JPS6349166A - 医療用材料 - Google Patents

医療用材料

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JPS6349166A
JPS6349166A JP61192491A JP19249186A JPS6349166A JP S6349166 A JPS6349166 A JP S6349166A JP 61192491 A JP61192491 A JP 61192491A JP 19249186 A JP19249186 A JP 19249186A JP S6349166 A JPS6349166 A JP S6349166A
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JP
Japan
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tube
gelatin
solution
adhesive layer
weight
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JP61192491A
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English (en)
Inventor
勉 沢田
赤石 啓
宮下 和久
恵史 横山
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Mitsubishi Kasei Polytec Co
Original Assignee
Mitsubishi Monsanto Chemical Co
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1′産業上の利用分野」 本発明は、医療用材料に関するものである。更に詳しく
は、軟質塩化ビニル系樹脂を主要枯成材とし、これらが
血液、体液または薬液に、有害な9IJreLが溶出し
ないようにした、耐久性の優れたシートまたはチューブ
等の医療用材料に関するものである。
「従来の技術」 従来、採血、輸血、輸液セット、人工腎臓血液回路等の
医療分野において、血液または薬液等の人体からの採取
、輸送あるいは人体への注入に用いられる輸送管の材料
として、軟質塩化ビニル系(j(脂を主体とする組成物
(以下「軟質塩ビ」と略称する。)が使用されてきてい
る。これは、[“軟質塩ビ」が透明性、柔軟性、原!!
i!復帰性、耐薬品性、耐熱性、耐寒性など、輸液チュ
ーブの材料に要求される性能を、いずれも高水準にそな
えており、しかも価格が低廉なので使い捨てとすること
ができ、衛生面からも好適であることによる。
しかしながら、「軟質塩ビ」をこのような用途に用いる
場合には、製品使用中に「軟質塩ビ」に配合された可塑
剤、安定剤、その池のり(脂漏加物が、液中に溶出する
ことが認められるし、また、血液と接触する場合には、
溶血や凝血を起しやすいこと等の問題点も指摘されてい
る。
本発明者らは、かかる状況に鑑み、」二記欠、αを排除
した血液輸送チューブを開発した(特開昭61−113
456)。しかし、その後、更に検討を重ねた結果、こ
の血液チューブでは樹脂チューブ内面と架橋ゼラチンを
主成分とした層との開に設けた接着剤層の接着力が充分
でないために、チューブ内に血液、薬液などを通した・
場合に、架橋ゼラチンを主成分とする層が剥離するとい
う問題があった。
「発明が解決しようとした問題点」 本発明者らは、「)吹質塩ビ」よりなるチューブまたは
シート等の医療用材料であって、この表面に形成した架
橋ゼラチンを主成分とする層が剥離しにくいものを提供
することを目的として鋭意険討した結果、本発明を完成
するに至ったものである6[問題点を解決するための手
段」 しかして本発明の要冒とするところは、軟質塩化ビニル
系0(脂組成物よりなる成形品の表面に、生体適合性の
優れた架橋ゼラチンを主成分とする層が形成されてなり
、前記成形品の表面と前記架橋ゼラチンを主成分とした
層との間に、次の一般式(1) %式%(1) [(I)式において、Xはアミ7基、ビニル基、エポキ
シ基、メルカプト基、塩素などの官能基を有する炭化水
素基またはメチル基を意味し、Rは炭素数1〜3のアル
キル基を意味する91で表わされるアルキルシラン系化
