JPS6358831B2 - - Google Patents

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JPS6358831B2
JPS6358831B2 JP54081523A JP8152379A JPS6358831B2 JP S6358831 B2 JPS6358831 B2 JP S6358831B2 JP 54081523 A JP54081523 A JP 54081523A JP 8152379 A JP8152379 A JP 8152379A JP S6358831 B2 JPS6358831 B2 JP S6358831B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規なチオピリリウム染料の合成中間
体化合物として有用な新規2,6−ジ−t−ブチ
ル−4H−チオピラン−4−チオンおよびその製
法に関するものである。
本発明の新規2,6−ジ−t−ブチル−4H−
チオピラン−4−チオンは文献未載の新規化合物
であり、チオピリリウム染料の合成中間体として
重要である。
従来、チオピリリウム及びピリリウム染料が
種々の用途に用いられることは知られている。例
えば、特公昭46−40900号明細書に開示されるが
ごとく電子受容化合物として直接ポジ写真ハロゲ
ン化銀乳剤に用いられるほかデイビス(Davis)
らの米国特許第3141700号、ヴアン・アラン
(Van Allan)らの米国特許第3250615号、レイ
ノルズ(Reynolds)らの米国特許第3938994号各
明細書に記載されているように光導電体の分光増
感剤、特に有機光導電体の分光増感剤として有用
である。
チオピリリウム及びピリリウム染料により増感
された光導電体は上記の特許明細書に開示された
ような種々の用途に用いられるが特にそれらはゼ
ログラフイーやエレクトロフアクス方式の電子写
真用として重要である。
しかしながら、このような従来公知のチオピリ
リウム染料は可視域内に複数の吸収帯を有すとい
う欠点があつた。特にほとんどすべての染料は青
色域にも吸収を示す。即ち、この増感染料は複数
の波長域で分光増感をする。
したがつて、このチオピリリウム染料を光導電
性粒子の増感剤として用いて、カラー複写を実施
するとき、たとえば、光電気泳動電子写真法によ
り、三色混合粒子によるカラー像を得るときに重
大な障害にぶつかる。
光電気泳動電子写真法とは米国特許第3384448
号明細書に詳述されているように、光導電性感光
粒子を絶縁性液体中に懸濁させた懸濁液を、少な
くとも一方が光に対し透明な2つの電極間に置
き、差電圧を与え、透明電極を通して露光させる
と、この画像露光を受けた光導電性感光粒子が、
選択的に一方の電極に移動し、可視像を与えるこ
とに基づく電子写真法である。
この電子写真法が、カラー複写に使われると
き、感光性粒子としては赤色光に感応するシアン
色の粒子、縁色光に感応するマゼンタ色の粒子、
および青色光に感応する黄色粒子が用いられ、こ
の三色粒子の混合懸濁液を上述の装置で多色原稿
画像、たとえばカラースライドを通し、または反
射焼付法により白色光を用いて画像露光すれば一
回の露光で透明電極上には減色法による画像、即
ちカラーポジまたはカラーネガ像を得る。
この感光性粒子としては、米国特許第3384448
号、特公昭43−21781号、特開昭52−143827号各
明細書その他に開示されているような、主として
その主要吸収帯域が、その主要感光性レスボンス
と一致しているシアン、マゼンタ、イエローの三
色の光導電性顔料のほかに、米国特許第3384448
号明細書に述べられているような、光導電体に、
分光増感剤を含ませ、可視光線域に感応するよう
にした感光性粒子をも用いることができる。
このような光電気泳動電子写真法により三色混
合粒子によるカラー像を得る時、公知のチオピリ
リウム染料を感光粒子の分光増感剤として使用す
ると前記したように複数の波長域において分光増
感するため色分離の悪い画像しか得られなかつ
た。すなわち公知のチオピリリウム染料は光電気
泳動電子写真法を利用するカラー複写には不適当
であつた。
本発明者等は上記の欠点を解決すべく検討を重
ねた結果、上記したような欠点を有さず、しかも
従来のチピリリウム染料より、光導電体に対し、
高い増感能を与える新規なチオピリリウム染料
が、本発明の中間体から合成されることがわかつ
た。
本発明の目的は、光導電体に対し、高い増感能
を与えるチオピリリウム染料を合成するため中間
体およびその製法を提供することである。さらに
本発明の目的は色分離の優れた画像を得るための
チオピリリウム染料を合成するため中間体および
その製法を提供することである。
新規なチオピリリウム染料を合成するための下
記の化学構造式()で表わされる本発明の中間
体化合物2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピ
ラン−4−チオン は、下記の化学構造式()で表わされる2,6
−ジ−t−ブチル−4H−ピラン−4−チオン に、不活性雰囲気下、極性の高い溶媒中、MSH
