JPH07114623B2 - 対流オ−ブン内の水蒸気を制御するための方法と装置 - Google Patents

対流オ−ブン内の水蒸気を制御するための方法と装置

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JPH07114623B2
JPH07114623B2 JP61500672A JP50067286A JPH07114623B2 JP H07114623 B2 JPH07114623 B2 JP H07114623B2 JP 61500672 A JP61500672 A JP 61500672A JP 50067286 A JP50067286 A JP 50067286A JP H07114623 B2 JPH07114623 B2 JP H07114623B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本出願は、1982年8月13日に提出された米国特許出願第
407,943号の一部継続出願であり、米国特許第4,492,839
号として同じ日付で発行されている。前述の米国特許出
願と、1983年8月15日に提出された米国特許出願第523,
645号とを、全体としてここに引用することにより本明
細書に組み入れ、その一部とする。
調理中食品の水分含有量を制御する必要性はよく知られ
ている。この必要性は、食品を高温で比較的急速に焼く
ときに特に重要である。調理中、食品の水分含有量が高
すぎたままであると、生焼けとなることがある。逆に、
焼いている間に食品の表面から余りにも多くの水分が除
去されると、火ぶくれ、収縮又は焦げすぎが生ずること
がある。
閉じた系で食品の水分を制御する方法と装置が以前に開
発されたけれども、この方法は、典型的には、特定の食
品について主として試行錯誤で決定される所望限度内に
温度と湿度を制御する際、作業者の経験と熟練に頼って
いた。
焼いている間の食品の水分含有量の制御は、商業的に用
いられているコンベヤ化された対流オーブンにおいては
殊更困難である。このようなオーブンにあっては、食品
の均一性と高品質を達成するように水分含有量を制御す
ることが重要であるのみならず、これらの結果を最少の
必要エネルギ支出で達成することも重要である。
本発明によれば、オーブンそれ自体の内部又は外部にあ
る水槽つまり水分溜めを用いることにより、コンベア化
された対流オーブンでの温度を制御する方法及び装置が
提供される。
本発明の好ましい実施態様によれば、焼いている間のコ
ンベヤ化された対流オーブン内の再循環空気の中の水蒸
気含有量を制御するのに用いるための水槽が、オーブン
内に設けられる。
本発明のもう1つの実施態様によれば、コンベヤ化され
た対流オーブン内の再循環空気の中の水蒸気含有量を制
御するための方法を提供する。この方法は、オーブン内
の再循環空気の温度を、オーブンを出る食品に対し望ま
れる温度に又はそれ以上の温度に制御する段階と、再循
環空気の温度より低いがオーブンに入ってくる食品の温
度より高い温度に維持された水槽と再循環空気とを接触
させる段階とを包含する。
本発明のもう1つの実施態様によれば、コンベヤ化され
たオーブン内の再循環空気の中の水蒸気含有量を制御す
るための方法と装置において、再循環空気の中の水蒸気
含有量をその飽和点より小に維持してオーブンに入って
くる食品の表面での凝縮を促進し、オーブンから出て行
く食品の表面から蒸発を促進するようにした方法と装置
を提供する。
本発明のもう1つの実施態様によれば、再循環空気と比
較的乾いた外気と合流させて再循環空気の飽和度を低下
させることによって、コンベヤ化された対流オーブン内
の再循環空気の中の水分含有量を制御するための方法と
装置を提供する。
本発明のもう1つの実施態様によれば、コンベヤ化され
た対流オーブン内の水槽の温度をオーブン内の再循環空
気の温度より低く維持し、それによって再循環空気を、
水槽内の水と接触する前に比較的冷たい外気と合流させ
る方法と装置が提供させる。
本発明のもう1つの実施態様によれば、再循環空気がこ
の食品に、コンベヤ化された対流オーブンを通って移動
する食品の移動方向と向流方向に順次接触するようにし
た方法と装置を提供する。
本発明のもう1つの実施態様によれば、衝撃加熱を採用
して対流オーブン内の再循環空気の中の水蒸気含有量を
制御するための方法と装置を提供する。
本発明のもう1つの実施態様によれば、マイクロ波を採
