JPS635037B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS635037B2
JPS635037B2 JP58088818A JP8881883A JPS635037B2 JP S635037 B2 JPS635037 B2 JP S635037B2 JP 58088818 A JP58088818 A JP 58088818A JP 8881883 A JP8881883 A JP 8881883A JP S635037 B2 JPS635037 B2 JP S635037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
reaction
formula
methanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58088818A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58213796A (ja
Inventor
Hideo Sakakibara
Osamu Okegawa
Toshuki Watanabe
Tatsuro Fujiwara
Susumu Watanabe
Satoshi Oomura
Tetsuo Matsuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Jozo KK
Original Assignee
Toyo Jozo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Jozo KK filed Critical Toyo Jozo KK
Priority to JP58088818A priority Critical patent/JPS58213796A/ja
Publication of JPS58213796A publication Critical patent/JPS58213796A/ja
Publication of JPS635037B2 publication Critical patent/JPS635037B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規3″―アシル化マクロライド系抗生
物質に関する。さらに詳しくは、本発明は式 (式中、R11はプロピオニル基、R′およびR″は
一方が炭素数2〜6個のアルカノイル基、他方が
炭素数2〜5個のアルカノイル基を示す)で表わ
される化合物またはその塩である。 上記の塩としては、医薬上許容できる塩であ
る。このような適当な塩としては、塩酸、硫酸、
リン酸などの無機酸との塩、酢酸、プロピオン
酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、ア
スパラギン酸、グルタミン酸などの有機酸との塩
である。その他の非毒性塩も包含される。 上記の新規化合物〔1〕は、既知の16員環マク
ロライド系抗生物質、例えばSF―837群、YL−
704群、エスピノマイシン群などより感受性菌お
よび耐性菌に対する抗菌力が増強され、特に他の
マクロライド系抗生物質、例えばオレアンドマイ
シン、エリスロマイシン、カルボマイシン、スピ
ラマイシンなどの抗生物質耐性菌に有効である。
しかも16員環マクロライド系抗生物質の不活化の
一原因となる4″位の脱アシル化が受け難くなるた
め、血中濃度の持続性が増加する。さらにマクロ
ライド系抗生物質の一般的性状である強い、持続
性のある苦味が軽減され、錠剤、カプセル剤を服
用できない小児にはシロツプ剤として有用であ
り、臨床上極めて優れた感染治療効果の期待され
る抗生物質である。 本発明の目的化合物〔1〕を命名するに当つて
は、式〔1〕の3″位および4″位置換基により左右
されるので、3″―O―アシル化の結果、元から存
在する4″位のO―アシル基が3″位の水酸基にアシ
ル転位しない場合、即ち式 (式中、R3は炭素数2〜6個のアルカノイル
基、R4は炭素数2〜5個のアルカノイル基を示
し、R11は前記と同じ基を意味する)で表わされ
る化合物である場合には、出発原料である後記式
〔2〕の既知抗生物質名を基礎として命名し、元
から存在する4″位のO―アシル基が3″位の水酸基
にアシル転位した場合、即ち式 (式中、R11,R3およびR4は前記と同じ基を意
味する)で表わされる化合物である場合には、特
公昭48−4555号およびProgress in
Antimicrobial and Anticancer