合物を含む接着剤層が形成されてなることを特徴とする
医療用材料に存する。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明において塩化ビニル系樹脂とは、ポリ塩化ビニル
、塩化ビニルを主成分とし、これと共重合可能な他の化
合物との共重合体をいう。塩化ビニルと共重合可能な化
合物としては、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、ア
クリル酸、アクリル酸アルキルエステル類、メタクリル
酸、メタクリル酸アルキルエステル類、マレイン酸、7
マール酸、イタコン酸、アクリロニトリル、塩化ビニリ
デンがあげられる。塩化ビニル系樹脂は、重合度が80
0〜2500の範囲のものから選」ζことができる。
上記塩化ビニル系樹脂を軟化するには、基体樹脂100
重量部に対して30〜60重量部の可塑剤を配合する。
使用しうる可塑剤としては、例えばジ−n−オクチル7
タレート、ノー2−エチルへキシル7タレート、ジイソ
デシル7タレート、ジイソオクチル7タレート、ノオク
チルアノベート、トリクレジル7オス7エート、エポキ
シ化大豆油等があげられる。
前記塩化ビニル系樹脂には、可塑剤のほが他の樹脂添加
物例えば熱安定剤、滑剤等を、基本樹脂100重社部に
対して5重@部以下の量で、配合することができる。
基体塩化ビニル系樹脂に可塑剤、樹脂添加物を配合する
には、通常の配合、混合技術、例えばリボンブレングー
、バンバリーミキサ−、スーパーミキサー、その他の配
合機、)IL合磯を使用する方法を採用することができ
る。
上記塩化ビニル系樹脂から得られる成形品は、チューブ
またはシートである。チューブまたはシートを製造する
には、押出成形法によるのがよい。
チューブは、断面形状が円形のものがよく、その外径が
1011IIl以下、内径が31111以上の範囲とし
、肉厚は1mm程度とするのがよい。シートは、厚さ0
.1〜21程度のものがよい。
本発明方法では、チューブ内側表面に、ゼラチン溶液に
由来する未架橋ゼラチン塗膜を形成するが、チューブ内
側表面に未架橋ゼラチン塗膜を形成する前の予備工程で
接着剤層を形成することが必要である。
接着剤層を形成する溶液の一般的な有効成分は、親水性
であり、水不溶性の材料があげられる。具体的には、親
水性基をもつ化合物の重合体、親水性基をもつ化合物と
他の共重合可能な化合物とのランダム共重合体、ブロッ
ク共重合体があげられる。特に好ましいものは、アクリ
ル系樹脂である。
本発明の目的を効果的に達成するためには、接着剤剤に
前記一般式(1)で表わされるアルキルシラン化合物を
含ませる必要がある。接着剤層を形成するのに好ましい
アクリル系樹脂は、水酸基をもった単量体の重合体、共
重合体である。水酸基をもった単量体としては、ヒドロ
キシメタクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート
、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルプロピル
アクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキ
シプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアク
リレート、2−ヒドロキンブチルメタクリレート、4−
ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチル
メタクリレート、2−ヒドロキンペンチルアクリレート
、2−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロ
キシへキシルアクリレート、6−ヒドロキシへキシルメ
タクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート; メタアクリル酸、アクリルアミド、メタクリル
アミド、ノアセトンアクルリアミド、ジアセトンメタク
リルアミド、メチロールアクリロアミド、メチロールメ
タクリロアミド等のアクリル光重風体があげられる。
上記水酸基含有1.li量体と共重合可能な化合物とし
ては、アクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート
、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブ
チル7クリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルア
クリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルアクリ
レート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレー
ト、ヘプチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタ
クリレートリル、酢酸ビニル等があげられる。
接着剤層を形成する溶液は、上記重訃体を液状媒体に溶
解したもの(溶液型)、または分散しrこもの(エマル
ブタン型)をいう。液状媒体を使用できるものとしでは
、水、トルエン、ベンゼン、酢酸エチル、エチルアルコ
ール、i−プロピルアルコール、11−ヘキシルアルコ
ール、シクロヘキサ7−ル、及びこれらの混合物があげ
られる。エマルブタン型とするには、乳化剤を配合して
系を安定化するのがよい。
接着剤層に含ませる面記一般式(1)で表わされるアル
キルシラン系化合物としては、γ−(2−アミノエチル
)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニ
ルベンジ′ルアミノエチル)−γ−7ミノプロビルトリ
メトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロビルト
リメトキシンラン、γ−タロロプロピルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリットキシシラン、メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、γ−7ニリ/プロピルトリメト
キシシラン、オクタデシルツメチル[3−(トリメトキ
シシリル)プロピル1アンモニウムクロライドなどがあ
げられる。これら例示は、本発明を限定するものではな
い。
接着剤層に含ませる前記一般式(1)で表わされるアル
キルシラン系化合物の量は、有効成分として前記アクリ
ル系樹脂100重量部に対して2へ7100重量部の範
囲で選ぶのが好ましい。有効成分へのフルキルシラン系
化合物の配合は、有機溶媒中で行なうのがよい。
以下、成形品に接着剤層および架橋ゼラチンを主成分と
する層を形成する手順を、成形品がチューブの場合につ
いて説明する。
チューブの内側に接着剤層を形成するには、前記接着剤
の有効成分であるアクリル系?34 ffI?と、前記
アルキルシラン系化合物とを溶解した溶液またはエマル
シヨン(以下単に「溶液」という。)を、チューブ内に
充填し、チューブ内側表面をこの溶液で均一に濡らした
あと、この溶液の大部分をチューブから排出し、チュー
ブ内側表面に、均一なFJ−さに溶液を残す。この残留
した溶液の液状媒体を、乾燥して飛散させると、薄い接
着剤層が形成さiする。この接第1剤層の厚さは、余り
薄すぎると全体を均一な厚さに調節するのが困難であり
、また、接着剤層として機能しないので好ましくない。
余り厚すぎると接着剤層の柔軟性が損なわれるばかりで
なく、最終的に得られるチューブを屈曲した場合に、破
壊され、製品に欠陥点が発生するので、好ましくない。
接着剤層の厚さは、2”−10ミクロンの1厖囲とする
のがよく、中でら3−・・6ミクロンの範囲が好適であ
る。
接着剤層のFf、さの調節は、接着剤層を形成する溶液
の濃度を選択することにより、可能となる。
接着剤層を形成する溶液の濃度は、固形分を0.01・
し2重量95の範囲とするのがよい。
チューブ内側表面に残留した均一な厚さの7PF液の液
状媒体を乾燥するには、チューブを、60〜140°C
の範囲で温度調節した加熱炉(オーブン)に入れ、チュ
ーブの一端から乾燥空気を送る方法によるのがよい。加
熱炉の温度は溶液の液状媒体の沸点によって選」ζこと
ができる。しかし、60°Cより低いときは、乾燥のた
めに時間がかかりすぎるほか、細菌が繁殖するので好ま
しくない。温度が140°Cより高いときは「軟質塩ビ
」よりなるチューブが軟化したり、着色したり、熱分解
したりするので、好ましくない。チューブに送る空気は
、圧空とするが、圧力が小さいときは、液状媒体の揮発
分を搬送できないので好ましくなく、圧力が大きいとき