で表わされる水硫化アルカリ、またはM2Sで表わ
される硫化アルカリを作用させることによつて得
られる。ここでMはリチウム、ナトリウムまたは
カリウム原子を表わす。
ここでいうチオピリリウム染料とは次の構造式
で表わされる化合物、、、である。
ここでZ はアニオンを表わす。
Z で表わされるアニオンとしては、陰電荷を
有する公知の単一原子イオンまたは複数の原子か
らなる原子イオンがあり、好ましくはHZで表わ
される酸が強酸であるアニオンである。アニオン
の具体例としては単一原子イオンとしては、ハロ
ゲン陰イオン、例えばフルオリド、クロリド、ブ
ロミド、ヨージドがある。原子団イオンとして
は、トリフルオロアセタート、トリクロロアセタ
ート、p−トルエンスルホナートなどの有機アニ
オンおよびペルクロラート、ペルヨーダート、テ
トラクロロアルミナート、トリクロロフエラート
()、テトラフルオロボラート、ヘキサフルオロ
ホスフアート、スルフアート、ヒドロゲンスルフ
アート、ニトラートなどの無機アニオンがある。
これらのうちで2価のアニオンの場合には、形式
的にアニオンの1/2が1価のアニオンを表わすと
解釈する。これらのアニオンのうち、クロリド、
ブロミド、ペルクロラート、テトラフルオロボラ
ート、p−トルエンスルホナート、トリフルオロ
アセタートが好ましい。
本発明の中間体化合物()の原料である2,
6−ジ−t−ブチル−4H−ピラン−4−チオン
(化合物)は新規物質であり、これは、ジー・
エー・レイノルズら(G.A.Reynolds)によつて
合成された「ジヤーナル オブ ヘテロサイクリ
ツク ケミストリー(J.Heterocyclic Chem.)」、
11巻、1075頁(1974)に記載の2,6−ジ−t−
ブチル−4H−ピラン−4−オンを五硫化リンの
存在下で加熱する方法によつて得られる。
反応が不活性雰囲気下で行なう。不活性雰囲気
は、反応溶液中の溶存酸素を除くために必要であ
る。不活性雰囲気は反応容器内の空気を不活性気
体で置換させることによつてつくられる。好まし
くは不活性気体による置換の後、不活性気流を反
応容器内に送り込むことが望ましい。この時の流
量は酸素による副生成物を生じないような量が採
用され、好ましくは0.01〜2/分、さらに好
ましくは0.1〜1/分である。もし反応を空
気気流下すなわち溶存酸素存在下で行うと副生成
物を生じるため目的とする化合物()の収量は
減少する。
用いられる不活性気流は窒素、アルゴン、二酸
化炭素などを挙げることができるが、これらは酸
素を含まないことが必要である。
極性の高い溶媒としては、非水溶媒が使われ、
誘電率(∈で表わす)が20以上であり、かつ双極
子モーメント(μで表わす)が2以上、好ましく
は、誘電率∈が25から200、双極子モーメントが
3から5の溶媒が用いられる。上記誘電率と双極
子モーメントの値は、たとえばリデイツク(J.A.
Riddick)等による「テクニクス オブ ケミス
トリー(Techniques of Chemistry)」、巻、
有機溶媒第3版、Wiley−Interscience(1970年)
に挙げられている。好ましい溶媒の具体例として
はヘキサメチルホスホリツクトリアミド、ジメチ
ルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等があり、なかでもヘ
キサメチルホスホリツクトリアミドが最も好まし
い。
水硫化アルカリとしては水硫化カリウム、水硫
化ナトリウム、水硫化リチウムのどれを用いても
反応は進行する。特に水硫化ナトリウムは市販品
として手に入るので有用である。
硫化アルカリとしては硫化ナトリウム、硫化カ
リウム、硫化リチウムなどを用いることができ
る。
ここで水硫化アルカリ又は硫化アルカリの量は
原料化合物()に対して1〜30倍当量モルであ
り、好ましくは3〜20倍当量モルである。
反応は50℃〜200℃の温度範囲で行うことが出
来る。特に反応速度を上げ、かつ化合物の分解を
抑えるために80〜120℃の温度範囲が有効である。
反応時間は30分から10時間であり、好ましくは
1時間〜3時間である。特に溶媒としてヘキサメ
チルホスホリツクトリアミドを用い、反応温度85
〜90℃では1時間半反応させた時に最良の収率が
得られる。
用いられる溶媒の量は水硫化アルカリ又は硫化
アルカリ1gに対し5ml〜100ml、好ましくは10
ml〜50ml必要である。最適量は使用した水硫化ア
ルカリ又は硫化アルカリの種類および溶媒の種類
等に依存するが、例えば水硫化ナトリウムを用い
ると水硫化ナトリウム1gに対してヘキサメチル
ホスホリツクトリアミドの量は15ml〜20mlであ
る。
反応圧力として、1〜200気圧の範囲の圧力が
採用できるが、通常は1気圧の圧力下で反応が行
なわれる。
本発明による化合物()は2、6位にt−ブ
チル基という立体的に大きな置換基を持つために
従来の一般的な合成法が適用できず今まで合成因
難だと考えられていた化合物であり、本発明によ
る新規な製造法により初めて合成可能となつたの
である。
本発明による製造法に一見類似した方法は既に
報告されている。すなわち1948年アルント(F.
