JPS6354129B2 - - Google Patents

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JPS6354129B2
JPS6354129B2 JP55087916A JP8791680A JPS6354129B2 JP S6354129 B2 JPS6354129 B2 JP S6354129B2 JP 55087916 A JP55087916 A JP 55087916A JP 8791680 A JP8791680 A JP 8791680A JP S6354129 B2 JPS6354129 B2 JP S6354129B2
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JP
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sensor
fuel ratio
air
maximum value
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JP55087916A
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JPS5713244A (en
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Yoshiki Nakajo
Takehisa Yaegashi
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPS5713244A publication Critical patent/JPS5713244A/ja
Publication of JPS6354129B2 publication Critical patent/JPS6354129B2/ja
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関の空燃比フイードバツク制御
方法に係り、特にデジタル計算機を用いて空燃比
制御を行う方法に関する。
内燃機関は、一般に、一酸化炭素(CO)、窒素
酸化物(NOx)、未燃焼あるいは一部だけ燃焼し
た炭火水素(HC)等の汚染物質を含むガスを排
出する。これらの汚染物質を浄化するために三元
触媒コンバータを用いる場合、三成分CO、
NOx、HC全ての浄化率を高めるためには、空燃
比を化学等量(理論空燃比)近辺で高精度に制御
することが要求される。
従つてこのような三元触媒コンバータを用いる
内燃機関においては、その排気ガス中の特定成分
濃度を検出する濃度センサからの信号に応じて空
燃比をフイードバツク制御する方法が通常は採用
される。濃度センサのち自動車用として広く使用
されているのは、酸素成分濃度を検知する酸素濃
度センサ(以下O2センサと称する)であり、例
えば安定化ジルコニア素子あるいは、チタニア素
子等によるO2センサが知られている。この種の
O2センサは、その雰囲気の空燃比が14.5(理論空
燃比)近傍となると電気的特性が急変し、従つて
空燃比の変化を電気的信号変化として取り出すこ
とができる。
しかしながら、O2センサは一般に個体差を有
しており、また、温度特性変化も非常に大きい。
従つて、運転時の機関の広い温度範囲にわたつて
空燃比制御を行い、しかもO2センサの個体差に
よつてその制御ずれが生じないようにするために
は、O2センサからの出力電圧を処理する際に特
別の配慮をする必要がある。その一つの処理方法
として、比較基準電圧を可変制御する方法があ
る。即ち、通常、O2センサの出力電圧は、比較
器において基準電圧と比較され、現在の空燃比が
リツチかリーンかが判別されるが、この比較基準
電圧をO2センサの出力電圧の極大値あるいは極
大値と極小値とに応じて可変にしようとするもの
である。
一般に、未燃焼ガスで構成される非平衡状態の
排気ガスの空燃比が理論空燃比に対してリツチ側
からリーン側に変化する場合、リーン側からリツ
チ側に変化する場合、それぞれに対するO2セン
