JP2006258566A - 空燃比センサ異常検出装置及びその判定方法 - Google Patents

空燃比センサ異常検出装置及びその判定方法 Download PDF

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【課題】 空燃比センサの異常検出を短時間で精度よく行なうことができる空燃比センサ異常検出装置を提供する。
【解決手段】 エンジン2の排出ガスの酸素濃度を検出するA/Fセンサ5と、A/Fセンサ5の出力するセンサ電圧と、センサ電圧の取る波形周期とを基準値と比較してA/Fセンサ5の異常を判定するECU11とを有して構成している。従って、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの排出ガスの濃度を検出する空燃比センサの異常を検出する空燃比センサ異常検出装置及びその判定方法に関する。
従来より、自動車用エンジンにおいては、排気ガス浄化対策として、排気ガス中の未燃成分(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx)の還元とを同時に促進する三元触媒が利用されている。そのような三元触媒による酸化・還元能力を高めるためには、エンジンの燃焼状態を示す空燃比(A/F)を理論空燃比近傍に制御する必要がある。そこで、排気ガス中の残留酸素濃度に基づき空燃比が理論空燃比よりもリッチかリーンかを感知する空燃比センサを設けて、そのセンサ出力に基づいて噴射燃料量を補正している。空燃比センサとしては、酸素濃度を検出するO2センサや、Oセンサよりも検出範囲が広域な広域空燃比センサ(以下、A/Fセンサと呼ぶ)が知られている。
例えば、理論空燃比近傍の酸素濃度を精度よく測定できるOセンサをできるだけ燃焼室に近い箇所、すなわち3元触媒よりも上流側に設け、そのOセンサの出力特性のばらつきを補償するために、3元触媒よりも下流側にA/Fセンサをさらに設けたシステムが提案されている。このようなシステムでは、OセンサとA/Fセンサのセンサ出力の軌跡長比と面積比とを求め、三元触媒の劣化を判定している。
ところが、三元触媒の劣化以外にもセンサ自体の劣化によって出力特性に変化が生じてしまうため、これらのセンサの応答性低下を精度良く検出する必要があった。このため特許文献1では、上述したOセンサ出力とA/Fセンサ出力との軌跡長比と面積比とに基づいてセンサ自体の劣化を判定する方法を提案している。
特開平5−163989号公報
しかしながら、上述したOセンサ出力とA/Fセンサ出力との軌跡長と面積比とに基づいて、センサ自体の劣化を判定する方法では、車両が走行中であって、エンジン回転数が所定数以上でないと判定することができない、センサの出力を数多くサンプリングしなければならないなどの制約条件が多く、判定時間がかかる問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、空燃比センサの異常検出を短時間で精度よく行なうことができる空燃比センサ異常検出装置及びその判定方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の空燃比センサ異常検出装置は、内燃機関の排出ガスの濃度を検出する空燃比センサと、前記空燃比センサの出力するセンサ電圧と、該センサ電圧の取る波形周期とを基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有して構成している。このように本発明は、センサ電圧と波形周期とを基準値と比較して、空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、前記基準値を車両の走行状態に応じて複数記憶しており、前記測定された前記センサ電圧と前記波形周期とを、前記車両の走行状態に応じた前記基準値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定するとよい。このように車両の走行状態に応じて複数の基準値を用意しておくことで、センサ電圧の変化しやすい走行状態であってもセンサ電圧の異常を速やかに判定することができる。
本発明の空燃比センサ異常検出装置は、内燃機関の排出ガスの濃度を検出する空燃比センサと、前記空燃比センサの出力するセンサ電圧が所定範囲内にある時間を、基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有して構成している。このように本発明は、センサ電圧が所定範囲にある時間を基準値と比較することで空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、前記基準値を車両の走行状態に応じて複数記憶しており、前記測定された時間と前記車両の走行状態とに応じた前記基準値とを比較して、前記空燃比センサの異常を判定するとよい。このように車両の走行状態に応じて複数の基準値を用意しておくことで、センサ電圧の変化しやすい走行状態であってもセンサ電圧の異常を速やかに判定することができる。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記空燃比センサは、外部割り込み信号として前記センサ電圧を前記異常判定手段に入力する構成をとってもよいし、前記異常判定手段が、一定間隔で前記空燃比センサに対して前記センサ電圧の取得要求を出力する構成を取ってもよい。