JPS6347683B2 - - Google Patents

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JPS6347683B2
JPS6347683B2 JP2594480A JP2594480A JPS6347683B2 JP S6347683 B2 JPS6347683 B2 JP S6347683B2 JP 2594480 A JP2594480 A JP 2594480A JP 2594480 A JP2594480 A JP 2594480A JP S6347683 B2 JPS6347683 B2 JP S6347683B2
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JP
Japan
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titanium dioxide
color
sample
pigment
iron
Prior art date
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Application number
JP2594480A
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English (en)
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JPS56122306A (en
Inventor
Midori Okabayashi
Masaaki Horino
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Pola Orbis Holdings Inc
Original Assignee
Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
Application filed by Pola Chemical Industries Inc filed Critical Pola Chemical Industries Inc
Priority to JP2594480A priority Critical patent/JPS56122306A/ja
Publication of JPS56122306A publication Critical patent/JPS56122306A/ja
Publication of JPS6347683B2 publication Critical patent/JPS6347683B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q1/00Make-up preparations; Body powders; Preparations for removing make-up
    • A61Q1/02Preparations containing skin colorants, e.g. pigments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/19Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing inorganic ingredients
    • A61K8/29Titanium; Compounds thereof

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は隠蔽力のある黄色系顔料を配合したメ
ークアツプ化粧料特に肌色化粧料に関するもので
ある。 従来肌色化粧料に頻用されている顔料としては
白色の二酸化チタン、黄色の水酸化鉄、赤色又は
紫色の二三酸化鉄および黒色の四三酸化鉄(鉄