サの応答時間は、互いに異なつており、しかもそ
の非対称性はO2センサの温度によつてもまたO2
センサの個体差によつても異なつている。このた
めO2センサの出力電圧の極大値あるいは極大値
及び極小値に応じて前述の如く比較基準値を可変
制御しても、O2センサのリツチ−リーン応答時
間とリーン−リツチ応答時間との非対称性ゆえに
空燃比の制御ずれを起す恐れがある。
従つて本発明は従来技術の上述の問題点を解消
するものであり、本発明の目的は、排気ガス濃度
センサの応答時間の非対称性及び個体差を効果的
に補償し、より精度の高い空燃比フイードバツク
制御が行える空燃比制御方法を提供することにあ
る。
上述の目的を達成する本発明の特徴は、排気ガ
ス中の特定成分濃度を表わす濃度センサの出力電
圧を間欠的に検出してデジタル変換した後デジタ
ル計算機に入力せしめ、該デジタル計算機におい
て、入力した濃度センサ出力値が極大値から極小
値に到達する時間と、極小値から極大値に到達す
る時間とを計測し、該計測した時間に応じて比較
基準値を変化せしめ、該変化させた比較基準値と
前記濃度センサ出力値との大小を比較判別してそ
の判別結果を表わす信号を得、該比較判別結果信
号に応じて機関の空燃比をフイードバツク制御す
ることにある。
以下図面を用いて本発明を詳説する。
第1図は本発明の一実施例のブロツク図であ
る。この実施例は、O2センサとして安定化ジル
コニア素子を用い、その出力電圧に応じて燃料噴
射弁からの燃料供給量を制御することにより空燃
比をフイードバツク制御する装置である。同図に
おいて、10は前述のO2センサ、12はデジタ
ル計算機を含む制御回路、14は燃料噴射弁をそ
れぞれ示している。制御回路12には、O2セン
サ10の他に、エアフローセンサ16及び冷却水
温センサ18の出力電圧、回転速度センサ20及
びスロツトルポジシヨンスイツチ22からの信号
等が印加される。
O2センサ10の出力電圧は数MΩ程度の並列
抵抗24及びバツフアアンプ26を介してアナロ
グマルチプレクサ28に印加される。このアナロ
グマルチプレクサ28には、前述のエアフローセ
ンサ16から機関の吸入空気流量を表わす吸気量
電圧信号、前述の冷却水温センサ18から冷却水
温度を表わす水温電圧信号及び機関の運転状態を
表わすその他の各種アナログ信号が印加される。
これらのアナログ電圧信号はコントロールバス3
0を介して中央処理装置(CPU)32から与え
られる制御信号により時分割的にアナログ−デジ
タル変換器(A/D変換器)34に送り込まれ、
順次デジタル変換される。
回転速度センサ20からの機関の回転速度を表
わすデジタル信号、スロツトルポジシヨンスイツ
チ22からのスロツトル弁(図示なし)の開度状
態を表わす信号は、入力インタフエース36に印
加される。
A/D変換器34及び入力インタフエース36
は、アドレスデータバス38を介して前述の
CPU32、リードオンメモリ(ROM)及びラン
ダムアクセスメモリ(RAM)から成るメモリ4
0、さらに出力インタフエース42に接続されて
いる。メモリ40のROMにはこのデジタル計算
機の制御プログラムと、実験によつて予め設定さ
れる各種の演算定数及び初期値等が記憶せしめら
れている。出力インタフエース42は、CPU3
2によつて算出された燃料噴射時間に関する演算
値を受けとり、これをアナログ信号に変換した後
増幅して燃料噴射弁14に出力する。これによ
り、噴射弁14の開弁時間が制御され燃料噴射量
が制御されて空燃比の制御が行われる。
デジタル計算機による燃料噴射時間の演算処理
については周知であるため、詳しい説明は省略す
るが例えば第2図に概略的に表わす如き流れに従
つて演算処理が行われる。即ち、CPU32は所
定クランク角度毎あるいは所定時間毎の割込み要
求に応じて第2図に示した如き演算処理を実行す
る。CPU32は、まずステツプ50において、
回転速度に関するデータN、吸入空気量に関する
データQ、水温による補正データα、空燃比フイ
ードバツク処理に関する補正データβを取り出
す。これらのデータN及びQは、各センサ16及
び20からあらかじめ取り込まれ、RAM等に一
