JPS63525B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、上側部品及び下側部品から成るボ
タン、リベツト又は類似品を衣類に装着する機械
に関する。この機械では、下側部品をマガジンか
ら横向きにしてレールを介し、装着位置付近まで
運び、そこから装着位置に引き渡している。

この種の公知機械では、下側部品を装着位置に
引き渡すのに、直線状に動く部品搬入スライダで
行つている。同じように、上記の部品搬入スライ
ダが上側部品にも使用されている。この種の構成
は、製造技術上経費がかさみ、往々故障の誘因に
なつている。

この発明の対象とする課題は、リベツト部品、
特に下側部品を直線状に動く機構部分なしに装着
位置に導入できるように、前記様式の機械を製造
技術上容易な方法で形成することにある。

この課題は、以下のように解決されている。即
ち、下側部品を立て掛けた状態で運ぶレールが、
約90度ほど向きを変え装着位置に到達し、到達個
所と装着位置の間には、到達領域から接線方向に
出て、装着位置にほぼ接線上で達する円弧状滑動
面が延びていて、この滑動面の上には回転できる
環状回転体が続き、この環状回転体は前面に受入
部を備え、下側部品を各一個ずつ装着位置に引き
渡し、環状回転体の環状閉鎖部は環状回転体が動
くと、案内レールの到達口を閉じることによつて
いる。

この種の構成により、下側部品を装着位置に運
ぶ手段は、構造が簡単で、しかも故障し難い種類
の機械を得ることができる。直線運動する部品搬
入スライダはなくてすむ。下側部品は、下方に傾
けた向きの案内レールを通つて、そのレールの到
達口まで進む。そこから、各下側部品は、環状回
転体の受入部到達口に同じ位置で並んでいる場
合、１個ずつ受入部に転がり込む。機械が動作し
ている間は、環状回転体は下側部品も通る円形を
なしている滑動面の軸の周りを旋回する。角度の
約90度変更する通路にしたがつて、下側部品が装
着位置に受け渡される。この旋回期間で案内レー
ルの到達口は、環状回転体の環状閉鎖部で閉鎖さ
れる。引き渡した後、環状回転体は挿入位置に戻
されるので、下側部品は新たに環状回転体の受入
部に達する。この場合、環状回転体の往復旋回運
動は上部工具の昇降運動に同期し、例えばリツミ
トスイツチで滑動部材の運動に関連して行われ
る。この外、案内通路は、回転構成部に周知のス
ライダ構造と比べてより手軽であり、このこと
が、下側部品のより早く、故障ない移動を可能に
している。更に、操作性が容易になり、制御機能
がより良くなる。付属している案内レールは、直
線状に進んでいて、このことが、製造経費を節約
している。

この場合、環状回転体がその外側面の分割部分
で円弧状滑動面を形成するアームの両側に円筒状
の基本形を支承すると、有利である。そのため、
環状回転体の両側に軸受がある。従つて、環状回
転体の基本形は、ほぼＵ字型に相当し、下部圧入
器具の取り付け、及び調整を容易にする。

昇降電磁石・ラツク制御装置、又は環状回転体
の適切な他の異種制御装置によつて簡単な構造の
駆動部が得られる。その場合、例えば圧搾空気に
よる駆動装置であつてもよい。

旋回可能な環状回転体を手動操作できるには、
環状回転体の駆動部に送り方向に向けた遊びがあ
る。例えば、下側部品が故障したとき、又は正し
く取り付けられていないとき、環状回転体の位置
を手動で変更できる。

下部圧入器具の組み立てと解体を容易にするた
め、環状回転体の外側支承位置には、圧入器具の
止めネジを入れる貫通口がある。

最後に、環状回転体の表側端部が、下部圧入器
具を取り囲み回転を確実にし、バネで逃げを造る
下側部品受入ブツシユの放射状開口部に入り込む
という利点もある。この下側部品受入ブツシユ
は、下部圧入器具に引き渡す下側部品を保護する
ため、及びボタン、リベツト又は類似品を装着し
ようとする衣類用の設置面として使用される。

この発明の実施例を、添付した第１〜１０図に
基き説明する。

ボタン、リベツト又は類似品を衣類に装着する
機械は、架台１を設置している。この架台１の受
板２は、カバー３を支持している。このカバーか
ら、表側に向けアーム４が突き出ている。このア
ーム４は、下部器具６を装備している。この下部
器具６の上方で同一直線上に滑動部材７が延びて
いて、この滑動部材７は、その昇降運動を直列に
並べた共通の容器Ｈ中に収納してある電磁石８と
９から受け取つている。電磁石８はアイドリング
用昇降を引き受ける弱電磁石である。電磁石９
は、作業用昇降を引き受けている強電磁石であ
る。

