JPS6356262B2 - - Google Patents

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JPS6356262B2
JPS6356262B2 JP3667979A JP3667979A JPS6356262B2 JP S6356262 B2 JPS6356262 B2 JP S6356262B2 JP 3667979 A JP3667979 A JP 3667979A JP 3667979 A JP3667979 A JP 3667979A JP S6356262 B2 JPS6356262 B2 JP S6356262B2
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JP
Japan
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group
crosslinking
resin
temperature
propylene
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JP3667979A
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English (en)
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JPS55129441A (en
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Akio Nojiri
Takashi Sawazaki
Toshio Koreeda
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP3667979A priority Critical patent/JPS55129441A/ja
Publication of JPS55129441A publication Critical patent/JPS55129441A/ja
Publication of JPS6356262B2 publication Critical patent/JPS6356262B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はプロピレン系重合体等のエチレンを主
成分とするエチレン系重合体を除くポリα−オレ
フイン系樹脂のシラン化合物による架橋方法に関
するものである。 従来よりポリプロピレンの化学架橋方法は、
アジド化合物を用いる方法、ジクミルパーオキ
サイド等の有機過酸化物と多官能性モノマーを用
いる方法が知られている。 しかしながら、いずれの方法も架橋剤の分解温
度が低く、押出成形等の熱成形時に、架橋反応を
生じるため、成形不可能という欠点を有してい
て、押出可能な化学架橋方法は存在しなかつた。 本発明はとくに、プロピレンを主成分とするプ
ロピレン系重合体に高度な架橋結合を付与する架
橋方法を提供するものであり、工業的意義は極め
て大きい。 従来、エチレンを主成分とするポリエチレンや
エチレン系重合体のシラン化合物による架橋方法
として、特公昭48−1711の方法が知られる。この
方法はポリマーに、一般式RR′SiY2(式中、Rは
一価のオレフイン性不飽和炭化水素基、又はハイ
ドロカーボンオキシ基、Yは加水分解し得る有機
基、R′は脂肪性不飽和を含まない一価の炭化水
素基、基Yあるいは基Rである)で表わされるシ
ラン化合物と有機過酸化物とを添加し、加熱し、
グラフト反応を生ぜしめ、予めあるいは該グラフ
ト反応後に存在させたシラノール縮合触媒の作用
下に水と接触させ、架橋ポリマーを得るものであ
る。この方法はポリエチレンやエチレンを50%
(重量%以下同じ)以上含むエチレン系コポリマ
ーの押出可能な架橋方法として極めて興味深いも
のがある。 しかしながら、この架橋方法をポリマーとして
例えば、ポリプロピレンやポリ(ブテン−1)、
ポリ(4−メチレンペンテン−1)等の、エチレ
ンを主成分とするポリエチレンやエチレン系共重