時的に格納されている。また、補正データαは、
センサ18からの水温信号に応じて前もつて算出
され、RAM等に一時的に格納されている。補正
データβは本発明の方法によつて後述する如く算
出されるものでこれもRAM等に一時的に格納さ
れている。
次いで、ステツプ51において、τ0=K・Q/Nの 演算が行われ、さらにステツプ52において、τ=
τ0・α・βの補正演算が行われる。ただし、Kは
定数である。次いで、算出されたτが出力インタ
フエース42へ出力される。
第3図は、上述した補正データβを算出するた
めの処理ルーチンを表わしており、以下同図を用
いて本実施例の動作を詳細に説明する。
CPU32は、あらかじめ定めた周期毎、例え
ば4〜8msec毎に第3図に示すメイン処理ルー
チンを実行する。まず、ステツプ60において、マ
ルチプレクサ28に対して、O2センサ10に関
するチヤネルの選択を指示し、ステツプ61におい
て、O2センサ10からの出力電圧のA/D変換
開始をA/D変換器34に指示する。次いでステ
ツプ62において、デジタル変換されたO2センサ
の出力電圧データVOXを取り込み、ステツプ63に
おいてリツチフラグがオンであるかオフであるか
の判別がなされる。このリツチフラグは前回の演
算サイクルにおいて、オンかあるいはオフに設定
されるものである。リツチフラグがオフである場
合、即ち、前回の演算サイクルで入力データVOX
が比較基準値よりも小さく、機関がリーン状態に
あると判別された場合、プログラムはステツプ64
に進み前回の入力データV′OXと今回の入力データ
VOXとの大小の比較が行われる。このステツプ64
における比較は、O2センサ10の出力電圧が上
昇中であるか下降中であるかを判別するものであ
る。VOX≧V′OXの場合は、ステツプ71の処理を
し、次のステツプ65において時間計測フラグをオ
ンとした後、ステツプ66へ進んで入力データVOX
と比較基準値VRとの比較を行う。VOX<V′OXの場
合、即ち、機関がリーン状態にあると判別され、
かつO2センサ10の出力電圧が下降中の場合は
ステツプ67〜70へ進み極小値VMINの更新を行う。
詳しくはステツプ67へ進み、入力データVOXの極
大値算出時に用いられる設定値AをA=
VMAX+VR/2から算出する。このVMAX、RRは、前 回あるいはそれぞれ以前の演算サイクルにおいて
定められた入力データVOXの極大値、比較基準値
をそれぞれ表わしている。次いでステツプ68にお
いて、入力データVOXが設定値Bより小さいか否
かの判別が行われ、VOX≧Bの場合は空燃比の変
化量が小さいと判断し、このような小さな乱れに
対しては過剰補正を行わないようにするため前述
のステツプ66へ進み、VOX<Bの場合のみステツ
プ69、70のルーチンに進んで極小値VMINの更新
が行われる。ステツプ69ではVMINO=VOXとされ、
ステツプ70ではVMIN=VMINO+V′MIN/2とされる。
ただしV′MINはこの前に演算された極小値VMIN
あり、今回の極小値VMINはステツプ71において
V′MINとしてメモリ40のRAMに格納される。次
いでプログラムはステツプ66へ進む。
ステツプ63において、リツチフラグがオンであ
ると判別されると、プログラムはステツプ72へ進
み、前回の入力データV′OXと今回の入力データ
VOXとの大小の比較が行われ、VOX≧V′OXの場合
はステツプ73へ進む。即ち、機関がリツチ状態に
あると判別され、かつO2センサ10の出力電圧
が上昇もしくは固定されている際はステツプ73〜
76へ進み極大値VMAXの更新を行う。詳しくは、
ステツプ73に進み、前述のステツプ68で用いられ
る設定値BがB=VMIN+VR/2から算出され、次の ステツプ74においては入力データVOXがステツプ
67で求められた設定値Aより大きいかあるいは等
しいか否かが判別される。VOX<Aの場合は、空
燃比の変化量が小さいと判断し、このような小さ
な乱れに対しては極大値を更新して比較基準値の
過剰補正を行わないようにするため、前述のステ
ツプ66へ進み、VOX≧Aの場合のみステツプ75、
