JPS6352891B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、電気掃除機、特に乾いた状態また
は濡れた状態のゴミ、塵その他のものや液体など
を効率よく吸い取ることができる電気掃除機の補
助部品（アタツチメント）としての吸引シユーに
関するものである。

（従来の技術） 電気掃除機は、吸引のための吸引口と吸引フア
ントを備えており、吸引口における吸引力を増加
するため、吸引口を絞り、吸引口を通過する空気
の流速を高めるようにしている。

電気掃除機における吸引口は、掃除機本体に設
けられて、被吸引面に面している型式のものと、
吸引ホースに接続している吸引ノズルに設けられ
ている型式のものとがある。

乾いたものや液体または濡れたものを吸い取る
ことができる電気掃除機も市販されているが、い
ずれのものも吸引力に不足していて、乾いたもの
はよく吸い取るが、液体や濡れたものであると、
これらを完全に吸い取ることに難点がある。

このため、電気掃除機の吸引口に吸引シユーを
装着して、吸引口をより狭める工夫がなされてお
り、例えば、米国特許第3958298号、同第2349371
号、同第3871051号、同第4413372号などに、この
ような吸引シユーが開示されている。

（発明が解決しようとする問題点） 前記のような従来技術における吸引シユーは、
これが動くとゴミや塵などを吸引シユーの吸引口
にブレードを介して押し込むようになつており、
ある程度効果を発揮するが、未だ完全でなく、構
造も吸引シユーとブレードとが別体になつてい
て、複雑であり、製造面でも難点がある。

（問題点を解決するための手段） この発明は、前記従来技術における問題点に鑑
み、吸引力が倍加し、液体などきわめて吸引しに
くいものを完全に吸引でき、しかも構造が簡単で
安価な電気掃除機用の吸引シユーを提供すること
を目的とする。

この発明の吸引シユーは、電気掃除機の本体に
設けてある吸引口および吸引ホースの吸引ノズル
の吸引口のいずれにも装着できるものである。一
般に電気掃除機の本体に設けた吸引口および吸引
ホースの吸引ノズルの吸引口のいずれの吸引口も
横方向に長く開口しているもので、このような横
に長く絞られている吸引口により吸引空気の流速
が早められて、吸引作用が行なわれるようになつ
ているものであり、この発明においては、吸引口
のアタツチメントとして吸引シユーを用意し、こ
の吸引シユーにより吸引口における吸引作用を一
段と強力なものとし、吸引しにくい濡れたものや
液体を吸引するようにしている。そして、この発
明の吸引シユーは、フレキシブルなプラスチツク
スにより一体成形したもので、一体成形構造によ
り構造がきわめて簡単なものとなり、電気掃除機
の本体に設けてある吸引口および吸引ホースの吸
引ノズルの吸引口のいずれにも着脱自由に装着で
きるようになつている。

この発明による吸引シユーは、電気掃除機にけ
ける吸引口と同じく横長の吸引口をもち、この吸
引口は、前後方向に幅が狭くなつていて、吸引力
を倍加するようになつている。

この発明における吸引シユーには、ブレードが
一体に設けてあり、このブレードが吸引シユーの
吸引口を前後方向に二分し、電気掃除機の吸引ノ
ズルまたは掃除機本体の吸引口の前後方向の移動
により前記ブレードは、被吸引面との接触摩擦に
より撓曲して吸引口を部分的に閉止し、吸引口の
開口部分をより狭くして吸引するようになつてい
る。そして前記ブレードは、開口する吸引口の部
分に対しゴミ、塵、液体などを寄せ集める作用を
なすもので、吸引作用がより効果的に行なえるよ
うになる。

また、前記ブレードの撓曲を可能とするよう
に、吸引シユーの長さ方向両端に、それぞれ湾曲
した突出部が設けてあり、これらによつて吸引シ
ユーの吸引口と被吸引面との間にクリアランスが
生じるようになつている。