異常判定手段が、速やかにセンサ電圧を取得することができる。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力される前記センサ電圧の最大値と最小値とを記憶手段に更新しながら記憶してもよいし、前記空燃比センサから出力される前記センサ電圧の最大値と最小値とを、予め設定した単位時間ごとに求め、記憶手段に記憶してもよい。また前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力されるセンサ電圧の最大値と最小値とを、電圧波形の所定周期ごとに求め、記憶手段に記憶してもよい。このような異常判定手段の動作によって、センサ電圧の最大値と最小値とを速やかに算出することができる。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力されるセンサ電圧が、所定の基準電圧となる時間間隔から前記センサ電圧の前記波形周期を算出するとよい。さらに、前記異常判定手段は、所定回数算出した前記センサ電圧の前記波形周期の平均値を求め、該平均値を波形周期としてもよい。従って、異常判定を迅速に行なうことができる。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、算出した前記センサ電圧の前記波形周期のうち、最大のものを記憶手段に記録するとよい。周期が最大値のものだけを記憶手段に記憶するので、異常な測定データであると判定される可能性が高いものだけを記録として残すことができる。
上記空燃比センサ異常検出装置において、前記異常判定手段は、前記空燃比センサの加熱ヒータがOFFの時に前記空燃比センサの異常判定を行なうとよい。加熱ヒータがOFF状態で空燃比センサが作動温度にある時だけ異常判定を行ない、誤判定を防止することができる。
なお、上記の空燃比センサには、酸素濃度センサ又は広域空燃比センサを用いることができる。広く一般的に使用されている空燃比センサに本発明を適用することができる。
本発明の空燃比センサ異常判定方法は、空燃比センサで測定された内燃機関の排出ガスの濃度を示すセンサ電圧を入力するステップと、前記センサ電圧と、該センサ電圧の取る波形周期とを基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定するステップと、を有している。このように本発明は、センサ電圧と波形周期とを基準値と比較して、空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
本発明の空燃比センサ異常判定方法は、空燃比センサで測定された内燃機関の排出ガスの濃度を示すセンサ電圧を入力するステップと、前記センサ電圧が所定範囲内にある時間を、基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有している。このように本発明は、センサ電圧が所定範囲にある時間を基準値と比較することで空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
本発明は、センサ電圧と波形周期とを基準値と比較して、空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
添付図面を参照しながら本実施例の最良の実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例の構成を説明する。エンジン2から延びる排気管には、触媒コンバータ4、Oセンサ3、A/Fセンサ5などが設けられおり、吸気系には、吸気系に吸入される吸入空気量を検出するエアフローメータ7、スロットル弁8の開度を検出するスロットル開度センサ9、燃料を噴射するインジェクタ6などが設けられている。スロットル弁8は、アクチュエータ(不図示)に接続されており、このアクチュエータの駆動は、ECU11によりアクセルペダル開度(アクセルペダル開度センサ10によって検出する)に応じて制御されるいわゆる電子スロットル制御システムを採用している。ECU11は、Oセンサ3やA/Fセンサ5によって測定されたセンサデータに基づいて、インジェクタ6で噴射する燃料噴射量を制御する。
触媒コンバータ4は、排気ガス中の3つの有害成分HC,CO,NOxを同時に浄化する三元触媒を収容している。触媒コンバータ4の上流側にはOセンサが設けられ、触媒コンバータ4の下流側の排気管にはA/Fセンサ5が設けられている。
A/Fセンサ5は、エンジン2から排出される排気ガスの酸素濃度に比例して広域でかつリニアなセンサ電圧を出力する。Oセンサ3もまた、排気ガス中の酸素濃度に比例して、空燃比が理論空燃比に対してリッチかリーンに応じたセンサ電圧を出力する。図2(A)にA/Fセンサ5の出力特性を示し、図2(B)にOセンサ3の出力電圧特性を示す。
ECU11は、各種制御の中枢をなす処理ユニットであって、外部からの信号の入出力を行なう入出力部12と、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換部13と、各種の演算を行なう演算部14と、データを記憶する記憶部15とを有している。