カバー３の背後には、マガジン１０が延びてい
る。このマガジン１０には、上下に動くスライダ
１１がある。上向きの動きは、引張りバネ１２に
よつて、また下向きの動きは、昇降シリンダ１３
によつて行われる。マガジン１０は、スライダの
両側に設置したマガジン室１４と１５を装着して
いる。上側部品１６及び下側部品１７は、マガジ
ン室１４と１５からそれぞれ案内レール１８及び
１９を介して上部圧入器具２０及び下部圧入器具
５に導入される。

上部圧入器具２０は、滑動部材７の自由端に差
し込まれている。上部圧入器具２０の両端には、
バネ片２２によつて支承されたチヤツク２１が延
びている。バネ片２２は、滑動部材７上を移動で
きる滑動ヘツド２３からでている。この滑動ヘツ
ド２３には、この滑動ヘツド及びそれと共にバネ
片２２を介してチヤツク２１を上方に向け移動さ
せる引張りバネ２４が取り付けてある。この上方
運動は、止めネジ２５に固定してあり、そのネジ
２５の頭部でカバー３の板２６を圧接している。
更に、ネジとして形成された案内ピン２７が設置
してあり、この案内ピン２７は、キヤリツジ２３
を貫通し、ストツパ２７′でキヤリツジ２３の動
きを下向きに制限している。

また、滑動部材７には、案内ボルト２９を設置
してある挾付支承部材２８がある。この案内ボル
ト２９は、カバー３の案内板３１の長穴３０を貫
通している。案内ボルト２９は、角形の引き渡し
レバー３３の脚部３３′で接触している押さえロ
ーラ３２を支承している。この引き渡しレバー３
３は、案内板３１の心棒３４の周りで支承してあ
り、引き渡しレバー３３を時計方向に動かす捻じ
れバネ３５の作用を受けている。反対側の脚部３
３″は、板バネ３６を装着していて、この板バネ
は、上側部品１６を上方の案内レール１８の湾曲
部１８′からチヤツク２１に導入するために使用
される。

アーム４は、その外側面の前方分割部分３７で
上を通る環状回転体３８用の円弧状滑動面Ｇを形
成する。環状回転体３８の両側には、垂直辺３９
と４０が出ている。前方の垂直辺３９には、アー
ム４の前側のリングカラ４１によつて貫通された
軸受開口部３９′がある。垂直辺４０を支承する
には、心棒４２が使用されている。この心棒４２
は、一方でアーム４の前方部に、また他方でアー
ム４のブツシユ４３の中に置かれている。このブ
ツシユ４３近くで心棒４２は、昇降電磁石４６の
ラツク４５と噛み合うピニオン４４を支えてい
る。ラツク４５の自由端は、圧縮バネ４７の力を
受けている。このことが、環状回転体３８を駆動
するとき、送り方向にギヤの遊びをもたらす。

環状回転体３８は、表端部に下側部品１７用の
受入部４９を装着している突き出たフインガ４８
を設置している。この受入部４９は、環状回転体
３８の搬出位置で下部案内レール１９の到達口５
０と同じ高さになつている。この到達口５０は、
分割部分３７の滑動面Ｇに接するように調整され
ている。下部圧入器具５の上端にある装着位置
が、滑動面Ｇに対して接線方向に角度を変えて延
びている。下部圧入器具５は、外側の支承位置４
１の貫通口５２を貫通して、下部圧入器具５の楔
面５′を押圧している固定ネジ５１で拘束されて
いる。下部圧入器具５は、調整ネジ５３によつて
高さの変更ができ、そのため環状回転体３８に
は、凹部３８′が形成してある。

下部圧入器具５は、下側部品受入ブツシユ５４
に取り囲まれている。圧縮バネ５５は、前記ブツ
シユ５４を上方に押し付け、ラジアルピン５６が
下側部品受入ブツシユ５４の上向きの運動を制限
する。下側部品受入ブツシユ５４には、フインガ
４８に合わせてある放射状開口部５７が形成され
ている。

この発明の構成により、以下の動作・作用が生
じる。

図示していない足踏みスイツチを入れると、電
磁石８と９には動作状態にするパルスが印加され
る。この場合、上部滑動部材７は下に動く。上部
圧入器具２０及び下部圧入器具５には、既に行つ
た昇降で両者に応じた部品が備えてある。上部滑
動部材７が降下すると、上部圧入器具２０はチヤ
ツク２１を動作させ、このチヤツク２１をバネの
力に逆らつて下方に下げる。同時に挾付支承部材
２８は下に進む。その場合、押さえローラ３２が
引き渡しレバー３３を旋回させ、このレバー３３
の板バネ３６が上側部品１６の後にある第５図の
位置する。上部滑動部材７が上昇するとき、キヤ
リツジ２３もその動きを制限するネジ２７のスト
ツパ２７′に向かつて動くが、上部圧入器具２０
が更に降下すると、チヤツク２１が広がる。そう
すると、リベツト部品１６と１７の結合が圧入器
具５と２０によつて実行される。