76のルーチンに進んで極大値VMAXの更新が行わ
れる。即ち、ステツプ75ではVMAXO=VOXとされ、
ステツプ76ではVMAX=VMAXO+V′MAX/2とされて VMAXが求められる。V′MAXは前に演算された極大
値VMAXに等しく、今回演算された極大値VMAX
ステツプ77においてV′MAXとしてメモリ40の
RAMに格納される。次いでプログラムはステツ
プ66へ進む。
ステツプ72において、VOX<V′OXと判別された
場合、即ち、機関がリツチ状態にあると判別さ
れ、かつO2センサ10の出力電圧が下降中であ
る場合、プログラムはステツプ77を介してステツ
プ78に進み、時間計測フラグがオフにされる。次
いでプログラムはステツプ79へ進む。ステツプ79
及び80においては、今回の入力データVOX及び前
回の演算サイクルにおける入力データV′OXが設定
値Aと比較され、V′OX≧AでありかつVOX<Aの
場合にのみステツプ81へ進み、その他の場合はス
テツプ66へ進む。ステツプ81においては、後述す
る割込み処理ルーチン(第4図参照)において求
められるO2センサ10の応答時間に応じた補正
係数Dをメモリ40のRAMより取り込む。次の
ステツプ82においては、比較基準値VRの更新
がVR=(VMAX−VMIN)・C・D+VMINによつてな
される。ただし、Cはあらかじめ定められる演算
定数である。
ステツプ66においては、入力データVOXと比較
基準値VRとの大小の比較が行われ、VOX≧VR
場合はステツプ83に進んでリツチフラグをオンと
した後、また、VOX<VRの場合はステツプ84に進
んでリツチフラグをオフとした後ステツプ85へ進
む。
ステツプ85においては、リツチフラグのオン・
オフにそれぞれ応じて空燃比フイードバツク補正
データβを作成する。この作成方法に関しては周
知であるため、詳細には説明しないが、例えば、
リツチフラグがオンの場合はこの補正データβを
各演算サイクリ毎に一定値だけ減小させ、リツチ
フラグがオフの場合は、各演算サイクル毎に一定
値だけ増大させるような処理を行う。また、前回
の演算サイクルではリツチフラグがオンであつた
のに今回の演算サイクルではこれがオフとなつた
ような場合、あるいはその逆の場合は、今回にお
けるβの増減量を大きくする如き処理(スキツプ
処理)を行つても良い。作用された補正データβ
は、メモリ40のRAM内に格納せしめられる。
第4図は、前述の補正係数Dに関する演算処理
を行う割込み処理ルーチンのフローチヤートであ
る。CPU32はあらかじめ定めた割込み周期毎、
例えば12.8msec毎、或いは4msec毎に生じる割
込み命令に応じて第3図のメインルーチン演算処
理を中断してこの第4図の割込み演算処理を実行
する。
まず、スキツプ90において、メインルーチンの
ステツプ65あるいは78において設定された時間計
測フラグを取り込み、次いでステツプ91において
このフラグがオンであるかオフであるかを判別す
る。時間計測フラグがオンである場合、即ち、
O2センサ10の出力電圧がその極小値から上昇
している際、プログラムはステツプ92へ進み、メ
モリ40のRAMからO2センサ10のリーン−リ
ツチ応答時間に関する計測値TLRを取り込み、ス
テツプ93においてTLR←TLR+1と加算処理した
後、ステツプ94においてこの加算後のTLRを再び
RAMに格納する。即ち、時間計測フラグがオン
の場合、この割込み処理ルーチンの割込み周期毎
に計測値TLRが“1”だけ増大する。時間計測フ
ラグがオンである限りは上述の加算処理が繰り返
し行われ、従つて時間計測フラグがオンからオフ
になつた際は、TLRは時間計側フフグのオン時
間、換言すれば、O2センサ10の出力電圧が極
小値から極大値までに要する時間、即ち、リーン
−リツチ応答時間に対応した値となる。
時間計測フラグがオフの場合、即ち、O2セン
サ10の出力電圧がその極大値から下降中である
場合、プログラムはステツプ91よりステツプ95へ
進み、メモリ40のRAMからO2センサ10のリ
ツチ−リーン応答時間に関する計測値TRLを取り
込み、ステツプ96において、TRL←TRL+1と加