（実施例） 吸引シユー４０はキヤニスタまたはタンク式電
気掃除機（クリーナ）として知られている電気掃
除機１０に取付けられるもので、前記電気掃除機
１０は、集塵タンク１２、このタンク上部に取付
けられるリツド１４、リツド１４に設けられた吸
引用のモータハウジング１６、排気口１８、吸引
口２０（リツド上面またはタンク側面に設けられ
る）を備えており、吸引口にはフレキシブルなホ
ース２２が接続され、該ホースの先端に吸引ノズ
ル２４が接続している。

吸引ノズル２４は、プラスチツクまたは金属製
のもので、その後端側のホース接続部２６にホー
スが接続し、後壁２７、前壁２８、傾斜上壁２
９，３０、頂上壁３１および左右端壁３２を備
え、傾斜上壁２９，３０は図示のように傾斜して
いて、ホース接続部２６における吸引効果を高め
るように、断面積が小さくなつており、左右端壁
３２，３２の間のノズル全幅にわたり、均一な吸
引が行なわれるようになつている。吸引ノズル２
４の底部後端には、リツプ３３が突出し、底部前
端につば状の端縁３５が前方へ突出している。こ
れらのリツプと端縁とは、ノズル２４の幅方向と
直交する。そして、吸引シユー４０が吸引ノズル
２４に取付けられていないとき、これらのリツプ
と端縁とが、吸引ノズルの方向を案内し、吸引ノ
ズルを吸引する場所、位置へ正しく向くようにす
る。端縁３５の下面には、吸引の空気が通る溝３
６が設けてあり、端縁３５がぴつたり床面などに
当接してもこれらの溝を通つて吸引できるように
なつている。

吸引ノズル２４の底面に開口した開口部３６を
介して空気はホース接続部２６へ吸引される。こ
の開口部３６は左右の端縁３２、後壁２７、前壁
２８の間に設けられている。開口部３６は大きく
開口しており、このため吸引される空気の流速は
比較的おそく、したがつて乾いたゴミや粒状物な
どは吸いこむが、濡れたものや液体などは吸いこ
みにくくなつている。このため、濡れたものや液
体などの吸いこみにくいものを吸引するときに
は、吸引シユー４０がアタツチメントとして吸引
ノズルに取付けられ、充分な吸引力が生ずるよう
になる。

吸引シユー４０は、熱可塑性プラスチツク（例
えば、Uniroyal−1700R）などのプラスチツクか
ら成形された一体成形品であり、弾性を有して、
変形したときも復元する作用をもち、フレキシブ
ルで可撓性に富み、一体のブレード１００を吸引
ノズル２４の開口部３６に強制的に押し込んで着
脱自由に取付けられるようになつている。

吸引シユー４０は、吸引ノズルの幅方向にわた
り立設されている一対の前板、後板４４，４４か
らなる板部４２を備え、これら前板、後板は所定
の間隔をおいて対向し、側板７２，７２の間に伸
びている。第２図、第５図に示すように、前板、
後板４４の上縁は、吸引ノズルの傾斜上壁２９に
合わせて傾斜し、両者の間に若干のクリアランス
が生じるようになつている。また前板、後板４
４，４４の上部中央におけるホース接続部２６と
接する部分には、半円形の凹部７４が形成してあ
り、前板、後板４４，４４によつてホース接続部
２６への空気の流れを阻害しないようになつてい
る。前板、後板４４，４４の対面する内壁７５の
間隔は、より広く開いている。

吸引シユー４０の前板、後板４４，４４は吸引
ノズル２４の開口部３６にしつかりと、しかも着
脱自由に取付けられるもので、吸引シユー取付け
のためのロツク機構などは必要でない。その代り
に、前板、後板４４，４４は弾性に富み、弾性力
の作用によつて、吸引ノズルの前壁２７と後壁２
８との面に圧接し、これによつてアタツチメント
としての吸引シユーは吸引ノズルに着脱自由に装
着される。さらに、吸引ノズルの傾斜上壁２９の
下面には、一対の垂下壁８８が設けてあり、これ
ら垂下壁８８が吸引シユー４０の前板、後板４
４，４４の一方とフレキシブルなブレード１００
との間のスペースに摩擦係合し、吸引シユーを吸
引ノズルに保持する。