合体以外の、ポリα−オレフイン系樹脂に適用し
ても高度の架橋体を得ることは、不可能であつ
た。そこで、発明者等は、特にこれらのポリα−
オレフイン系樹脂の架橋方法につき鋭意検討を行
なつてきた結果、これらの樹脂について、良好な
架橋体が得られる新規な架橋方法を見出したもの
である。すなわち、本発明はポリプロピレン系樹
脂、ポリブテン−1系樹脂、ポリ4−メチルペン
テン−1−樹脂からなる群から選ばれた少くとも
一種のポリα−オレフイン系樹脂に、ジベンゾイ
ルパーオキサイド及びターシヤリブチルパーベン
ゾエートからなる群から選ばれたラジカル発生剤
及び一般式RR′SiY2(式中、Rは一価のオレフイ
ン性不飽和炭化水素基、又はハイドロカーボンオ
キシ基、Yは加水分解し得る有機基、R′は脂肪
性不飽和を含まない一価の炭化水素基、基Yある
いは基Rである。)にて表わされるシラン化合物
を添加した組成物を酸素の体積比(酸素vol/ポ
リα−オレフイングラフト用組成物の嵩体積+酸
素vol)を0.1以下となしつつ、ラジカル発生剤の
熱分解温度以上で230℃以下の温度にてグラフト
反応させ、得られたグラフトポリマーを予め、あ
るいはグラフト反応後に存在させたシラノール縮
合触媒の作用下に水分と接触させて架橋を行なわ
せることからなる。 さて以下に本発明の概要と効果を理解する上で
極めて好適と思われる実験例を示す。 アイソタクチツクポリプロピレン粉末(Melt
Index(MI)=1.0 80メツシユ以下)にγ−メタク
リロイロキシプロピルトリメトキシシランを
2.0phr、ジベンゾイルパーオキサイドを0.2phr、
シラノール縮合触媒を0.2phr添加しよく混合し
た。これらの混合されたポリプロピレン組成物2
gを内径15mmのガラス製サンプルチユーブに分取
し、0.5torrの減圧下に封止つた。また一方封止
切らず一端は開放のサンプルも作製した。これら
のサンプルチユーブを120、180、220℃で15分間
加熱し十分ジベンゾイルパーオキサイドを分解さ
せグラフト反応を行い、その後200℃で10分間放
置し、溶融一体化させた。その後一体化した試料
をとり出し、沸騰水中に4時間浸漬し、ゲル分率
を求めた。
【表】 上述の結果より、減圧下かつ、高温のグラフト
反応条件の方が架橋反応には好適であることがわ
かる。なおゲル分率は135℃のテトラリンに6時
間浸漬し、不溶分の分率を求め得たものである。 次に上記と同様の反応を押出機を用いて窒素雰
囲気下で、ラジカル発生剤を加えて反応温度190
℃でおこないグラフト率を求めた。また引きつづ
き架橋反応を上記と同一の条件でおこないゲル分
率を求めた。
【表】 本実験結果より、グラフト率が高い方がゲル分
率が高くなる訳ではなく、ジベンゾイルパーオキ
サイドを用いたときに、架橋反応に有効なグラフ
ト反応を行うことができ、高いゲル分率を与える
ことが判る。 上記のNo.1〜11の実験から判断すると、ポリプ
ロピレン樹脂とシラン化合物を選ぶと、グラフト
反応ではなく、後の架橋反応を有利に行うために
は、特定の有機過酸化物、反応雰囲気、反応温度
を選ぶことが必要であると推定される。何故この
様な選択を行なつたときに架橋が充分におこなえ
たかは判然としないが、次の様に考えられる。即
ち、劣化を生じずに系中に均一なグラフト反応が
生じたことによると思われる。 本発明方法が適用し得るポリα−オレフイン系
樹脂とは、エチレンが主成分のポリエチレン及び
エチレン系コポリマーを除き、ポリプロピレン及
びプロピレン含量が50重量%以上のプロピレンと
プロピレン以外のα−オレフインとの共重合体な
らびにポリブテン、ポリ4−メチルペンテン−1
等であるが、これらの重合体中に水分が存在する
と添加されたシラン化合物の加水分解やそれに基
づく架橋反応等が生じるので避けるのが望まし
い。特に好ましいポリマーとしてはエチレン成分
1〜15%のプロピレン−エチレンコポリマーであ
り、低温脆性、耐衝撃性の改善された架橋体を与
える。グラフト反応に用いるポリマーの形状は得
られたものの架橋度の点から粉末を用いることが
望ましい。 次に本発明において使用されるシラン化合物は