Arndt)らは2,6−ジメチル−4H−ピラン−
4−チオンをエタノール還流下50%水硫下カリウ
ム水溶液を添加することにより2,6−ジメチル
−4H−チオピラン−4−チオンを得ている。(ル
ヴユ ドウ ラ フアキユルテ デシアンス ド
ウ リユニヴエルシテ デイスタンビユル
〔Rev.faculte´ Sci.Univ.Istanbul.A13、57−77
(1948);Chemical Abstracts42巻4176i(1948)〕
参照〕 しかしこの方法を上記のメチル基の代わりにt
−ブチル基を有する本発明による化合物()の
合成に適用したところ本発明の目的化合物()
を得ることはできなかつた。すなわち同条件下反
応時間を長くしてもこんせき量の目的化合物
()も得られなかつた。化合物()はアルン
ト(F.Arndt)らの条件とは本質的に全く異つた
条件下、即ち、HMPA(ヘキサメチルホスホリツ
クトリアミド)のごとく極性の強いかつ非水溶媒
中においてのみ初めて得られるものであり、この
点において本発明における製造法は新規なものと
言える。
図1,2,3,4は本発明による中間体から合
成された新規なチオピリリウム染料をポリ−N−
ビニルカルバゾールの分光増感剤として用いたと
きの分光感度スペクトルであり、図5,6,7,
8は従来のチオピリリウム染料を用いた時の分光
感度スペクトルである。本発明の中間体から合成
された新規なチオピリリウム染料をポリ−N−ビ
ニルカルバゾールの分光増感剤として用いたとき
の分光感度スペクトル(図1,2,3および4)
と従来のチオピリリウム染料を用いたときの分光
感度スペクトル(図5,6,7および8)との比
較において図1と図5、第2と図6、図3と図
7、図4と図8とを比較すれば明らかなように新
規なチオピリリウム染料はチオピラン環の2、6
位にt−ブチル基を有するため従来のアリール基
をもつものとは異なり400nm付近の副吸収がな
くこの新規なチオピリリウム染料を分光増感剤と
して用いた光導電体組成は可視域のうち青色域、
特に400〜150nmの光に対して感光しない。
従つてこの新規なチオピリリウム染料を増感剤
として含むカラー光電気泳動電子写真用感光性粒
子は公知のチオピリリウム染料を用いて作られた
ものとは異なり青色感光性イエロー粒子との色分
離を改善することができる。例えば化合物()
を赤色域の増感色素として含むシアン粒子のイエ
ロー、マゼンタ粒子と混ぜて三色混合粒子のカラ
ー光電気泳動電子写真を行うとイエロー粒子と混
色のない色分離のよい像を与えた。本発明の中間
体から合成されるチオピリリウム染料はゼログラ
フイーやエレクトロフアクス方式の通常の電子写
真および光電気泳動電子写真法において有効であ
る。特に光導電性粒子を用いたカラー電子写真法
において有用である。
しかし、この記載は使用用途を制限するもので
ないことはもちろんである。
本発明の中間体から種々のチオピリリウム染料
が得られる。チオピリリウム染料を得る方法も
種々あるが、たとえば、化学構造式()で表わ
されるチオピリリウム染料は、ヨウ化メチル、ジ
メチル硫酸、トリメチルオキソニウムテトラフル
オロボラートなどのメチル化剤を本発明の中間体
に反応させて得た、2,6−ジ−t−ブチル−4
−(メチルチオ)チオピリリウム塩(昭和54年6
月29日出願の特願昭54−81524号に記載)と、2,
6−ジ−t−ブチル−4−(メチル)チオピリリ
ウム塩とを無水酢酸などの溶媒中で加熱反応させ
て得られる。ここで上記した2,6−ジ−t−ブ
チル−4−(メチル)チオピリリウム塩は、上記
2,6−ジ−t−ブチル−4(メチルチオ)チオ
ピリリウム塩を水またはジメチルスルホキシドま
たはヘキサメチルホスホリツクストリアミドなど
の水とまざる極性の高い溶媒中で加水分解し、得
た2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−
4−オンにグリニヤール試薬と酸とを反応させて
得る。昭和54年3月28日出願、特願昭54−37249
号及び昭和54年6月29日出願の特願昭54−81525
号に記載)化学構造式()で表わされるチオピ
リリウム染料は上記2,6−ジ−t−ブチル−4
−(メチル)チオピリリウム塩をジフエニルホル
ムアミジン、オルソギ酸エステル、またはジアル
コキシ酢酸エステルのいずれかと反応させること
によつて得られる。
本発明の中間体から化学構造式()で表わさ
れるチオピリリウム染料を得る方法としては、上
記した2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラ
ン−4−オンを溶媒中で4−ジエチルアミノフエ
