JPS6353167B2 - - Google Patents

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JPS6353167B2
JPS6353167B2 JP30119986A JP30119986A JPS6353167B2 JP S6353167 B2 JPS6353167 B2 JP S6353167B2 JP 30119986 A JP30119986 A JP 30119986A JP 30119986 A JP30119986 A JP 30119986A JP S6353167 B2 JPS6353167 B2 JP S6353167B2
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JP
Japan
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ethanol
acetate
methanol
transesterification
esters
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Application number
JP30119986A
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English (en)
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JPS63156737A (ja
Inventor
Yoshihiro Fujita
Kenji Fujiwara
Eiichi Sugyama
Hiroshi Ono
Kenji Yoshida
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Priority to JP30119986A priority Critical patent/JPS63156737A/ja
Publication of JPS63156737A publication Critical patent/JPS63156737A/ja
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、エタノールの精製法に関する。さら
に詳しくは、酢酸エチル、酢酸プロピルまたは酢
酸ブチル等を含有するエタノール液から、効率良
く純度の高いエタノールを取得するエタノールの
精製に関する。 エタノールは、各種化学物質の中間原料または
溶媒として広範囲な用途を有する化合物である。 (従来の技術および発明が解決しようとする問題
点) エタノールを製造するにあたり、種々の不純物
がエタノールに含まれる。特に、一酸化炭素と水
素を原料としたエタノールの製造方法、特に、一
酸化炭素と水素を原料とし、ルテニウム化合物、
コバルト化合物およびハロゲン化合物を触媒とす
る均一触媒反応においては、酢酸または酢酸エス
テルの副生が著しい。したがつて、工業的に高純
度のエタノールを製造するには、これらの酢酸エ
ステルとエタノールを分離するだけでなく、利用
価値の高い形態で回収する技術が不可欠である。 エタノール中に含まれる酢酸エチル、酢酸プロ
ピルまたは酢酸ブチルはエタノールと共沸し、通
常の蒸留操作では高純度のエタノールの分離は困
難である。 これらのエステル類は水酸化ナトリウム等のア
ルカリを使用して加水分解し、酸はアルカリ塩と
して回収し、また、アルコール類は蒸留により分
離すれば、高純度のエタノールを取得できること
が知られている。しかし、この方法ではエステル
類に相当する量のアルカリが必要となるだけでな
く、エステルの酢酸根が利用度の低い酢酸ナトリ
ウムとして回収されるために、この方法は経済的
に好ましい方法とはいえない。 また、これらのエステル類は硫酸等の酸を触媒
として、水で加水分解し、酸とアルコールに分解
した後、蒸留によりこれらを分離除去する方法も
知られている。しかし、この方法ではこれらのエ
ステル類を完全に酸とアルコールに加水分解する
ことは平衡上困難である上に、このような加水分
解の操作では多量の水がエタノールに混入するた
めに、この水とエタノールとの分離に伴うエネル
ギーは精製工程の経済性を大きく損なう。 また、エタノールを気相で水添して精製する方
法も公知である。たとえば、特開昭56―83427で
は不純エチルアルコールを水素添加触媒の存在下
で気相水添する精製法が開示されている。しか
し、この気相水添による方法は主にアセトアルデ
ヒドの処理を対象にしており、酢酸エステルをエ
タノールに変換する効果が少ないだけでなく、液
体のエタノール液を気化し、水添処理した後に再
び凝縮して液体にもどす必要があり、この操作に
伴うエネルギーロスは経済性に悪影響を与える。 このように、エタノールから酢酸エステルを効
率良く分離するエタノールの経済的な精製方法が
切望されている。 本発明は、このような酢酸エステルとエタノー
ルとの分離に伴う問題点を解決し、経済的なエタ
ノールの精製方法を提供するものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、エタノールと酢酸エステルとの
分離方法について鋭意検討を行つた。この結果、
酢酸メチルとエタノールの分離が他の酢酸エステ
ルとエタノールの分離に比べ容易であることを利
用し、酢酸エステルをメタノールでエステル交換
し、変換後の酢酸メチルおよびアルコール類から
蒸留によりエタノールを分離すれば、効率良く高
純度のエタノールが得られることを見い出し、本
発明を完成するに至つた。 本発明の方法で使用するエステル交換用の過剰
のメタノールは、エステル交換で生成する酢酸メ
チルとの混合液として回収されるが、これらとエ
タノールの分離は容易であり、この分離に伴うエ
