JPS6348294B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この発明は、圧力室のダイアフラムの変位を光
学的に検知する圧力センサに関する。

＜従来の技術＞ この種の圧力センサにおいて、ダイアフラムの
変位量を光学的に検知するために、ダイアフラム
に近接して投光用と受光用のバンドルフアイバが
配設される。従来の圧力センサは上記投光用バン
ドルフアイバを構成する全てのフアイバへ同時に
レーザ光などの光を導入してダイアフラムに反射
させ、その反射光を上記受光用バンドルフアイバ
に集光させる方式であつた。

＜発明が解決しようとする課題＞ ところが、このような従来の圧力センサでは、
センサの出力信号がアナログ信号であるため、そ
の信号レベルがフアイバの損失、バンドルフアイ
バの取付位置および角度のばらつきによる影響を
受ける欠点があつた。

この発明の目的は上記従来の欠点を解消して、
デジタル信号により出力される高精度の光パルス
出力圧力センサを提供することである。

＜課題を解決するための手段＞ この発明の光パルス出力圧力センサは、光源に
よる入射光を上記投光側バンドルフアイバを構成
する各フアイバに単数あるいは複数単位で順次入
射させ、かつそのバンドルフアイバ全体に一巡さ
せる光入射部を上記投光側バンドルフアイバの入
力側に設け、光信号を電気信号に変換しその電気
信号の大きさと所定のしきい値を対比して二値信
号に変換する二値化回路手段を上記受光側バンド
ルフアイバの出力側に設けるとともに、その二値
化回路による得られたパルス出力数を計数するカ
ウンタを設け、そのカウンタの計数値により上記
圧力室の圧力変化を検知するように構成されたこ
とを特徴としている。

＜作 用＞ 光入射部により投光側バンドルフアイバに順次
入射光が送り込まれるとき、これら入射光はわず
かづつ異る光路を通つてダイアフラムに入射す
る。圧力室の圧力が例えば零であつてダイアフラ
ムが復元状態にあるときに、ダイアフラムによる
反射光のすべてが受光側バンドルフアイバに入力
するよう、投光用および受光用バンドルフアイバ
の位置および角度関係を調節しておく。この状態
において、光入射部による入射光の切換えが一巡
する一周期間に、受光側バンドルフアイバのすべ
てのフアイバを反射光が通り、二値化回路は一周
期間のすべてのタイミングでデジタル信号“１”
を出力する。圧力室の圧力が増大し、ダイアフラ
ムが変位すれば、それに応じて受光側バンドルフ
アイバのうちダイアフラムの反射光を受けるもの
の数が減少してゆく。ダイアフラムが復元状態に
あるときに反射光を受けないフアイバの存在、フ
アイバ内での光の減衰等があつても、圧力室の圧
力に対するカウンタの計数値をあらかじめ校正し
ておけば、高精度の圧力測定を行うことができ
る。

＜実施例＞ 以下、この発明の実施例を図面に基づき説明す
る。

第１図が上記実施例の構成を示す構成図であ
り、センサ本体の断面図と、投光部及び受光部を
示すブロツク図を併記した図である。この実施例
は圧力伝送媒体を導入する圧力室１５とダイアフ
ラム１を介して光伝送バンドルフアイバ５及び６
を設けたセンサ本体１６と、投光側バンドルフア
イバ６に光を入射させる光入射部１１と、受光側
バンドルフアイバ５からの光信号出力を導入して
光強度を表す電気信号に変換する光―電変換部１
７からなる。

上記圧力送電媒体は空気などの気体、あるいは
液体である。

ダイアフラム１が上記媒体と接触しない側３の
面には圧力変化による変位に対応して投光側バン
ドルフアイバ５に導入させるための鏡面２が設け
られている。

光伝送バンドルフアイバ５及び６は鏡面２の中
央の所定位置に対し光を照射し、その反射光を受
光するような位置に固定材４によつて本体１６内
部に固定されている。また、これらのバンドルフ
アイバ５及び６はそれぞれ単一のフアイバ７をい
くつか集合させた光フアイバである。