用して対流オーブン内の再循環空気の中の水蒸気含有量
を制御するための方法と装置を提供する。
ここに開示した方法と装置のこれらの利点と他の利点
は、引用により本明細書に組み入れられた前述の米国特
許出願と、添付図面と関連して考察される以下の説明と
を参照することにより、より良く理解され高く評価され
よう。
第1図及び第2図は、種々の温度における空気の水分含
有量を示す線図である。
第3図は、食品が複数の区画室を通して連続的に移動さ
せられるとき食品を加熱するためのマイクロ波と表面加
熱装置とを採用したコンベヤ化されたトンネル型オーブ
ン即ち炉の概略斜視図である。
第4図は、調理室の内部と隣接する調理室の間の隔壁と
を示す部分斜視図である。
第5図は、第3図の5−5線に沿う断面図である。
第6図と第7図は、オーブン即ち炉の立面図で、構造の
細部をより明瞭に示すため一部を破断して示してある。
第8図は、オーブンの上部平面図で、構造の細部をより
明瞭に示すため一部を破断して示してある。
第9図は、制御システムを示す概略図である。
第10図は、本発明の水槽即ち湿気制御槽と共に衝撃加熱
を採用したコンベヤ化された強制対流オーブンの一部断
面の正面立面図である。
第11図と第12図は、本発明の使用を通じて引き出された
利益を裏付ける実験データを示す。
対流オーブン内の空気中の水蒸気含有量の制御は、水の
沸点より高い温度においてさえも、所望の熱伝達効果と
食品表面効果とを達成するために非常に重要であること
が多い。飽和空気の水分含有量に対するオーブン内の空
気の水蒸気含有量(相対湿度)もまた、伝熱効果と表面
効果に対して非常に重要である。制御された水蒸気含有
量と、過熱蒸気での雰囲気の加熱即ちいわゆるスチーミ
ング(Steaming)との間には、結果において著しい差が
ある。
若干の効果が、350゜F(177℃)の温度のオーブンに入
る100゜F(38℃)の温度のねかし済みのパン生地によ
って示されており、そのオーブンの中の水蒸気含有量
は、170゜F(77℃)の水蒸気で飽和された空気に等し
い。冷たい生地がオーブンに入るとき、水蒸気が表面上
に凝縮し、急速で均一な熱伝達と表面の湿りを与える。
熱伝達と湿りの程度は、100゜F(38℃)と沸騰水温度
との間の温度範囲内にある空気中の水蒸気の量に非常に
応答する。この水分含有量は、温度が上昇するにつれて
極端に増大する。第1図と第2図は、飽和空気の水分含
有量を示している。
フランスパンのような食品については、表面での湿気の
凝縮は、滑らかで光沢のあるパンの堅い外皮の形成を助
ける。パンが焼けるとき、その表面が水の沸点より高い
温度に加熱され、凝縮した水が蒸発する。更に加熱する
と、乾いた堅い外皮が形成され、次いで、最後には、堅
くで砕け易く且つ褐色となる程に加熱される。
他の例は、焼き魚の加熱や、予め調理した食物の配膳の
ための加熱の場合である。凝縮する水蒸気の急速な初期
加熱が有利であるが、正しく加熱されたとき食品の表面
は、湿っている必要があり、しかも濡れたり乾いたりは
しない。即ち、水の沸点より高い温度に加熱されない。
もしも空気の温度が水の沸点より高いならば、食物の突
出部や気泡の上の薄い部分や他の熱容量の小さい領域が
乾燥されるようになる。極端な乾燥は、思わしくない手
ざわり、収縮した外皮又は他の不満足な結果をもたら
す。
ここに開示した2つの装置は、これらの効果を好都合に
示している。
第3図を参照すると、参照数字20は、入口端24から出口
端26へ延びるコンベヤ22を有するコンベヤ化されたトン
ネル型オーブンを全体的に指示している。以下に詳述す
るように、オーブンの内部は、第6図と第7図に最もよ
く示されているように、複数の加熱空洞30a〜30lを形成
するように隔壁29によって分割された細長い加熱室28を
備えている。
第3図、第6図及び第7図に示されている本発明の特定
の実施態様においては、オーブンは、モジュール構造で
あり、入口区域32と、2つの中間区域34、36と、引渡し
即ち出口区域38とからなる。
入口区域32は、オーブンの側壁に枢着された垂直に揺動
するドア33を有し、このドア33は空洞30a、30b、30cを
密封するためのものである。中間区域34の空洞30d、30
e、30fと、中間区域36の空洞30g、30h、30iと、出口区
域38の空洞30j、30k、30lとを閉じるため、垂直に揺動
するドア35、37、39が同様に取付けられている。
水平に揺動するドア32a、32bが、入口区域32の対向端に
丁番で固定され、垂直に揺動するドア33を覆っている。