上部滑動部材７の上昇運動と共に、昇降電磁石
４６には、図示していないリミツトスイツチでパ
ルスが印加される。そのとき、ラツク４５は移動
する。このラツクは、駆動ピニオン４４を介して
環状回転体３８を動作させ、この環状回転体３８
は、立て掛けた状態で導入された下側部品１７を
第８図の位置から第９図の位置まで、即ち90度ほ
ど旋回して進め、下側部品を下部圧入器具５に引
き渡す。その後、フインガ４８は第８図の搬出位
置に戻る。

上昇運動が終わると、引き渡しレバー３３も第
２図及び第４図の搬出位置に戻り、上側部品１６
をチヤツク２１に引き渡す。

引き渡しレバー３３でも、環状回転体３８で
も、空運転ができるので、上側又は下側部品が、
挿入されていないか、又は一部が装着されていな
い場合には、手動操作が行なえる。

環状回転体３８が旋回した位置では、案内レー
ル１９の到達口５０が環状閉鎖部５８によつて閉
鎖されている。

上部滑動部材７が降下する前に、環状回転体３
８を第９図の状態にしておくこともできる。滑動
部材７が下方に動くと、昇降電磁石４６は環状回
転体３８を第８図に示した位置まで旋回させるパ
ルスを受け取る。リベツト部品を結合させた後、
圧縮バネ４７は新しいリベツト下側部品１７をも
含めて、環状回転体３８を第９図に示した位置に
移動させる。この場合、引き渡しレバー３３と環
状回転体３８は同期して旋回する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明による装着機械の側面図、
第２図は、上部及び下部圧入器具に対するほぼ実
物寸法の正面図、第３図は、第２図の線分−
の縦断面図、第４図は、上部圧入器具の引き渡し
レバーに対する安定位置を示す図面、第５図は、
引き渡しレバーが下方に移動する滑動部材により
押さえローラで位置を変えた第４図に対応する図
面、第６図は、環状回転体を動かす昇降電磁石の
領域でアームを切断した横断面図、第７図は、環
状回転体の軸受垂直辺の領域でアームを切断した
横断面図、第８図は、搬出位置で下部圧入器具の
領域の下部滑動部材に対する横断面図、第９図
は、環状回転体が約90度旋回した第８図に対応す
る図、第１０図は、案内レールの方向に見たアー
ムの側面図である。 図中引用記号：１７……下側部品、１９……案
内レール、３８……環状回転体、４４……ピニオ
ン、４５……ラツク、４８……フインガ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下側部品をマガジンから横向きにし、装着装
   置の近くまでレールで導入し、そこから装着位置
   に引き渡すボタン、リベツト又は類似品を装着す
   る機械において、 下側部品１７を立て掛けて、導入するレール１
   ９は、約90度の角度ほど変えて装着位置に到達
   し、到達場所５０と装着位置との間に到達領域か
   ら接線方向に出て、装着位置でほぼ接線をなす円
   弧状滑動面Ｇが延び、この滑動面Ｇ上を回転で
   き、ほぼ半円状の環状回転体３８が通過し、この
   環状回転体３８は、受入部４９を有する周囲に突
   き出たフインガ４８で各１個ずつ下側部品１７を
   装着位置に引き渡し、環状閉鎖部５８が引き渡し
   場所で案内レール１９の到達口を閉鎖することを
   特徴とする装着機械。 ２ 環状回転体３８は、この環状回転体３８の外
   側面の分割部分３７で円弧状滑動面Ｇを形成する
   円筒状基本形のアーム４の前方端に両側で支承さ
   れていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の装着機械。 ３ 環状回転体３８は、ピニオン４４を支承する
   心棒４２に連結していて、このピニオン４４は、
   昇降電磁石４６で駆動されるラツク４５に噛み合
   つていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の装着機械。 ４ 環状回転体３８の駆動には、圧縮バネ４７で
   規制される送り方向の遊びがあることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項又は第３項記載の装着機
   械。 ５ アーム４は、その表側の自由端に環状回転体
   ３８の外側端部を支承するリングカラー４１を有
   し、このリングカラー４１に下部圧入器具５の止
   めネジ５１を容易にする貫通口５２が設置されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の装着機械。 ６ 環状回転体３８の周囲に突き出ているフイン
   ガ４８は、下部圧入器具５を取り囲み、回転を確
   実にし、バネで逃げを造る下側部品受入ブツシユ
   ５４に入り込むことを特徴とする特許請求の範囲
   第１項記載の装着機械。