ニルマグネシウムブロマイドと反応させた後、過
塩素酸水溶液と処理することにより得られる。化
学構造式()で表わされるチオピリリウム染料
は上記した2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
−チオピリリウム塩と4−ジエチルアミノベンズ
アルデヒドとをアミンの存在下アルコール中で反
応させるか、または無水酢酸中で加熱して得るこ
とができる。
また、本発明の中間体を直接加水分解させて、
2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−4
−オンを得た後、グリニヤール試薬と酸とを反応
させて、2,6−ジ−t−ブチル−4−(メチル)
チオピリリウム塩を得、これを上記チオピリリウ
ム塩の製法における原料として使用することも可
能である。しかしながら、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4H−チオピラン−4−オンを得るにあたつ
て上記記載の本発明の中間体を直接加水分解する
方法よりも2,6−ジ−t−ブチル−4−(メチ
ルチオ)チオピリリウム塩を加水分解して、2,
6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−4−オ
ンを得る方法の方が、収率などの点でより実際的
である。
チオピリリウム染料を得る方法として本発明の
中間体を経て製造する方法は新規な方法である。
とりわけ、前記したレイノルズらによつて合成さ
れた2,6−ジ−t−ブチル−4H−ピラン−4
−オンから次のような工程により合成する方法は
出発原料である上記2,6−ジ−t−ブチル−
4H−ピラン−4−オンが容易に得られること、
反応の各段階で高温・高圧を必要とせず、しかも
各段階で得られる化合物が精製しやすく比較的高
収率で得られることなどの点で好ましい方法であ
る。
上記式中、−Butは−C(CH33をあらわす。
原料化合物の製造例 1 2,6−ジ−t−ブチル−4H−ピラン−4−
チオン〔化合物()〕の製造。
34.6gの2,6−ジ−t−ブチル−4H−ピラ
ン−4−オンを無水ベンゼン240mlにとかし五硫
化リン73gを加えかくはんしながら2時間30分加
熱還流した。
反応終了後ベンゼン溶液を傾しや法により除
き、残渣にアンモニア水を加え五硫化リンを分解
の後エーテル抽出し無水硫酸ナトリウムを用い乾
燥した。ベンゼン溶液は溶媒を減圧留去し残渣を
ヘキサンで抽出後濃縮すると16.0gの赤みがかつ
た結晶が得られた。エーテル抽出物ちヘキサンで
抽出されなかつた油状物は一つにしてベンゼンを
用いシリカゲルのカラムを通し精製すると更に
6.8gの結晶が得られた。
全収量22.8g 収率61% 融点108−108.5℃ 肌色結晶 ヘキサン再結晶 元素分析値 C13H20OSとしての 計算値 C=69.59% H=8.99% S=14.29% 測定値 C=69.51% H=9.00% S=14.26% 質量分析値(m/e)224(100%)、 209(10%)、165(56%) 赤外線吸収スペクトル(波数cm-1) 1630、1305 核磁気共鳴スペクトル(化学シスト、単位ppm、
トリメチルシラン基準) (プロトン)99.6MHz重アセトニトリル中 1.30(一重線)、6.99(一重線) 面積比9:1 (炭素13)25.5MHz重クロロホルム中 202.83、168.49、120.51、 36.09、27.79 可視紫外吸収スペクトル(波長nm、カツコ値は
log∈)シクロヘキサン中 248(3.96)、338(4.30)、 526(1.35)、556(1.15) 実施例 1 2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−
4−チオン〔化合物()〕の製造。
化合物()6.64gを330mlのHMPA(ヘキサ
メチルホスホリツクトリアミド)にとかし20分間
アルゴンガスを通じた。
85〜90℃の油浴上で加熱かくはんし、アルゴン
雰囲気下19.8gの水硫化ナトリウム(和光純薬
NaSH・xH2O約70%を五酸化リン上70−80℃で
1日真空乾燥した)を30分かかつて添加した。
同温度で1時間30分かくはんした後反応溶液を
水にあけ反応を終了した。生じた結晶をろ過し、
乾燥した。ヘキサンから再結晶した。
収量1.78g 収率25% 融点162℃ 赤色結晶 元素分析値 C13H20S2として 計算値 C=64.94% H=8.39% S=26.67% 測定値 C=64.73% H=8.44% S=26.75% 質量分析値(m/e) 240(100%)、 225(65%)、181(40%) 赤外線吸収スペクトル(波数cm-1) 1570、1125 核磁気共鳴スペクトル(化学シフト、単位ppm、