Chemotherapy,Vol.,1043〜1049(1970)に
提案されたロイコマイシンV(後記式〔2〕のR1
およびR4が水素原子である抗生物質)を基礎と
して命名する。 前記の既知抗生物質は、式 (式中、R1は水素原子またはプロピオニル基
を示し、R4は前記と同じ基を意味する)で表わ
される抗生物質であつて、例えば次の抗生物質が
挙げられる。
【表】
【表】 この抗生物質〔2〕は、R1がプロピオニル基
である場合には、9,2′および3″位の3つの水酸
基を有している。このうち3位、9位および2′位
の水酸基はアシル化され易く、種々のアシル誘導
体が報告されている。しかしながら、3″位の水酸
基は不活性であるとされており、上記の既知抗生
物質に3″位のみにアシル基を導入することは、
3″位以外の位置に反応性の高い水酸基が存在して
いるため、上記抗生物質に従来のアシル基を導入
する方法では実際的には不可能であつた。本発明
者は3″位以外の水酸基を予め3″位の水酸基がアシ
ル化された後で3″―脱アシル化されることなく容
易に脱離される保護基を見出し、本発明の目的化
合物〔1〕を完成するに到つたものである。 本発明の目的化合物〔〕は、次の方法により
製造される。 〔A〕 R′がR3基、R″がR4基である化合物
〔1′〕、即ち式 (式中、R11はプロピオニル基、R3は炭素数2
〜6個のアルカノイル基、R4は炭素数2〜5個
のアルカノイル基を示す)で表わされる化合物。 上記の目的化合物〔1a〕は、式 (式中、R5はクロロアセチル、ジクロロアセ
チル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチ
ルまたはp―ニトロベンゾイル基、R6は水素原
子または低級アルカノイル基を示し、R1および
R4は前記と同じ基を意味する)で表わされる化
合物に不活性有機溶媒中第3級有機アミンの存在
下に加熱下炭素数2〜6個の脂肪族カルボン酸ハ
ライドでアシル化して、式 (式中、R8は低級アルカノイル基またはR3
を示し、R11,R3,R4およびR5は前記と同じ基を
意味する)で表わされる化合物を得、該化合物
〔4〕をメタノールまたはエタノール中アンモニ
アで処理して9位の保護基を脱離し、次いでメタ
ノール中で加熱処理して2′位のアシル基を脱離す
ることにより得られる。 上記の化合物〔3〕は、次の3″―アシル化反応
において、9位の水酸基のアシル化を防止する目
的のために、抗生物質〔2〕の9位に適当な保護
基を導入したものである。この保護基としては、
3″−アシル化の後で化学構造を破壊することなく
容易に脱離される条件で選択的に脱離される基で
あつて、例えばクロロアセチル、ジクロロアセチ
ル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル
またはp―ニトロベンゾイル基である。これらの
保護基のうち、クロロアセチル、ジクロロアセチ
ル基などのクロロ化アセチル基の導入の方法は特
開昭50−96584号に開示されている。しかしなが
ら、他の保護基の導入も特開昭50−96584号の方
法に準じて、不活性有機溶媒中第3級有機アミン
の存在下で相当するカルボン酸ハライド、好まし
くはカルボン酸クロライドを反応させることによ
り得られる。 上記の如く、抗生物質〔2〕の9位の水酸基を
保護するに際し、予め必要に応じて2′位の水酸基
を適当な保護基で保護しておいてもよい。このよ
うな保護基としては炭素数2〜4個のアルカノイ
ル基が挙げられるが、とりわけアセチル基が好ま
しい。この場合の2′−アシル化は、特公昭53−
7434号の方法に準じて行なわれる。 上記の化合物〔3〕を脂肪族カルボン酸ハライ
ドを用いて3″―アシル化するのであるが、この反
応は不活性有機溶媒中第3級有機アミンの存在下
に加熱下相当する脂肪酸カルボン酸ハライドを反
応させることにより行なわれる。不活性有機溶媒
としては、通常アセトン、メチルエチルケトン、
酢酸エチル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、などが
使用される。第3級有機アミンとしては、通常ピ
リジン、ピコリン、コリジンなどのピリジン系化
合物が使用されるが、他の公知の第3級有機アミ
ン、例えばトリエチルアミン、ジメチルアニリ
ン、N―メチルピペリジン、N―メチルモルホリ
ン、キノリン、イソキノリンなども適宜選択し得
る。相当する脂肪族カルボン酸ハライドとして
は、炭素数2〜6個の脂肪族カルボン酸ハライド
であり、例えばアセチルクロライド、プロピオニ
ルクロライド、ブチリルクロライド、イソブチリ
ルクロライド、イソバレリルクロライド、カプロ