黒)が主に挙げられる。これら五成分は通常その
種々の組合せにより目的とすべき肌色化粧料の実
現化に寄与しているが、それぞれの顔料の有する
性質が異なり、必ずしも製品として望ましいもの
が得られているとは言い難い。例えば隠蔽力の指
標の一つとなる屈折率をとり挙げてみた場合、二
酸化チタン2.5―2.9、酸化鉄類2.8―3.0に対して
水酸化鉄は2.0前後であり、前二者に比らべ非常
に低い屈折率を有する。さらに、これらの中で水
酸化鉄のみが含水物であるので、他の四成分より
著しく親水的であり、分散挙動も特異である。こ
れらのことは実際に五成分を適宜配合した肌色化
粧料を皮膚に塗布した時、十分な黄色の色味を出
すことができにくいという形で現われる。すなわ
ち、市販の肌色化粧料はそのものの外観色より皮
膚への塗布色が赤色の色味にずれて、一般的にロ
ーズ系統の同一色に集約される傾向を持ち、しか
もその傾向は水酸化鉄を多く用いる程顕著とな
る。この原因についてはまだ不明な点があるが、
おそらく水酸化鉄の隠蔽力その他の特異な物性に
起因すると思われる。このような欠点は水酸化鉄
に代えてチタン黄(酸化チタンを主成分とし、
Ni,Sbを10%程度固溶した黄色顔料。)を用いる
か、このチタン黄の構成々分のNiとSbをFeに置
換した顔料を用いることにより解決される。 ところで、顔料を混合して調色する時、十分に
混合すれば通常は単一色と認められるが、色相や
明度が著しく離れた顔料を混合したときには、そ
のものが混合物であることを全く判らなくするこ
とはむずかしい。特に多量の酸化チタンと有色顔
料を混合したときは、二酸化チタンの白さが浮上
つて見え、いわゆる「白浮き」と呼ばれる特有の
色感を呈する。従つて二酸化チタンとベンチジン
エローの混合物はチタン黄と同じようなクリーム
色を呈するが、色感としては異なる。この色感の
違いは顔料をビヒクルに分散させた時には消失す
る。 肌色化粧料に対して求められる機能の一つに素
肌を白くみせるということが挙げられる。特に我
が国では「色白は七難をかくす」と云われ、過度
に白さが強調されている。このため、白くて屈折
率の高い言い換えれば隠蔽力のある二酸化チタン
の多く配合された白つぽい肌色化粧料が好まれ
る。ところが、このように二酸化チタンが多い肌
色化粧料は製品そのものゝ外観は好ましい肌色で
あつても、皮膚に塗布したとき白く浮き上がつた
化粧効果となり、しかも経時と共にこの傾向が強
くなる欠点を有する。 これは前述のように二酸化チタンの白浮きが、
水が蒸発したためにはつきりしてきたためであ
る。このように塗布色が赤味にずれたり、二酸化
チタンの白浮きが目立つなどの現象は、チタン黄
等により防ぐことができる。しかしながら、チタ
ン黄におけるNiやSb等特にNiは本来的に感作性
を有し、人皮膚に直接用いることは避けられてい
る。また鉄を挿入する時は酸化チタンにFe2O3
固溶反応することにより生成されるが、Fe2O3
十分に固溶する900℃以上では隠蔽力が失なわれ、
当初の目的とするものは得られない。この場合、
酸化チタンの代りにメタチタン酸を出発原料とす
ることも可能だが、この原料は市販されておらず
高価格であり、実用に供し難いものである。 本発明者等は種々実験研究の結果、従来になく
優れた隠蔽力を有し、広範な黄色系統特に淡黄色
系の色味が得られ、実用に充分供することがで
き、二酸化チタンとの併用によつても白く浮き上
がつた化粧効果にならないバランスのとれた新規
な黄色系顔料を開発し、該顔料を化粧料に配合し
た本発明を得るに到つたのである。 本発明は水酸化アルミニウムを二酸化チタンに
被覆した二酸化チタン処理物と水酸化鉄あるいは
酸化鉄を混合せしめ、次いで焼結して得られた黄
色系顔料を配合したメークアツプ化粧料に関する
ものである。 本発明に係る黄色系顔料を得るための二酸化チ
タン処理物としては、二酸化チタンに水酸化アル
ミニウム単独あるいは含水酸化珪素、酸化亜鉛等