は、接着剤層が搬送されて波状の凹凸ができるので、好
ましくない。チューブに送る空気の圧力は、0.01〜
2kg/c+n”の範囲で選」このが好ましい。
本発明に係る医療用材料を得るには、接着剤層の一ヒに
架橋ゼラチンを主成分とする層を形成する。
これには、接着剤層を形成したチューブ内に、まず、ゼ
ラチン溶液を充填し、チューブ内側表面をゼラチン溶液
で均一に濡らしたのち、このゼラチン溶液の大部分をチ
ューブから排出し、湿潤状態にある未架橋ゼラチン塗膜
を形成する。
ゼラチンは、コラーゲンを加水分解してポリペプチド鎖
を単離したり、単離したポリペプチド鎖が更に切断され
た形態の、分子量が1,5万′−25万程度のものをい
う。
ゼラチンを溶かす溶媒としては、水、メチルアルコール
、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プ
ロピルアルコール、S−プロピルアルコール、E−プロ
ピルアルコール、グリセリン、フロピレンゲリコール、
アセトンなどがあげられる。これらは県独で、または二
種以上を組み合せて用いることができる。
ゼラチン溶液をチューブ内側に充填する際には、ゼラチ
ン溶液を、ゼラチンが固化しない温度、好ましくは30
°C以上、特に好ましくは35°−60℃の温度範囲で
行なうのがよい。このゼラチン溶液で、チューブ内側表
面を均一に濡らしたあと、このゼラチン溶液の大部分を
チューブから排出する。ついでチューブ温度を30°C
以下、特に好ましくは15°C以下として、チューブ内
側の接着剤層表面に形成したゼラチン78液のゼラチン
を硬化させ、湿潤状態にある未架橋のゼラチン塗膜を形
成する。
この未架橋のゼラチン塗膜は、ゼラチン溶液の濃度、チ
ューブに充填したゼラチン溶液の温度によって変更する
ことができる。すなわち、ゼラチン溶液の濃度が高いほ
ど、ゼラチン混液の温度が低いほど、チューブ内側に形
成されるゼラチン膜は厚くなる。
ゼラチン溶液の濃度が高すぎると、ゼラチン溶液の温度
を高くしても粘度が大きくなりすぎて、チューブ内側表
面に均一な厚さの湿潤状態の未架橋のゼラチン塗膜を形
成しにくくなり、ゼラチン塗膜が厚くなりすぎて、好ま
しくない。このゼラチン塗膜が厚すぎると、次の工程で
架橋剤溶液をチューブ内に充填するとき、未架橋ゼラチ
ン塗膜が破損し、良品質の輸液チューブが得られない。
ゼラチン溶液の濃度が低すぎると、これに由来する未架
橋ゼラチン塗膜が薄くなりすぎて、「軟質塩ビ」製チュ
ーブから溶出する可塑剤、安定剤、その他の…脂漏加物
の血液、薬液への溶出を抑制することができなくなるの
で好ましくない。このような状況から、ゼラチン溶液の
濃度は、ゼラチンを5へ・20重量%の範囲とするのが
よく、特に好ましいのは、8〜15重犠%の範囲である
本発明によるときは、湿潤状態の未架橋ゼラチン塗膜を
形成したチューブに、ゼラチン塗膜を架橋させる架橋剤
溶液を充j眞し、ゼラチン塗膜を架橋させる。ゼラチン
塗膜は架橋させることにより、「軟質塩ビJ製チューブ
からの可塑剤、安定剤、その池の樹脂添加物の血液への
溶出を、顕著に抑制することができる。
ゼラチン塗膜を架橋させるための架橋剤溶液は、架橋剤
の水溶液をいう。架橋剤としては、アルデヒド類、イン
シアネート類、酸クロライド頚、スルホニルクロライド
類、クロロホルメート類、エポキシ類、エピクロルヒド
リンなどがあげられる。
中でもホルムアルデヒド、ゲルタールアルデヒド、グリ
オギザールなどのアルデヒド類が好適である。
上記架橋剤溶液の濃度は、架もθ剤0.1〜2重量%の
範囲とするのがよい。
湿潤状態の未架橋ゼラチン塗膜を架橋させるには、チュ
ーブ内に架橋剤溶液を充填し、充填したままで、常温で
、30分ないし数時間放置しておく。架橋反応はこの間
におこり、ゼラチン塗膜は変性される。このあと、この
架橋剤溶液をチューブから排出する。
架橋剤溶液を排出したあとのチューブに、50〜80°
Cに加温した無菌水を充填し、架橋ゼラチン膜を洗滌す
る。この洗滌は、架橋ゼラチン膜に含んでいる未架橋ゼ
ラチン、未反応の架橋剤、およびゼラチンに含まれる好
ましくない物質等を流し去る目的で行なうものである。
これら物質を流し去るには、前記工程終了後のチューブ
に、温水を流し続けるか、温水を充填して一定時間保γ
Wしたまま静置したあと排出するか、どちらでもよいが
、経済的には、後者の方が好ましい。
洗j條水の温度が50°Cより低いときは、細菌が繁殖