算処理した後、ステツプ97においてこの加算後の
TRLを再びRAMに格納する。即ち、時間計測フ
ラグがオフの場合、この割込み処理ルーチンの割
込み周期毎に計測値TRLが“1”だけ増大する。
時間計測フラグがオフである限りは上述の加算処
理が繰り返して行われ、従つて時間計測フラグが
オンとなつた際、TRLは時間計測フラグのオフ時
間、換言すれば、O2センサ10の出力電圧が極
大値から極小値までに到達すするに要する時間、
即ち、リツチ−リーン応答時間に対応した値とな
る。
第5図は、上述したステツプ91乃至97の処理内
容を説明する図であり、同図においては、aは
O2センサ10の出力電圧を表わしている。同図
からも明らかのように、TLRはVMINからVMAXまで
の時間、TRLはTMAXからVMINまでの時間にそれぞ
れ相当している。
第4図の処理ルーチンにおいて、ステツプ98及
び99は、時間計測フラグがオフからオンになつた
時点を検出するための処理を行うものであり、オ
フからオンになつた時点、即ち極小値VMINが現
われた時点でのみプログラムはステツプ100へ進
み、前述のステツプで得られたTLR及びTRLから
補正係数Dの算出が行われる。即ち、ステツプ
100において、CPU32は、メモリ40のROM
にあらかじめ格納されている実験的に求められた
関数D=f(TLR、TRL)により、補正係数Dを算
出する。この関数f(TLR、TRL)は、例えば第6
図のb,c,dに示す如きTRL/TLRとDとの関
係を表わすものであつても良い。第6図のb,
c,dはE,Fを定数とすると、D=ElnTRL/TLR+ FあるいはD=E・TRL/TLR+F等の式で表わされ る。
次いでプログラムはステツプ101に進み、算出
した補正係数DをRAMに一時的に格納した後、
ステツプ102において計測値TLR及びTRLを零
にリセツトして、この割込み処理ルーチンを終了
してメインルーチンに復帰する。
メインルーチンにおいては、前述したように、
ステツプ82において、この補正係数Dを用いて
比較基準値VRの算出、再新が行われる。このよ
うにO2センサのリーン−リツチ応答時間tLR及び
リツチ−リーン応答時間tRLに応じた補正係数D
を用いて比較基準値VRを定めることにより、応
答時間の差による空燃比制御ずれを補正すること
ができるのである。
第7図に示す如く、O2センサは、一般に、そ
の個体差によつて応答時間tLR、tRLが、それぞれ
互いに異なつており、このため各O2センサ間の
応答時間の相違を考慮せずに比較基準値を変化さ
せるとその制御空燃比がずれてしまう。即ち、第
7図において、破線e、実線fは、それぞれ異な
るO2センサの空燃比−応答時間tLR、tRL特性を示
している。このように応答時間特性の異なるO2
センサを用いて従来技術によつてフイードバツク
制御すると、それぞれの制御後の空燃比は、g,
hに示す如き値となり制御ずれが生じる。また、
同一のO2センサであつても、その応答時間tLR
tRLとは互いに異なつており、しかもその特性は、
第8図に示す如く、温度依存性を有している。従
つてこのように、個体差あるいは温度によつて応
答時間が異なるO2センサの出力電圧の極大値あ
るいは極大値及び極小値にのみ応じて比較基準値
を制御すると、空燃比の制御ずれを生じるのであ
る。例えば、第9図のi,jに示す如く、出力電
圧の振幅が互いに等しいが応答時間特性の異なる
O2センサを用いた場合、O2センサの振幅から比
較基準値を決めていたのでは正しい空燃比制御が
行えないことは明らかである。
これに対して本発明の方法によれば、前述した
如く、O2センサの応答時間tLR、tRLに応じた補正
係数Dを用いて比較基準値VRを設定しているた
め、O2センサの応答特性にたとえ個体差があろ
うとも、また温度依存性があろうとも、常に正し
い空燃比制御を行うことができるのである。
以上、本発明の主なる特徴の効果について詳説
したが、第3図の処理ルーチンにおいて、比較基
準値VRがO2センサの極大値及び極小値に応じて
も可変制御されるため、その作用効果についても
以下念のため説明する。
