JPS6346718B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はジーンズ等の厚物や木綿類等の生地が
丈夫で布傷みの生じにくい洗濯物と、化繊等の薄
物で布傷みの生じやすい洗濯物とを同時に洗濯す
ることができると共に、洗濯物の量が多い場合で
も一度に洗濯することができる洗濯装置を得んと
するものである。

以下本発明を一実施例として示した図に基づき
説明する。１は脱水槽を兼ねる洗濯槽で、その周
壁には多数の脱水用小孔２を有し、その底部には
回転翼３が配設されている。１０は回転翼軸、２
０は洗濯槽軸である。４は洗濯槽１を内装する外
装で、その底部には回転翼３や洗濯槽１を回転せ
しめる駆動モーター５や軸受ケース６が装着さ
れ、かかる外槽４は図示しない機枠の上部より防
振機構を有する吊具にて吊下されるものである。
洗濯槽１の口縁には内部に液体７を封入したバラ
ンスリング８が装着されている。

而して、回転翼３の上には回転翼の表面形状に
合う底を有した補助洗濯容器９が装着されてい
る。詳述すると、回転翼軸１０に回転翼３のボス
部１１を嵌合し、前記容器９を回転翼３上に嵌合
させ、回転翼軸１０の上端へネジ１２を締着して
ゆくことにより、回転翼３と容器９とを同時に軸
１０へ取付けている。即ち容器９はネジ１２を外
すことにより回転翼３上から外すことができ、着
脱自在となつている。容器９を外した場合は回転
翼３のみネジ１２で軸１０へ固定する。

前記容器は円筒状をしており、その内側壁に
は、縦長の突起１３が複数形成され、一方その外
側壁には羽根１４が複数突設されている。この容
器の側壁には多数の小孔１５が設けられている。

かかる構成のものにおいて、ジーンズ等布傷み
の生じにくい物と化繊等布傷みの生じやすい物と
を洗濯しようとする場合、第１図の如く補助洗濯
容器９を回転翼３上に取付け、布傷みの生じやす
い洗濯物Ａを容器９内へ布傷みの生じにくい洗濯
物Ｂを容器９と洗濯槽１との間へ夫々投入し、規
定水位Ｈまで給水する。そして回転翼３を回転す
ると、容器９も回転翼と一緒に回転するので、容
器９内の洗濯物Ａは、遠心力により外方へ押しや
られることによる押し洗い作用や、前記突起１３
と軽く擦れ合うことによるこすり洗い作用で、布
を傷めることなく洗濯される。ここで回転翼３を
周期的に停止させるものにあつては、回転翼つま
り容器９が停止する毎に慣性により洗濯物Ａが突
起１３と擦れ合い、そのこすり洗い効果を上げる
ことができる。更に回転翼の回転方向を周期的に
変えるものにおいてはこのこすり洗い効果が一段
と顕著になる。

一方、容器９と洗濯槽１間の洗濯物Ｂは、容器
の外側壁に突設した羽根１４の撹拌作用により生
ずる強い水流や、羽根１４と直接擦れ合うことに
よるこすり洗い作用によつて洗濯される。

即ち、布傷みの生じやすい物Ａとそうでない物
Ｂとを容器９の内と外とで同時に洗濯することが
できる。

洗濯が終わると排水弁１６を開いて洗濯槽１及
び容器９内の液を排水路１７より排水する。そし
てすすぎを洗濯と同様に行なう。

すすぎが終わると洗濯槽１を高速で回転させ容
器９と洗濯槽１間の洗濯物Ｂを脱水するが、この
時図示しないクラツチ機構により回転翼３も洗濯
槽１と同一回転数で高速回転されるようになつて
おり、容器９も高速回転する。従つて容器９内の
洗濯物Ａが含んだ水分も遠心力で前記小孔１５よ
り脱水される。この場合、容器９の内径が洗濯槽
１より小さいので、洗濯物Ａの受ける遠心力は洗
濯物Ｂの受ける遠心力より小さくなり、洗濯物Ａ
を傷めるようなことはない。