一般式RR′SiY2で表わされ、ここでRはオルフイ
ン性不飽和の一価の炭化水素基またはハイドロカ
ーボンオキシ基であり、各Yは加水分解し得る有
機基であつて、R′は基Rまたは基Yである。R
の例としては、ビニル、アリル、ブテニル、シク
ロヘキセニル、シクロペンタジエニル、−CH2
C(CH3)COO(CH23−、−CH2=C(CH3
COOCH2CH2O(CH23−、−CH2=CHCOO
(CH25−等を挙げることができるが、γ−メタ
アクリロイルオキシプロピル基の如き、アクリロ
イルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基を1
個以上有するハイドロカーボンオキシ基であるこ
とがグラフト効率の点から好ましい。またビニル
基を有するものも成形性の点から好ましい。 基Yはメトキシ基、エトキシ基、またはブトキ
シ基のようなアルコキシ基、さらにホルミロキシ
基、アセトキシ基、またはプロピオノキシ基のよ
うなアシロキシ基、−ON=C(CH32、−ON=C
(CH3)(C2H5)および−ON=C(C6H52の如き
オキシム基、−NHCH3、−NHC2H5、または−
NH(C6H52のような置換されたアミノ基のよう
な任意の加水分解し得る有機基である。 使用し得るシラン化合物の配合量は0.5〜
20phr、好ましくは2〜20phrと多量に用いて酸
素の影響を緩和することが望ましい。 本発明ではジベンゾイルパーオキサイド、ター
シヤリブチルパーベンゾエートをラジカルル発生
剤として用いるものであるが、その添加量は0.05
〜10phr、好ましくは0.1〜2.0phrである。添加量
が少ない場合はグラフト反応が十分行えず、ま
た、多い場合は架橋密度過多となり、良好な物性
を示さなくなる。とくにジベンゾイルパーオキサ
イドは比較的低温で分解するにも拘らず、比較的
高温時においてもかなり安定なラジカルとして存
在し、溶融混練過程にて水素引抜き反応をおこな
うため、均一なグラフトをおこない、ひいては架
橋効率を高めるので好ましい。なおこれらラジカ
ル発生剤の反応系への供給にあたつては、ポリマ
ーへの均一分散性の向上による架橋効率の向上化
及び取扱いの安全性、得られる架橋体の外観の向
上等の点から、これらラジカル発生剤を適当な有
機溶媒、例えばジオクチルタレート、シリコーン
オイル等に分散溶解させて供給することが好まし
い。 本発明の架橋工程は、グラフトポリマーマトツ
クス中にシラノール縮合触媒の存在下に水分子を
導入することにより行われる。水は空気中に組成
物を放置することによつても導入されるが、水槽
中に浸漬してもよい。また温度は常温でもよいが
高温にするときに短時間で架橋されうるので好ま
しい。 シラノール縮合触媒の添加は、グラフト反応前
に組成物中に添加してもよいが、通常はグラフト
反応後のポリマーに添加混和される。添加方法は
予めシラノール縮合触媒の高濃度に入つた触媒マ
スターバツチを調整しておき、触媒をマスターバ
ツチとグラフトポリマーをブレンドし混練するこ
とにより行われる。グラフト前に添加する方法も
水分からのしや断が完全になし得る場合には上記
ポプロピレンのグラフト化物に混入させておいて
もよい。 本発明で用いられるシラノール縮合触媒として
は、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセ
テート、ジブチル錫ジオクトエート、酢酸第一
錫、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、2−エチル
ヘキサン酸鉄、ナフテン酸コバルトのようなカル
ボン酸塩、チタン酸エステル及びキレート化物の
ような有機金属化合物、例えばチタン酸ブチルエ
ステル、有機塩基、例えばエチルアミル酸例えば
無機酸及び脂肪酸等であり、特に好ましいのはジ
ブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクトエートである。これらの
シラノール縮合触媒の添加量はポリα−オレフイ
ン系樹脂に対して、0.005〜2.0phr好ましくは0.01
〜0.5phrである。 本発明方法においては、グラフト反応を用いた