の他の成分(好ましくは1〜5%)を含有した水
酸化アルミニウム混合物を被覆せしめたもので、
二酸化チタンに対して1〜10重量%程度の被覆濃
度が至適である。これらについて市販品を数例挙
げると、タイペークR―680(石原産業)、タイペ
ークR550(石原産業)、タイペークCR50(石原産
業)などがある。二酸化チタンとしてはルチル型
二酸化チタンが本発明では安定性の点から有利に
使用される。ここに水酸化アルミニウム、含水酸
化珪素とは、脱水によりアルミナ又はシリカとな
つたもの、或いはこれらとの混合物等をも含むも
のとする。本発明において、水酸化アルミニウム
や含水酸化珪素は、焼結の加熱過程で脱水され、
アルミナやシリカも過渡的に生成する。二酸化チ
タン処理物と混合、焼成される水酸化鉄あるいは
酸化鉄はこれら単独でも混合したものでもよい。 次に本発明に適用される黄色系顔料の構成につ
いて詳述する。 本発明黄色系顔料は出発原料となる前記二酸化
チタン処理物と水酸化鉄あるいは酸化鉄とを
100:1〜100:25好ましくは100:3〜100:12の
割合にて十分に混合せしめ、800℃〜1200℃好ま
しくは900℃〜1100℃にて1〜24時間焼成するこ
とにより得られる。焼成雰囲気は大気中の酸化条
件下で十分であるが、この場合反応中において還
元雰囲気にならないように注意する。たゞ目的に
より焼成雰囲気は他の条件下であつてもよい。焼
成後の冷却方法については急冷すると、黒色の不
純物が増えて顔料の色がくすみやすいので徐冷が
望ましいが、コスト等の問題を考慮し冷却を速め
ても顔料として致命的な欠陥は生じない。通常、
粉体を焼結して新規な粉体を得るときは、混合を
均一にするため湿式ボールミル等が用いられる。
このような手段を用いるメリツトはより低温でよ
り均一な目的物を得ることにあるが、本発明の場
合、焼結温度を高く維持するので必ずしも均一で
なくてもよい。水酸化鉄あるいは酸化鉄が100%
以下の時は乾式に混合、粉砕するだけで十分に目
的のものが得られる。水酸化鉄が多い時は均一な
組成のものを得るために、湿式ボールミル等の手
段を用いることも有効である。 得られた焼結顔料の組成は、出発原料の選択や
混合割合により異なるが、例えば水酸化アルミニ
ウム被覆された二酸化チタン9部と水酸化鉄1部
とを混合し、1000℃で焼成した場合には、酸化ア
ルミニウム被覆されたシユードブロツカイト
(Fe2O3・TiO2、英名Pseudo―brookite)と酸化
アルミニウム被覆された二酸化チタンの混合物を
主体となすものが生成するものである。すなわ
ち、二酸化チタンを被覆している金属水酸化物は
焼結後においても消失せず、シユードブロツカイ
トを被覆するように移行される。 一般に二酸化チタンと水酸化鉄あるいは酸化鉄
を出発原料(それぞれ市販されている平均粒径
0.2μ前後のもの)として混合、焼成するとシユー
ドブロツカイトが十分に生成する条件(通常900
℃以上の温度)では粒子成長が起つて、焼成物の
隠蔽力は焼結前の混合物に比べてかなり低下す
る。従つて、このようなものを肌色化粧料の原料
として用いても、適度のカバー力があつて、肌を
効果的に白くする製品は得られない。これに対
し、水酸化アルミニウム被覆された二酸化チタン
と水酸化鉄とを用いて混合、焼成した本発明の場
合、シユードブロツカイト(本発明はアルミナ被
覆したもの)が生成しても粒子成長は起こらず、
焼成物の隠蔽力は焼結前の混合物よりはるかに高
いものである。また1100℃程度の高温でも目的を
達成し得るので、950℃で10時間を要するものが
3時間で反応を終了することができ、頗る生産効
率のよいものである。しかも生成するシユードブ
ロツカイトの量は初めの組成により制限される
が、高温焼成する程シユードブロツカイトは均一
に分布し、残つた二酸化チタンの白うきが減少す
る。このような特性は、二酸化チタンと水酸化ア
ルミニウムと水酸化鉄とを単に混合したゞけでは
