JPS6358557B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6358557B2
JPS6358557B2 JP18394480A JP18394480A JPS6358557B2 JP S6358557 B2 JPS6358557 B2 JP S6358557B2 JP 18394480 A JP18394480 A JP 18394480A JP 18394480 A JP18394480 A JP 18394480A JP S6358557 B2 JPS6358557 B2 JP S6358557B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
culture
container
microorganisms
stopper
bacteria
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP18394480A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57110188A (en
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP18394480A priority Critical patent/JPS57110188A/ja
Publication of JPS57110188A publication Critical patent/JPS57110188A/ja
Publication of JPS6358557B2 publication Critical patent/JPS6358557B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は微生物の簡易純粋培養法に関する。 微生物の純粋培養は通常、バツチ式で堅牢な培
養装置を用いて行なわれる。しかし、この培養方
法では装置の殺菌、培養液の注入、植菌、微生物
の増殖状態の観察、培養液の交換または調節、微
生物の取出しなどが著しく不便であり、その作業
も困難である。しかも、微生物の純粋性を期して
熱殺菌を厳重な条件下で行なえば、培養液は当然
に変質し、特に熱不安定成分の変化は著しいもの
となる。 ところで、発酵において種菌として用いられる
微生物に求められる要件として直ちに発酵が始
まるように生育規にあつて活発に増殖している微
生物であること、種菌の懸濁液が発酵液に悪影
響を及ぼさないこと(酒類製造において熱殺菌培
養液に懸濁した従来法による純粋培養酵母をその
まま添加すると、着色、焦臭も移行する。)、菌
濃度が可及的に高いこと、菌体が付着物等で汚
れていないこと等が挙げられる。 上記のバツチ式培養によつてこれらの要件を満
足させることはきわめて困難である。このような
問題点を改善するため、半透膜を利用した発酵乃
至透析発酵が提案されている。この発酵法は微生
物の栄養物と生産物を連続的に供給、除去し得る
ばかりでなく、菌体を清浄に保つことができる等
のすぐれた面を有しているけれども、同時に複雑
な装置を必要としたり、膜の性能に限界がある等
の理由から特殊な培養実験に用いられるとか危険
な病原菌を封じ込めて培養するとか応用範囲が非
常に限られていた。 本発明は、このような欠点を解消した微生物の
簡易純粋培養方法の提供を目的としている。 本発明は、半透膜で形成された管状容器と該容
器の開口部を閉塞するための栓よりなる内容観察
可能な培養容器に微生物を入れ、異菌株の発酵液
または未殺菌の培養液中に該容器を浸浴させるこ
とにより活性な純粋微生物を濃厚な菌濃度で、か
つ菌体付着物のない状態で得ることを特徴とする
微生物の簡易純粋培養法を提供するものである。 本発明に使用する培養容器は管状容器と該容器
の開口部を閉塞するための栓よりなる内容観察可
能なものである。図面は培養容器の1実施例を示
した見取図である。管状容器1は半透膜により形
成される。ここで用いる半透膜の材質については
制限がないが、培養操作の都合上耐熱性であるこ
とが好ましい。このようなものとして例えばビス
キング社製のVigking Cellulose Tubingなどが
挙げられる。培養すべき微生物の種類によつては
セルロースチユーブを破壊するおそれが全くない
とは云えないが、そのような微生物を実際上、き
わめて稀であるから本発明の実用性を妨げること
にならない。一般に、微生物の必要とする炭素
源、窒素源、無機成分、ビタミン類などは分子量
が1000以下のものが多く、半透膜を透過すること
ができる。一方、微生物は微細なバクテリアでも
半透膜を透過することが不可能である。したがつ
て、半透膜の細孔の大きさは細菌やウイルスの通
過を妨げるものであればよい。微生物の培養で
は、例えばビール醸造や清酒、ワインの醸造に際
して見られる発泡や培養される菌体の汚れなどの