ラジカル発生剤の熱分解温度以上、230℃以下の
温度範囲でおこなうものであるが、この様に反応
温度を限定した理由は、ラジカル発生剤の分解温
度以下ではポリマーにラジカルを発生させること
ができず、また230℃以上の高温で行うとグラフ
トしたシラン化合物が変性をうけ、あとの架橋反
応で十分なゲル分率を与えないからである。とく
に、180〜220℃でグラフト反応を行うと劣化を引
起す原因であるポリマーパーオキシ遊離基を用い
たラジカル発生剤から生じたベンゾイルオキシ遊
離基が極めて安定化し易いことにより、劣化のな
い均一なグラフト反応が達成できるので好まし
い。 本発明方法において、グラフト反応時の酸素濃
度を、酸素vol/組成物の体積+酸素体積=0.1以
下と限定した理由は、酸素濃度が高いとグラフト
反応時のポリマーの劣化が促進されると同時にポ
リマーにグラフトしたシラン化合物も酸素による
変化が促進され、よつて架橋効率が著しく低下す
るもので、この傾向は高温程さらに顕著とる。 本発明方法ではグラフト反応時に共存する酸素
量を抑制しつつ行なうものであるが、これらの実
施にあたつては、押出機、バンバリーミキサー等
の混練機や成形機を用いることもできる。押出機
等の溶融混合を行なう装置によるグラフト反応で
は特に設定温度に注意を払う必要がある。例えば
押出機で排気が十分でないフイード部の温度を
180℃以上の高温にすると、グラフト化物の架橋
は達成されない。圧縮部以降で高温にし、大部分
のラジカル発生剤を分解する必要がある。これら
の事情は前記の実験より十分に推察できるとこで
ある。酸素量の調整の具体的方法としては、減圧
下ないしは排気が実質的に行なわれるやり方で、
または窒素ガス等の不活性ガスを強制的に流し、
その雰囲気下で、グラフト反応処理を行な必要が
ある。酸素の存在はグラフト反応を阻害し、ひい
ては架橋反応も阻害することは実験例より明らか
である。押出機はその背圧により実質的に排気が
行われる(特に圧縮比の大きいスクリユーや、急
圧縮型のスクリユーを用いるときにその効果が大
きい)ので好ましい混練機であるが、押出機等の
混練装置においてホツパーを減圧にすることや、
窒素置換を行ないつつグラフト用組成物押出を行
なうことは特に効果が大きく好ましい。押出機内
の酸素濃度はほとんどのラジカル発生剤が分解す
る圧縮部のかさ密度を実測することにより計算す
ることができる。それによると体積分率で1/10
以下のときさらに好ましくは1/20以下ときに限
定されることが判明した。この条件を保つために
は、温度設定や排気あるいは酸素濃度調整に十分
に注意を払う必要がある。 本発明方法において、例えばポリプロピレンを
架橋した場合には、得られた架橋物はその伸度の
低下が見られないばかりか、柔軟性が増し、脆化
温度は−50℃と従来見られない値を示した。これ
は本発明方法では樹脂の劣化を極力抑えつつシラ
ングラフト反応ができる条件を把み相溶性のよ
い、反応性の高いシラン化合物を選択できたこと
により、ポリプロピレン主鎖の易動性を大巾に改
善したためと推定される。 本発明は上述のようにプロピレン、ブテン−
1、4−メチルペンテン−1等を主成分とするホ
モポリマーやコポリマーの架橋を達成される方法
を提供するもので、また本発明の熱水処理による
架橋時間が極めて短かいことも特徴で、特公昭48
−1711号公報の実施例に比べて1/2〜1/6に短縮さ
れる。これらはポリプロピレンの場合、グラフト
鎖長が長くグラフトされており、その易動性、ポ
リプロピレン鎖との相溶性から良好な物性や短か
い架橋時間を与えるものと推定される。即ち本発
明により、劣化のない系中にわたつて均一でしか
も長いグラフト鎖を有したグラフト反応も生じた
ため、良好な架橋体が得られたものと推定され
る。 本発明に係るポリα−オレフイン系樹脂には当
然硅砂、ガラス繊維、水酸化アルミニウム等の無
機質充てん材や公知の老化防止剤、紫外線吸収
剤、難燃剤、滑剤等の添加を行なうことができ
る。 実施例 1 (1) MI4のプロピレン−エチレンコポリマー(エ
チレン含有量8%のブロツクコポリマー)粉末