吸引シユー４０の前板、後板４４，４４の内壁
７５，７５の底縁には、内方へ突出するリツプ７
６が設けてあり、これらリツプの間に幅の狭い吸
入口８０が吸引シユー４０の幅方向に直交して設
けてある。前記リツプ７６の厚みは所望のものを
選ぶことができ、吸入口８０の幅寸法を所望のも
のにすることにより、吸入口８０における吸引空
気の流量レートおよび吸引力を所望のものにする
ことができる。吸引シユー４０の前板、後板４４
の下縁４８はフラツトになつており、吸入口８０
をおいて対面している。これらの下縁４８は、吸
引シユー４０の下面にあるサポート９０により、
被吸引面よりも上に位置する。吸引シユー４０の
前板、後板４４の前面と後面には、リツプ８２，
８４が一体に形成、突出している。これリツプ８
２，８４は、吸引シユー４０を吸引ノズルに完全
に装着すると、それぞれ吸引ノズル２４の端縁３
５とリツプ３３側に張出て当接する。

吸引シユー４０の前板、後板４４は、複数枚の
結合板５８により吸引シユーの幅方向にインター
バルをおいて連結しており、これらの結合板５８
は前板、後板４４を保持し、かつブレードの保
持、位置ぎめを行なう。吸引シユー４０の下縁４
８はその両端部が円弧状に突出したサポート９
０，９０に連接しており、これらサポートが吸引
シユーの幅方向の端部を構成する。これらサポー
ト９０，９０は、吸引ノズルの幅方向の軸を中心
とした円弧状の突出縁を有しており、このような
サポートの形状と寸法によつて、吸引シユーの下
縁４８はサポートの突出縁よりも上方に位置す
る。吸引ノズルが掃除機使用時に前後方向へ動か
されると、サポート９０の円弧状の突出縁にそつ
て、吸引ノズルは、前後方向へロツキング（揺
動）し、被吸引面に対し所望の傾斜角度をとるこ
とができる。さらに、例えば、吸引ノズルを後方
へ傾けると、吸引ノズルの前側は、上向きとな
り、吸入口８０が前向きの形で開口する。したが
つて、吸引ノズルを前向きに下げると、端縁３５
も被吸引面に対し傾斜し、吸入口８０は後方側が
開く状態となる。

吸入口８０のほぼ中間には、ブレード１００が
吸入口の長さ方向にそつて位置し、吸入口８０を
前部吸入部１０２と後部吸入部１０４とに仕切つ
ている。ブレード１００は、厚くて堅い基部１０
６を備えている。基部１０６は、それぞれの結合
板５８の中間部と一体になつている。そして結合
板５８のカーブした下縁１０８と基部１０６との
付け根からフレキシブルなブレード部１１０が垂
下している。第６図に仮想線で示すように、ブレ
ード部１１０は、外力を受けると、前板、後板４
４，４４のリツプ７６，７６方向へ撓み、これら
に当接するようになつている。ブレード１００の
ブレード部１１０の先端１１２は、サポート９０
よりも下方へ突出している。したがつて、吸引ノ
ズルを第６図の左方として示す前方へ動かすと、
ブレード部１１０と先端１１２は後方（右方）へ
曲がり、後板４４のリツプ７６に当接し、吸入口
８０の後部吸入部１０４を閉鎖し、前部吸入部１
０２のみが開放される。このようにして開放され
た前部吸入部１０２は、当然のことながら開口面
積が狭くなつており、狭い前部吸入部から空気と
ゴミなどの物が吸引される。吸引ノズルをさらに
同じ方向へ傾け続ければ、後部吸入部１０４は閉
鎖され続ける。つぎに、吸引ノズルを反対方向、
すなわち前側に傾けると、ブレード１００のブレ
ード部１１０の先端１１２は被吸引面に摩擦接触
してブレード部１１０は反転し、吸入口８０の前
部吸入部１０２を閉鎖し、後部吸入部１０４を開
放する。このようなブレード１００のブレード部
１１０のシフト動作は、吸引ノズルを前後方向へ
動かす度に行なわれる。