得られないものである。 水酸化アルミニウムで被覆された二酸化チタン
と水酸化鉄あるいは酸化鉄とを混合焼成すると
き、シユードブロツカイトが生成しない低温で
も、酸化鉄は水酸化アルミニウムと反応して一旦
すべて無定形(アモルフアス)になり、その後の
温度上昇により水酸化アルミニウム層の内部にあ
る二酸化チタンと反応してシユードブロツカイト
が生成する。また出発原料として同様に被覆され
たアナターゼ型二酸化チタンを用いた場合には、
焼成条件を厳密に選択しないと充分な隠蔽力のあ
る焼成物は得られにくいが、約900℃前後におい
て焼成することにより良好な隠蔽力のある焼成物
が得られる。 これはアナターゼ型二酸化チタンが鉄分の存在
下では850℃前後でルチル型二酸化チタンに変化
し、この際二酸化チタン同士で反応が起き、約
1000℃以上の加熱が長く続くと粒子径に変化が起
こるものと推定され、また850℃以下では目的と
する反応が十分には生成しないと推定されるから
である。前述した如く、本発明においてルチル型
二酸化チタンが特に有利に使用されるのは、正に
この理由による。 次に、本発明に適用される黄色系顔料が焼結前
のもの及び特公昭49−46909号に開示される焼結
有色顔料(粉砕物)より、如何に隠蔽力が優れて
いるかを実証するため、分光測色の比較実験を行
なつた結果を下記表―を以つて示す。尚、参考
までに酸化チタンを全く水酸化アルミニウムで被
覆しないものと水酸化鉄との焼成物について同様
に行なつた結果も併記する。 試料A:製造例1の本発明に用いる黄色系顔料 試料B:製造例1で用いたものと同様の5%の水
酸化アルミニウムで被覆されたルチル型
二酸化チタンと水酸化鉄の混合物を焼成
温度800℃、焼成時間24時間の条件とす
る他は、製造例1と同様に処理したもの 試料C:アナターゼ型酸化チタン(タイペークA
―100、石原産業)95%と水酸化鉄5%
の混合物を900℃20時間焼成後、粉砕し
たもの 試料D:試料Cで用いたものと同様のアナターゼ
型酸化チタンと水酸化鉄の混合物を焼成
温度800℃、焼成時間24時間の条件とす
る他は、試料Cと同様に処理したもの 試料X:アナターゼ型酸化チタン((タイペーク
A―100、石原産業)90%と酸化鉄(東
色ベンガラT―3000:東色ピグメント)
10%の混合物を900℃20時間焼成後、粉
砕したもの[特公昭49−46909号公報に
開示される焼結有色顔料(粉砕物)の相
当品] 試料Y:試料Xで用いたものと同様のアナターゼ
型酸化チタンと酸化鉄の混合物を焼成温
度800℃の条件とする他は、試料Eと同
様に処理したもの[特公昭49−46909号
公報に開示される焼結有色顔料(粉砕
物)の相当品] 試料Z:試料Xで用いたものと同様のアナターゼ
型酸化チタンと酸化鉄の混合物を焼成温
度800℃の条件とする他は、試料Eと同
様に処理したもの[特公昭49−46909号
公報に開示される焼結有色顔料(粉砕
物)の相当品] (実験方法) 上記各試料A,B,C,D,X,Y,Zそれぞ
れ1部をヒマシ油1.5部とフーバーマーラーにて
均一に練合せる。この混合物0.5gにアミノアル
キツド樹脂を9部加え、さらに酸触媒1gを加え
てガラス棒で均一に混合する。これをコーテイン
グされた滑らかな黒紙の上に10mi11の厚さに塗
布し、半日乾燥後、分光測色する。
【表】 試料Aと試料Bは、試料C〜試料Zに比べ反射
率が多く、隠蔽力に優れている。また、本発明に
用いる試料Aは試料Bに比べてはるかに反射率が
上がつており、隠蔽力は増大している。ところが
試料Cは試料Dに比べて反射率が下がつており、
隠蔽力は減少している。 同様に、特公昭49−46909号公報に開示されて
いる焼結有色顔料相当品である試料Zについて
も、焼成温度の低い試料Y及びさらにそれより温
度の低い試料Xに比べて反射率が下がつており、
隠蔽力は減少している。かゝる点から、本発明に
用いられる黄色系顔料が隠蔽力に優れると共に、