トリメチルシラン基準) (プロトン)99.6MHz重クロロホルム中 1.43、7.88、各々一重線で積分比は9:1 (炭素13)25.5MHz重クロロホルム中 201.83、158.89、134.85、 38.32、30.53 可視紫外吸収スペクトル(波長nm、カツコ値
log∈)シクロヘキサン中 263(3.76)、380(4.35)、 569(1.55)、612(1.26) 実施例 2 2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−
4−チオン〔化合物()〕の製造。
実施例1において使用された溶媒HMPAの代
わりにN−メチルピロリドンを使つて実施例1を
繰返したところ、赤色の結晶を10%の収率で得
た。それの赤外吸収スペクトルは実施例1のもの
と同一であつた。
実施例 3 2,6−ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−
4−チオン〔化合物()〕の製法。
実施例1において使用された19.8gの水硫化ナ
トリウムに代えて、20.0gのKSH、19.5gの
LiSH、22.3gのNa2Sを使用して、実施例1を繰
返したところ、赤色の結晶を得た。収率はそれぞ
れ20、30、15%であつた。また、融点はそれぞれ
162℃、160℃、159℃であり、それらの赤外吸収
スペクトルは実施例1の結果と同じであつた。
本発明の実施の態様を下記に示す。
(1) 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン。
(2) 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
t−ブチル−4H−ピラン−4−チオンを、 極性の高い非水溶媒中、不活性気流下でMSH
で表わされる水硫化アルカリまたはM2Sで表わ
される硫化アルカリと反応させることを特徴と
する化学構造式()で表わされる2,6−ジ
−t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン
の製法。
Mはリチウム、ナトリウムまたはカリウム原
子を表わす。
(3) 極性の高い非水溶媒は誘電率(∈)が20以
上、双極子モーメント(μ)が2以上である実
施の態様(2)の製法。
(4) 極性の高い非水溶媒は誘電率(∈)が25から
200、双極子モーメント(μ)が3から5であ
る実施の態様(2)の製法。
(5) 反応させる水硫化アルカリまたは硫化アルカ
リの量は原料化合物()に対して1〜30倍当
量モルである実施の態様(2)の製法。
(6) 反応温度が50℃〜200℃である実施の態様(2)
の製法。
(7) 2,6−ジ−t−ブチル−4H−ピラン−4
−チオン(化合物)が、2,6−ジ−t−ブ
チル−4H−ピラン−4−オンを五硫化リンの
存在下で加熱することによつて得られる実施の
態様(2)の製法。
(8) 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン からなる、チオピリリウム染料用中間体。
(9) 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン からなる、2,6−ジ−t−ブチル−4−(メ
チルチオ)チオピリリウム塩合成用中間体。
【図面の簡単な説明】
図1,2,3および4は本発明による中間体か
ら合成された新規なチオピリリウム染料をポリ−
N−ビニルカルバゾールの分光増感剤として用い
たときの分光感度スペクトルであり、図5,6,
7および8は従来のチオピリリウム染料を用いた
ときの分光感度スペクトルを示している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
    t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン。 2 化学構造式()で表わされる2,6−ジ−
    t−ブチル−4H−ピラン−4−チオンを 極性の高い非水溶媒中、不活性雰囲気下で、
    MSHで表わされる水硫化アルカリまたはM2Sで
    表わされる硫化アルカリと反応させることを特徴
    とする、化学構造式()で表わされる2,6−
    ジ−t−ブチル−4H−チオピラン−4−チオン
    の製法。 Mはリチウム、ナトリウムまたはカリウム原子
    を表わす。
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