厄介な問題があるが、半透膜で隔てれば該膜内に
おけるこれら問題は著しく低減乃至消滅させるこ
とができる。管状容器の直径、長さ等には制限が
なく、使用目的などを考慮して適宜に決定すれば
よい。実用上は内容量が数mlから数程度のもの
が適当である。なお、この容器の内容量は微生物
の懸濁液量より大きくして空寸を持たせることが
好ましい。管状容器は種々の方法により作製でき
るが、簡便法として半透膜チユーブの一端を紐な
どで縛つたり、接着剤を用いて接着することによ
つて作製することができる。 また、栓2については管状容器1の開口部を閉
塞することができるものであればよいが、好まし
くは発泡シリコン樹脂などの樹脂発泡体で形成し
た多孔のものを用いる。多孔の樹脂発泡体製の栓
は、発酵によつて生成するガスを放散して容器内
圧を調節したり、外部とのガス交換を可能にし、
容器内の圧力を調節する。しかも、注射器の針を
通して微生物を植菌したり、容器内サンプルの取
出しを行なうことができる。また、この栓は熱殺
菌が可能である。なお、ガスの生成を伴わない微
生物培養にあつては、栓の使用の代りに同効物と
してゴム栓や前記した紐や接着剤などを用いて無
菌的に開口部を密閉することもできる。 本発明の培養方法は従来のバツチ式培養方法と
全く同じ条件(培養液組成、温度、通気など)を
適用できるばかりでなく、さらに以下のような特
色のある培養条件を採用することも可能である。
なお、培養容器が浮上しやすいときには管状容器
に錘を付け、該容器の大部分を液中に没して浸浴
状態とすることができる。 培養液濃度を高くすることができる。例えば
バツチ式培養法においてグルコース濃度5%が
適当とされる微生物の培養において、本考案に
よれば半透膜外液のグルコース濃度を8%とし
ても差支えない。 培養液に高分子物質、濾過困難な粘質物質あ
るいは菌体に触れさせることが好ましくない物
質(例えば培養する微生物に作用する酵素、ウ
イルスなど)が混在しても支障なく培養を行な
えるため、培養液の調製や発酵管理などが容易
である。 培養液に異種の菌が存在しても感染しない。
したがつて、培養液の殺菌を行なわなくても正
常な培養が可能である。また、殺菌に伴なう培
養液の変質などが避けられる。 本発明に用いる培養容器の基本形状は第1図に
例示したものであるが、使用目的により適当に改
変し得ることは当然である。以下にその具体例を
示す。 高泡となる発酵液の中で培養する場合 例えばビールの発酵においては泡が数10cmの高
さに及ぶことがあるが、このような場合に培養容
器の栓が泡中に埋没すると取扱いが不便となるの
で、培養液の液面から泡の及ばない位置まで適当
なチユーブにより管状容器を延長させることがで
きる。このとき、管状容器の外側に延長用チユー
ブを接続させ栓の位置はそのままにしてもよく、
あるいは栓を延長用チユーブの先端に移してもよ
い。なお、本法による培養器内の泡高が著しく低
くなることは前記の通りであつて、いわゆる空寸
を余計にとる必要はない。 流水路中で培養する場合 例えば光合成細菌を培養する場合、管状容器た
る半透膜チユーブとして細長いものを用い流れに
沿つて液面に横向となるようにする。また、栓の
部分は液面上の固定物につないでおくことが望ま
しい。 半固形物中で培養する場合 例えば清酒醪や赤ブドウ酒かもし液中で培養す
る場合、培養容器の外側を適当な網で囲い防護す
る。これにより半透膜の特性を発揮させることが
できる。 本発明の培養方法の1例を具体的に説明する
と、上記培養容器に適量の蒸留水を入れて栓をし
て熱殺菌したのち、微生物の懸濁液を注射器を用
いて栓を通して容器内に注入する。次いで、この
培養容器を異菌株の発酵液あるいは未殺菌の培養
液中に浸浴させて培養することによつて、増殖中
の活性な純粋微生物を濃厚な菌濃度で得ることが
できる。しかも、このようにして得られる微生物
は高分子の蛋白質や多糖類その他好ましくない物
質などと半透膜により隔てられているため、これ
らが付着しない清浄な状態にある。また、本発明
によれば従来のバツチ式培養方法と比較すると、
同容の容器中に数倍乃至10数倍の高濃度の、しか
も増殖期にあつては直ちに大量培養するのに適当
な菌を得ることができる。 したがつて、本発明の方法はきわめて簡便な培
養容器を用いて、しかも上記した如く培養方法も
簡易であり、その管理が容易であるという特色が
ある。また、本発明の方法によれば、ある発酵に
使用している菌株を交替させようとする場合、前
培養をそれまでの異種菌株の発酵液中で行なうこ
とができる。さらに、微生物の植菌した培養容器
を発酵開始期の発酵槽へ次々と移動させれ行け
ば、連続的な増殖が維持され、高濃度の活性な純
粋培養菌を何時でも大量に得ることができる。 次に、本発明の実施例を示す。 実施例 1 半透膜の管状容器として、Viskingの透析用セ
ルロースチユーブ(平面巾33mm)を内容物100ml
になるように調製した容器を使用し、この容器に