イルクロライドなどが挙げられる。加熱温度は通
常50〜120℃の範囲で行なわれる。反応時間は主
として反応温度により異なるが、シリカゲルなど
の薄層クロマトグラフイーにより反応経過を追跡
することができるので、1〜150時間の範囲で適
宜反応の終点を決定すればよい。 上記アシル化反応によつて、3″位の水酸基がア
シル化されるだけでなく、3位が水酸基である場
合ならびに2′位の水酸基を予め保護しておかない
場合には、これらの存在する水酸基もアシル化さ
れる。従つて、アシル化されるべき水酸基の数に
より脂肪族カルボン酸ハライドの使用量も適宜変
更されるべきである。 R1が水素原子である化合物〔3〕を使用し、
3位と3″位に異なるアシル基を導入する場合、即
ちR11とR3とが異なるアシル基である化合物
〔4〕を得る場合には、予め上記の化合物〔3〕
に所望のプロピオニル基を3位の水酸基に導入し
た後に3″位をアシル化すればよい。 このようにして得られる化合物〔4〕は、反応
溶媒が親水性有機溶媒である場合には、反応液を
水中においてアルカリでPH8〜10に調節すること
により沈澱させ、そのまゝ取するか、または適
当な非親水性有機溶媒で抽出する。反応溶媒が非
親水性有機溶媒である場には、反応液を水中に注
ぎ、その水系のPHを8〜10に調節して、適当な非
親水性有機溶媒で抽出することにより採取でき
る。さらに精製を必要とする場合には、シリカゲ
ル、活性アルミナ、吸着樹脂などの吸着剤を用い
て、適当な溶媒、例えばベンゼン―アセトン系溶
媒で溶出するクロマトグラフイーにより分離精製
できる。 次に、化合物〔4〕の9位の保護基を脱離する
のであるが、この脱離反応はメタノールまたはエ
タノール中アンモニアで処理することにより行な
われ、通常室温で充分進行する。反応はシリカゲ
ルなどの薄層クロマトグラフイーにより追跡でき
るので、化合物〔4〕の消失を待つて適宜反応を
終了すればよい。 反応液からアンモニアおよびアルコールを留去
して得られる9位の保護基が脱離した生成物はメ
タノール中で加熱処理することにより2′位のアシ
ル基が脱離される。上記のメタノールは含水して
いてもよい。加熱は通常メタノールの還流下で行
なわれる。反応はシリカゲルなどの薄層クロマト
グラフイーにより追跡できるので、上記生成物の
消失を持つて適宜反応を終了すればよい。メタノ
ールを留去した生成物から後記の如く分離、精製
して所望の化合物〔1a〕を採取することができ
る。 〔B〕R′がR4基、R″がR3基で化合物〔1″〕、即
ち式 (式中、R11はプロピオニル基、R3は炭素数2
〜6個のアルカノイル基、R4は炭素数2〜5個
のアルカノイル基を示す)で表わされる化合物。 上記の目的化合物〔1b〕は、式 (式中、R1は水素原子またはプロピオニル基、
R8は炭素数2〜4個のアルカノイル基を示し、
R4は前記と同じ基を意味する)で表わされる2′―
アシル抗生物質に不活性有機溶媒中第3級有機ア
ミンの存在下でp―ニトロベンゾイルハライドを
反応させて、式 (式中、R52はp―ニトロベンゾイル基、R1
R4およびR8は前記と同じ基を意味する)で表わ
される化合物を得、該化合物〔6〕に炭酸アルカ
リまたは第3級有機アミンの存在下に加熱下炭素
数2〜6の脂肪族カルボン酸の無水物でアシル化
して、式 (式中、R11はプロピオニル基、R3,R4,R52
およびR8は前記と同じ基を意味する)で表わさ
れる化合物および式 (式中、R11,R3,R4,R52およびR8は前記と
同じ基を意味する)で表わされる化合物の混合物
を得、該混合物をメタノールまたはエタノール中
アンモニアで処理して9位の保護基を脱離すると
ともに18位のアシル基をも脱離し、次いで含水し
ていてもよいメタノール中で加熱処理して2′位の
アシル基を脱離することにより得られる。 上記の2′―アシル抗生物質〔5〕は、公知の方
法、例えば特公昭53−7434号、J.Med.Chem.,20
(5).732〜736(1977)に記載の方法により得られ
る。 この2′―アシル抗生物質〔5〕の9位の水素基
をp―ニトロベンゾイル基で保護するには、不活
性有機溶媒中第3級有機アミン存在下でp―ニト
ロベンゾイルハライド、好ましくはp―ニトロベ
ンゾイルクロライドを反応させればよい。不活性
有機溶媒としては、通常アセトン、メチルエチル
ケトン、ジクロロメタン、酢酸エチル、ジメトキ
シエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど
が使用される。第3級有機アミンとしては、通常
ピリジン、ピコリン、コリジンなどのピリジン系
化合物が使用されるが、他の公知の第3級有機ア