するので好ましくなく、80℃より高いとチューブが変
性したり、架橋ゼラチン膜が剥離するので好ましくない
。チューブに、s o −v a o ’cに加温した
無菌水を充填し、保温したままで静置しておくときは、
2時間以上ひ置しておくのがよい。
この静置を終ってからは温水をチューブから排出したあ
と、新らたな無菌水で架橋ゼラチン膜を洗滌するのがよ
い。
架橋ゼラチン膜の洗;條終了後は、そのまま輸液チュー
ブとして活用することができる。しかし、架橋ゼラチン
膜は可撓性に欠けるので、この、漠を可塑化させる物質
を吸収させる後処理工程を付加するのが好ましい。
架橋ゼラチン膜を可塑化させるには、洗滌終了後のチュ
ーブの内表面が湿潤状態にあるうちに、チューブ内にグ
リセリン水溶液を充jII¥し、常温で、1−&30分
間放置しておけばよい。この開に、グリセリンが架橋ゼ
ラチン膜に吸収され、架橋ゼラチン膜は可塑化される。
この際使用するゼラチン水溶液は、ゼラチン濃度を5′
し50重量%、特に好ましくは20〜40重1%とする
のがよい。
架橋ゼラチン膜にグリセリンを吸収させたあとは、グリ
セリン水!8 fi、をチューブから排出し、チューブ
内表面を乾燥する。このチューブ内表面の乾燥は、予備
工程で接着剤層を乾燥する操作条件に準じて行なうこと
ができる。
本発明に係る医療用材料は、成形品がチューブのときは
、採血、輸血、輸液セット、人工Wi血液回路等の医療
分野において、血液または薬液等の人体からの採取、輸
送あるいは人体への注入に用いられる輸液チューブとし
て活用さj上る。成形品がシートのときは、袋状収納容
器製造用として活用される。
1発明の効果」 本発明は、次のように特別に顕著な効果を奏し、その産
業−1−の利用価値は極めて大である。
(1)本発明に係る医療用材料は、成形品の表面が生体
適合性の優れた架橋したゼラチンを主成分とした膜で構
成されているのて゛、血液、薬液による濡れがよく、成
形品表面への気泡付着や、流動変動のトラブルが生じな
い。
(2)本発明に係る医療用材料は、成形品の表面に架橋
ゼラチン膜が形成されているので、血液や薬液が「軟質
塩ビ」よりなるチューブやシートに直接接触しないよう
にすることができる。従って「軟質塩ビ」に添加された
可塑剤、安定剤、その池のlJ4脂添加物の血液、薬液
への溶出を抑制することができる。
(3)本発明に係る医療朋材料は、架橋したゼラチンを
主成分とした膜が、アルキルシラン系化合物を含む接着
剤層によって1軟質塩ビ」成形品表面に接着されている
ので、架橋ゼラチンを主成分とした膜が刺部するという
問題が生起しない。
I実施例1 以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定され
るものではない。
実施例1 く接着剤層形成工程〉 人工透析セット組立用として市販されている軟質塩化ビ
ニル製の、外径が7+an+、内径が50、長さG +
nのチューブを準備した。
アクリル系υ(脂−波型接着剤(東洋インキ(株)製の
オリバインBPS−3233溶媒:酢酸エチル、固形分
濃度36.5重量%)100重量部に、γ−(2−7ミ
7エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(東しシ
リコーン(株)製、シランカップリング剤5H6020
)50重量部を添加し、これに100重量部の酢酸エチ
ルを加え、希釈した。この希釈液10重量部をとり、エ
チルアルコール100重量部を加えて、接着剤の有効成
分としてのアクリル系樹脂の濃度が1重量%の接着剤層
を形成するための溶液を調製した。
前記チューブ内に、上記溶液を充填し、チューブ内側表
面をこの溶液で均一に濡らしたのち、この溶液の大部分
をチューブから排出した。内側表面に均一に残留した接
着剤層形成用溶液の塗膜を有するチューブを、80°C
に温度調節した加熱炉に入れ、チューブ一端から0 、
4 kg/ cI112の圧空を通し、この操作を10
分間継続した。
得られたチューブの内表面には、厚さ約4ミクロンの接
着剤層が形成されていた。
なお、接着剤層に溶媒の酢酸エチル残存の有無を、ガス
クロマトグラフィー法で検査したが、検出されなかった
〈架橋ゼラチン膜の形成工程〉 ゼラチン((株)二・2ビ製、JIS特級)12重量部
、無菌水60重量部、エチルアルコール28重量部を秤
量し、混合し、混合物を60°Cに昇温しで、ゼラチン
