁付
きRC耐震架構を提供することを目的としている。
状補強筋で補強されており、地震力に対しては曲
げ破壊先行となつて、ラーメン的挙動を呈し優れ
た靭性を発揮すると共に、配筋作業が容易な壁付
きRC耐震架構を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
(第1,2の発明)
上記従来の課題を解決するための手段として、
本願の第1の発明は、柱8と梁6で囲まれた架構
面内の一部に梁6又は柱8の際にまで及ぶ大きな
開口部を設けて形成されたそで壁1、たれ壁3、
腰壁2等の有開口壁を有する壁付き鉄筋コンクリ
ート造耐震架構において、 前記有開口壁に、その高さb及び横幅寸法a又
はdに近似した大きさの長方形に形成されたルー
プ状補強筋10,11を、柱8、梁6及び開口部
の縁との間に所定の間隔をあけてその内側に位置
する配置で設置したことを特徴とする。
本願の第1の発明は、柱8と梁6で囲まれた架構
面内の一部に梁6又は柱8の際にまで及ぶ大きな
開口部を設けて形成されたそで壁1、たれ壁3、
腰壁2等の有開口壁を有する壁付き鉄筋コンクリ
ート造耐震架構において、 前記有開口壁に、その高さb及び横幅寸法a又
はdに近似した大きさの長方形に形成されたルー
プ状補強筋10,11を、柱8、梁6及び開口部
の縁との間に所定の間隔をあけてその内側に位置
する配置で設置したことを特徴とする。
また、第2の発明は、柱8と梁6で囲まれた架
構面内の一部に梁6又は柱8の際にまで及ぶ大き
な開口部を設けて形成されたそで壁1、たれ壁
3、腰壁2等の有開口壁を有する壁付き鉄筋コン
クリート造耐震架構において、 前記有開口壁の壁配筋として梁6、柱8に定着
した縦筋7、横筋9を設置すると共に、同有開口
壁には、その高さb及び横寸法a又はbに近似し
た大きさの長方形に形成されたループ状補強筋1
0,11が柱8、梁6及び開口部の縁との間に所
定の間隔をあけてその内側に位置する配置で設置
したことを特徴とする。
構面内の一部に梁6又は柱8の際にまで及ぶ大き
な開口部を設けて形成されたそで壁1、たれ壁
3、腰壁2等の有開口壁を有する壁付き鉄筋コン
クリート造耐震架構において、 前記有開口壁の壁配筋として梁6、柱8に定着
した縦筋7、横筋9を設置すると共に、同有開口
壁には、その高さb及び横寸法a又はbに近似し
た大きさの長方形に形成されたループ状補強筋1
0,11が柱8、梁6及び開口部の縁との間に所
定の間隔をあけてその内側に位置する配置で設置
したことを特徴とする。
作 用
上記第1及び第2の発明に係る壁付きRC耐震
架構が地震力(水平力)を受けた場合は曲げ破壊
先行型となり、最大耐力(第3図中のおよそQ2)
に達すると、有開口部壁が、まずすべり破壊を生
じ次いで有開口壁と柱、梁との間にすべり破壊を
生じて梁,柱がラーメン的な挙動となり、優れた
靭性が発揮される。しかも、前記耐力(曲げ耐
力)は、壁なし架構の耐力(第3図のQ1)に、
有開口壁の圧縮側コンクリートの抵抗分(せん断
力に対する抵抗力)を加えたものに等しく、大き
なせん断力を負担できるから、耐震要素として優
れた性能を発揮する。
架構が地震力(水平力)を受けた場合は曲げ破壊
先行型となり、最大耐力(第3図中のおよそQ2)
に達すると、有開口部壁が、まずすべり破壊を生
じ次いで有開口壁と柱、梁との間にすべり破壊を
生じて梁,柱がラーメン的な挙動となり、優れた
靭性が発揮される。しかも、前記耐力(曲げ耐
力)は、壁なし架構の耐力(第3図のQ1)に、
有開口壁の圧縮側コンクリートの抵抗分(せん断
力に対する抵抗力)を加えたものに等しく、大き
なせん断力を負担できるから、耐震要素として優
れた性能を発揮する。
ちなみに、新耐震設計法では、脆性破壊する構
造物の構造特性係数(水平耐力係数)DSはDS≧
0.5〜0.55となるが、この発明の耐震架構の如く
靭性のある構造物の構造特性係数DSは、DS> ≒0.3
〜0.4となる。よつて、躯体コストの大幅な低減
(使用鉄筋量の減少)を期待できる。
造物の構造特性係数(水平耐力係数)DSはDS≧
0.5〜0.55となるが、この発明の耐震架構の如く
靭性のある構造物の構造特性係数DSは、DS> ≒0.3
