JPS6348021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は照明器具取付装置に係り、例えば多灯
用螢光ランプ器具などの照明器具を引掛けローゼ
ツトを用いて天井面に取着する構造に関する。

（従来の技術） 従来この種照明器具取付装置は、第６図に示す
ように天井面１に固定的に取着された引掛けロー
ゼツト２の両側に略Ｌ字状の係合部３を設け、こ
の係合部３に係止する係合孔を形成した環状の取
付金具４の両側に支持部５を突設し、この支持部
５にねじ杆６を固定し、このねじ杆６を器具本体
７の下面に固着した取付枠８に挿通し、このねじ
杆６にナツト９を螺合し、器具本体７の取付けに
際しては器具本体７を持つて取付金具４の係合孔
に引掛けローゼツト２の係合部３に係合し、ナツ
ト９を締付け、器具本体７を天井面１に密着させ
る構造が採られていた。また実開昭49−69568号
公報に記載されているように、天井面に取着され
た引掛けローゼツトの両側に略Ｌ字状の係合部を
突設し、この係合部に器具本体の両側に突設した
支持部を係合した取付金具をねじにて固着するよ
うにした照明器具取付装置が提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記従来の第６図に示す照明器具取付装置の構
造では、器具本体７を持ち上げて引掛けローゼツ
ト２に係止でき、取付作業性がよいなどの利点を
有しているが、器具本体７に取付けた取付金具４
は係合孔に引掛けローゼツト２の係合部３を係止
するため、取付金具４は強度を有していなくては
ならず、コストアツプとなり、また器具本体７は
取付金具４の外形より大きい開口１０を形成しな
くてはならず、器具本体７の強度が要求され、薄
板化の障害となり、さらに器具本体７には取付枠
８を取付けなくてはならず、製造工数が多く、引
掛けローゼツト２を用いないで直付けする構造で
は、器具本体７に取付けられている取付金具４と
取付枠８は不要となり、器具が割高となる問題を
有している。

また前記実開昭49−69568号公報に記載の取付
装置では取付金具を引掛けローゼツトの係合部の
下面にねじにて取付けるため、器具本体はその上
面と天井面との間に間隙が生じ、特に薄型照明器
具を取付けた場合、照明器具の薄型効果が損わ
れ、外観性が悪く、薄型調和の取付性が損われる
問題を有している。

本考案は上記問題点を鑑みなされたもので、器
具本体を天井面に密着させて取付けるもので、天
井面の引掛けローゼツトに器具本体を容易に取付
けることができ、器具本体と引掛けローゼツトに
係着する取付金具などとを分離でき、直付器具と
しても無駄となることなく、安価に製造でき、安
価に得られる照明器具取付装置を提供するもので
ある。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本考案の照明器具取付装置は引掛けローゼツト
と、取付金具と、器具本体および抑え具とからな
り、前記引掛けローゼツトは側面に係合部を形成
し、前記取付金具は前記引掛けローゼツトを嵌合
し前記係合部を縁部に係止できる内径の嵌合部を
有し両側に支持部を外側方向に突設するとともに
この両支持部にそれぞれ下方に向つてねじ杆を突
設しかつ環状に形成し、また前記器具本体には前
記嵌合部および両支持部を挿通できる切欠凹部を
有する取付金具の挿通孔を形成し、前記抑え具は
前記取付金具のねじ杆に挿通してナツトにて止着
され前記器具本体の切欠凹部をそれぞれ跨いでこ
の取付金具に取着する略Ｕ字形状に形成したこと
を特徴とするものである。

（作用） 本考案の照明器具取付装置は、取付金具を天井
面に固定さた引掛けローゼツトの嵌合部に嵌合す
る。この状態で取付金具に保持されている抑え具
を器具本体の切欠凹部に合せ、この状態で器具本
体を押し上げ、抑え具を切欠凹部から突出させた
状態でこの抑え具を回動させ、ナツトを締付ける
と抑え具の両端は切欠凹部を挟んで器具本体の下
面に当接され、器具本体は天井面に向つて押し上
げられ、天井面に密着されて取付けられる。

