JPS6359331B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、内視鏡の送気送液装置の改良に関
するものである。

一般に、体腔内に内視鏡を挿入して体腔壁を観
察する場合、体腔内に空気等の気体を送気して体
腔をふくらませ、内視鏡先端部の観察窓と体腔壁
との間に所要の間隔を形成して行なつている。
又、体腔内に挿入される上記内視鏡先端部の観察
窓、或は体腔壁は、粘液、血液等が付着するた
め、観察視野が妨げられたり、患部が粘液等でか
くれてしまう。その為内視鏡は、内視鏡先端部に
洗浄液を送液し、観察窓や体腔壁に洗浄液をかけ
て洗浄するようになつている。一方、送液後には
内視鏡の送液路、送液パイプ中に液が残留する
為、使用後この状態で内視鏡を保管するという残
留液が腐敗したりして不衛生であり、又、保管中
に液が流れ出たり、送液路、送液パイプを腐食し
て損傷させることがあるので、内視鏡の使用後は
必ず送液路、送液パイプ中の残留液を排液させる
必要がある。

そこで、第１図に従来における内視鏡の送気送
液及び排液装置を示す。この図において、符号１
は内視鏡で、その操作部２の送気送液装置３から
挿入部４先端にノズルにかけて送気路５、送液路
６が配設されており、この送気送液装置３には
夫々送気パイプ７と送液パイプ８が接続されてい
る。この送気パイプ７は送気ポンプ９に接続して
いる一方、分岐パイプ１０を分岐し、該分岐パイ
プ１０は送気送液切換装置１１を介して液タンク
１２内の洗浄液１３上方空間に挿入された加圧パ
イプ１４に連通している。又、送液パイプ８は、
送気送液切換装置１１を介して液タンク１２の洗
浄液１３内に挿入された吸液パイプ１５に連通し
ている。上記送気送液切換装置１１は、シリンダ
１６と、送気溝１７及び連通溝１８を有するピス
トン１９とからなり、分岐パイプ１０を加圧パイ
プ１４又は送液パイプ８に切換接続し、送液パイ
プ８ないしは送液路６内に洗浄液を供給するか、
残留液排液用の空気を供給するかを切換えるよう
構成されている。

しかしながら、第１図に示すように従来の内視
鏡における送気送液装置では、残留液排液用のた
めの送気送液切換装置１１を液タンク１２外に必
要とすると共に、この液タンク１２内に上記送気
送液切換装置１１に接続されていずれかに切換え
られる加圧パイプ１４と吸液パイプ１５との二本
を挿入接続する必要があり、接続構造が複雑にな
り、又操作の邪魔になるという欠点があつた。

この発明は上述した点に観みてなされたもの
で、液タンク内には一本のパイプのみを挿入し、
且つこの液タンク内に送気パイプを液タンク内の
空間と送液パイプとに切換連通させる切換手段を
設けたことにより、内視鏡と液タンクとの接続構
造が簡略化され、しかもそのためにこれらパイプ
類が内視鏡操作時の邪魔にならないうにした内視
鏡の送気送液装置を提供することを目的とする。

以下図面を参照してこの発明を具体的に説明す
る。第２図ないし第６図はこの発明の一実施例を
示している。これらの図において符号２１は内視
鏡で、その操作部２２の送気送液装置２３から挿
入部２４先端のノズル２５にかけて夫々送気路２
６と送液路２７とが配設されており、送気送液装
置２３には送気ポンプ２８、液タンク２９に連通
するフレキシブルな送気パイプ３０、送液パイプ
３１が夫々接続されている。上記送気送液装置２
３は、送気パイプ３０、送液パイプ３１及び送気
路２６、送液路２７を接続したシリンダ３２内
に、軸方向に貫通した空気放出孔３３と送液パイ
プ・路連通溝３４とを有するピストン３５を摺動
自在に挿入し、ピストン３５のフランジ３６とシ
リンダ３２との間にこのピストン３５を上動側に
付勢するコイルばね３７を介装して構成されてい
る。そして、この送気送液装置２３はコイルばね
３７にて常時送気パイプ３０と送気路２６とが連
通状態となつている。