に対してγ−メタクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシラン2.5phr、ジベンゾイルパーオ
キサイドのジオクチルフタレート50%溶液
0.4phrを添加し、これをホツパー部を完全に窒
素置換しつつ、40mmφのL/D=20のシングル
スクリユーエクストルーダーを用いて押出し
た。スクリユーの圧縮比は4の急圧縮タイプ弐
のフルフライトスクリユーであつた。温度は等
しい長さの3ゾーンに分割制御されたフイード
部側より120、180、200℃ダイ部200℃で押出
し、ペレツト化した。 (2) MI=1のプロピレン−エチレンコポリマー
(エチレン含量8%)粉末に対し、ジブチル錫
ジラウレートを1phr、老化防止剤イルガノツ
クス1010を2phr添加し、上記押出機にて同様
にペレツト化した。 (3) 上記(1)にて得たグラフトポリマー90%、上記
(2)で調整した触媒マスターバツチ10%の割合で
両者をブレンドし、再び上記押出機により170
−200−200℃の設定温度でストランド状に押出
成形した。かくして得たストランドを90℃の熱
水中に4時間放置後、ゲル分率を求めたところ
82%の高いゲル分率を与えた。本架橋ポリプロ
ピレンはストランド外観が極めて平滑であり、
また引張りの弾性率が元のポリマーより20%低
下して柔軟となつており、さらに脆化温度は−
47℃と著しく低下していた。 比較例 1 (1) 実施例1と同じポリマーに実施例1と同一の
シラン化合物を同量添加し、ジベンゾイルパー
オキサイドの代りにジクミルパーオキサイドを
0.2phr添加し、一つは(A)何等窒素置換すること
なく、他は(B)窒素置換しつつ、実施例1と同一
の押出機及びスクリユーを用いて押出した。押
出機の設定温度も同一とした。 (2) 実施例1と同一組成を同一方法で押出し触媒
マスターバツチを調整した。 (3) 上記(1)で得たグラフトポリマー90%上記(2)で
調整した触媒マスターバツチ10%の割合で両者
をブランドし、実施例1と同じ装置、同じ条件
で押出し、同様に熱水処理を行なつた。押出成
形物のゲル分率は(A)13%(B)30%の低いゲル分率
しか得られなかつた。 実施例2及び比較例2 (1) MI=4のアイソタクチツクポリプロピレン
粉末に対し、実施例1で用いたシラン化合物
2.5phrとジベンゾイルパーオキサイド0.4phr
(実施例2)又はアゾビスイソブチロニトリル
0.4phr(比較例2)を添加し、これを減圧ホツ
パーを付けた実施例1に述べたと同一の押出機
により150torrに減圧しつつ2mmφのノズルよ
り押出しペレツト化した。設定温度はホツパー
側より100−200−200℃で行なつた。ダイ部の
温度200℃であつた。(圧縮部での酸素の体積比
は0.005となる。) (2) MI1.0のアイソタクチツクポリプロピレン粉
末に対してジブチル錫ジラウレートを2phr、
老化防止剤ノクラツク300を4phr添加し、200
℃の温度で押出し、ペレツト化した。 (3) 上記(1)で得たグラフトポリマーと上記(2)で調
整した触媒マスターバツチとを95:5の割合で
混和し、これを(1)にて用いた押出機を用いて
200℃でストランド状に押出した。而して得た
ストランドを100℃の沸騰水中に4時間放置し
た後ゲル分率を測定したところ、実施例品87%
であるのに対して、比較例品は10%であつた。
而して得られたポリマーの熱変形温度を求めた
ところ、元のポリマーが110℃であるのに対し
て、実施例品では120℃と大巾に増加していた
が比較例品は112℃とほとんど増加していなか
つた。 実施例3及び比較例3 (1) MI=1.5のプロピレン−エチレンランダムコ
ポリマー(エチレン含量3%)に実施例1と同
様のシラン化合物3.2phrとジベンゾイルパーオ
キサイド0.4phr(実施例3)又はジプロピオニ
ルパーオキサイド0.4phr(比較例3)とを加え、
ヘンシエルミキサーを窒素で置換しつつ、温度
100℃で40分かけてブレンドし、グラフト反応
を行なつた。 (2) このグラフトポリマー粉末に対してジブチル
錫ジラウレートを0.3phr添加し、(3)実施例1と
同一の押出機を用い、170−200−200℃の温度