このように第１図の実施例のものにおいては、
布傷みの生じやすい物Ａとそうでない物Ｂとを、
容器９の内と外とで洗濯のみならず脱水までも同
時に行なうことができる。

容器９は、第１図の実施例のものにおいては、
回転翼３の表面形状に合つた底を有するものであ
るが、底がなく完全に筒状のものでも回転翼上に
着脱自在に取付けられるようになつていればよ
い。又第１図においては容器９をネジ１２により
取付けているが、ネジを用いなくとも着脱自在で
あればどんな取付方法でもよい。

容器９を回転翼３上から取り外せば、洗濯槽１
内で一度に多量の洗濯物を回転翼により洗濯する
ことができる。

又第１図では容器９の周壁に小孔１５を設けて
いるが、小孔１５を設けなければ、容器９の内と
外とで液の流通が断たれるので、色物と白物との
同時洗いも可能になる。

更に容器９の内側壁と外側壁に夫々突起１３及
び羽根１４を設けて洗濯物ＡやＢを洗濯するよう
にしているが、このような突起や羽根でなくて
も、要は洗濯物に衝激を与える衝激部となるもの
であればよい。第３図は容器９の他の実施例を示
し、その側壁より外側へ向つて突起１８が設けて
あり、この突起１８が第１図の羽根１４の役目を
すると共に、突起１８の内側が第１図の突起１３
の役目もするものである。

以上の如く本発明の洗濯装置によれば、洗濯槽
底部の回路翼上に、その内側壁及び外側壁に夫々
洗濯物に衝激を与える衝激部（突起１３や羽根１
４）を有する補助洗濯容器を着脱自在に装着した
ことにより、この容器の内と外とで、化繊等の布
傷みの生じやすい洗濯物とジーンズ等の布傷みを
生じにくい洗濯物とを同時に洗濯することがで
き、従来のように洗濯物を種類別に数回に分けて
洗濯する必要なく、手間がかからず作業が簡単に
なる。

その上、補助洗濯用容内の洗濯物は遠心力を受
けてこの容器の側壁へ押しつけられるので、回転
翼上には洗濯物の重量があまり加わらず、駆動モ
ーターにかかる負担を少なくでき、一方補助洗濯
容器外の洗濯物は、この容器の存在により互いに
からまりつくことが少なくなり、洗濯物の取り出
しがスムーズにできるようになる。

更に補助洗濯容器は着脱自在になつているの
で、取り外せば、多量の洗濯物を一度に洗濯槽内
で洗濯できる等種々の優れた効果を奏するもので
ある。

尚、洗濯時、回転翼を周期的に停止させるよう
にすれば、補助洗濯容器内の洗濯物の衝激部によ
るこすり洗い効果を向上させることができ、又補
助洗濯容器を無孔にすれば、色物と白物とをこの
容器の内と外とで同時に洗濯することも可能にな
る。更に実施例の如く、洗濯槽を脱水槽兼用とす
ると共に補助洗濯容器の周壁に多数の小孔を設
け、洗濯槽を高速回転する時、回転翼つまり容器
も同一速度で回転するようにすれば、布傷みの生
じやすい物とそうでない物とを、洗濯のみならず
脱水までも同時に行なうことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の洗濯装置を示し、第１図は内部
の縦断面図で、布傷みの生じやすい洗濯物とそう
でない洗濯物とを同時に洗濯している状態を示
す。第２図は第１図―線に基づく断面図、第
３図は補助洗濯容器の他の実施例を示す第２図に
相当する断面図である。 １……洗濯槽、３……回転翼、９……補助洗濯
容器、１３……突起（衝激部）、１４……羽根
（衝激部）、１８……突起（衝激部）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗濯槽底部に配設された回転翼上に補助洗濯
   容器を着脱自在に装着し、該容器の内側壁及び外
   側壁に夫々洗濯物に衝激を与える衝激部を形成
   し、前記容器内の他に該容器と前記洗濯槽間へも
   洗濯物を投入できるようにしてなる洗濯装置。