〜0.4となる。よつて、躯体コストの大幅な低減
(使用鉄筋量の減少)を期待できる。
また、この発明の壁付きRC耐震架構は、上述
の如く地震力に対してラーメン的挙動を呈し、力
学的性状をラーメン的な取り扱いで把握できるの
で、設計上の解析が合理的で平易かつ明快であ
る。このため、コンピユータプログラムの変更な
しで画一的に設計でき、設計精度及び信頼性の向
上と省力化に寄与する。
の如く地震力に対してラーメン的挙動を呈し、力
学的性状をラーメン的な取り扱いで把握できるの
で、設計上の解析が合理的で平易かつ明快であ
る。このため、コンピユータプログラムの変更な
しで画一的に設計でき、設計精度及び信頼性の向
上と省力化に寄与する。
その上、従前の縦・横配筋を設置することに比
して、ループ状補強筋は、いわば置くだけの方法
によつて設置できるから、配筋施工が非常に簡単
である。
して、ループ状補強筋は、いわば置くだけの方法
によつて設置できるから、配筋施工が非常に簡単
である。
また、第2番目の発明は、第1番目の発明の構
成に縦横配筋が付加されたことを特徴とするもの
である。縦横配筋が、壁の面外力に対する抵抗力
を発揮する。
成に縦横配筋が付加されたことを特徴とするもの
である。縦横配筋が、壁の面外力に対する抵抗力
を発揮する。
この発明においては、縦・横配筋とループ状補
強筋とが重複することの無駄,不経済を避けるた
め、縦・横配筋は壁の面外力に対する強度上必要
とされる最低量とする。もつとも、耐震架構にお
ける壁(耐震壁)をできるだけ少なくして、1つ
の壁に過酷な荷重負担をかけるような条件の場合
は、壁に要求される法的最低鉄筋量を縦・横配筋
で充当せしめ、構造計算上算定された必要鉄筋量
から前記法的最低鉄筋量を差し引いた残量をルー
プ収補強筋に充当することとする。
強筋とが重複することの無駄,不経済を避けるた
め、縦・横配筋は壁の面外力に対する強度上必要
とされる最低量とする。もつとも、耐震架構にお
ける壁(耐震壁)をできるだけ少なくして、1つ
の壁に過酷な荷重負担をかけるような条件の場合
は、壁に要求される法的最低鉄筋量を縦・横配筋
で充当せしめ、構造計算上算定された必要鉄筋量
から前記法的最低鉄筋量を差し引いた残量をルー
プ収補強筋に充当することとする。
(第3の発明)
本願の第3番目の発明は、柱8と梁6で囲まれ
た架構面内の略中央部に矩形の開口4を設けた中
央部開口壁5を有する壁付き鉄筋コンクリート造
耐震架構において、 前記中央部開口壁5における開口4の上下及び
左右の壁部分に、各々の壁部分の高さe又はg及
び横幅寸法f又はhに近似した大きさの長方形に
形成されたループ状補強筋12,13を、柱8、
梁6及び前記開口4の縁との間に所定の間隔をあ
けてその内側に位置する配置で設置したことを特
徴とする。
た架構面内の略中央部に矩形の開口4を設けた中
央部開口壁5を有する壁付き鉄筋コンクリート造
耐震架構において、 前記中央部開口壁5における開口4の上下及び
左右の壁部分に、各々の壁部分の高さe又はg及
び横幅寸法f又はhに近似した大きさの長方形に
形成されたループ状補強筋12,13を、柱8、
梁6及び前記開口4の縁との間に所定の間隔をあ
けてその内側に位置する配置で設置したことを特
徴とする。
この第3の発明は、壁の形状が中央部開口壁5
とされ、換言すれば、第1、第2番目の発明に係
る有開口壁であるそで壁とたれ壁及び腰壁の集合
形状とした点に特徴を有するが、その奏する効果
は第1、第2の発明と大差ない。
とされ、換言すれば、第1、第2番目の発明に係
る有開口壁であるそで壁とたれ壁及び腰壁の集合
形状とした点に特徴を有するが、その奏する効果
は第1、第2の発明と大差ない。
(実施例)
次に、この発明の実施例を第4図により説明す
る。
る。
この実施例は、有開口壁又は中央部開口壁の具
体的なものとしてやはり第2図に例示したそで壁
1、腰壁2、たれ壁3、あるいは中央部に開口4
をもつ中央部開口壁5について、その補強体であ
るループ状補強筋の設置状態を示す。
体的なものとしてやはり第2図に例示したそで壁
1、腰壁2、たれ壁3、あるいは中央部に開口4
をもつ中央部開口壁5について、その補強体であ
るループ状補強筋の設置状態を示す。
即ち、そで壁1には、該壁の幅a及び高さbに