特公昭49−46909号公報の焼結有色顔料とは異な
り、焼成温度の上昇に伴ない隠蔽力が増大する機
能を有し、従来にない格別の効果を有することが
理解される。 焼結対比試験 (その2) 各種二酸化チタン類と水酸化鉄(製造例1で用
いたもの)との混合物を試料E.F.G.Hとして所定
比に配合し擂潰器にて一昼夜混合擂漬し、アルミ
ナルツボ中にて、所定温度に24時間大気中にて焼
成した。放冷後メノウ乳鉢で摩砕した焼成試料粉
末を1gとり、1.5gのヒマシ油と混練した(フ
ーバー式マラー、50回×3度、加圧力2000Kg重)。
この混練物0.5gとアミノアルキツド樹脂9.0g及
び酸触媒(Pトルエンスルホン酸50%IPA溶液)
0.5gとをプラスチツクビーカー中でよく混ぜ、
0.25mm(10mi11)の層厚のドクターブレード法に
より黒板上に塗膜形成し、半日風乾して、硬化後
730mμで光の反射率を測定し、その結果を次表に
示す。
【表】
【表】 なお試料E及び試料Gを焼成したもの(前者は
900℃×2hr、後者は1000℃×24hrでそれぞれ焼
成)についての電子顕微鏡写真を写真1及び写真
2に示す。この結果から出発原料としてはEの方
が粒径が細かく、またGの方が1000℃とEよりも
100℃も高い温度で焼成したにも拘らず、Eには
顕著な粒子成長が認められ、本発明に用いる黄色
系顔料に相当する試料Gには粒子成長が認められ
ない。かゝる意味から、Eは隠蔽力が特徴的に優
れるものである。なお、試料Gについてケイ光X
線でアルミニウム元素は確認されるが、粉末X線
回折の結果は、アルミナ結晶の確認は認められな
かつた。表―にみられる如く、裸のアナターゼ
型TiO2を用いる試料Eの場合には、焼成温度の
上昇と共に一貫して反射率は低減し、また裸のル
チル型TiO2を用いる試料Fの場合には、焼成し
ても均一な黄色組成物はできず、分離した不均一
黒化物となつて所望の黄色系均一反応生成物とな
らず、1100℃以上ではさらに強く黒化した。これ
らに対し、本発明に用いる黄色系顔料に相当する
試料Gと試料Hの場合、1000℃以下においては、
焼成温度の上昇と共に反射率が上がる傾向があ
り、特に試料Gは顕著であるので、かゝる意味か
ら特徴的な隠蔽力を発揮するものである。なお、
試料Gについて1100〜1200℃では、短時間の焼成
時には、1000℃以下と同様な結果を示した。 また、水酸化アルミニウムと含水酸化珪素の混
合物で被覆された二酸化チタンと酸化鉄を混合、
焼結した本発明に用いる黄色系顔料(後記製造例
3及びこれと同一の出発原料を用いた焼結顔料)
についても、特公昭49−46909号公報に開示され
る焼結有色顔料相当品(参考品)との対比におい
て、焼結対比試験を行つた。その結果を表―の
2に示す。試験方法は前述の焼結対比試験(その
2)に準じて同様の方法を用いた。
【表】 上記表―の2より明らかなように、特公昭49
−46909号公報に開示される焼結有色顔料相当品
の参考品は、焼成温度の上昇と共に反射率が低減
し、隠蔽力は減少するのに対し、本発明に用いる
黄色系顔料の場合、前述の表―に示される本発
明の結果と同様に、焼成温度の上昇と共に反射率
が上がる傾向があり、特徴的に隠蔽力を有するこ
とが理解される。 次に本発明に用いられる黄色系顔料の製造例を
示す。配合割合は重量部である。 製造例 1 5%の水酸化アルミニウムで被覆されたルチル
型二酸化チタン(タイペークR680:石原産業)
900部と水酸化鉄(マピコイエローLLXCO:チ
タン工業)100部をヘンシエルミキサー
(3000rpm)で30分混合する。これをアルミナル
ツボに固くつめ、大気中で950℃にて20時間焼成
する。これを炉内徐冷後、取出して、擂潰機で2
時間摩砕し、次いでパルベライザー(2.5mmφ、
14000rpm,0.75k.w.)で微粉砕し、シヤンペー
ン色(マンセル色票10YR8.5/4.0)の焼結顔料