水平に揺動するドア34aは垂直に揺動するドア35を覆
い、水平に揺動するドア36a、36bは垂直に揺動するドア
37を覆い、水平に揺動するドア38a、38bは垂直に揺動す
るドア39を覆っている。
第5図〜第8図に最もよく示されているように、マグネ
トロン室40が、オーブンの上部全体に沿って延びてお
り、室内に収容されたマグネトロンの電気回路を冷却す
るため、濾過した空気の強制循環装置が室40内に設けて
ある。食品を加熱するためのマイクロ波エネルギを放射
するためのマグネトロンが、第8図に示すように間隔を
へだられ、2つのマグネトロンが空洞30b〜30kの各々の
中へマイクロ波エネルギを供給するようになっている。
以下に詳述するように、マイクロ波エネルギは、入口空
洞30aの中へもまた出口空洞30lの中へも供給されない。
一対のマグネトロン45bと45b′は、マイクロ波エネルギ
を空洞30bの中へ供給し、他方、マグネトロン45cと45
c′は、マイクロ波エネルギを空洞30cの中へ供給する。
第4図と第5図に最もよく示されているように、各空洞
は、通路31を形成した隔壁29によって隣接する空洞から
分離され、加熱されるべき食品を支持している容器が、
通路31を通してコンベヤ22によって運ばれる。1つの空
洞からこれに隣接した空洞へマイクロ波エネルギが逃げ
るのを最少にするため、開口部31の周囲にチョーク31a
が延びている。開口部31の幅はコンベヤ22の幅にほぼ等
しく、開口部の面積を最小にしながら食品の通過を可能
とするように、開口部31の上部は湾曲させてある。
オーブンの長手方向に延び、加熱室28の上部境界を構成
する峰部53を有する寄せ棟屋根即ち頂壁50のセグメント
51と52の間に空洞30dが形成されている。加熱室の床60
には孔があけられており、以下に詳述するように、オー
ブンを通る食品を支持する容器の下側表面に衝突する円
柱状空気ジェットを形成するため、長さが直径の少くと
も約2倍である管62が床60の孔と連通して位置決めされ
ている。コンベヤの後壁65は、食品Pの表面上へ空気の
流れを向けるため後壁65を貫通して延びる複数の管66を
有する。
屋根50と底壁即ち床60は、オーブンの前壁に固定され、
前壁は、垂直に揺動するドア33、35、37、39により閉じ
られた開口部を有する。
以下に詳述するように、赤外線感知器70は、食品により
放出された赤外線エネルギを集めるようになっていて、
食品の温度の“読取り”を与える。このタイプの赤外線
感知器は、ニュージャージー州、リッジウッドのミクロ
ン・インスツルーメント カンパニ、インコーポレーテ
ッド(Mikron Instrument Company,Inc.)から入手でき
るし、又カリフォルニア州、カルバー市のウォールイン
スツルーメンツ、インコーポレーテッド(Wahl Instrum
ents,Inc.)から入手可能である。かような装置は、ウ
ォール社のカタログNo.W101D、改正A、及びミクロン社
のM65赤外線温度測定と制御のシステムのカタログ65改
正O、に詳細に記載されている。
第8図に最もよく示されているように、赤外線感知器70
c、70e、70g、70i、70j及び70kは、空洞30c、30e、30
g、30i、30j及び30k内の食品の温度を夫々感知する。第
1加熱空洞30aには、マグネトロンも赤外線感知装置も
何れも設けられていない。マグネトロン45bと45b′は、
空洞30b内の食品を加熱するためマイクロ波エネルギを
放射する。然しながら、図示の特定の実施態様では、空
洞30b内には赤外線感知器を設けていない。というの
は、オーブンを通して供給されるほとんどの食品は、少
くとも若干のマイクロ波加熱を必要とするためである。
食品の温度を感知し、そして食品の表面温度が所定の水
準に達したときにマグネトロン45cと45c′の放射を止め
るための赤外線感知器70cが、第3空洞30cの中に設けて
ある。赤外線感知器70cは、また、加熱空洞30d内のマグ
ネトロン45d、45d′を制御する。かくして、図示の実施
態様においては、もしも食品が室30cを出る時までに食
品の表面温度が十分に高くないならば、食品が室30d内
で加熱され、もしも食品の表面温度が所定の水準に達し
ていたならば、感知器70eが室30e内の食品の加熱を終了
させる。出口空洞30lには、マイクロ波加熱も赤外線感
知器も設けられない。然しながら、食品がコンベヤ22に
よって加熱室を通して動かされるとき、食品の最終温度