相当する大きさで、縦長の略長方形状をなし、中
央部たて方向に1本の補強鉄筋10aを組入れた
ループ状補強筋10が、柱8、梁6及び開口部の
縁(第4図中の2点鎖線位置)との間に間隔をあ
けて所定のコンクリート被りを得る配置に設置さ
れている。
相当する大きさで、縦長の略長方形状をなし、中
央部たて方向に1本の補強鉄筋10aを組入れた
ループ状補強筋10が、柱8、梁6及び開口部の
縁(第4図中の2点鎖線位置)との間に間隔をあ
けて所定のコンクリート被りを得る配置に設置さ
れている。
梁上の腰壁2又は梁下のたれ壁3には、該壁の
高さc及び横幅dに相当する大きさで、横長の長
方形状をなし、中央部横方向に1本の補助鉄筋1
1aを組入れたループ状補強筋11が、柱8、梁
6及び開口部の縁(第4図中の2点鎖線位置)と
の間に間隔をあけて所定のコンクリート被りを得
る配置に設置されている。
高さc及び横幅dに相当する大きさで、横長の長
方形状をなし、中央部横方向に1本の補助鉄筋1
1aを組入れたループ状補強筋11が、柱8、梁
6及び開口部の縁(第4図中の2点鎖線位置)と
の間に間隔をあけて所定のコンクリート被りを得
る配置に設置されている。
中央部に開口4を有する中央部開口壁5におけ
る開口4の左右両側の壁部分には、前記そで壁1
の場合と同様、同部分の壁の高さe及び柱8の内
面から開口4のたて縁までの内幅fに相当する大
きさで、縦長の長方形状をなし、中央部縦方向に
1本の補助鉄筋12aを組入れたループ状補強筋
12が、柱8、梁6及び開口4の縁(第4図中の
2点鎖線位置)との間に間隔をあけて所定のコン
クリート被りを得る配置に設置されている。開口
4の上下の壁部分には前記腰壁2又はたれ壁3の
場合と同様、上下の壁部分の高さg及び開口4の
横幅hに相当する大きさで、横長の長方形状をな
し、中央部横方向に1本の補強鉄筋13aを組入
れたループ状補強筋13が、柱8、梁6及び開口
4の縁(第4図中の2点鎖線位置)との間に間隔
をあけて所定のコンクリート被りを得る配置で設
置されている。
る開口4の左右両側の壁部分には、前記そで壁1
の場合と同様、同部分の壁の高さe及び柱8の内
面から開口4のたて縁までの内幅fに相当する大
きさで、縦長の長方形状をなし、中央部縦方向に
1本の補助鉄筋12aを組入れたループ状補強筋
12が、柱8、梁6及び開口4の縁(第4図中の
2点鎖線位置)との間に間隔をあけて所定のコン
クリート被りを得る配置に設置されている。開口
4の上下の壁部分には前記腰壁2又はたれ壁3の
場合と同様、上下の壁部分の高さg及び開口4の
横幅hに相当する大きさで、横長の長方形状をな
し、中央部横方向に1本の補強鉄筋13aを組入
れたループ状補強筋13が、柱8、梁6及び開口
4の縁(第4図中の2点鎖線位置)との間に間隔
をあけて所定のコンクリート被りを得る配置で設
置されている。
いずれのループ状補強筋10,11,12,1
3も、梁6、柱8に定着しないものとして設置さ
れている。即ち、ループ状補強筋の相互間はもと
より、梁6、柱8との間に所定の間隔が保たれて
いる。この間隔が大きいと、すべり破壊を生じや
すいが、反面、せん断耐力が低下する。逆に、間
隔が小さいと、せん断耐力は低下しないが、すべ
り破壊が生じにくいこととなる。望ましい耐力と
して、壁のせん断抵抗力を0.6〜0.7に、すべり破
壊の耐力を0.4〜0.3の比率とすることであり、こ
れを考慮して前記間隔の大きさが決定されてい
る。もつとも、ループ状補強筋を設置する際の位
置決め固定の必要上やむを得ない程度(力学的性
状に大きく影響しない程度)のバインド線又は支
持線などによる定着は、許容される。そして、図
面の明瞭化を考慮して図示することは省略した
が、壁の面外力に対する所定の強度を確保するの
に必要な量の補強鉄筋が、縦・横配筋などとし
て、かつ、梁6、柱8に定着して併設されてい
る。
3も、梁6、柱8に定着しないものとして設置さ
れている。即ち、ループ状補強筋の相互間はもと
より、梁6、柱8との間に所定の間隔が保たれて
いる。この間隔が大きいと、すべり破壊を生じや
すいが、反面、せん断耐力が低下する。逆に、間
隔が小さいと、せん断耐力は低下しないが、すべ