センサ3又はA/Fセンサ5による測定結果である、排出ガス濃度を表すセンサ電圧は、割り込み信号としてECU11に入力される。ECU11では、Oセンサ3又はA/Fセンサ5から出力されるアナログのセンサ電圧をA/D変換部13でデジタルに変換し、演算部14に入力する。なお、ECU11側から周期的にOセンサ3、A/Fセンサ5に測定データを取りに行く構成であってもよい。
図3にA/Fセンサ5の構成を示す。先端部を閉塞した試験管形状のジルコニア素子(ZrO)23と、このジルコニア素子23の内表面と外表面にそれぞれ形成され電極として機能する排気側白金電極21と大気側白金電極22とにより構成されている。
このA/Fセンサ5は、その内側空間部に大気が導入されるように構成されると共に、外側にはエンジンから排出される排気ガスが導入されるように構成されている。ジルコニア素子23は、内外側面間における酸素濃度差が大きい場合、酸素濃度差と所定の関係を持った起電力を発生する性質を有しており、よってジルコニア素子23で発生する起電力を、電極となる白金電極より検出することにより、排出系内の酸素濃度を知ることができる。
なお、A/Fセンサ5には、酸素濃度に応じた電圧を出力するものと、酸素濃度に応じた限界電流を発生するものとがある。A/Fセンサ5にこの限界電流を出力するタイプのセンサを用いた場合には、A/Fセンサ5の出力を電流−電圧変換する電流電圧変換器を設けることで、本発明に対応することができる。また、Oセンサ3の構成については図示しないが、図3に示す固体電解質にジルコニア素子を用いたものなど、一般的なOセンサであれば十分適用することができる。
次に、空燃比センサにより測定したセンサ電圧によってセンサの異常を判定するECU11の判定動作について説明する。なお、以下ではA/Fセンサ5の出力するセンサ電圧によりA/Fセンサ5の異常を判定する方法について説明するが、Oセンサ3についても同様な方法で異常を判定することができる。
ECU11は、入出力部12よりアナログのセンサ電圧を入力すると、これをA/D変換部13でA/D変換し、デジタル信号に変換する。変換されたデジタルのセンサ電圧は演算部14に入力される。
ECU11は、図4に示すようにセンサ電圧を入力し、電圧波形の振幅(高さ)Hと周期Tとを求める。なお、振幅(高さ)Hは、センサ電圧の最大値と最小値との差の絶対値から求める。これらの値をパラメータとして、A/Fセンサ5の異常を判定する。A/Fセンサ5の応答性が低下すると、図5に示すように周期Tは増加し、振幅(高さ)Hは、減少する。従って、この値T/Hを予め用意した基準値と比較し、T/Hが基準値よりも大きくなると、応答性が低下していると判定することができる。なお、図5(A)には、正常時のA/Fセンサ5の電圧波形を示し、図5(B)には異常時のA/Fセンサ5の電圧波形を示す。
ECU11は、センサ電圧の最大値と最小値とを求めるために、図6に示すようにA/Fセンサ5から入力したセンサ電圧の最大値と最小値を記憶部15に更新しながら記録する。この処理をECU11は、同一トリップ中常に行なう。同一トリップとは、イグニッションキーをオンしてからオフするまでを示す。
また、図7に示すように入力したセンサ電圧を予め設定された単位時間ごとに区切って、単位時間ごとにセンサ電圧の最大値と最小値とを求め、記憶部15に記憶するものであってもよい。また図8に示すように所定数の波長(又は周期)内でのセンサ電圧の最大値と最小値とを求め、更新してもよい。
また、ECU11は、センサ電圧を入力して波形周期を算出する。波形周期の算出は、図9に示すように基準電圧を設定し、この基準電圧を上昇又は降下しながら交差する点の時間間隔から求めることができる。図9には、電圧波形が基準電圧Vxを上昇して交差する点の時間間隔が示されている。
また、このようにして求めた周期の平均値を算出して、周期としてもよいし、周期が最大のものだけを選択して記憶部15に記憶してもよい。図10では、測定によって求めた周期T1とT2との和Tsを求め、これの平均値Taを真の周期としている。また図11では、得られた周期T1,T2,T3のうちで周期が最大のT3を記憶部15に記憶している。
ECU11は、センサ電圧の振幅Hと波形周期Tとを求めると、この値を基準値と比較する。ECU11には、車両の走行状態に応じてA/Fセンサ5の異常を判定するための基準値が複数用意されている。ECU11は、アクセルペダル開度、吸入空気量、燃料噴射量から車両の走行状態を判定し、その時の走行状態にあった基準値を取り出してセンサ電圧との比較を行なう。なお、アクセルペダル開度は、図1に示すアクセルペダル開度センサ10によって検出され、吸入空気量は、図1に示すエアフローメータ7によって検出される。
図12には、記憶部15に記憶されたテーブルの一例が示されている。図12に示すようにアクセルペダル開度と、吸入空気量と、燃料噴射量(単位時間の燃料噴射量×噴射時間)とを変数として、これらの値から車両の走行状態が判定され、対応する基準値(T/H)が記憶部15から取り出される。
ECU11は、記憶部15から取り出した基準値(T/H)と、A/Fセンサ5によって測定したセンサ電圧から求めたT/Hとを比較する。実測値と基準値との差が所定値内であれば、A/Fセンサ5の測定値は正常な値であると判定する。また実測値と基準値とのT/Hの差が所定値よりも大きければ、A/Fセンサ5の測定値は異常な値であると判定することができる。