を正確に制御するために、空洞30i、30j及び30kの各々
に赤外線感知器が設けてある。
本発明の好ましい実施態様によれば、マグネトロン45と
赤外線感知器70の作動は、種々の食品又は食品の組合せ
と共に用いるための1つ又はそれ以上の熱処理サイクル
でプログラムされたマイクロコンピュータを用いて制御
される。所望ならば、コンベヤ22をもコンピュータで制
御し、コンベヤ22の作動をマグネトロン45及び感知器70
を作動と調和させ、それによってオーブン20の全効率を
改善することができる。
前述した特定のコンベヤ化されたトンネル型オーブン
は、毎時300食分を加熱又は料理するように、そして、
1食分当りの加熱時間の最大値が2分であるように意図
されている。加熱室は、マイクロ波エネルギ放射マグネ
トロンを備えた10個の空洞に分割され、コンベヤ22は、
食品を各空洞内に12秒間維持するように時間調節された
サイクルで駆動される。
第5図〜第7図に最もよく示されているように、隔壁75
が加熱室の床60から下方へ延び、隔壁75の下端は、水が
隔壁75の下方のトレイ80a、80bを横方向に流れるように
するために、水樋80a、80bの底部78より上で、間隔をへ
だてた支持部材76によって支持されている。
トレイ80内の水を加熱するために加熱要素82が設けら
れ、トレイ80内の水を正確に制御した温度に維持するた
め加熱要素82を制御するサーモスタット制御装置83が設
けてある。隔壁75は、床60より下で且つトレイ80内の水
81の水面より上の空間を、空気戻りダクト84とプレナム
85とに分割している。加熱要素86が、プレナム85内に位
置決めされ、プレナム85を流れる空気を加熱するように
なっており、加熱要素86は、プレナム内の空気の温度を
所定の水準に維持するようにサーモスタット87によって
制御される。
洗浄の目的で空洞に水を噴霧するための一対の水スプレ
ーノズル100、101が、空洞30の各々の隣接する対向コー
ナに位置決めしてある。底壁即ち床60は、空気戻りダク
ト84の方へ下方に傾斜し、床60は、トレイ102の有孔底
部に形成された開口部を有し、従ってスプレーノズル10
0、101から噴霧された水は流れて戻りダクト84を通って
トレイ80a、80bへ戻ることができる。トレイ内の水の水
位は、隔壁75の下縁より上にあるので、水面に浮いてい
るグリース及び他の物質はプレナム85の中へ下方に流れ
ない。トレイ80内の水の温度とプレナム内の空気の温度
とを夫々制御した水準に維持することにより、加熱室の
空洞の中へ流入するプレナム85内の空気の湿球温度が正
確に制御される。
前述の説明から容易に明らかなように、加熱室の空洞内
の雰囲気が実質的に飽和されることを保証するように、
この雰囲気の温度と相対湿度とを所定の湿球温度に維持
することにより、加熱サイクル中の食品の表面からの水
分の蒸発が最少になる。食品の表面からの水分の蒸発
は、食品の表面の冷却を生じさせ、赤外線感知器70によ
る食品の表面温度の読取りに誤差を生じさせることが観
察された。然しながら、食品の表面からの蒸発を防ぐこ
とにより、食品の表面温度が赤外線感知器によって正確
に求めることができ、且つ正確に制御することができ
る。
冷たい食品が空洞30aの中へ移動するとき、トレイと食
品とが直ちに温かい湿った空気にふれ、その結果、食品
の表面上へ液体が凝縮する。凝縮の潜熱の結果、熱が食
品の表面に直ちに伝達され、食品が加熱室を通して移動
するとき、食品の表面上に凝縮した水分が食品の乾燥を
防ぐ。
食品は、室30b内でマイクロ波エネルギを受取り、トレ
イは、トレイの下側表面に衝突し管62を通って流れる円
柱状空気ジェットによって底から加熱される。管66を通
って流れる空気の流れは、食品の上側表面を横切って吹
き抜け、この空気の流れは、赤外線感知器70ののぞき管
上のレンズに導かれ、従ってレンズの表面上に凝縮が形
成されないようにする。もしもレンズの表面に凝縮が形
成されると、温度の読取りに誤差を生ずる。
食品が加熱室を通って1つの空洞から他の空洞へ移動す
ると、食品の表面が所定の温度に達するとき、食品への
マイクロ波エネルギの供給が停止される。食品が1つの
空洞から他の空洞へ移動するとき、各赤外線感知器が食
品の温度を感知する。もしも食品が、全体を通じて均一
に加熱されていなかったならば、熱が食品の表面から中
心部分に伝達され、その結果、食品の表面が冷え、食品
の表面の冷却が赤外線感知器70によって指示されると
き、引き続く空洞内のマグネトロンが付勢される。