ミンも適宜選択し得る。上記の反応は通常氷冷下
ないし、室温下で充分に進行する。 上記の9位の保護基としてp―ニトロベンゾイ
ル基の代りにクロル化アセチル基、例えばモノク
ロロアセチル、ジクロロアセチル基などを使用し
た場合、収率の低い場合があるので、9位の保護
基としてはp―ニトロベンゾイル基が好ましい。 このようにして得られた化合物〔6〕は、反応
溶媒が親水性有機溶媒である場合には、反応液を
水中においてPH8〜10に調節することにより析出
するので、そのまゝ取するか、または適当な非
親水性有機溶媒で抽出する。反応溶媒が非親水性
有機溶媒である場合には、反応液を水中に注ぎ、
その水系のPHを8〜10に調節して適当な非親水性
有機溶媒で抽出することにより得られる。さらに
精製を必要とする場合には、シリカゲル、活性ア
ルミナ、吸着樹脂などの吸着剤を用いるクロマト
グラフイーにより分離精製できる。 R1が水素原子である化合物〔5〕を使用し、
3位と3″位に異なるアシル基を導入する場合、即
ちR′1とR3とが異なるアシル基である化合物
〔7〕および化合物〔8〕を得る場合には、予め
化合物〔6〕に所望のプロビオニル基を3位の水
酸基に導入すればよい。 次に、この化合物〔6〕を相当する脂肪族カル
ボン酸無水物を用いてアシル化するのであるが、
塩基の存在下で加熱することにより行なわれる。
塩基としては炭酸アルカリ、例えば炭酸カリウム
炭酸ナトリウム、第3級有機アミン、例えばピリ
ジン、ピコリン、コリジンなどのピリジン系化合
物などが好適であるが、これに限定されることは
なく、ピリジン系化合物以外の公知の第3級有機
アミンンも適宜選択できる。加熱温度は通常50〜
120℃、好ましくは80〜100℃の範囲で行なわれ
る。反応時間は主として加熱温度により異なる
が、シリカゲルなどの薄層クロマトグラフイーに
より上記アシル化反応を追跡することができるの
で、化合物〔6〕の消失を待つて適宜反応の終点
を決定すればよい。通常1〜100時間の範囲で行
なわれる。 上記反応の結果、元から存在していた4″位のア
シル基が3″位に転位し、4″位に炭素数2〜6個の
アルカノイル基、即ちプロピオニル基などが導入
される。さらにR1が水素原子である2′―アシル抗
生物質〔5〕を使用した場合には、この3位の水
酸基もアシル化される。さらにまた、18位のアル
デヒド基も相当部アシル化を受け、その結果化合
物〔7〕と化合物〔8〕が生成される。 生成した化合物〔7〕と化合物〔8〕の混合物
は、必要があれば、化合物〔7〕と化合物〔8〕
とに各々分離精製することができるが、特に精製
工程を加えることなく次の反応に使用することが
できる。 次に、化合物〔7〕および化合物〔8〕の9位
の保護基を脱離するのであるが、この保護基はア
ンモニア含有メタノールまたはエタノール溶液で
処理することにより容易に脱離される。この脱離
反応は室温で充分進行する。上記の反応により化
合物〔7〕の18位のアシル基も脱離される。反応
はシリカゲルなどの薄層クロマトグラフイーで追
跡できるので、化合物〔7〕および化合物〔8〕
の消失を待つて適宜反応を終了すればよい。 反応液からアンモニアおよびアルコールを留去
して得られる9位の保護基が脱離した生成物は、
含水していてもよいメタノール中で加熱処理する
ことにより容易に2′位のアシル基が脱離される。
加熱は通常メタノールの還流下で行なわれる。メ
タノールを留去した生成物は、後記の如く分離、
精製して所望の化合物〔1b〕を得ることができ
る。 このようにして得られた目的化合物〔1〕を反
応液から採取するには、公知のマクロライド系抗
生物質を分離、精製する手段、例えば濃縮、抽
出、洗浄、転溶、再結晶などの手段、シリカゲ
ル、活性アルミナ、吸着樹脂などの吸着剤やイオ
ン交換樹脂などを用いるクロマトグラフイーの手
段などを用いることにより行なえばよい。 次に、本発明の目的化合物〔1〕の抗菌スペク
トラムを測定した結果を第1表の通り挙げる。こ
れらの結果から本発明の目的化合物〔1〕が対照
の既知抗生物質より感受性菌に対する抗菌力が増
強され、また耐性菌に対しても有効なものがある
ことが分る。
【表】
【表】 *;エリスロマイシン、オレアンドマイシン、
16員環マクロライド耐性患者分離株(マ
クロライド耐性A群菌)
次に、実施例を挙げて本発明の目的化合物
〔1〕の製造例を具体的に説明する。 実施例中のRf値は、特記しない限り次の担体
および展開溶媒を用いる薄層クロマトグラフイー
(TLC)により測定したものである。 担体;メルク社製シリカゲル60(Art.5721)展
開溶媒 A;n―ヘキサン―ベンゼン―アセトン―酢酸エ