条件下にて2mmφのノズルよりストランド状に
押出した。而して得たストランドを80℃の熱水
中に4時間放置後ゲル分率を求めたところ、実
施例品は79%と高いゲル分率を与えたが、比較
例品は32%と低かつた。なお実施例にて得た架
橋ポリマーは伸度500%以上を有し、充分柔軟
性を有していた。 実施例4及び比較例4 (1) ポリブテン−(MI=4.0)に実施例1と同一
のシラン化合物を2.2phr、ジベンゾイルパーオ
キサイドを0.5phr(実施例4)又はジクミルパ
ーオキサイド0.5phr(比較例4)を添加し、こ
れを実施例1と同一の押出機を用いて同一温度
にて押出しペレツト化した。 (2) MI=1のポリブテン−1に対し、ジブチル
錫ジラウレートを1phr、老化防止剤イルガノ
ツクス1010を2phr添加し、上記押出機にて同
様にペレツト化した。 (3) 上記(1)にて得たグラフトポリマー95%、上記
(2)で調整した触媒マスターバツチを5%の割合
で両者をブレンドし、再び、上記押出機により
150−190−200℃の設定温度にてストランド状
に押出成形した。かくして得たストランドを90
℃の温水中に4時間放置後ゲル分率を求めたと
ころ、実施例品は63%のゲル分率を与えたが、
比較例品は21%であつた。 実施例5及び比較例5 ポリ4−メチルペンテン−1樹脂(MI=4.0)
粉末(100メツシユ以下)100gにγ−メタクリロ
イロキシプロピルトリメトキシシラン3.0phr、ベ
ンゾイルパーオキサイド0.3phr(実施例5)、ジブ
チル錫ジラウレート0.3phrを添加し、よく混合し
た。なお比較のためジベンゾイルパーオキサイド
の代りにターシヤリブチルパーピバレート0.3phr
(比較例5)を用いたものを作つた。かくして調
整した混和物を500mlのフラスコ中に入れ、本フ
ラスコ中をチツ素置換しつつ(10ml/min)125
℃のオイルバスで20分間加熱した。つづいて本フ
ラスコを250℃のオイルバスに浸漬しつつ減圧し
つつ10分間保ち溶融一体化させた。 一体化した試料の一部を100℃の熱水中に5時
間浸漬してゲル分率を求めたところ、実施例品は
73%と大きく、しかも柔軟性のある架橋体を与え
たが、比較例品は25%と低くしかも剛直な架橋体
であつた。 実施例6及び比較例6 (1) MI=4のプロピレン−エチレンコポリマー
(エチレン含量9%)粉末に対して、ビニルト
リメトキシシラン2.3phr、ジベンゾイルパーオ
キサイド0.5phrを添加した組成物と比較のため
ジベンゾイルパーオキサイドに代えてジクミル
パーオキサイドを用いた組成物を作つた。次に
夫々の組成物を40mmφのL/D=28のシングル
スクリユー押出機を用いて押出した。スクリユ
ーの圧縮比は4、急圧縮型のフルフライトスク
リユーであつた。温度は4ゾーンに分割され、
フイード部側より120−180−200−200℃の温度
で押出された(ダイ部:200℃)コンプレツシ
ヨンゾーンでのかさ密度より計算された酸素の
体積比は0.02であつた。 (2) 触媒マスターバツチは実施例(2)に同じ (3) (1)で得たグラフトポリマー90%、(2)の触媒マ
スターバツチ10%の割合で両者をブレンドし、
上記押出機にて160−200−200−220℃の設定温
度でストランド状に押出成形した。かくして得
たストランドを90℃の熱水に3時間浸漬した後
ゲル分率を求めたところ、実施例品は76%のゲ
ル分率を与えたが、比較例品14%と極めて低い
ゲル分率しか与えなかつた。 実施例 7 エチレン成分13%のプロピレン−エチレンブロ
ツクコポリマーを用いた他は実施例1と同様にし
てグラフトポリマーと触媒マスターバツチを得
た。次にそれらを各90:10の割合で混合し、押出
機によりシート成形を行い2mm厚さのシートを得
た。得られたシートは極めて平滑であつた。本シ
ートを90℃の熱水中に4時間浸漬してゲル分率を
求めたところ86%であつた。一方上記ポリマーを
何ら変性することなくシート成形を行なつた。こ
の架橋体の曲げ弾性率、耐衝撃性、脆化温度を求
めたところ、次表に示す結果を与えた。
【表】 上記より、架橋による柔軟性、耐衝撃性、低温