ネルギーコストは、従来の水を使用する加水分解
法における過剰の水とエタノールとの分離に伴う
エネルギーコストに比べ大幅に少ない。これは、
エステルの変換には水の方がメタノールより多量
に必要であること、さらに、これらとエタノール
の分離におけるメタノール、酢酸メチルと水の蒸
発潜熱の違いによる。 また、さらに、エステル交換後の液からエタノ
ールを分離したメタノールおよび酢酸メチルに
は、エステル交換されなかつた一部の酢酸エチル
等の酢酸エステルが含有されるが、この液から酢
酸メチルだけを容易に分離することができ、この
結果、残りのメタノールおよび酢酸エステルは再
びエステル交換塔にリサイクルされてエステル交
換に使用できる。 一方、分離された酢酸メチルは利用価値の高い
化学品であり、溶媒としてそのまま使用できるだ
けでなく、たとえば、酢酸メチルと一酸化炭素、
水素との反応により、より価値の高い酢酸エチル
に容易に変換できる中間原料である。 すなわち、本発明は酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等の酸酸エステルのうち少なくと
も1種以上を含有するエタノール液から、高純度
のエタノールを分離するにあたり、このエタノー
ル液にメタノールを添加してこれらのエステルを
エステル交換し、酢酸メチルおよびエタノール、
プロパノールまたはブタノール等に変換した後、
蒸留することを特徴とするエタノールの精製方法
である。 本発明の方法は、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチル等の酢酸エステルのうち、少なくとも
1種以上を含有するエタノール液(以下、エタノ
ール液と略す。)にメタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類、酢酸、プロピオン
酸等のカルボン酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ
酸プロピル等のギ酢エステル、アセトアルデヒ
ド、アセタールまたは水を含んでいても実施する
ことができる。酢酸エステル以外は蒸留等の公知
の方法でエタノールとの分離が可能であるが、こ
れらが含まれていても本発明の方法を実施するに
あたり、悪影響を与えないだけでなく、メタノー
ルはエステル交換に使用できるために、エタノー
ル液に含有されている方が好ましい。 本発明の方法で実施される酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステルをメタノー
ルでエステル交換する方法は、酸触媒を使用し、
過剰のメタノールの存在下において行われる。酸
触媒としては硫酸、ヘテロポリ酸、ゼオライトま
たはイオン交換樹脂等が使用される。また、メタ
ノールの使用量は多ければ多いほどエステル交換
の平衡到達速度は速いが、過剰のメタノールとエ
タノールを分離するためのエネルギーコストは増
大する。また、酢酸エステルが完全にエステル交
換されなくてもエステル交換されなかつた酢酸エ
ステルは再びエステル交換塔にリサイクルでき
る。したがつて、経済的なメタノールの使用量
は、エステル類を完全にエステル交換するために
必要なモル数の5〜20倍の範囲が好ましい。 エステル交換に使用されるメタノールは、エタ
ノール液にメタノールが含有されていればそのメ
タノールが使用されるが、新たに補給しても使用
することができる。 また、エステル交換の典型的な反応温度は40〜
150℃である。 本発明で実施されるエステル交換は、酸触媒、
過剰のメタノールおよびエタノール液を反応器に
入れ、バツチ方式で行うことができるが、イオン
交換樹脂等の固体酸触媒を充填した反応器にメタ
ノールおよびエタノール液を流通させる連続方式
でも行うことができる。 しかし、これら以外の方法でエステル交換を行
つても、本発明の方法を限定するものではない。 本発明の方法を図面により具体的に説明する。 第1図において、酢酸エチル、酢酸プロピル、
酢酸ブチルを含有するエタノール液は、導管1を
経て、ゲル型イオン交換樹脂が充填されているエ
ステル交換塔2に導かれる。 このエステル交換塔2において導管3を経て導
かれたメタノールによつて酢酸メチルとアルコー
ル類に変換される。メタノールの量はエステル類
の5〜20倍モルである。また、この典型的な反応
温度は40〜150℃である。 エステル交換された液は、導管4を経て脱メタ
ノール酢酸メチル塔5に導かれる。 この脱メタノール酢酸メチル塔5でアルコール
類は塔底の導管6に導かれる。一方、エステル交
換されなかつた極く少量のエステル類を含む酢酸
メチルおよびメタノールは、塔頂の導管7を経て
取り出される。 導管6に導かれた脱メタノール酢酸メチル塔5
で分離できなかつた痕跡量のエステル類を含むア
ルコール類は、加水分解槽8に導かれ、導管9か
ら導かれた水酸化ナトリウム水溶液で完全にエタ
ノール、プロパノールおよびブタノールに変換さ
れる。さらに、水を含むこのアルコール類は、導
管10を経て粗エタノール塔11に導かれる。 この粗エタノール塔の塔頂の導管12から95%
含水エタノールが取り出される。一方、エタノー
ルより高沸点のアルコールは塔底の導管13から
回収される。 (作用) 本発明では、酢酸エステルを含有するエタノー
ルをメタノールでエステル交換して、酢酸メチル
とアルコールに変換し、蒸留により高純度のエタ
ノールを分離回収する。 この方法によれば、酢酸エチル、酢酸プロピル
または酢酸ブチルが、エタノールとの分離が容易
な酢酸メチルとアルコールに変換され、蒸留によ
り効率よく分離できる。さらに、酢酸エチルのエ
チル基は同時にエタノールに変換され、エタノー
ルとして回収される。 過剰のメタノールおよびエステル交換で生成す
る酢酸メチルはエタノールと容易に分離でき、従