溶液を調製した。
接着剤層形成工程終了後のチューブを50°Cの雰囲気
におき、このチューブ内に、60°Cに保持した上記ゼ
ラチン溶液を充填し、チューブ接着剤層の表面をゼラチ
ン溶液で均一に濡らしたのち、このゼラチン溶液の大部
分をチューブから排出した。このチューブを5°Cに温
度調節した冷室に入れてゼラチンを硬化させ、接着剤層
の表面に約300ミクロンの湿潤状態にある未架橋ゼラ
チン塗膜を形成した。
このチューブに、ゲルタールアルデヒドの0.5重量%
の水溶液を充填し、このチューブを50℃に温度調節し
た温室内に30分間放置し、架橋反応をおこさせ、未架
橋ゼラチン膜を架411iさせ、架橋剤水溶液を排出し
た。
〈チューブ内の洗滌〉 このチューブ内に、70°Cに加温しrこ無菌水を充填
し、チューブの両端を密封し、70°Cに温度調節した
雰囲気中に、10時間放置した。その後、チューブから
水を放出し、新らたな無菌水を100cc/分の流速で
10分間流し続け、チューブ内を水洗した。
く後処理工程〉 チューブ内の水洗工程終了後、架橋ゼラチン膜が湿潤状
態にある間に、チューブ内に、グリセリンの20重量%
水溶液を充填し、このまま室温で10分間靜装し、架橋
ゼラチン膜にグリセリンを吸収させた。ついで、グリセ
リン水溶液を排出した。
同じチューブを、80°Cに温度調節した加熱炉に入れ
、チューブの一端から0 、4 kFi/ cu2の圧
空を通し、この操作を30分間継続してチューブ内を乾
燥した。
得られた輸液チューブの架橋ゼラチン膜の厚さは、約3
0ミクロンであり、f51図に拡大断面図として示した
ような構造であった。
第1図において、1はポリ塩化ビニルチューブ、2は接
着剤層、3は架橋ゼラチン膜を示す。
なお、チューブから架橋ゼラチン膜を剥してこの膜に含
まれるグリセリンの濃度を測定したところ、約30重量
%であった。
〈チューブの評価試註〉 この例で得られたチューブを、第2図に略図として示し
たように組みこみ、長さ6 +nのチューブ内に生理食
塩水を24時間循環し、循環したあとのチューブの架橋
ゼラチン膜の状態を観察したところ、剥離した部分は全
く認められなかった。
実施例2 実施例1に記載の例において、接着剤に添加するアルキ
ルシラン系化合物をγ−グリシドキシプロビルトリメト
キシシラン(東しシリコーン(株)製、シランカップリ
ング剤 5HGO40)に代えたほかは、同例における
と同様の手順で、架橋ゼラチン膜を有するチューブを得
た。
この例で得られたチューブについて、実施例1における
と同様に生理食塩水を循環する評価試験を行なった。架
橋ゼラチン膜に剥離部分は全く認められなかった6 比較例1 実施例1に記載の例において、接着剤にフルキルシラン
系化合物を添加しなかったほかは、同例におけると同じ
手順で、架橋ゼラチン膜を有するチューブを得た。
得られたチューブについて、実施例におけると同様に評
価試験を行なった。チューブ全体にわたり架橋ゼラチン
膜の小さな剥離部分が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたチューブの一例の拡大断
面図、第2図は、チューブからの溶出物テストを行なう
ための装置の略図である。 図において、1はチューブ、2は接着剤層、3は架橋ゼ
ラチン膜、4は温水容器、5は40℃の温水、6は容器
、7は生理食塩水、8はチューブ、9はロータリーポン
プである。 出願人 三菱モンサンド化成株式会社 代理人 弁理士  長谷用  − (ほか1名)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)軟質塩化ビニル系樹脂組成物よりなる成形品の表
    面に、生体適合性の優れた架橋ゼラチンを主成分とした
    層が形成されてなり、前記成形品の表面と前記架橋ゼラ
    チンを主成分とした層との間に、次の一般式( I ) XSi(OR)_3・・・・・・・( I ) [( I )式において、Xはアミノ基、ビニル基、エポ
    キシ基、メルカプト基、塩素などの官能基を有する炭化
    水素基またはメチル基を意味し、Rは炭素数1〜3のア
    ルキル基を意味する。] で表わされるアルキルシラン系化合物を含む接着剤層が
    形成されてなることを特徴とする医療用材料。
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