JPS6348222B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はフアクシミリなどに用いる固体走査素
子を用いた原稿台固定式の読み取り装置に係り、
とりわけ読み取り画情報の位置補正の容易な読み
取り装置に関する。

（従来の技術） 固体走査素子を用いた原稿台固定式の読み取り
装置は、第１図にその概略側断面を示すように、
読み取られる原稿の載置される透明な原稿台、例
えばコンタクトガラス１１の下方に、光源１２、
ミラー１３、結像レンズ１４およびCCD，DPA
等の固体走査素子１５を具備する走査光学系１６
が配設され、この走査光学系１６がコンタクトガ
ラス１１の下方で所定方向に移動するようになつ
ている。

第２図は前記読み取り装置における走査光学系
１６の移動方向を示す図であり、符号Ａはコンタ
クトガラス１１の下方を走査光学系１６の移動す
る方向（副走査方向）であり、符号Ｂは副走査方
向に直交する主走査方向である。

（発明が解決しようとする問題点） このような原稿台固定式の読み取り装置におい
ては、精度の良い画像情報の読み取りのために、
光学系の移動精度が厳しく要求される。もし光学
系１６の移動がぶれた場合には、第３図に示すよ
うに対応する固体走査素子のビツト群１７におい
て主走査方向に画像情報の読み取り位置のずれを
生じ、伝送後の再生書き込みの際、画像情報の位
置ずれが発生し、ジツターとなり画質を悪くする
原因になる。なお第３図において符号１８はオリ
ジナル画像情報を示し、ビツト群１７における符
号１，２，…，６は各ビツトの配列状態を示して
いる。

本発明はこのような点に鑑みてなされたもので
あり、コンタクトガラスの有効原稿読み取り範囲
の外に光学系の移動方向に並行する直線マークを
設けることにより原稿面を画像情報として有効活
用でき、光学系の移動が多少ぶれても副走査方向
の画像情報の読み取り位置のずれを簡単に補正す
ることのできるばかりでなく、原稿台に多少ずれ
て原稿が設定された場合でも、原画像に対して再
生画像が歪まない原稿台固定式の読み取り装置を
提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、原稿載置用固定原稿台の下方を固体
走査素子を有した光学系が移動する原稿台固定式
の読み取り装置であつて、前記原稿台の有効原稿
読み取り範囲外に光学系の移動方向と並行する方
向にマークが設けられ、前記固体走査素子は、マ
ークと原稿の画像情報とを同時に読み取るととも
に、マークの読み取り画信号を基準にして所定ビ
ツト数以降の読み取り画像情報を有効画像情報と
して出力するよう構成されていることを特徴とし
ている。

（実施例） 以下図面を参照して本発明の一実施例について
説明する。第４図は本発明による読み取り装置の
上平面図である。第４図において斜線部分は、原
稿台（コンタクトガラス）１１上に載置された原
稿の読み取りが可能な範囲を示す有効原稿読み取
り範囲であり、この有効原稿読み取り範囲１９の
外側に、光学系１６の副走査方向Ａに並行する黒
い直線マーク２０が設けられている。この直線マ
ーク２０は、読み取り装置の読み取り線密度（例
えば８本／mmの線密度であれば約125μ）と同等
程度の線幅および少なくとも有効原稿読み取り範
囲１９の副走査方向寸法の長さを有している。

そして対応する素子１５には、有効原稿読み取
り範囲１９の主走査方向寸法に対応する画像情報
用ビツトの他に、マーク読み取り用として予備補
正ビツトがマーク側に配列されている。すなわ
ち、素子のビツトの一部をマーク読み取り用ビツ
トとして使用することができるようにされてい
る。なお、このマーク読み取り用ビツトは、マー
ク情報の読み取りを確実にするため、ビツトの配
列数にある程度余裕を持たせることが望ましい。

このような構成からなる本発明による読み取り
装置の作用ならびに効果について説明する。原稿
をコンタクトガラス１１上に載置し、光学系１６
を移動することにより、固体走査素子１５は画像
情報とともに、同時にマーク２０も読み取る。そ
して、第５図に示すようにこのマーク２０の画信
号２１を基準にして、所定のビツト数以降の画像
情報を有効画像情報１８ａとして伝送し、再生書
き込みを行う。

したがつて、光学系１６の移動にぶれがあり、
対応する素子のビツトが主走査方向にずれを生じ
ても、そのずれを簡単に補正することができるば
かりでなく、原稿台に多少ずれて原稿が設定され
た場合でも、原画像に対して再生画像が歪まな
い。

また、マークを原稿台に設けたことにより原稿
面全体に再生すべき画像情報を書き込めるように
なつた。例えば、第５図に示す例では、マークの
画信号（マーク読み取り情報）２１の次のビツト
２２より有効画像情報１８ａとしてあり、これに
より走査光学系のぶれに起因する主走査方向の位
置ずれを補正し、精度の良い画像を再生書き込み
の際得ることができる。

なお本発明を実施する際、直線マーク上に原稿
が位置した場合、素子がマーク情報と誤つて検知
するおそれがあるため、マークの周辺を白く塗装
しておくか、あるいはコンタクトガラスの押え板
等でマーク上に原稿が位置できないようにしてお
くことが望ましい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、走査光学系のぶれに起因する
主走査方向の画像情報の位置ずれを補正し、精度
の良い画像を再生書き込みの際得ることができ、
また原稿面全体に画像情報を書き込むことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は原稿台固定式読み取り装置の部分側断
面図、第２図は読み取り装置の光学系の移動方向
を示す上平面図、第３図は従来の読み取り装置に
よる画像情報の読み取り状態を示す図、第４図は
本発明による読み取り装置の上平面図、第５図は
本発明の読み取り装置による画像情報の読み取り
状態を示す図である。 １１……コンタクトガラス、１５……固体走査
素子、１６……光学系、１７……ビツト群、１９
……有効原稿読み取り範囲、２０……マーク、Ａ
……光学系の移動方向（副走査方向）、Ｂ……主
走査方向。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原稿載置用原稿台の下方を固体走査素子を有
   した光学系が移動する原稿台固定式の読み取り装
   置において、前記原稿台の有効原稿読み取り範囲
   外に光学系の移動方向と並行する方向にマークが
   設けられ、前記固体走査素子は、マークと原稿の
   画像情報とを同時に読み取るとともに、マークの
   読み取り画信号を基準にして所定ビツト数以降の
   読み取り画像情報を有効画像情報として出力する
   よう構成されていることを特徴とする読み取り装
   置。 ２ マークは、少なくとも前記原稿台の有効原稿
   読み取り範囲の光学系の移動方向寸法の長さと、
   読み取り線密度と同等の線幅を有することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の読み取り装
   置。