り破壊が生じにくいこととなる。望ましい耐力と
して、壁のせん断抵抗力を0.6〜0.7に、すべり破
壊の耐力を0.4〜0.3の比率とすることであり、こ
れを考慮して前記間隔の大きさが決定されてい
る。もつとも、ループ状補強筋を設置する際の位
置決め固定の必要上やむを得ない程度(力学的性
状に大きく影響しない程度)のバインド線又は支
持線などによる定着は、許容される。そして、図
面の明瞭化を考慮して図示することは省略した
が、壁の面外力に対する所定の強度を確保するの
に必要な量の補強鉄筋が、縦・横配筋などとし
て、かつ、梁6、柱8に定着して併設されてい
る。
上記構成の壁付きRC耐震架構が地震力を受け
た場合のひび割れ発生状況と作用モーメントの一
例を第5図と第6図に示した。即ち、地震力を受
けた場合、壁のループ状補強筋は、梁6、柱8に
定着していないので、当該耐震架構の曲げ耐力
は、壁なし架構の曲げ耐力に、壁の圧縮側コンク
リートのせん断力に対する抵抗力を加えたものと
なる。もつとも、ループ状補強筋によつて拘束し
補強された壁のせん断強度は大きいが、その一
方、梁6、柱7と各ループ状補強筋との間、及び
ループ状補強筋の相互間では前述の比率ですべり
破壊を生じさせるので、この壁付きRC耐震架構
は曲げ破壊先行となる。その荷重変形特性は、第
3図中の実線ハで示したように、十分な靭性が確
保され、かつ、大きなせん断耐力(約Q2)を負
担できるので、耐震要素として理想的なものとい
える。
た場合のひび割れ発生状況と作用モーメントの一
例を第5図と第6図に示した。即ち、地震力を受
けた場合、壁のループ状補強筋は、梁6、柱8に
定着していないので、当該耐震架構の曲げ耐力
は、壁なし架構の曲げ耐力に、壁の圧縮側コンク
リートのせん断力に対する抵抗力を加えたものと
なる。もつとも、ループ状補強筋によつて拘束し
補強された壁のせん断強度は大きいが、その一
方、梁6、柱7と各ループ状補強筋との間、及び
ループ状補強筋の相互間では前述の比率ですべり
破壊を生じさせるので、この壁付きRC耐震架構
は曲げ破壊先行となる。その荷重変形特性は、第
3図中の実線ハで示したように、十分な靭性が確
保され、かつ、大きなせん断耐力(約Q2)を負
担できるので、耐震要素として理想的なものとい
える。
第1図は第2図の壁付きRC造耐震架構の補強
体設置状態を示す正面図、第2図は壁付きRC耐
震架構の一例を示す正面図、第3図は壁付きRC
耐震架構の荷重変形特性を示すグラフ、第4図は
この発明に係る壁付きRC耐震架構の補強体設置
状態を示す正面図、第5図と第6図は地震時にお
ける壁のひび割れ発生状況と作用モーメントを示
す説明図である。 1……そで壁、2……腰壁、3……たれ壁、5
……中央部開口壁(以上が有開口壁)、7……縦
筋、9……横筋、6……梁、8……柱、10,1
1,12,13……ループ状補強筋。
体設置状態を示す正面図、第2図は壁付きRC耐
震架構の一例を示す正面図、第3図は壁付きRC
耐震架構の荷重変形特性を示すグラフ、第4図は
この発明に係る壁付きRC耐震架構の補強体設置
状態を示す正面図、第5図と第6図は地震時にお
ける壁のひび割れ発生状況と作用モーメントを示
す説明図である。 1……そで壁、2……腰壁、3……たれ壁、5
……中央部開口壁(以上が有開口壁)、7……縦
筋、9……横筋、6……梁、8……柱、10,1
1,12,13……ループ状補強筋。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 柱と梁で囲まれた架構面内の一部に梁又は柱
の際にまで及ぶ大きな開口部を設けて形成された
そで壁、たれ壁、腰壁等の有開口壁を有する壁付
き鉄筋コンクリート造耐震架構において、 前記有開口壁に、その高さ及び横幅寸法に近似
した大きさの長方形に形成されたループ状補強筋
が、柱、梁及び開口部の縁との間に所定の間隔を
あけてその内側に位置する配置で設置されている
ことを特徴とする壁付き鉄筋コンクリート造耐震
架構。 2 柱と梁で囲まれた架構面内の一部に梁又は柱
の際にまで及ぶ大きな開口部を設けて形成された
そで壁、たれ壁、腰壁等の有開口壁を有する壁付
き鉄筋コンクリート造耐震架構において、 前記有開口壁の壁配筋として梁、柱に定着した