また、センサ電圧の異常を判定する方法として、リッチ側、リーン側への限度値で値が安定する、いわゆる張り付き時間と基準時間との比較によって異常を判定することもできる。また図13に示すようにセンサ電圧が予め設定した閾値電圧(上限電圧を含む)を超えてから、上限と判定される電圧に到達するまでにかかる時間を正常時の時間と比較してA/Fセンサ5の異常を判定することができる。同様にセンサ電圧が予め設定した閾値電圧(下限電圧を含む)よりも低くなってから、下限と判定される電圧に到達するまでにかかる時間を正常時の時間と比較してA/Fセンサ5の異常を判定する。
ECU11の記憶部15には、アクセルペダル開度と、吸入空気量と、燃料噴射量とをパラメータとして、これらの値に応じた張り付き時間の基準値が記憶されている。 ECU11は、アクセルペダル開度と、吸入空気量と、燃料噴射量とから車両の走行状態を判定し、該当する張り付き時間を記憶部15から求める。
図14に示すように求めた張り付き時間と、実測した張り付き時間との差を求め、これらの差が予め設定された閾値よりも大きければ、A/Fセンサ5に異常があると判定する。また記憶部15から取り出した張り付き時間と、実測した張り付き時間との差が、予め設定された閾値よりも小さいければ、A/Fセンサ5に異常は発生していないと判定する。
図15に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。まず、ECU11は、A/Fセンサ5を加熱するヒータがOFFになっているか否かを判定する(ステップS1)。A/Fセンサ5には、A/Fセンサ5の検出素子を加熱するヒータが取り付けられている。ヒータは検出素子を、この検出素子の作動温度域まで加熱するために設けられている。ヒータがONの時には、検出素子が作動温度に達していないため、誤判定を行なう可能性がある。このため、A/Fセンサ5のヒータがOFFになっていることをECU11は確認する。
ヒータがOFFになっていると判定すると、ECU11はA/Fセンサ5から出力されるセンサ電圧を入力する(ステップS2)。センサ電圧は、エンジン2から出力される排出ガス中の酸素濃度の測定結果を示すものである。ECU11は、センサ電圧を入力すると、A/D変換部13でデジタル信号に変換する。デジタル形式のセンサ電圧を演算部14が入力して、演算を行ない、A/Fセンサ5に異常が生じているか否かを判定する。
A/Fセンサ5から入力したセンサ電圧が所定数以上になると(ステップS4/YES)、ECU11は、センサ電圧の振幅(高さ)Hと、波形周期Tとを求める(ステップS5)。ECU11は、図6に示すように電圧の最大値と最小値とを記憶部15に記憶しているので、これらのセンサ電圧の最大値と最小値との差の絶対値を取り、振幅(高さ)Hとする。また、波形周期Tは、図9に示すように予め設定した基準電圧Vxを上昇または下降する点の時間間隔から求めることができる。また図10に示すように複数の周期を求めて、こららの平均値を波形周期としてもよい。
次に、ECU11は、アクセルペダル開度、吸入空気量、燃料噴射量から車両の走行状態を判定し、走行状態に応じた基準値を記憶部15から取り出す。アクセルペダル開度、吸入空気量、燃料噴射量から車両が加速状態にあるのか、減速状態にあるのか、定常走行状態にあるのか、停止した状態に
あるのかを判定し、走行状態に応じた基準値を記憶部15から取り出す。
次に、記憶部15から取り出した基準値と、センサ電圧から求めた振幅(高さ)H,波形周期Tとを比較する(ステップS7)。基準値と実測したT/Hとを比較して、これらの差が予め設定した閾値以上ある場合には(ステップS8/YES)、A/Fセンサ5の異常と判定する。また基準値と実測値のT/Hの差が予め設定した閾値よりも小さい場合には(ステップS8/)、異常なしと判定する。
このように本実施例は、センサ電圧と波形周期とを基準値と比較して、空燃比センサの異常を判定するので、センサの異常を短時間で判定することができる。また予め車両の走行状態に応じた基準値を用意しておき、これと測定値とを比較するので異常判定できるセンサ電圧に制限がない。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
空燃比センサ異常検出装置の構成を示す図である。 (A)はA/Fセンサの出力電圧特性を示し、(B)はOセンサの出力電圧特性を示す図である。 A/Fセンサの構成を示す図である。 A/Fセンサの出力波形を示す図である。 正常時と異常時の電圧波形を示す図である。 センサ電圧の最大値と最小値との記録方法を説明する図である。 センサ電圧の最大値と最小値とを取得するタイミングを示す図である。 センサ電圧の最大値と最小値とを取得するタイミングを示す図である。 センサ電圧の波形周期の算出方法を示す図である。 センサ電圧の波形周期の算出方法を示す図である。 センサ電圧の波形周期の記録方法を説明するための図である。 記憶部15に記憶した基準値テーブルの構成を示す図である。 A/Fセンサ5の異常判定方法の他の例を示す図である。 A/Fセンサ5の異常判定方法の他の例を示す図である。 空燃比センサ異常検出装置の動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 空燃比センサ異常検出装置