蒸留水70mlを入れて多孔発泡シリコン樹脂(信越
化学(株)製)の栓を付し、オートクレープにて熱殺
菌した。次に、ビール醸造用酵母(サツカロマイ
セス・カールスベルゲンシスIAM−4788)の懸
濁液0.3mlを注射器を用いて栓を通して容器内に
注入した。 酵母を注入した上記培養容器を、200mlメスシ
リンダーに麦汁160mlを入れたものの中に浸浴さ
せ、10℃の恒温室中に保持し、1週間毎に総菌
量、死細胞率、細菌数を調べた。なお、この培養
容器は1週間毎に新しい麦汁を入れたメスシリン
ダーに移動させた。死細胞数の測定はメチレンブ
ルー染色法により行ない、細菌数の測定はアクチ
ジオン添加プレートカウント法により行なつた。 一方、比較のために対照として100ml容三角フ
ラスコに綿栓を付し、乾熱殺菌後麦汁を70ml入
れ、オートクレープにかけて熱殺菌したものに同
じ酵母を同量植菌し、10℃の恒温室中に保持し、
1週間毎に総菌数、死細胞率および細菌数を調べ
た。 その結果、酵母の総菌量および菌数は第2図に
示したように、本発明の培養方法による場合、4
週目より著しく増加したが、対照の場合は1週目
以後の増加は認められなかつた。また、死細胞率
については、週の経過に従がい少しずつ上昇する
が7週目で本発明の培養方法による場合が約6
%、対照の場合が約8%であつた。細菌数につい
ては両者共に0であり、純粋培養が行なわれたこ
とが確められた。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ培養容器に蒸留水
70mlを入れ、多孔発泡シリコン樹脂製の栓を付
し、オートクレープにて熱殺菌した後、実施例1
と同様にして同じ酵母を容器内に注入した。これ
を麦汁100mlを入れた容器内に浸浴させ15℃で10
日間培養を行なつた。 一方、比較のために対照として100ml容三角フ
ラスコに綿栓を付し、乾熱殺菌後麦汁を70ml入
れ、オートクレープにかけて熱殺菌したものに同
じ酵母を同量植菌し、上記と同じ条件で培養し
た。 このようにして得られた酵母菌体の細胞表面の
汚れ乃至付着物質を調べるため、培養液を遠心分
離して集菌し、軽く水洗した酵母1g当りの細胞
数を血球計法により求めた。結果を第1表に示
す。
【表】 る培養
上記の結果から明らかなように、本発明の培養
方法により得られる酵母は1g当りの細胞数が多
く、表面付着物が少ないことが確められた。これ
は半透膜により隔てられている高分子の蛋白質や
多糖類の付着、汚染が少ないことを示していると
考えられる。なお、検鏡の結果では両者の培養で
得られた酵母のサイズは同じであつた。 実施例 3 内容量30mlの半透膜管状容器に25mlの蒸留水を
入れ、シリコン樹脂栓を付し、オートクレープに
て殺菌した。冷却後、無菌箱中で乳酸菌(ラクト
パチルス・デルブリユツキーIAM−1149)の培
養液(3000000個/ml)0.3mlを注射器にて栓を通
して容器内に植菌した。 乳酸菌を注入した培養容器を、100mlのメスシ
リンダーに糖濃度15%のコーン・シユガー−麦根
−燐安培養液を入れたものの中に浸浴させ、48℃
の恒温器に入れ6日間培養した。なお、培養液は
毎日新しいものに交換した。 比較のため、上記培養液に過剰量の炭酸石灰を
加えて殺菌したものに同じ乳酸菌を植菌し、同じ
条件でバツチ式培養を行なつた。 6日後における乳酸菌濃度を調べたところ、本
発明の培養方法によるものは15000000個/mlであ
り、対照は2500000個/mlであつた。なお、本発
明の培養方法による場合には中和のために炭酸石
灰を必要としない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる培養容器の実施例の見
取図であり、第2図は培養日数と微生物菌体重量
の関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 半透膜で形成された管状容器と該容器の開口
    部を閉塞するための栓もしくは同効物よりなる内
    容観察可能な培養容器に微生物を入れ、異菌株の
    発酵液または未殺菌の培養液中に該容器を浸浴さ
    せることにより活性な純粋微生物を濃厚な菌濃度
    で、かつ菌体付着物の少ない状態で得ることを特
    徴とする微生物の簡易純粋培養方法。
JP18394480A 1980-12-26 1980-12-26 Method for easy pure cultivation of microorganism Granted JPS57110188A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18394480A JPS57110188A (en) 1980-12-26 1980-12-26 Method for easy pure cultivation of microorganism