チル―メタノール(90:80:25:60:30) B;ベンゼン―アセトン(3:1) C;ベンゼン―アセトン(5:1) 実施例 1 3″―O―アセチル―SF―837物質 SF―837物質4.0gをアセトン40mlに溶解し、
これに無水酢酸2.5mlを加え、室温で3時間撹拌
した。反応液に氷水400mlを加え、7%アンモニ
ア水でPH8.5に調節してベンゼン200mlで2回抽出
した。ベンゼン層を無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、減圧乾固して2′―O―アセチル―SF―837物
質(RfA=0.66、RfB=0.33)41.5g(収率98.6%)
を得た。 これをアセトン40mlに溶解し、これに乾燥ピリ
ジン1.34mlを加え、冷却下ジクロロアセチルクロ
ライド1.07mlを滴下した。滴下後、室温で1時間
20分撹拌した。反応液を氷水400mlに加え、7%
アンモニア水でPH9.5に調節した。析出した沈澱
物を過し、水洗後、減圧下で充分に乾燥して
2′―O―アセチル―9―O―ジクロロアセチル―
SF―837物質(RfA=0.83、RfB=0.71、RfC
0.45)の紛末4.13gを得た。 次いで、2′―O―アセチル―9―O―ジクロロ
アセチル―SF―837物質1gを乾燥酢酸エチル10
mlに溶解し、これにγ―コリジン1.5mlを加え、
氷冷下アセチルクロライド0.73mlを滴下した。そ
のまゝ室温で2時間撹拌後、70℃で48時間撹拌し
た。反応液を氷水50mlに注ぎ、7%アンモニア水
でPH5.7に調節し、クロロホルム50mlで2回抽出
した。抽出液を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
減圧濃縮した。残渣をアセトン10mlに溶解し、こ
れを氷水100mlに加え、アンモニア水でPH9.5に調
節した。析出した沈澱物を取、水洗、乾燥して
生成物850mgを得た。これをベンゼン―アセトン
(20:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマト
グラフイーを行ない、RfC=0.71の溶出区分を減
圧濃縮して2′,3″―ジ―O―アセチル―9―O―
ジクロロアセチル―SF―837物質(RfB=0.84、
RfC=0.71)550mgを得た。 これをアンモニア飽和メタノール溶液10mlに溶
解し、室温で2時間放置後、減圧乾固した後、メ
タノール20mlに溶解し、70℃で一夜加熱した。反
応液を減圧乾固し、残渣をベンゼン―アセトン
(5:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマト
グラフイーを行ない、RfA=0.58の溶出区分を減
圧濃縮して標題の目的物を得た。収量420mg RfA=0.58、RfB=0.22 Mass(m/e);855(M+)、796(M+−59)、782
(M+−73) NMR(CDCl3,100MHz);1.43(3″−CH3)、
2.01(3″−Ac)、2.57(3′−N(CH32)、3.58(4

OCH3)、9.72(CHO)ppm 実施例 2 4″―O―アセチル―3,3″―ジ―O―プロピオ
ニルロイコマイシンV 実施例1に記載の方法で得た2′―アセチル―
SF―837物質1gを乾燥ジクロロメタン10mlに溶
解し、これに乾燥ピリジン0.23mlとp―ニトロベ
ンゾイルクロライド480mgを加え、室温で17時間
撹拌した。反応液に等量の水を加え、よく振盪し
た後、分液し、ジクロロメタン層をさらに水10
ml、飽和重曹水10mlで洗浄した。無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧乾固して2′―O―アセチル―
9―O―p―ニトロベンゾイル―SF―837物質
(RfB=0.72、RfC=0.44)を得る。これを乾燥ピ
リジン10mlに溶解し、これに無水酢酸1.2mlを加
え、90℃で3日間反応させた。反応液を減圧濃縮
し、残渣をクロロホルム10mlに溶解し、希塩酸10
ml、飽和重曹水10mlで順次洗浄した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧乾固した。残渣を少量の
ベンゼンに溶解し、ベンゼン―アセトン(20:
1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフ
イーを行ない、主生成物の溶出区分を減圧濃縮し
た。残渣をアンモニア飽和メタノール15mlに溶解
し、室温で2日間放置後、減圧乾固し、次いでメ
タノール20mlを加えて18時間加熱還流した。反応
