JPS634677Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、たとえば、自動車部品などにおける
縁取りカバーの取付装置に関する。

〔考案の技術的背景〕

たとえば、自動車のステアリングホイール装置
においては、第１図に示すように、ステアリング
ホイール本体１の裏面に裏カバー２を取付け、こ
の裏カバー２の側部に横方向に長い開口部３を形
成し、この開口部３からテレスコレバー４を突出
し、このテレスコレバー４の回動によつてステア
リングシヤフトを固定、解放し、ステアリングホ
イール本体１の前後位置を調節するようになつて
いるが、その裏カバー２の開口部３における縁部
に縁取りカバー５が装着されている。

そして、この縁取りカバー５の取付構造として
は、第２図に示すように、硬質合成樹脂からなる
裏カバー２の開口部３における板状縁部６の上下
内側に沿つて凸状部７を形成するとともに、軟質
合成樹脂からなる縁取りカバー５の外周に内端に
凹状部８を有する嵌合溝９を形成し、裏カバー２
の開口部３の板状縁部６に縁取りカバー５の嵌合
溝９を嵌合するとともに凸状部７と凹状部８とを
係合して固定するようになつている。

〔背景技術の問題点〕

しかし、このような従来のものにおいては、裏
カバー２の板状縁部６と縁取りカバー５とが長さ
方向における凹凸嵌合であるため、高温雰囲気下
では、軟質の縁取りカバー５の嵌合溝９を有する
挟持部が開いて挟持力が低下し、縁取りカバー５
が外れやすい。

〔考案の目的〕

本考案は、上述のような点を解決しようとする
もので、縁取りカバーを確実に装着することを目
的とするものである。

〔考案の概要〕 本考案は、硬質部材の板状縁部に軟質の縁取り
カバーを取付けるものにおいて、上記硬質部材の
板状縁部には凸状部を形成するとともに、少なく
とも１ケ所以上の切欠き部を形成し、上記軟質の
縁取りカバーには、上記板状縁部を挟持する挟持
部を形成するとともに、この挟持部間の嵌合溝の
内端部に上記凸状部に係合する凹状部を形成し、
かつ、上記挟持部間に上記切欠き部に嵌入する連
結部を形成したことを特徴とし、板状縁部に縁取
りカバーを嵌合した状態で、縁取りカバーの挟持
部の開きを連結部で防止するものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第３図ないし第９図
を参照して説明する。

第３図において、１１は自動車のステアリング
ホイール本体の裏面に取付けられた裏カバーで、
この裏カバー１１の側部に横方向に細長状の開口
部１２が形成され、この開口部１２の縁部に縁取
りカバー１３が装着されているとともに、開口部
１２からステアリングシヤフト１４に設けられた
テレスコレバー１５が突出されている。

上記裏カバー１１は、硬質部材として硬質合成
樹脂によつて一体に形成され、第４図、第５図、
第８図および第９図に示すように、上記開口部１
２に対する板状縁部１６の内側上下部に沿つて凸
状部１７が形成されているとともに、板状縁部１
６に切欠き部１８が適当間隔ごとに形成されてい
る。

また、上記縁取りカバー１３は、第６図、第７
図、第８図および第９図に示すように、軟質合成
樹脂によつて上記細長状の開口部１２の内周に沿
う長方形枠状に一体に形成され、その枠部１９は
断面ほぼコ字形をなして外周に開口する嵌合溝２
０の両側に挟持部２１が形成されているととも
に、この挟持部２１間の嵌合溝２０の内端部に上
記凸状部１７に対応する凹状部２２が形成され、
かつ、上記嵌合溝２０内において挟持部２１間に
上記各切欠き部１８に対応する連結部２３が形成
されている。また、上記枠部１９の内周面長さ方
向に沿つて薄肉の舌片２４が突設されている。