2 エンジン
3 Oセンサ
4 触媒コンバータ
5 A/Fセンサ
6 インジェクタ
7 エアフローメータ
8 スロットル弁
9 スロットル開度センサ
10 アクセルペダル開度センサ
11 ECU
12 入出力部
13 A/D変換部
14 演算部
15 記憶部
21 排気側白金電極
22 大気側白金電極
23 ジルコニア素子

Claims (16)

  1. 内燃機関の排出ガスの濃度を検出する空燃比センサと、
    前記空燃比センサの出力するセンサ電圧と、該センサ電圧の取る波形周期とを基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有することを特徴とする空燃比センサ異常検出装置。
  2. 前記異常判定手段は、前記基準値を車両の走行状態に応じて複数記憶しており、前記測定された前記センサ電圧と前記波形周期とを、前記車両の走行状態に応じた前記基準値と比較して、前記空燃比センサの異常を判定することを特徴とする請求項1記載の空燃比センサ異常検出装置。
  3. 内燃機関の排出ガスの濃度を検出する空燃比センサと、
    前記空燃比センサの出力するセンサ電圧が所定範囲内にある時間を、基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有することを特徴とする空燃比センサ異常検出装置。
  4. 前記異常判定手段は、前記基準値を車両の走行状態に応じて複数記憶しており、前記測定された時間と前記車両の走行状態とに応じた前記基準値とを比較して、前記空燃比センサの異常を判定することを特徴とする請求項3記載の空燃比センサ異常検出装置。
  5. 前記空燃比センサは、外部割り込み信号として前記センサ電圧を前記異常判定手段に入力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の空燃比センサ異常検出装置。
  6. 前記異常判定手段は、一定間隔で前記空燃比センサに対して前記センサ電圧の取得要求を出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の空燃比センサ異常検出装置。
  7. 前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力される前記センサ電圧の最大値と最小値とを記憶手段に更新しながら記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサ異常検出装置。
  8. 前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力される前記センサ電圧の最大値と最小値とを、予め設定した単位時間ごとに求め、記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサ異常検出装置。
  9. 前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力されるセンサ電圧の最大値と最小値とを、電圧波形の所定周期ごとに求め、記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサ異常検出装置。
  10. 前記異常判定手段は、前記空燃比センサから出力されるセンサ電圧が、所定の基準電圧となる時間間隔から前記センサ電圧の前記波形周期を算出することを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサ異常検出装置。
  11. 前記異常判定手段は、所定回数算出した前記センサ電圧の前記波形周期の平均値を求め、該平均値を波形周期とすることを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサ異常検出装置。
  12. 前記異常判定手段は、算出した前記センサ電圧の前記波形周期のうち、最大のものを記憶手段に記録することを特徴とする請求項10記載の空燃比センサ異常検出装置。
  13. 前記異常判定手段は、前記空燃比センサの加熱ヒータがOFFの時に前記空燃比センサの異常判定を行なうことを特徴とする請求項1から12のいずれか1項記載の空燃比センサ異常検出装置。
  14. 前記空燃比センサは、酸素濃度センサ又は広域空燃比センサであることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の空燃比センサ異常検出装置。
  15. 空燃比センサで測定された内燃機関の排出ガスの濃度を示すセンサ電圧を入力するステップと、
    前記センサ電圧と、該センサ電圧の取る波形周期とを基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定するステップと、を有することを特徴とする空燃比センサ異常判定方法。
  16. 空燃比センサで測定された内燃機関の排出ガスの濃度を示すセンサ電圧を入力するステップと、
    前記センサ電圧が所定範囲内にある時間を、基準値と比較して前記空燃比センサの異常を判定する異常判定手段と、を有することを特徴とする空燃比センサ異常判定方法。
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