上述の加熱室28は、個々の空洞内で必要とされるよう
に、種々の食品を順次加熱するため、10個の別々の空洞
に分割されているが、全工程を単一の空洞内で行っても
良いことは理解されよう。
第3図〜第9図に示されているエナーシスト(Enersys
t)PFF−2食物仕上機は、予め準備された食事を加熱ト
ンネルに通して運ぶコンベヤの下に大きな水槽を有す
る。食事がトンネルを通って進行するとき、食事上へ向
けられた空気は、水槽の上で再循環される。使用中、再
循環空気の温度(乾球)は、食事と板の加熱を助けるよ
うに180゜F(82℃)である。水槽内の水の温度は、145
゜F(63℃)に保持される。閉じた系においては、再循
環空気が水を約180゜F(82℃)に加熱し、その結果、
食物と板とが濡れることになる。層内の水の温度は、水
を最初に温めるため電気加熱要素によって制御され、次
にサーモスタットで制御された冷水の追加により温度の
上限を制御する。代替的な制御は、空気が水槽の上を通
る領域の直前に冷たい周囲の空気を導入し、空気の冷却
と蒸発とを組合わせることにより空気中の水蒸気含有量
を制御することである。この手順は、完全に排出されな
ければならない平衡状態の空気と水蒸気によりエネルギ
を損出する。
本発明のもう1つの実施態様は、第10図に示されている
ような電気加熱式ジェット衝突オーブンである。このオ
ーブンにおいては、温度制御された水槽が、非常に効果
的な熱伝達と水の蒸発とを与えるため水面に衝突する空
気ジェットを有する。
この凝縮熱伝達とその後の制御された表面コンディショ
ニングとが、空気−固体界面にジェットを衝突させるこ
とにより著しく高められることを記録することが重要で
ある。周知の加速熱伝達に加えて、水蒸気が凝縮した後
に残っている空気が空気ジェットによって急速に掃いの
けられ、従って水分を含んだ新鮮な空気が表面と接触す
るという事実により、凝縮熱伝達が著しく高められる。
加えて、食品が加熱サイクルの終りに近づくとき、濃縮
した水蒸気を掃いのけることによって乾燥しているジェ
ット空気が食品の表面に近づく。衝突するジェットの加
速した空気−固体熱伝達により、低い空気温度を用いて
部分的な乾燥や褐色に焦がすなどの所望の最終的表面効
果を達成することができ、これらの低い温度は、局部的
な乾燥しすぎや過熱を避けるための作業をはるかに大き
く許容あるものにする。
第10図は、コンベヤ204上に置かれた食品を衝突加熱す
るためのジェットフィンガ202を採用したコンベヤ化さ
れた強制対流オーブン200の一部断面正面立面図を示
す。第10図は、更に、加熱空気をオーブン200内のジェ
ットフィンガ202へ再循環させるためのプレナム208の下
に配置された水槽206を示している。オーブン200を通し
て空気を再循環させる際に使用するためのファン210が
仮想線で示してある。電気ヒータ212と外部給水管214と
が第10図に示されており、これらは、水槽206内の水の
温度を制御するための制御装置216と組み合わせて用い
るためのものである。水槽206を横切る空気の流れを増
大させるためにディレクタ218が設けてある。
第10図のオーブンにおいて、空気ジェットが水面に向け
られ、再循環する空気中の所望の水蒸気含有量を維持す
るため必要に応じて水蒸気の促進した追加や除去を行な
う。
単一の加熱帯域で連続的に送られるコンベヤ化されたオ
ーブンのような、単一の再循環空気回路においては、水
分を含んだ空気をオーブンの出口端の近くから再循環さ
せて入ってくる冷たい食品上に衝突させ、その空気が水
槽の上を通る前に、凝縮エネルギの若干を抽出すること
ができる。
感知しうる程の加熱と水分を入ってくる食品に加えるた
めに乾燥している食品から出る濃い水蒸気を用いるこの
“再生”サイクルは、連続供給再循環空気加圧システム
において冷却されつつある湿った食品の生産高とエネル
ギ節約の主な要因となりうる。
この再生水蒸気の再循環は、理論的には、温度制御され
る水槽の必要をなくする。然しながら、過大な湿潤や乾
燥なしに、連続的システムを始動し停止する結果や装置
を考慮しなければならない。
直火式ガス加熱オーブンは、この制御された水蒸気含有
量と再生システムにおいて不利なものとして必ずしも省
略されるとは限らない。煙道熱損失が合理的な最小値に
維持されることが重要であるが、もしも煙道熱が燃焼空
気を予熱するために用いられるならば、この燃焼空気
は、オーブン内の空気を過飽和にならないように維持す
る周囲空気冷却剤となる。