O2センサは一般に第10図に示す如きその出
力電圧上の個体差を有しており、またその温度に
応じて出力電圧特性が大きく変化する。即ち、同
図において、kは温度が高い場合の空燃比−出力
電圧特性であり、lはこれに対して温度が低い場
合、またmはO2センサの個体差によるずれが生
じた場合、nはO2センサが劣化した場合をそれ
ぞれ示している。このような特性変化に応じて、
極大値及び極小値が変化するため比較基準値をそ
れぞれk′、l′、m′、n′の如く変化させているので、
比較判別は理論空燃比(約14.5)近傍で常に行わ
れることになり、高精度の空燃比フイードバツク
制御を行うことができる。また、O2センサ、特
に安定化ジルコニア素子を用いたO2センサの最
大出力電圧及び最小出力電圧の対温度特性は、第
11図の実線o及びpに示す如くなつており、従
つて第3図の処理ルーチンの如く制御することに
より、比較基準値は第11図の実線qに示す如く
なる。その結果、空燃比フイードバツク制御可能
な温度範囲が広くなる。特に低い温度、例えば
400℃以下でフイードバツク制御可能となること
は、今後の内燃機関の排気ガス温度が省燃費の点
からますます低下されることから見ても非常に望
ましいことである。なお第11図において、実線
qは比較基準値VRを算出する際に本発明の方法
により補正係数Dを用いた場合であり、破線rは
補正係数Dを用いず極大値VMAXと極小値VMIN
みから比較基準値VRを算出した場合をそれぞれ
示している。
なお、前に述べた第3図の処理ルーチンでは、
極大値VMAXは前回の極大値V′MAXと今回の極大値
VMAXOとの平均値として求められ、また極小値
VMINも前回の極小値V′MINと今回の極小値VMINO
の平均値として求められている。これは極大値及
び極小値の変化の度合をゆるやかにするために行
われるものである。しかしながら、今回の極大値
MAXO及び極小値VMINOをそのままそれぞれ極大値
VMAX及び極小値VMINとしても良く、また、過去
2回以上の極大値、極小値をそれぞれ平均して求
めても良い。
第3図の処理ルーチンでは、上述の如くして得
られた極大値VMAX及び極小値VMINを所定係数C
及び補正係数Dで分割した値に比較基準値VR
定められるわけであるが、比較基準値VRが更新
されるのは、O2センサ10の出力電圧が極大値
から下降中であつてしかもその値が前回の比較基
準値より上にある間である。これは、O2センサ
10特に安定化ジルコニア素子を用いたO2セン
サの極大値VMAXが温度依存性が高いため、最新
の極大値を比較基準値に反映させるために行われ
るものである。なお、比較基準値VRを極大値
VMAX及び補正係数Dのみの関数としても、上述
の理由からO2センサ10の特性を効果的に補償
することができる。その場合、第3図の処理ルー
チンのステツプ82はVR←VMAX・C・Dとなる。
さらに、第3図の処理ルーチンにおいては、極
大値VMAX、極小値VMIN、比較基準値VRの更新を
行うか否かを決定する際に設定値A及びBをその
閾値として用いているが、これは、例えば燃料噴
射弁の個体差によつて排気ガス中の空燃比分配が
不均衡となり、O2センサの出力波形にノイズが
生じた場合に、空燃比制御点を正しい位置に制御
ずれなく補正し、また過剰な補正を防止する目的
で行われるもの、なお、この設定値A及びBに関
して、この処理ルーチンでは設定値Aを直前の極
大値VMAXと比較基準値VRとの中間体とし、設定
値Bを直前の極小値VMINと比較基準値VRとの中
間値としているが、これらは必ずしも中間値ある
いはその近傍値とする必要はなく種々の運転状態
に応じた他の値とすることも可能である。
以上詳細に説明したように本発明の方法によれ
ば、濃度センサの出力電圧の極大値から極小値ま
での到達時間と極小値から極大値までの到達時間
とが計測され、これらの計測値に応じて比較基準
値が制御されるため、濃度センサの応答時間の非
対称性、個体差を効果的に補償できより高精度の
フイードバツク制御を広い温度範囲で行うことが
できる。また、比較基準値をその濃度センサの極