上記送気パイプ３０と送液パイプ３１は、内視
鏡２１の操作部２２に連結されたフレキシブルな
ケーブル３８内を挿通されてコネクタ３９の接続
機構部４０に導かれている。この接続機構部４０
には、分岐通路４１を有する送気連通部が形成さ
れており、内視鏡側送気パイプ３０と、送気ポン
プ側送気パイプ３０Ａとを連通していると共に、
分岐通路４１に液タンク２９内の上方に下端が挿
入された分岐送気パイプ４２を接続している。
又、この接続機構部４０内で、内視鏡側送液パイ
プ３１と液タンク側送液パイプ４３とが接続され
ている。この液タンク側送液パイプ４３は、上記
分岐送気パイプ４２の内側に配設されており、そ
の下端が液タンク２９内の底面近傍に挿入されて
いる、液タンク２９内には、送気送液切換装置４
４が配設されており、この送気送液切換装置４４
は、開口上端をタンク蓋体４５から突出し下端を
液タンク２９の底面に挿入した外管４６に、突出
部外周に操作レバー４７を空設した内管４８を回
動可能に内設し、この内管４８に上記液タンク側
送液パイプ４３を内側に挿入した分岐送気パイプ
４２を気密を保つて挿入・接続し構成されてい
る。又、外管４６には液タンク２９内上方の空間
部に送気口４９が、液タンク２９の底部近傍の洗
浄液５０中に送液口５１が形成されている。一
方、内管４８には、上記外管４６の送気口４９と
合致する位置に送気口５２が、外管４６の送液口
５１と合致する位置に送液口５４が夫々形成され
ている。上記外管４６は、ポリウレタンゴム等の
弾性部材からなり、第５図に示す如く内管４８を
配置した状態で、内管４８内の気密を保持できる
よう外管４６が内管４８を圧縮するよう構成され
ている。又、分岐送気パイプ４２はフレキシブル
に形成されており、内管４８の回動に充分追随で
きるようになつている。

このような構成で、送気操作を行うには、内視
鏡２１の操作部２２に設けた送気送液装置２３の
ピストン３５の空気放出孔３３を指にて閉塞し、
送気ポンプ２８から送気パイプ３０内を供給され
てきた空気を送気路２６に送り、先端部のノズル
２５から吐出させる。次に、送液操作をするに
は、送気送液装置２３のピストン３５をコイルば
ね３７の付勢力に抗して押し込み、送液パイプ３
１と送液路２７とを連通溝３４を介して連通さ
せ、且つ第４図に示すように、送気送液切換装置
４４の外管４６の送気口４９と送液口５１に、内
管４８の送気口５２と送液口５４とが一致・連通
すぬよう内管４８を回転させる。この状態で、送
気ポンプ２８からの空気は、送気パイプ３０Ａ、
分岐送気パイプ４２を通つて送気送液切換装置４
４内に供給されて送気口４９と５２から液タンク
２９内にはいり液面に圧力を加える。これによつ
て、洗浄液は送液口５１と５４を通つて送液パイ
プ４３，３１に送り込まれ、送液路２７を経て内
視鏡２１先端部のノズル２５から放出される。

内視鏡２１の使用後、送液パイプ３１及び送液
路２７内の残留液体を排除するには、第５図に示
す如く、送気送液切換装置４４の内管４８を操作
レバー４７にて回動させ、送気口５２と送液口５
４を外管４６にて閉塞状態とする。この状態で、
ピストン３５を押し込み送液パイプ３１と送液路
２７とを連通させると、送気ポンプ２８から送気
パイプ３０Ａ、分岐送気パイプ４２へ送られた空
気は、送気送液切換装置４４の内管４８内へ供給
され、さらに送液パイプ４３，３１を通つて送路
路２７から内視鏡２１先端部のノズル２５から吐
出される。この空気の吐出によつて、送液パイプ
３１、送液路２７内に残留している液が全て外部
へ排除されるものである。

尚、この発明において、送気される気体、送液
される液体の種類は問わない。

上述したようにこの発明によれば、内視鏡と液
タンクとの接続構造を簡略化でき、その結果送気
送液パイプ類が内視鏡操作時に邪魔にならないと
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の送気送液装置を示す概略図、第
２図ないし第６図はこの発明の送気送液装置に係
る一実施例であり、第２図は全体概略図、第３図
はコネクタ部を示す断面図、第４図は送液状態を
示す切換装置の断面図、第５図は残留液排除状態
を示す切換装置の断面図、第６図は切換装置を示
す斜視図である。 ２１……内視鏡、２６……送気路、２７……送
液路、２８……送気ポンプ、２９……液タンク、
３０，４２……送気パイプ、３１，４３……送液
パイプ、４４……送気送液切換装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 送気ポンプと、液タンクと、この液タンク内
   の上方の位置で、一端側を連通し、他端側を前記
   送気ポンプ及び内視鏡の送気路に連通する送気パ
   イプと、前記タンク内の下方の位置で一端側を連
   通し他端側を内視鏡の送液路に連通する送液パイ
   プを有して、前記液タンクに連通する送気パイプ
   の一端側の内側に液タンク内に連通する送液パイ
   プを配設し、前記液タンク内の少なくとも前記上
   方の位置で前記送気パイプと液タンクを連通遮断
   可能とし、かつ前記液タンク内の少なくとも前記
   下方の位置で前記送液パイプと液タンクを連通・
   遮断可能とすると共に、前記送気パイプおよび送
   液パイプがそれぞれ前記液タンクと遮断状態で前
   記送気パイプと送液パイプとを連通可能とした送
   気送液切換手段を前記液タンク内に設けたことを
   特徴とする内視鏡の送気送液装置。