パン菓子やパンを焼いたり又は或る肉を冷却する等のよ
うな多くの食品加熱作業において、食品を実際に加熱す
る際とほぼ同じ大きさのエネルギが、水を蒸発する際に
消費される。ジェット衝突空気−固体熱伝達によって著
しく高められる再生再循環の効率は、このエネルギの多
くを節約することができ、或る場合には、食品の品質と
取引き生産高とを保つこともできる。
第11図と第12図には、凝縮水蒸気の熱伝達の割合と、引
き続く水の蒸発と、凝縮水の温度以上への食品の加熱と
か、空気のジェットによって加熱されたアルミニウム板
の温度変化の比較加熱曲線で示してあり、第12A図にお
いては空気のジェットは水蒸気を加えられておらず、第
12B図においては、187゜F(86℃)の水及び200゜F(9
3℃)の空気の温度とほぼ均衡するまで水蒸気を加えて
ある。
第12B図の最初の1/2分内の熱交換の割合は、108BTU/平
方フィート/毎時/゜Fである。食品の表面(アルミニ
ウム板)が水槽(湿球)の温度に達した後、水が蒸発し
始めるとき、熱入力の割合は5BTU/毎平方フィート/毎
時/゜Fに低下する。
比較のため、乾燥空気の熱伝達の割合は、第12A図に示
すように、ほぼ安定した15BTU/毎平方フィート/毎時/
゜Fである。
第11図を参照すると、データ300は、湿気を加えない155
0フィート/分の電気高湿度オーブンに対するものであ
る。データ302は、標準円柱化板を備えた1850フィート
/分のインピンジャ(Impinger)1000に対するものであ
る。データ304は、改良された円板化板を備えた2000フ
ィート/分のインピンジャ1000に対するものである。デ
ータ306は1700フィート/分のインピンジャIIに対する
ものである。データ308は、1850フィート/分で発射さ
れるFS6.2−6管ジェットに対するものである。
他の修正と改良は、本明細書を読むとき当業者に明らか
となるであろう。請求の範囲内に入る限り、このような
修正をすべて包含することが意図されている。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】初期温度を有する食品用の対流オーブンで
    再循環空気の水蒸気含有量を制御する方法であって、 食品を最終温度まで加熱処理し且つその加熱処理の間で
    前記オーブンの中を移動させ、 食品に関する所望の最終表面温度あるいはそれより高い
    温度となるように前記再循環空気の温度を制御する工程
    と、 前記再循環空気を食品の表面に差し向ける工程と、を有
    する方法において、 前記再循環空気を水槽内の水の表面と接触させる工程
    と、 前記空気の水蒸気含有量を水蒸気で飽和した空気の水蒸
    気含有量と等しいかそれ以下に維持し、前記水槽内の水
    の温度を前記食品の前記初期温度より高く且つ前記空気
    の温度より低いレベルとなるように制御して、前記再循
    環空気によって運ばれる水分が食品の表面上に凝縮して
    急速な初期加熱を行う工程と、 を有することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記再循環空気を前記水槽内の水の表面と
    接触させる前記工程が、空気の第1噴流を形成すること
    によって行われる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記再循環空気を食品の表面に差し向ける
    前記工程が、空気の第2噴流を形成することによって行
    われる、請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記再循環空気を、更に、比較的乾いた外
    気と合流させて、該再循環空気の飽和度を下げる、請求
    の範囲第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記再循環空気の水蒸気含有量をその飽和
    点よりも低く維持して、前記対流オーブンに入ってくる
    食品の表面上での凝縮を促進し且つ前記オーブンを出て
    いく前記食品の表面からの蒸発を促進する、請求の範囲
    第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記再循環空気を、更に、前記水槽内の水
    に接触する前に、比較的冷たい外気に合流させて、前記
    水槽内の水の温度を前記再循環空気の温度より低く維持