を得た。 製造例 2 製造例1と同様の出発原料を混合し、850℃に
て24時間焼成する。これを摩砕、微粉砕してサン
セツト色(5.0YR8.0/6.0)の焼結顔料を得た。 製造例 3 6%の水酸化アルミニウム・含水二酸化珪素混
合物で被覆されたルチル型二酸化チタン(タイペ
ークR550:石原産業)95部と酸化鉄(マピコ
R516L:チタン工業)5部をヘンシエルミキサー
で粗混合後、パルベライザー(2.5mmφ丸穴)で
3回微粉砕した後、1100℃にて3時間焼成する。
製造例1と同様の後処理を行なつて白茶色
(10YR9.0/2.0)の焼結温度を得た。 製造例 4 5%水酸化アルミニウムにて被覆されたルチル
型二酸化チタン(タイペークCR50:石原産業)
80部と水酸化鉄(マピコレモンイエロー:チタン
工業)20部を湿式ボールミルで均一に混合し、風
乾後、1050℃にて4時間焼成する。これを除冷
し、取り出して、擂潰機で粗砕し、次いでパルベ
ライザーで3回にわたり微粉砕し、とのこ色
(7.5YR8.0/6.0)の焼結顔料を得た。 上記の如くして得られた本発明の黄色系顔料は
二酸化チタン処理物自体の組成、二酸化チタン処
理物と水酸化鉄あるいは酸化鉄の混合割合、焼成
温度、焼成時間等をそれぞれ調整することにより
粉見(外観色)が5.0YR〜10YRの間で、展色す
ると7.5YR〜10YRの色調を呈するものであり
(マンセル色票より)、斯る新顔料は淡黄色系にお
いて優位であり、従来の黄色系顔料である水酸化
鉄に代えて容易に化粧料成分に配合でき、特に肌
色化粧料として配合する場合、現在汎用されてい
る白色顔料二酸化チタンの使用を全くあるいは極
力抑えることができる。従つて二酸化チタンとの
併用により皮膚に塗布した際、経時と共に白く浮
く状態は殆ど解消される。しかも製品としてみた
場合の外観色と塗布色とは一致するものである。
下記表―に後記実施例1の本発明メークアツプ
化粧料(フアンデーシヨン)と市販品(フアンデ
ーシヨン)及び特公昭49−46909号公報に開示さ
れる焼結有色顔料相当品(前述の試料Y)を配合
した参考品(フアンデーシヨン)を用いて行なつ
た官能評価の結果を示す。この評価結果は対象者
である全国女性273名の平均統計である。 表―より、実施例1のメークアツプ化粧料は
市販品と同等あるいはそれ以上のカバー力を持ち
ながら、外観色と塗布色とがよく一致し、かつ経
時による色味の変化がない優れたものである。 また、参考品は隠蔽力が落ちながら、多少黄味
がでているので、特公昭49−46909号公報にある
ように、これを単独で用いた場合フアンデーシヨ
ンの「色味ののり具合」は良く着色力はあるが、
その半面、カバー力はなく、本発明の実施例1に
くらべ、著しく効果が劣るのものである。 尚、「外観色と塗布色の一致性」と「経時によ
る色味の変化」についてもやゝ本発明の方が良い
結果であつた。 次に本発明に係る化粧料の実施例を示す。含有
割合は重量部である。 実施例1 フアンデーシヨン Aステアリン酸 セタノール イソステアリン酸 流動パラフイン 活性剤 製造例2の焼結顔料 酸化鉄(弁柄) 二酸化チタン 4.0 8.0 4.0 8.0 5.0 6.0 1.0 1.0 B保湿剤 増粘剤 精製水 トリエタノールアミン (6%水溶液) 8.0 5.0 40.0 10.0 C 香料 適量 Aを溶解釜で加熱溶解(80℃)させておく。別
に80℃にて溶解させておいたBをAに徐々に添加
し、攪拌しながら乳化し、2〜3分間80℃にて攪
拌した後40℃まで冷却する。その後Cを添加し30
℃まで攪拌冷却し、取り出し、容器に充填して製
品とする。 実施例2 ケーキアイシヤドー Aタルク セリサイト 白雲母 シルクパウダー 雲母チタン カオリン 酸化鉄(弁柄) 製造例2の焼結顔料 鉄黒 68.2 8.0 7.0 1.5 1.5 3.0 0.8 0.6 0.9 B流動パラフイン 2―オクチルドデシルオレエート 5.0 3.0 C 香料 0.5 Aをヘンシエルミキサーに仕込み1800rpmにて