大値及び極小値にも応じて可変とすれば濃度セン
サの可動温度範囲が相乗的に広がり、より高精度
のフイードバツク制御を行うことができる。しか
も、デジタル計算機を用いて制御しているため、
上述の如き利便がコストの増大化を伴わず得ら
れ、さらに、より高精度のフイードバツク制御が
行えるという格別の効果をも得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のブロツク図、第2
図、第3図、第4図は第1図の実施例における制
御プログラムの一部のフローチヤート、第5図は
第4図の制御プログラムによる作用の説明図、第
6図は補正係数Dの対計測値TLR、TRLの特性図、
第7図はO2センサの応答時間の対空燃比特性図、
第8図はO2センサの応答時間の対温度特性図、
第9図はO2センサの出力電圧波形図、第10図
はO2センサの出力電圧の対空燃比特性図、第1
1図はO2センサ出力電圧の対温度特性図である。 10……O2センサ、12……制御回路、14
……燃料噴射弁、28……マルチプレクサ、32
……CPU、34……A/D変換器、36……入
力インタフエース、40……メモリ、42……出
力インタフエース。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 排気ガス中の特定成分濃度を表わす濃度セン
    サの出力電圧を間欠的に検出してデジタル変換し
    た後デジタル計算機に入力せしめ、該デジタル計
    算機において、入力した濃度センサ出力値が極大
    値から極小値に到達する時間と、極小値から極大
    値に到達する時間とを計測し、該計測した時間に
    応じて比較基準値を変化せしめ、該変化させた比
    較基準値と前記濃度センサ出力値との大小を比較
    判別してその判別結果を表わす信号を得、該判別
    結果信号に応じて機関の空燃比をフイードバツク
    制御することを特徴とする内燃機関の空燃比制御
    方法。 2 前記デジタル計算機において、入力した濃度
    センサ出力値の極大値を算出し、該算出した極大
    値及び前述の計測時間に応じて比較基準値を変化
    するようにした特許請求の範囲第1項記載の空燃
    比制御方法。 3 前記デジタル計算機において、入力した濃度
    センサ出力値の極大値及び極小値を算出し、該算
    出した極大値及び極小値と前述の計測時間とに応
    じて比較基準値を変化するようにした特許請求の
    範囲第1項記載の空燃比制御方法。
JP8791680A 1980-06-30 1980-06-30 Method of controlling air fuel ratio of internal combustion engine Granted JPS5713244A (en)

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JPS5713244A JPS5713244A (en) 1982-01-23
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5241732A (en) * 1975-09-30 1977-03-31 Nissan Motor Co Ltd Air-fuel ratio control device
JPS5489116A (en) * 1977-12-26 1979-07-14 Toyota Motor Corp Air fuel ratio controller of internal combustion engine

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS5489116A (en) * 1977-12-26 1979-07-14 Toyota Motor Corp Air fuel ratio controller of internal combustion engine

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