JPS6345757Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気こたつ、又は電気ストーブ等に用
いる発熱体に関するものである。

従来の発熱体は石英管、結晶化ガラス管等の耐
熱絶縁管の内部に鉄クロムよりなるコイル状に巻
いたヒータ線を内部に挿入し設けていた。この鉄
クロムのヒータ線は、800℃以上で使用すると熱
膨脹の関係でヒータ線が伸び、コイル間のピツチ
が乱れたりして、耐久性に問題があり、また温度
が高くできないために速熱性に問題があつた。

本考案は上記欠点を除くためなされたものであ
り、石英管等の耐熱絶縁管の内部に板状のSiC
（Ａ₂O₃）−ZrB₂系からなるセラミツクスの発熱
板を設けたことにより、高温・速熱性、および耐
久性を向上させた発熱体を提供しようとするもの
である。

以下本考案の一実施例について図面により説明
する。

実施例の構成は第１図、第２図の如くである。

１は耐熱絶縁管であり、石英・結晶化ガラス又
はアルミナ等のセラミツクスの材料からなり、耐
熱性、輻射特性に優れたものを用いたものであ
る。２は発熱板で、板状に形成し、耐熱絶縁管１
内の軸心方向に設置したものであり、耐熱絶縁管
１とは下記するターミナルプレート両端でのみ接
触しているものである。発熱板２の材料はSiC
（Ａ₂O₃）−ZrB₂系のセラミツクスであり、耐熱
性は1200℃に十分耐え、温度による抵抗変化は正
特性であり、その特性は直線状に変化するもので
ある。３はターミナルプレートであり、発熱板２
と共晶圧接で固定したものである。４は封止部
で、発熱板２が移動しないように両端で固定する
ものである。なおこの封止部４にはターミナルプ
レート３が通る穴を設けてある。

上記構成から本実施例の作用について以下説明
する。発熱板２に用いるSiC系セラミツクスは、
SiCにＡ₂O₃およびZrB₂を混合し焼結すること
により、耐熱性および強度に優れた材料となるも
のである。この材料をプレス成形等により成形し
て板状に形成する。この板状の発熱板２は耐熱絶
縁管１との接触点が少ないためにより熱容量が少
なく、速熱性に役立つている。この発熱板２はど
の方向にも取付けることができ、取付け自由度が
大きい利点を有している。

以上の如く本考案によれば、耐熱絶縁管の内部
に板状のセラミツクスの発熱板を挿入したことに
より、取付け方向が自由で、高温使用が可能であ
り、強度的に優れた特性を有し、高温・速熱性お
よび耐久性を向上できる発熱体とするものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す発熱体の断面
図、第２図は同発熱体の側面図である。 １……耐熱絶縁管、２……発熱板、３……ター
ミナルプレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 耐熱絶縁管１内の軸心方向にSiC（Ａ₂O₃）−
   ZrB₂系からなる板状のセラミツクス発熱板２を
   設けたことを特徴とする発熱体。