JPS6346472Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車整備用リフトにおける車体の支
承アームのロツク装置に関する。

従来例えば構築物に架設した走行レールに、自
動車車体の側面の外方より車体の下方へ挿込んで
該車体を支承するアームを下端部に有する左右１
対の支柱を垂下した門型状のガータ枠を走行自在
に懸架支持し、前記左右の支柱を伸縮制御可能に
形成した移動式二柱リフトが知られるが、この種
リフトにおいて前記左右の支柱の下端部には前記
支承アームがそれぞれ１対ずつ回動自在に枢着さ
れており、自動車のエンジン、ミツシヨン、ブレ
ーキ等の調整、タイヤの脱着等でこれら支承アー
ムに支承された車体を揺する必要があり、このと
き該車体が落下する危険があるので、従来では各
支承アームについてロツク装置が設けられてお
り、これら全ロツク装置即ち４個所のロツク装置
をロツクしていた。しかしロツクする個所が多く
て作業上面面倒であり、かくて時々ロツクするの
を怠るケースがあり車体が落下する危険性が解消
していない問題点があつた。

本考案はこのような問題点を解消すべくロツク
個所を少くしたロツク装置を提供することを目的
とし、その特徴とするところは昇降する支持体の
両側部に回動自在に枢着した１対の支承アームを
共通１個の締付固定具により締付固定して共にロ
ツクするようにしたことにある。

以下本考案を移動式二柱リフトに適用した場合
の１実施例を図面に従つて説明する。

１は構築物に架設した走行レール、２，２は該
走行レール１の両側に架設したガイドレール、３
はガータ枠を示し、該ガータ枠３の両側上端部か
ら支持アーム４…４を突設し、これらアーム４…
４の根部に軸支した支持ローラ５，５を前記走行
レール１に係合してガータ枠３を懸架支持すると
共に前記アーム４…４の先端部に軸支したガイド
ローラ６…６を前記ガイドレール２，２の下面に
当接してガータ枠３の横振れを防止し、走行モー
タ７に連動の前記支持ローラ５の駆動回転により
前記ガータ枠３を走行レール１に沿つて移動する
ようにした。

８，８は前記ガータ枠３から垂下する左右の支
柱を示し、これら各支柱８は順次小径の角型筒状
で相互に挿通自在の複数の支柱部材からなり、そ
の最下部の支柱部材８ａ，８ａに連結したチエー
ンを各支柱８に沿わせてから前記ガータ枠３の上
部水平フレーム３ａに設けた油圧駆動源９に連動
させ、これの駆動によりこれらチエーンを引張つ
たり緩めたりすることにより支柱８，８は共に伸
縮するようにした。

又、前記最下部の支柱部材８ａ，８ａはＬ形状
に形成しその水平部分を昇降支持体１０，１０に
形成し、各支持体１０の両側部即ち根部と先端部
に伸縮自在の車体支承アーム１１をそれぞれ回動
自在に枢着した。

１２，１２はロツドを示し、これらロツド１
２，１２は前記車体支承アーム１１，１１の根部
端に突設のブラケツト１３，１３に回動自在に枢
着し更に先端部を楔状に形成した。１４は前記各
支持体１０の中間部に設けた締付固定具を示し、
該締付固定具１４は該中間部に固着した枠体１４
ａの内面の上下に固定の受体１４ｂ，１４ｂと、
該中間部に挿通螺着し先端部が前記枠体１４ａ内
を貫通する止めピン１４ｃと、中央部に形成した
孔１４ｄにおいて該止めピン１４ｃの先端部が遊
嵌しワツシヤー１４ｅ，１４ｅに規制されて該止
めピン１４ｃと共に進退する円錐台状の押圧体１
４ｆとからなり、該押圧体１４ｆの側面と前記受
体１４ｂ，１４ｂの受面に形成の凹部との間に前
記ロツド１２，１２の先端楔状部をそれぞれ介入
した。

かくて、第５図の実線図示の如く各支持体１０
の止めピン１４ｃを緩めて押圧体１４ｆの側面と
受体１４ｂ，１４ｂとの間の間隙を大にしてロツ
ド１２，１２の先端部を自由にして支承アール１
１，１１が自由に回動できる状態にする。そして
自動車をガータ枠３内に置き、４本の支承アーム
１１…１１の先端受金具が該自動車の車体の下面
の所定位置に当て、然る後各支持体１０の止めピ
ン１４ｃを螺入していく。かくて押圧体１４ｆが
進出してこれと受体１４ｂ，１４ｂとの間の間隙
を狭くし、これら押圧体１４ｆと受体１４ｂ，１
４ｂとによりロツド１２，１２を締付固定する。
このように左右の両支持体１０，１０の止めピン
１４ｃ，１４ｃを螺入して４本の支承アーム１１
…１１の回動を規制した状態で油圧駆動源９を駆
動して左右の支柱８，８を縮めて車体を持ち上げ
る。そしてこの持ち上げた状態でエンジン、ミツ
シヨン、ブレーキ等の調整やタイヤの脱着等の整
備をして車体を揺するようなことがあつても支承
アーム１１…１１の回動が規制されて該車体が落
下することがない。即ち車体が前方に揺られた場
合には各支持体１０の前方部の支承アーム１１の
ロツド１２の先端楔状部でロツクされ、又車体が
後方に揺られた場合には各支持体１０の後方部の
支承アーム１１のロツド先端楔状部でロツクされ
る。このように左右の支持体１０の止めピン１４
ｃ，１４ｃの螺入により４本の支承アーム１１…
１１がロツクされることになり従来の半分の手間
に削減される。そして整備終了後車体を下してか
ら支承アーム１１…１１を回動自在にするために
は左右の支持体１０，１０の止めピン１４ｃ，１
４ｃを緩めればよい。

尚、前記実施例では本考案を移動式二柱リフト
に適用した場合を示したがこれに限るものでなく
固定式二柱リフトや一柱リフト等に適用してもよ
い。

このように本考案によると共通１個の円錐台状
の押圧体を両受面内に進入操作することにより同
時に両ロツドを締付固定して１対の支承アームを
ロツクでき、かくて各支承アーム毎にロツク操作
する従来のものに比べてその操作が半分とになり
作業簡単となると共に強固なロツクが得られ、更
に構造簡単で廉価に得られる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の斜視図、第２図は
その正面図、第３図は要部の拡大平面図、第４図
はその−線截断面図、第５図は第３図の−
線截断面図である。 １０……支持体、１１……支承アーム、１２…
…ロツド、１４……締付固定具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車の車体の下面に挿込んで該車体を支承す
   る１対のアームをその根部において昇降する支持
   体の両側部に回動自在に枢着したものにおいて、
   前記１対のアームの根部端にそれぞれ枢着した楔
   状のロツドの先端部を、前記支持体の中間部に設
   けた締付固定具の両受体の両受面とこれら受面内
   に進退操作可能な共通１個の円錐台状の押圧体の
   両側面間にそれぞれ介入したことを特徴とする自
   動車整備用リフトの支承アームのロツク装置。