液を減圧乾固し、残渣をベンゼン―アセトン
(7:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマト
グラフイーを行ない、RfA=0.56の溶出区分を減
圧乾固して標題の目的物を得た。収量280mg RfA=0.56、RfB=0.18 Mass(m/e);855(M+)、796(M+−59)、782
(M+−73)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中、R11はプロピオニル基、R′およびR″は
    一方が炭素数2〜6個のアルカノイル基、他方が
    炭素数2〜5個のアルカノイル基を示す)で表わ
    される化合物またはその塩。
JP58088818A 1983-05-19 1983-05-19 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質 Granted JPS58213796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58088818A JPS58213796A (ja) 1983-05-19 1983-05-19 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58088818A JPS58213796A (ja) 1983-05-19 1983-05-19 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5587678A Division JPS5946520B2 (ja) 1978-05-10 1978-05-10 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58213796A JPS58213796A (ja) 1983-12-12
JPS635037B2 true JPS635037B2 (ja) 1988-02-01

Family

ID=13953494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58088818A Granted JPS58213796A (ja) 1983-05-19 1983-05-19 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58213796A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58213796A (ja) 1983-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3000023B2 (ja) 新規なエリスロマイシン誘導体、それらの製造法及び薬剤としての使用
JPH053476B2 (ja)
US4268665A (en) Derivatives of antibiotic tylosin
JPS6360031B2 (ja)
JPS635037B2 (ja)
JPS6154039B2 (ja)
JPS6155518B2 (ja)
JPS6154038B2 (ja)
JPS6313999B2 (ja)
DE3403656C2 (de) 3-0-Acyl-4"-deoxydesmycosin-Derivate und Verfahren zu deren Herstellung
KR820001642B1 (ko) 3",4"-디아실타일로신 유도체류의 제조방법
US4242504A (en) 3"-Acylated macrolide antibiotics
KR850001961B1 (ko) 3"-아실화 매크롤라이드 항생물질의 제조방법
KR830002482B1 (ko) 3"-아실화 매크롤라이드 항생물질의 제조방법
JPH10503509A (ja) 8−フルオロ−アントラサイクリン類、それらの調整法及びそれらを含む薬学的組成品
JPS5946520B2 (ja) 新規3″−アシル化マクロライド系抗生物質
JPS61200998A (ja) エリスロマイシンエステル誘導体
JPS6155920B2 (ja)
JPS634551B2 (ja)
JPS6154037B2 (ja)
JPS6155517B2 (ja)
JPS6233240B2 (ja)
JPS6229595A (ja) 5−o−マイカミノシル−ナルボノライド誘導体およびその製法
JPS6155519B2 (ja)
KR850001962B1 (ko) 3"-아실화 매크롤라이드 항생물질의 제조방법