光入射部１１は投光側バンドルフアイバ６を構
成する各フアイバを単数あるいは複数単位で光を
入射させる装置である。第２図に示す装置が光入
射部１１の一例である。この装置は光源１２と、
光源１２からの光を反射させるミラー１３と、ミ
ラー１３を傾斜させて回転軸に取り付けたステツ
プモータ１４からなり、投光側バンドルフアイバ
６の端末の各フアイバ７は上記回転軸を中心とし
て放射状に配設されている。光源１２の光の方向
とミラー１３によつて反射させる方向は各フアイ
バ７の配設形態に応じて決まりミラー１３の傾斜
角の調節によつて自在に設計することができる。
このような装置によつて単数あるいは複数単位で
各フアイバ７に順次入射光を供給することができ
る。

光入射部１１による光入射が各フアイバ７を一
巡して投光側バンドルフアイバ６全体へ行なわれ
るので、それに対応して入射フアイバ単位ごとの
時系列的パルス状出力光信号が受光側バンドルフ
アイバ５に受光される。

光―電変換部１７は受光側バンドルフアイバ５
によつて受光された上記パルス状出力信号を入力
して二値化処理によりデイジタル信号化する装置
であり、フオトダイオート８によつて変換された
電気信号が、所定のしきい値以上のときに“１”、
しきい値未満のときに“０”を出力するデイジタ
ル信号変換部９を有している。カウンタ１０はデ
イジタル信号変換部９からのデイジタル信号出力
“１”を計数する。

このような構成において、圧力伝送媒体による
圧力が変動してダイアフラム１に変位が発生する
と、投光側バンドルフアイバ６により入射された
光がダイアフラム１の鏡面２に反射して受光側バ
ンドルフアイバ５に入射する受光量の変化として
検出することができる。すなわち、投光側バンド
ルフアイバ６への光入力が時分割的に行われ、上
記受光量の変化を示すパルス状出力光信号が受光
側バンドルフアイバ５を経て光―電変換部１７に
入力されるので、光―電変換部１７の出力“１”
の個数をカウンタ１０によりカウントすれば、ダ
イアフラム１の変位に対応した光強度の変化をと
らえることができる。

上記実施例では２本のバンドルフアイバを用い
たが、１本のバンドルフアイバを投光側と受光側
に分割使用して実施することもできる。

＜発明の効果＞ この発明によれば、投光側バンドルフアイバを
構成する各フアイバに順次光を切換えて入力し、
圧力室ダイアフラムで反射された光を受光する受
光側バンドルフアイバの全受光信号を二値化して
パルス化し、計数するよう構成したので、圧力室
の圧力値とカウンタの計数値の関係を一度校正し
ておけば、例えば、投光側および受光側バンドル
フアイバを構成する個々のフアイバと圧力室ダイ
アフラムとの位置および角度関係、または、投光
側バンドルフアイバを構成する個々のフアイバと
光入射部との接続関係、或いは、二値化回路のし
きい値の設定に厳格さが要求されず、これら各状
態の少々のばらつきはすべて許容されてしまう。
従つて、安定した高精度の圧力センサを容易に得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の構成を示す構成図
であり、センサ本体の断面図と、投光部及び受光
部を示すブロツク図を併記した図である。第２図
は、上記実施例の光入射部１１の構成を示す構成
図である。 １……ダイアフラム、２……鏡面、５……受光
側バンドルフアイバ、６……投光側バンドルフア
イバ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 圧力伝送媒体を導入する圧力室とダイアフラ
   ムを介して投光側バンドルフアイバ及び受光側バ
   ンドルフアイバを設けた圧力センサにおいて、光
   源による入射光を上記投光側バンドルフアイバを
   構成する各フアイバに単数あるいは複数単位で順
   次入射させ、かつそのバンドルフアイバ全体に一
   巡させる光入射部を上記投光側バンドルフアイバ
   の入力側に設け、光信号を電気信号に変換しその
   電気信号の大きさと所定のしきい値を対比して二
   値信号に変換する二値化回路手段を上記受光側バ
   ンドルフアイバの出力側に設けるとともに、その
   二値化回路による得られたパルス出力数を計数す
   るカウンタを設け、そのカウンタの計数値により
   上記圧力室の圧力変化を検知するように構成され
   た光パルス出力圧力センサ。