5分間攪拌し、取り出して粉砕する。粉砕物をヘ
ンシエルミキサーに移し、攪拌しながらBを徐々
に添加し、7分間攪拌した後、更にCを添加し2
分間攪拌し、取り出し、ブロワーシフターに通
し、容器に充填して製品とする。 なお官能評価の比較例たる市販品(フアンデー
シヨン)は次の通りの組成を有し、実施例(1)と同
様にして調製されたものである。 Aステアリン酸 セタノール イソステアリン酸 流動パラフイン 活性剤 二酸化チタン(R680) 水酸化鉄 酸化鉄 4.0 8.0 4.0 8.0 5.0 6.0 1.0 1.0 B保湿剤 増粘剤 精製水 トリエタノールアミン (6%水溶液) 8.0 5.0 40.0 10.0 C 香料 適量 実施例3 プレストパウダー Aタルク 製造例2の焼結顔料 カオリン 82.0 3.0 10.0 B 流動パラフイン 5.0 C 香料 適量 実施例2と同様にして製品とする。 実施例4 ソフトケーキマルチカラー Aタルク セリサイト 製造例3の焼結顔料 58.8 9.0 0.2 B 四弗化エチレンパウダー 4.0 Cスクワラン 精製ラノリン 2―エチルヘキサン酸 のトリグリセライド マイクロクリスタリンワツクス グリセリルモノオレート ポリオキシエチレン ソルビタントリオレート 10.9 9.1 3.9 1.5 1.4 0.5 D 調合香料 0.7 AをV型混合機に仕込み30分間混合し、取り出
し、加圧ニーダーに移す。次いでBを加えて10分
間攪拌し、Cを徐々に添加し、添加終了後15分間
加圧状態で混練し、更にDを加えて5分間混練し
取り出す。 取り出した試料を成型充填機に移し、中皿に充
填し、包装し製品とする。 上記本発明実施例4の本発明メークアツプ化粧
料(ソフトケーキマルチカラー)と、特公昭49−
46909号公報に開示される焼結有色顔料(相当品)
を配合した参考品,(いずれもソフトケーキ
マルチカラー)を用いて行つた官能評価の結果を
下記表―に示す。この評価結果は対象者である
女性20名の平均統計である。なお、参考品,
に用いた焼結有色顔料(相当品)はアナターゼ型
酸化チタン(タイペークA―100、石原産業)
92.5部と酸化鉄5.0部の混合物を900℃,1000℃で
それぞれ3時間焼成後、粉砕したものである。 上記の表―より、参考品の900℃焼結物を
用いたものでは未だ赤味が残り、未反応の酸化鉄
が化粧後油にぬれてさらに赤味を増す傾向があ
る。これは化粧後の変化を与え、好ましくないも
のである。1000℃の焼結物を用いた参考品のも
のは、実施例4と同様に赤味が消えて黄味の傾向
があるが、隠蔽力がないため、化粧映えがしな
い。すなわち、色味ののりも感じられず、くすん
だ印象を与えるものである。それに対し、本発明
の実施例4は、黄味が持続すると共に、隠蔽力が
格段に優れているため、色味ののりは適度であ
り、くすんだ印象を与えないものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼結対比試験(その2)における試料
Eの電子顕微鏡写真、第2図は焼結対比試験(そ
の2)における試料Gの電子顕微鏡写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水酸化アルミニウムを二酸化チタンに被覆し
    た二酸化チタン処理物と水酸化鉄及び/又は酸化
    鉄を混合せしめ、次いで焼結して得られた黄色系
    顔料を配合することを特徴とするメークアツプ化
    粧料。 2 水酸化アルミニウムと含水酸化珪素とを二酸
    化チタンに被覆した二酸化チタン処理物と水酸化
    鉄及び/又は酸化鉄を混合せしめ、次いで焼結し
    て得られた黄色系顔料を配合することを特徴とす
    るメークアツプ化粧料。
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