    する、請求の範囲第1項乃至第5項のいずれか1項に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】比較的冷たい水を前記水槽に定量加えて、
    前記水槽内の水の温度を前記再循環空気の温度より低く
    維持する、請求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1項
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】加熱された食品の表面から蒸発した水分が
    より冷たい食品の表面上に凝縮するように、前記再循環
    空気が、前記オーブンの中を移動する食品に、これら食
    品の移動方向と向流の方向に、順次、接触する、請求の
    範囲第1項乃至第7項のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】更に、前記食品をマイクロ波エネルギで加
    熱する工程を有する、請求の範囲第1項乃至第8項のい
    ずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】更に、前記再循環空気を前記水の表面で
    拡散させた後に、該再循環空気の噴流を形成して、水分
    を含んだ空気の噴流を形成する工程と、 水分を含んだ空気の噴流を食品の表面に差し向けて、食
    品の表面上に水分を凝縮させ且つ水分を凝縮させた拡散
    空気を掃いのける工程と、を有する請求の範囲第1項に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】第1区画を通って前記空気を循環させ
    て、該空気から食品の表面上に水分を凝縮させるために
    工程と、 第2区画で食品の表面上を横切って前記空気を循環させ
    て、前記食品の表面上から水分を蒸発させる工程とを付
    加した請求の範囲第10項に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記食品が、36.7℃(100゜F)近傍の
    初期温度を有するねかし済の生地であり、前記水の温度
    が約76.7℃(170゜F)に維持され、また前記空気の温
    度が約176.7℃(350゜F)である、請求の範囲第11項に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】食品の温度を初期温度からより高い所望
    の最終温度までオーブンで高めるための対流オーブンで
    あって、 (a) 前記食品を前記オーブンの中を移動させるため
    のコンベア手段と、 (b) 前記オーブン内で空気を循環させる手段と、 (c) 前記空気の温度を前記食品の前記所望の最終温
    度あるいはそれより高い温度となるように制御する手段
    と、を有する対流オーブンにおいて、 更に、 (d) 水槽と、 (e) 前記水槽内の水の温度を制御する手段と、 (f) 前記温度制御された空気を前記水及び前記食品
    に順次接触させる手段と、 (g) 前記空気の水蒸気含有量を水蒸気で飽和した空
    気の水蒸気含有量とほぼ等しいかあるいはそれより小さ
    いレベルに維持して、前記再循環空気によって運ばれる
    水分が食品の表面上に凝縮して迅速な初期加熱を行うた
    め、前記水槽内の水の温度を前記食品の前記初期温度よ
    り高く且つ前記空気の温度よりも低いレベルとなるよう
    に連続的に制御する手段と、 を有することを特徴とする対流オーブン。
  14. 【請求項14】前記オーブン内で空気を循環させる前記
    手段が、更に、前記空気を前記食品と、これら食品の移
    動方向と向流の方向に接触させる手段からなる、請求の
    範囲第13項に記載の対流オーブン。
  15. 【請求項15】更に、前記温度制御された空気を前記食
    品に接触させる衝突手段を有する、請求の範囲第13項又
    は第14項に記載の対流オーブン。
  16. 【請求項16】更に、前記温度制御された空気を前記水
    に接触させる衝突手段を有する、請求の範囲第13項乃至
    第15項のいずれか1項に記載の対流オーブン。
  17. 【請求項17】更に、前記再循環空気を比較的冷たい外
    気と合流させる手段を有する、請求の範囲第13項乃至第
    16項のいずれか1項に記載の対流オーブン。