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18394480A JPS57110188A (en) 1980-12-26 1980-12-26 Method for easy pure cultivation of microorganism

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57110188A JPS57110188A (en) 1982-07-08
JPS6358557B2 true JPS6358557B2 (ja) 1988-11-16

Family

ID=16144534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18394480A Granted JPS57110188A (en) 1980-12-26 1980-12-26 Method for easy pure cultivation of microorganism

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS57110188A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02117322A (ja) * 1988-10-27 1990-05-01 C I Kasei Co Ltd 農業用被覆材

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004081157A (ja) * 2002-08-28 2004-03-18 Electric Power Dev Co Ltd 光合成微生物の培養方法と培養装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02117322A (ja) * 1988-10-27 1990-05-01 C I Kasei Co Ltd 農業用被覆材

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57110188A (en) 1982-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hungate et al. The roll-tube method for cultivation of strict anaerobes
CN113388555B (zh) 一种幽门螺杆菌的快速培养方法
WO1980002694A1 (en) Microorganism-culturing device
JP2009505672A (ja) 半連続的発酵方法
CN108866013A (zh) 一种大规模生产慢病毒的方法
CN108998344A (zh) 一种连续大规模生产重组腺病毒的方法
CN110643522A (zh) 禽多杀性巴氏杆菌的培养基、培养方法及其应用
JPS6358557B2 (ja)
JPS6014399Y2 (ja) 微生物の簡易純粋培養装置
CN109929906B (zh) 一种食醋中产气嗜酸菌的检测方法
JP2961107B1 (ja) 空気動力圧力差式淹浸バイオリアクター
CN103194409B (zh) 醋酸杆菌及其在制备苹果醋中的应用
CN106259058A (zh) 一种具有良好效果的鱼虾常见疾病治疗方法
Chan et al. Preparation of prereduced anaerobically sterilized media and their use in cultivation of anaerobic bacteria
JP3641123B2 (ja) ウィルスまたは細胞の培養法
JPH10108673A (ja) 中空糸型培養器を用いた動物細胞の培養方法
RU2593712C2 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ КОНЦЕНТРАТА КУЛЬТУРЫ КЛЕТОК БРУЦЕЛЛ ИЗ ШТАММА Brucella abortus 19 ДЛЯ ПРИГОТОВЛЕНИЯ БРУЦЕЛЛЕЗНЫХ АНТИГЕНОВ, БРУЦЕЛЛЕЗНЫЕ АНТИГЕНЫ (ТРИ ВАРИАНТА), СПОСОБ ИЗГОТОВЛЕНИЯ БРУЦЕЛЛЕЗНОЙ ДИАГНОСТИЧЕСКОЙ СЫВОРОТКИ И ТЕСТ-СИСТЕМЫ ДЛЯ ДИАГНОСТИКИ БРУЦЕЛЛЕЗА ЖИВОТНЫХ (ТРИ ВАРИАНТА)
Wolf The influence of surface tension on the growth of bacteria
JPH01273599A (ja) 微生物セルロースの製造方法
CN208776726U (zh) 一种绿僵菌菌种的发酵装置
JPS6352888A (ja) 微生物の高濃度培養によるビタミンb↓1↓2の生産方法
SU840736A1 (ru) Способ определени активности анти-биОТиКА лАКТОцидА пРи СпиРТОВОМ бРО-жЕНии
Khairat A fermentation tube and medium for fastidious anaerobes
RU2053293C1 (ru) Способ получения биомассы бацилл
May The microaerophilic nature of Vibrio fetus