そうして、開口部１２の板状縁部１６に縁取り
カバー１３をその嵌合溝２０を介して嵌合し、板
状縁部１６を挟持部２１で挟持するとともに、凸
状部１７と凹状部２２とを係合し、かつ、各切欠
き部１８に各連結部２３を嵌入する。

このようにすることにより、縁取りカバー１３
の挟持部２１は連結部２３によつて開きが防止さ
れ、凸状部１７と凹状部２０との係合を確保し、
かつ、連結部２３は切欠き部１８に係合して横方
向の位置決めを行い、縁取りカバー１３は確実に
止着される。

また、薄肉の舌片２４はその先端縁がテレスコ
レバー１５に接するような感じで設けられてい
て、開口部１２をより狭くすることができるとと
もに、テレスコレバー１５の移動時に舌片２４の
先端縁に接した場合でも舌片２４が容易に変形す
る。

また、上記図示実施例では、板状縁部１６の切
欠き部１８および縁取りカバー１３の連結部２３
は上下にほぼ対称的に形成してあるが、第１０図
および第１１図に示すように、切欠き部１８すな
わち連結部２３の上下の位置を交互に設定するこ
とにより、上下の誤組付を防止することができ
る。

また、本考案の装置は、裏カバー１１の開口部
１２の縁取りに限らず、第１２図および第１３図
に示すように、ステアリングホイール装置のコラ
ムカバー３１の開口縁部に縁取りカバー１３を取
付けてステアリングホイール本体との隙間を閉鎖
するような場合、また、第１４図に示すように、
パツケージトレイ３２の前端部に縁取りカバー１
３を取付ける場合などにも同様に用いることがで
きる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、縁取りカバーは挟持部間が連
結部で保持されていて、高温雰囲気下で挟持部間
が開いて外れるようなことがなく、かつ、連結部
が板状縁部の切欠き部に係合して横方向にも位置
決めされ、縁取りカバーを確実に装着することが
でき、また、切欠き部と連結部が組付け時の位置
決めにもなり、組付けを容易に行うことができ
る。

なお、縁取りカバーに薄肉の舌片を設けること
により、開口部の縁取りのような場合にその開口
幅を極力小さくでき、かつ、操作レバーなどを用
いる場合にも容易に変形して操作を支障なく行わ
せることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の取付装置の斜視図、第２図はそ
の一部の断面図、第３図は本考案の取付装置の一
実施例を示す断面図、第４図は板状縁部の正面
図、第５図はその拡大斜視図、第６図は縁取りカ
バーの一部を切り欠いた正面図、第７図はその拡
大斜視図、第８図および第９図は板状縁部と縁取
りカバーの嵌合部の断面図、第１０図および第１
１図は板状縁部と縁取りカバーの他の実施例を示
す正面図、第１２図は本考案の装置の他の実施例
を示す断面図、第１３図はそのコラムカバーの斜
視図、第１４図は本考案の装置のさらに他の実施
例を示す斜視図である。 １１……硬質部材としての裏カバー、１３……
縁取りカバー、１６……板状縁部、１７……凸状
部、１８……切欠き部、２０……嵌合溝、２１…
…挟持部、２２……凹状部、２３……連結部、２
４……舌片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 硬質部材の板状縁部に軟質の縁取りカバーを
   取付けるものにおいて、 上記硬質部材の板状縁部には凸状部を形成す
   るとともに、少なくとも１ケ所以上の切欠き部
   を形成し、 上記軟質の縁取りカバーには上記板状縁部を
   挟持する挟持部を形成するとともに、この挟持
   部間の嵌合溝の内端部に上記凸状部に係合する
   凹状部を形成し、かつ、上記挟持部間に上記切
   欠き部に嵌入する連結部を形成したことを特徴
   とする縁取りカバーの取付装置。 (2) 硬質部材の細長状の開口部の内周における板
   状縁部に長方形枠状の軟質の縁取りカバーを取
   付けることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の縁取りカバーの取付装置。 (3) 縁取りカバーは、外側に薄肉の舌片を有する
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項または第２項記載の縁取りカバーの取付装
   置。