  18. 【請求項18】前記水槽内の水の温度を制御する前記手
    段が、更に、比較的冷たい水を前記水槽へ制御可能に導
    入する手段からなる、請求の範囲第13項乃至第17項のい
    ずれか1項に記載の対流オーブン。
  19. 【請求項19】前記水槽内の水の温度を制御する手段
    が、更に、電気加熱手段からなる、請求の範囲第13項乃
    至第18項のいずれか1項に記載の対流オーブン。
  20. 【請求項20】更に、マイクロ波加熱手段(45)を有す
    る、請求の範囲第13項乃至第19項のいずれか1項に記載
    の対流オーブン。
  21. 【請求項21】加熱処理室と、 該加熱処理室において、空気を、約76.7℃(170゜F)
    で水分で飽和した空気の水分含有量とほぼ等しい水分含
    有量で、約176.7℃(350゜F)に維持する手段と、 水分が生地の表面に凝縮して初期加熱を行うように、前
    記加熱処理室の中へねかし済の生地を移動させる手段
    と、 凝縮した水分を蒸発させて前記生地にパリパリの褐色の
    外皮を作るために、空気の噴流を前記生地の表面に差し
    向ける手段とを有する、食品生地を加熱処理するための
    請求の範囲第13項に記載の対流オーブン。
  22. 【請求項22】更に、多空洞式の加熱処理室と、 前記食品を前記加熱処理室の前記空洞の中を移動させる
    コンベア手段と、 前記空気と前記水との間での水分の移動を促進するため
    に、前記空気の噴流を前記水槽の水の表面に差し向ける
    手段と、 前記空洞のうち第1の空洞で前記食品の表面に水分が凝
    縮し、前記空洞のうち第2の空洞で前記表面から蒸発す
    るように、前記空気の噴流を前記空洞で前記食品の表面
    に当たるように差し向ける手段とを有する、請求の範囲
    第13項に記載の対流オーブン。
  23. 【請求項23】前記オーブンを通過する食品生地の温度
    を入口温度からより高い所望の出口温度まで上昇させる
    ための請求の範囲第13項に記載のオーブンであって、該
    オーブンが、 加熱処理室と、 該加熱処理室で空気を循環させる空気循環手段と、 前記加熱処理室の空気の温度を約176.7℃(350゜F)に
    維持する手段と、 初期加熱を与えるために、前記生地の温度が約76.7℃
    (170゜F)に達するまで前記加熱処理室において水分
    が生地の表面で凝縮するように、前記水槽の水に空気を
    循環させる手段と、 前記温度が76.7℃(170゜F)に達した後に凝縮した水
    分を蒸発させて前記生地に外皮を形成するために、空気
    の噴流を前記生地の表面に差し向ける手段とを有するも
    の。
  24. 【請求項24】加熱処理室と、 該加熱処理室で空気を、約76.7℃(170゜F)で水分で
    飽和した空気の水分含有量とほぼ等しい水分含有量で、
    約176.7℃(350゜F)に維持する手段と、 初期加熱を与えるために水分が生地の表面に凝縮するよ
    うに、前記加熱処理室の中へねかし済の生地を移動させ
    る手段と、 凝縮した水分を蒸発させて前記生地にパリパリの褐色な
    外皮を作るために、空気の噴流を前記生地の表面に差し
    向ける手段と、 を有する、食品生地を加熱処理するためのオーブン。
  25. 【請求項25】前記オーブンを通過する食品生地の温度
    を入口温度からより高い所望の出口温度まで上昇させる
    ためのコンベア化された対流オーブンであって、該オー
    ブンが、 加熱処理室と、 該加熱処理室で空気を循環させる手段と、 前記加熱処理室の空気の温度を約176.7℃(350゜F)に
    維持する手段と、 初期加熱を与えるために、前記生地の温度が約76.7℃
    (170゜F)に達するまで前記加熱処理室において水分
    が生地の表面で凝縮するように、約76.7℃(170゜F)
    において水分で飽和した空気の露点とほぼ等しい露点を
    維持するために前記水槽の水に対して空気を循環させる
    手段と、 前記温度が76.7℃(170゜F)に達した後に凝縮した水
    分を蒸発させて前記生地に外皮を形成するために、空気
    の噴流を前記生地の表面に差し向ける手段とを有するも
    の。
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