吸入口８０の前部吸入部１０２または後部吸入
部１０４のいずれかから空気が吸引されると、吸
引空気はノズル内部を通つてホース接続部２６か
らホース２２へ入り、真空掃除機１０へ吸い込ま
れる。図示の実施例では、吸引シユー４０は、ホ
ース接続の吸引ノズルに取付けられるものとなつ
ているが、被吸引面に置かれる電気掃除機のハウ
ジングに設けた吸引口に取付けることもできる。
また電気掃除機のハウジングの形状などによつ
て、吸引ノズルの揺動を案内するサポートの形状
は適宜変更することができる。

（効果） 前記したように、この発明による吸引シユー
は、吸入口を狭めて吸引力を増大するもであるか
ら、これまで吸引しにくかつた濡れたゴミなどや
粒状体、液体などが簡単に吸引できるようにな
る。さらに吸引シユーは、着脱自由であるので、
さほど吸引力を必要としない乾いたゴミなどを吸
引するときは、吸引シユーを外して使用すること
ができ、ケースバイケースで使い分けすることが
でき、きわめて使い勝手がよい。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の一実施例を示すもので、第
１図は、吸引シユーを取付けた吸引ノズルを備え
た電気掃除機の斜視図、第２図は、吸引ノズルの
縦断面図、第３図は、第２図３−３線矢視方向の
断面図、第４図は、吸引シユーの平面図、第５図
は、第４図５−５線矢視方向の断面図、第６図
は、第４図６−６線矢視方向の断面図、第７図
は、吸引ノズルの底面図である。 ４０……吸引シユー、１０……電気掃除機、１
２……集塵タンク、１４……リツド、１６……モ
ータハウジング、２０……吸引口、２２……ホー
ス、２４……吸引ノズル、２６……ホース接続
部、３６……開口部、４４……前板、後板、５８
……結合板、７４……半円形の凹部、７５……内
壁、７６……リツプ、８０……吸入口、８２，８
４……リツプ、８８……垂下壁、９０……サポー
ト、１００……ブレード、１０２……前部吸入
部、１０４……後部吸入部、１０６……ブレード
の基部、１１０……ブレード部、１１２……ブレ
ード部の先端。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 吸引口に接続される吸引ノズルと、別体とし
   て形成され該吸引ノズルに装着可能なる吸引シユ
   ーとを有し、前記吸引口に作用する吸引力により
   吸引する電気掃除機などの吸引シユーおいて、該
   吸引シユーが前記吸引ノズルの開口部の内壁面に
   弾性的に挿入圧接可能に形成された前板及び後板
   と、該前板及び後板の被吸引面に面した部分に設
   けられ吸入口を形成する下縁と、前記前板及び後
   板にほぼ平行に且つ前記吸入口を前後方向に二分
   するように延在して前後吸引部に区分し更に前記
   下縁より下方に突出する弾性ブレードとを有し、
   該ブレードが前記前板と後板とを連結する結合板
   に一体形成されていることと、吸引シユーの長さ
   方向両端に、それぞれ湾曲した突出部が設けてあ
   り、この突出部によつて吸引シユーの吸入口と被
   吸引面との間にクリアランスが形成され、前記ブ
   レードが被吸引面に接触して前記吸引シユーの前
   後方向への移動につれて前後方向へ撓曲し前記前
   後部のいずれか一方を閉鎖し他方を開放して吸引
   力を増すように形成してあることを特徴とする電
   気掃除機などの吸引シユー。