脆性の改善が顕著であることがわかる。 実施例8及び比較例7 (1) プロピレン成分58%、エチレン成分42%から
なるプロピレン−エチレン共重合体(エチレン
プロピレンゴム)にラジカル発生剤としてジベ
ンゾイルパーオキサイドのジオクチルフタレー
ト50%溶液(実施例8)とジベンゾイルパーオ
キサイドの代りにジクミルパーオキサイドを用
いたもの(比較例7)をそれぞれ1.4phr、シラ
ン化合物としてγ−メタクリロイルオキシプロ
ピルトリメトキシシランを2.8phr、シラノール
縮合触媒としてジブチル錫ジラウレートを
0.15phr添加し、50℃以下の温度でロール混練
りを行なつた後プレスで1mm厚さにシート化
し、それからペレタイズした。実施例1の押出
機で150torrに排気しつつ(実施例8)、一方比
較例においては排気することなく、120−170−
180℃の設定で180℃の樹脂温度で2mmφのスト
ランド状に押出した。このストランドはその
後、90℃の熱水中に2時間放置し、架橋処理を
行なつた。得られた架橋物のゲル分率は実施例
は82%、比較例は28%と低く、比較例品は引続
き3時間(計5時間)熱水処理をしたところ38
%となつたが、更に熱水処理してもゲル分率は
上昇しなかつた。 実施例 9 実施例8において排気しつつ押出温度(グラフ
ト温度)を160℃、220℃、240℃と変えて同様に
2mmφのストランドを押出した。この成形品の90
℃−2時間の熱水処理後のゲル分率は51、85、53
%となつた。実施例8と考え併せると180゜〜220
℃が好ましいグラフト温度であることが判る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1樹脂
    およびポリ4−メチルペンテン−1樹脂からなる
    群から選ばれた少くとも一種のポリα−オレフイ
    ン系樹脂に、ジベンゾイルパーオキサイドおよび
    ターシヤリーブチルパーベンゾエートからなる群
    から選ばれたラジカル発生剤及び一般式RR′SiY2
    (式中、Rは一価のオレフイン性不飽和炭化水素
    基、又はハイドロカーボンオキシ基、Yは加水分
    解し得る有機基、R′は脂肪性不飽和を含まない
    一価の炭化水素基、基Yあるいは基Rである。)
    にて表わされるシラン化合物を添加した組成物を
    酸素の体積比(酸素vol/ポリオレフイングラフ
    ト用組成物の体積+酸素vol)を0.1以下となしつ
    つラジカル発生剤の熱分解温度以上で230℃以下
    の温度にてグラフト反応させ、得られたグラフト
    ポリマーを、予めあるいはグラフト反応後に存在
    させたシラノール縮合触媒の作用下に水分と接触
    させて架橋を行わせることからなるポリα−オレ
    フイン系樹脂の架橋方法。 2 ラジカル発生剤がジベンゾイルパーオキサイ
    ドである特許請求の範囲第1項記載の架橋方法。 3 一般式RR′SiY2なる式にて示されたシラン化
    合物がγ−メタクリロイロキシプロピルトリメト
    キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、および
    ビニルトリエトキシシランからなる群から選ばれ
    たものである特許請求の範囲第1項記載の架橋方
    法。 4 ポリα−オレフイン系樹脂が、プロピレン成
    分50重量%以上で、エチレン、ブデン−1および
    4−メチルペンテン−1からなる群から選ばれた
    少くとも一種の成分を50重量%未満含むプロピレ
    ン系共重合体である特許請求の範囲第1項記載の
    架橋方法。 5 ポリプロピレン系樹脂がエチレン成分1〜15
    重量%、プロピレン成分99〜85重量%のプロピレ
    ン−エチレン共重合体である特許請求の範囲第1
    項記載の架橋方法。 6 ラジカル発生剤を有機溶剤に分散溶解させた
    溶液として反応系に供給する特許請求の範囲第1
    項記載の架橋方法。
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