（実施例） 次に本考案の一実施例の構成を図面第１図乃至
第５図について説明する。

１１は天井面に埋込固定される引掛けローゼツ
トで、下面に円弧状の接続孔１３，１３が形成さ
れ、この接続孔１３，１３の一端には径大挿通部
１４が形成され、内面には接続孔１３，１３に沿
つて電源接続端子が配設されている。さらにこの
引掛けローゼツト１１の側面に略Ｕ字形状の係合
部１５，１５が突出されている。

また１６は取付金具で、環状に形成され、この
取付金具１６には内径が前記引掛けローゼツト１
１の係合部１５が引掛かる縁部１７を形成した嵌
合部１８を有し、この嵌合部１８の縁部１７は絞
り加工による垂直方向に高さを有し、下縁には前
記係合部１５，１５を係止し移動範囲を規制する
段部１９が形成され、両側には支持部２０，２０
が突設され、この支持部２０，２０の内側には前
記嵌合部１８に連通され前記引掛けローゼツト１
１の係合部１５，１５に挿通する切欠部２１，２
１が形成されている。さらにこの支持部２０，２
０には下方に向つてねじ杆２２，２２が突出され
ている。

そしてこの取付金具１６の高さh₁は引掛けロー
ゼツト１１の係合部１５，１５の上端と引掛けロ
ーゼツト１１の上端部との間の寸法h₂より小さい
h₁＜h₂の寸法関係に設定されている。

次に２３は器具本体で矩形扁平函状に形成さ
れ、中央部にノツクアウトプレス加工の挿通孔２
４が形成され、この挿通孔２４は前記取付金具１
６を挿通できるように取付金具１６の外径より径
大で、この挿通孔２４の内周縁には十字状に取付
金具１６の支持部２０，２０を挿通できるように
切欠凹部２５，２５，２６，２６が形成されてい
る。

そしてこの器具本体２３にはランプソケツト安
定器などの点灯部品が取付けられている。

次に２７，２７は抑え具で略Ｕ字形状に形成さ
れ前記器具本体２３の挿通孔２４の切欠凹部２
５，２６の幅より狭くかつ切欠凹部２５，２６の
幅より長く、この切欠凹部２５，２６を跨いで両
端部が器具本体２３の下面に当接されるようにな
つている。この抑え具２７，２７の中央部にはね
じ杆２２を挿通させるねじ挿通孔が形成され、こ
のねじ杆２２に螺合した蝶ナツト２８にて抑え具
２７は取付金具１６に保持される。

また２９は透光性カバーで、前記器具本体２３
に着脱自在に取着される。

次にこの実施例の作用について説明する。

天井面に引掛けローゼツト１１を埋込み固定
し、取付金具１６に引掛けローゼツト１１の嵌合
部１８を係合部１５に切欠部２１を合せて嵌合
し、取付金具１６を水平方向に回動し取付金具１
６の嵌合部１８の縁部１７に形成した段部１９に
係合部１５，１５を係合し、取付金具１６の回動
範囲を規制する。

この状態で第２図に示すように取付金具１６に
保持されている抑え具２７，２７の長さ方向を支
持部２０，２０の突出方向と平行状に合せ、次い
で挿通孔２４を打抜いた器具本体２３を器具本体
２３の取付け方向に向じて切欠凹部２５，２５ま
たは切欠凹部２６，２６に選択的に抑え具２７，
２７を合せ、この状態で器具本体２３を押し上
げ、抑え具２７，２７を切欠凹部２５，２５また
は切欠凹部２６，２６から突出させた状態でこの
抑え具２７，２７を90度回動させ、蝶ナツト２
８，２８を締付けると抑え具２７，２７の両端は
切欠凹部２５，２５または切欠凹部２６，２６を
挟んで器具本体２３の下面に当接され、器具本体
２３は天井面に向つて押し上げられ、天井面に密
着されて取付けられる。