縦筋、横筋を設置すると共に、同有開口壁には、
その高さ及び横寸法に近似した大きさの長方形に
形成されたループ状補強筋が柱、梁及び開口部の
縁との間に所定の間隔をあけてその内側に位置す
る配置で設置されていることを特徴とする壁付き
鉄筋コンクリート造耐震架構。 3 特許請求の範囲第2項記載の縦筋、横筋は、
当該有開口壁の面外力に対する強度を確保する量
だけ柱、梁へ通して定着し設置されていることを
特徴とする壁付き鉄筋コンクリート造耐震架構。 4 特許請求の範囲第2項記載の縦筋、横筋は、
当該有開口壁に要求される法的最低鉄筋量だけ設
置し、構造計算上算出された必要鉄筋量から前記
法的最低鉄筋量を差し引いた残量をループ状補強
筋として設置していることを特徴とする壁付き鉄
筋コンクリート造耐震架構。 5 柱と梁で囲まれた架構面内の略中央部に矩形
の開口を設けた中央部開口壁を有する壁付き鉄筋
コンクリート造耐震架構において、 前記中央部開口壁における開口の上下及び左右
の壁部分に、各々の壁部分の高さ及び横幅寸法に
近似した大きさの長方形に形成されたループ状補
強筋が、柱、梁及び前記開口の縁との間に所定の
間隔をあけてその内側に位置する配置で設置され
ていることを特徴とする壁付き鉄筋コンクリート
造耐震架構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3875383A JPS59165774A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | 壁付き鉄筋コンクリ−ト造耐震架構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3875383A JPS59165774A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | 壁付き鉄筋コンクリ−ト造耐震架構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59165774A JPS59165774A (ja) | 1984-09-19 |
JPS6363706B2 true JPS6363706B2 (ja) | 1988-12-08 |
Family
ID=12534051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3875383A Granted JPS59165774A (ja) | 1983-03-09 | 1983-03-09 | 壁付き鉄筋コンクリ−ト造耐震架構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59165774A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5330698B2 (ja) * | 2008-01-25 | 2013-10-30 | 株式会社竹中工務店 | 建築構造物、及び建築構造物の設計方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5717137A (en) * | 1980-07-04 | 1982-01-28 | Mitsubishi Electric Corp | Manufacture of semiconductor element |
-
1983
- 1983-03-09 JP JP3875383A patent/JPS59165774A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5717137A (en) * | 1980-07-04 | 1982-01-28 | Mitsubishi Electric Corp | Manufacture of semiconductor element |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59165774A (ja) | 1984-09-19 |
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