JPS6349227Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はマイクロ波加熱を併用した油揚げ装置
に関する。

(ロ) 従来の技術 この種の油揚げ装置は、既に特公昭59−21616
号公報等によつて知られている如く、底部を油槽
とするマイクロ波加熱室を備え、油槽内に投入さ
れた揚げ物を、高温油とマイクロ波との両者によ
り加熱処理するものである。

しかし、従来の装置は、加熱室の排気構造の面
でいまだ改良すべき点を残している。即ち、水分
蒸発量の多い食品を揚げる場合、多量の水蒸気が
発生するが、従来の装置では、加熱室の排気量が
少ないため、それが加熱室壁面で凝縮して結露す
る。結露した水滴が油中に落下すると、その再蒸
発に要する熱エネルギが奪われるため装置の熱効
率が悪くなり、又再蒸発時に油中でボコン、ボコ
ンという爆発音が発生する。更に、揚げ処理が完
了して、加熱室のドアを開けた時、熱い蒸気が装
置前面に噴き出すため、取扱い者に危険感を与え
ていた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、加熱室内の水蒸気を効率良く装置外
へ排出する構造をもつたマイクロ波加熱併用の油
揚げ装置を提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の油揚げ装置は、外装キヤビネツト、こ
のキヤビネツト内に設けられ、底部を油槽とする
マイクロ波加熱室、この加熱室の出入口を開閉す
るドア、上記加熱室の天面の上記出入口近傍に設
けられた複数の小孔からなる排気口、この排気口
と上記キヤビネツト外とを結ぶダクト、このダク
トの途中に設けられた排気フアンを具備せるもの
である。

(ホ) 作用 本考案によれば、排気口が加熱室の天面にあ
り、かつ排気フアンによる強制排気がなされるの
で、加熱室天面に向けて立ち昇る水蒸気は効率良
く加熱室外へ排出される。又上記排気口は加熱室
の出入口近くにあるため、水蒸気が出入口近くに
淀むことがなく、従つてドア開時に、水蒸気が前
面に噴き出すこともない。

(ヘ) 実施例 図は本考案実施例の装置を示し、マグネトロン
１から発生されるマイクロ波が導波管２を経てマ
イクロ波加熱室３に供給される。このためのマイ
クロ波給電口はマイクロ波透過性の仕切板４で密
閉されている。ドア５は加熱室３の出入口を開閉
する。加熱室３の底部は食用油で満された油槽６
となつており、シーズヒータ７により油槽６が高
温に加熱される。

マイクロ波の通過を阻止する複数の小孔からな
る排気口８が、加熱室天面３ａの加熱室出入口近
傍に設けられ、ダクト９が排気口８と外装キヤビ
ネツト１０外とを結ぶ。ダクト９は排気口８より
直上し、その後下り勾配となつて、出口附近に排
気フアン１１を擁している。外装キヤビネツト１
０の底面にはフイルタの配された外部吸気口１２
が設けられ、又加熱室側壁には、マイクロ波非通
過性の複数の小孔からなる内部吸気口１３が形成
されている。

よつて、上記装置において、揚げ処理中、排気
フアン１１を駆動することにより、外部吸気口１
２、内部吸気口１３、加熱室３、排気口８、ダク
ト９、外装キヤビネツト１０外の経路で強制排気
路が形成され、加熱室天面３ａに向つて立ち昇る
水蒸気は天面の排気口８より効率良く、装置外へ
排出される。又加熱室の出入口近傍に排気口８が
あるため、この出入口附近での水蒸気の淀みもな
く、ドア５の開放時に水蒸気が噴き出るといつた
こともない。尚、ダクト９の上記下り勾配は、ダ
クト内で結露した水滴の逆流を防止するのに好都
合である。

(ト) 考案の効果 本考案によれば、揚げ処理中に、多量の水蒸気
が発生しても即座に加熱室外へ排出され、加熱室
内での結露が大幅に減少し、又ドア開時に水蒸気
が噴き出すこともない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示す部分断面図である。 ３……マイクロ波加熱室、５……ドア、６……
油槽、８……排気口、９……ダクト、１１……排
気フアン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外装キヤビネツト、このキヤビネツト内に設け
   られ、底部を油槽とするマイクロ波加熱室、この
   加熱室の出入口を開閉するドア、上記加熱室の天
   面の上記出入口近傍に設けられた複数の小孔から
   なる排気口、この排気口と上記キヤビネツト外と
   を結ぶダクト、このダクトの途中に設けられた排
   気フアンを具備せる油揚げ装置。