この状態で器具本体２３の点灯部品に接続され
ている引掛けローゼツト（図示せず）を挿通孔２
４から突出されている引掛けローゼツト１１に接
続し、次いでランプをソケツトに装着してカバー
２９を器具に取付ける。

なお器具本体２３の取付け方向は、引掛けロー
ゼツト１１の係合部１５，１５と取付金具１６の
縁部１６の段部１９の係合範囲例えば100度以上
調節でき、また器具本体２３は切欠凹部２５，２
５，２６，２６の選択で90度調節でき、引掛けロ
ーゼツト１１の取付け方向に関係なく、任意の方
向に調整できる。

なお前記実施例に示す構造のように、取付金具
１６の引掛けローゼツト１１の係合部１５を係合
する縁部に段部１９を形成するとともに係合部１
７を挿通する切欠部２１を形成することにより、
取付金具１６の水平方向の回動範囲を規制でき、
取付金具１６が妄りに引掛けローゼツト１１から
外れることがなく、また器具本体２３の取付け方
向を調整して抑え具２７にて器具本体２３を固定
することにより、取付けが容易にできるものであ
る。

〔考案の効果〕

本考案によれば、側面に係合部を形成した引掛
けローゼツトと、この引掛けローゼツトを嵌合し
前記係合部を縁部に係止できる内径の嵌合部を有
し両側に支持部を外側方向に突設するとともにこ
の両支持部にそれぞれ下方に向つて突設したねじ
杆を有する環状の取付金具と、前記嵌合部および
両支持部を挿通できる切欠凹部を有する前記取付
金具の挿通孔を形成した器具本体と、前記取付金
具のねじ杆に挿通してナツトにて止着され前記器
具本体の切欠凹部をそれぞれ跨いでこの取付金具
に取着する略Ｕ字形状の抑え具とを具備した天井
面に固定された引掛けローゼツトに取付金具に係
着し、この取付金具を器具本体の挿通孔に挿通
し、抑え具にて器具本体を取着することにより、
器具本体を天井面に密着して取着でき、器具本体
と天井面との間に間隙が生じなく、薄型照明器具
の薄型化を強調でき、外観性が良好で薄型調和の
取付性が得られ、また器具本体の取着が容易にで
き、器具本体を直付けとして用いる場合には取付
金具は器具本体に取付けられていないため無駄と
なることがなく、安価となり、経済性に優れてい
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す照明器具取付
装置にて取着した照明器具の斜視図、第２図は同
上取付装置の分解斜視図、第３図は同上組立状態
の斜視図、第４図は同上引掛けローゼツトの一部
の側面図、第５図は同上取付金具の一部の側面
図、第６図は従来の照明器具取付装置の断面図で
ある。 １１……引掛けローゼツト、１５……係合部、
１６……取付金具、１７……縁部、１８……嵌合
部、１９……段部、２０……支持部、２１……切
欠部、２３……器具本体、２４……挿通孔、２７
……抑え具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 側面に係合部を形成した引掛けローゼツト
   と、 この引掛けローゼツトを嵌合し前記係合部を
   縁部に係止できる内径の嵌合部を有し両側に支
   持部を外側方向に突設するとともにこの両支持
   部にそれぞれ下方に向つて突設したねじ杆を有
   する環状の取付金具と、 前記嵌合部および両支持部を挿通できる切欠
   凹部を有する前記取付金具の挿通孔を形成した
   器具本体と、 前記取付金具のねじ杆に挿通してナツトにて
   止着され前記器具本体の切欠凹部をそれぞれ跨
   いでこの取付金具に取着する略Ｕ字形状の抑え
   具とを具備したことを特徴とする照明器具取付
   装置。 (2) 取付金具は嵌合部の周縁に引掛けローゼツト
   の係合部を挿通する切欠部を形成するとともに
   この嵌合部の縁部に前記係合部の移動を規制す
   る段部を形成したことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の照明器具取付装置。