来の大量の水により、これらのエステル類を水で
加水分解して蒸留する方法に比べ、エタノールと
の分離に伴うエネルギーコストが大幅に軽減され
る。 また、過剰のメタノールは容易に酢酸メチルと
分離でき、再びエステル交換用に利用できる。 さらに、従来の、エタノール液を最初からアル
カリを使用して加水分解し、酢酸ナトリウムとア
ルコールに変換する方法に比べ、アルカリの使用
量がほとんど無視できる程に軽減され、また、エ
ステルの酢酸が酢酸ナトリウムとして回収される
のに対し、本発明の方法では利用価値の高い酢酸
メチルとして回収される。 (実施例) 以下、実施例によつて、本発明の方法をさらに
具体的に説明する。 実施例 1 エタノール液の組成を第1表に示す。 1時間あたり第1表に示す組成のエタノール液
1.0Kgを導管1に供給し、また、198gの水および
1515gのメタノールを導管3から供給した。これ
らの液を第2表に示す操作条件で、エステル交
換、脱メタノール酢酸メチル、加水分解、次い
で、粗エタノール回収を行つた。 以上の操作を行つた結果、各導管には第3表に
示す組成の液が得られた。
【表】
【表】
【表】 エステル交換塔2の塔底導管4にはエステル交
換されなかつた酢酸エチル、酢酸プロピルおよび
酢酸ブチルが少量含まれているが、脱メタノール
酢酸メチル塔5の塔底導管6ではエタノールに同
伴せず、塔頂の導管7に導かれる。 この導管7に導かれた液、すなわち、メタノー
ル、酢酸メチルとエタノールの分離をオルダーシ
ヨウ―型蒸留塔を使用して行つた。脱メタノール
酢酸メチル塔5の塔頂の導管7の液をオルダーシ
ヨウ―型蒸留塔の中段から、また、水を上段から
供給し、蒸留した結果、塔頂から水および極く少
量のメタノールを含む酢酸メチルの全量が回収さ
れた。また、塔底から水、メタノールおよびエス
テル交換されなかつた一部の酢酸エステルの全量
が回収された。このメタノールおよび酢酸エステ
ルはエステル交換塔へそのままリサイクルでき
る。 また、導管12から得られた粗エタノールをさ
らに精密蒸留し、95%エタノールを分離した。こ
の95%エタノールについて、日本専売アルコール
規格に基づく品質試験を行つた結果、すべての規
格に合格した。 比較例 1 第1表に示す組成のエタノール液からエタノー
ルを蒸留により分離することを試みたが、エタノ
ールと酢酸エチルは同じ挙動を示し、エタノール
を分離することはできなかつた。 (発明の効果) 上記したように、本発明の方法によれば、酢酸
エチル、酢酸プロピルまたは酢酸ブチルが、エタ
ノールとの分離が用意な酢酸メチルとアルコール
に変換され、蒸留により効率よく分離できる。す
なわち、本発明の方法は、CI化学の技術を工業
的な水準にまで向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を実施する精製フローシート
の1例を示すものである。図中、各符号は次の通
りである。 2…エステル交換塔、5…脱メタノール酢酸メ
チル塔、8…加水分解槽、11…粗エタノール
塔。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の
    酢酸エステルのうち、少なくとも1種以上を含有
    するエタノール液から、高純度のエタノールを分
    離するにあたり、このエタノール液にメタノール
    を添加してこれらのエステルをエステル交換し、
    酢酸メチルおよびエタノール、プロパノールまた
    はブタノール等に変換した後、蒸留することを特
    徴とするエタノールの精製方法。
JP30119986A 1986-12-19 1986-12-19 エタノ−ルの精製法 Granted JPS63156737A (ja)

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JP30119986A JPS63156737A (ja) 1986-12-19 1986-12-19 エタノ−ルの精製法

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JP30119986A JPS63156737A (ja) 1986-12-19 1986-12-19 エタノ−ルの精製法

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JPS63156737A JPS63156737A (ja) 1988-06-29
JPS6353167B2 true JPS6353167B2 (ja) 1988-10-21

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ID=17893970

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JP30119986A Granted JPS63156737A (ja) 1986-12-19 1986-12-19 エタノ−ルの精製法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0466671U (ja) * 1990-10-09 1992-06-12

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0466671U (ja) * 1990-10-09 1992-06-12

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Publication number Publication date
JPS63156737A (ja) 1988-06-29

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