JPS6345545Y2

JPS6345545Y2 -

Info

Publication number: JPS6345545Y2
Application number: JP1984107353U
Authority: JP
Priority date: 1984-07-16
Filing date: 1984-07-16
Publication date: 1988-11-25
Also published as: JPS6047829U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は２サイクルエンジンの排気装置に関す
るもので、排気効率を上げ、エンジンの出力向上
を図つたものである。

（従来の技術）２サイクルエンジンは、排気系の構造がエンジ
ンの出力に大きな影響を与えることが知られてい
る。これは排気管内の排圧が掃気に影響をおよぼ
すためである。この影響を除去するには、排気管
の形状や容積を変えれば一応の解決がはかれる
が、それだけではすべての回転数に対して好結果
を得ることができないものである。

そこで排気管の途中にチヤンバーを分岐して設
け、特に低速時において排気圧力波をこの容積に
よつて減衰させることが考えられる。しかしなが
らこのチヤンバーは、エンジンのすべての回転数
に対して効果的に作用するものではないので、チ
ヤンバーの入口にこれを開閉する弁体を設け、こ
の弁体をエンジンの回転数に対応して自動的に開
閉することになる。そしてこの開閉は、排気圧ま
たはソレノイド等で行なうように考えられてい
た。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら排気圧で弁体を開閉するのは、排
気圧のバランスの点や、装置のスペースの点で困
難であり、またソレノイド等で行なうのは消費電
流が多く、電源部の容量を大きくしなければなら
ない等の問題がある。本考案はこの問題点を解決
することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）本考案は２サイクルエンジンの排気装置を、２
サイクルエンジンの排気管途中にチヤンバーを分
岐して設け、該チヤンバーの入口にモーターで開
閉される弁体を設け、該モーターの作動を、エン
ジンの回転数に関連して値の変る電気信号と、あ
らかじめ設定した値の電気信号との比較出力によ
り、前記弁体がエンジンの低速回転時にはチヤン
バーの入口を開き、エンジンの高速回転時には閉
じるように制御するような構成として、上記問題
点解決の手段としている。

（作用）このような構成とすれば、チヤンバー入口の弁
体の開閉を、チヤンバーの効果を期待したいエン
ジンの低速回転時には開き、高速回転時には閉じ
るように、その開閉を円滑に、また迅速に行なう
ことができ、さらに開度設定も容易にできること
になる。

（実施例）本考案の一実施例を第１図ないし第３図につい
て説明すると、第１図において１は２サイクルエ
ンジンであつて、２は排気管、３はマフラーであ
る。排気管２の途中には適当な容積を有するチヤ
ンバー４が設けられており、その入口には弁体５
が設けられている。弁体５はモーター６（第２図
および第３図参照）によつて開閉されるものであ
る。

モーター６の作動は、エンジン１の回転数に関
連して値の変る電気信号と、あらかじめ設定した
値の電気信号との比較出力により制御するもので
ある。これを説明すると、第２図において７は定
電圧電源であつて、あらかじめ設定された一定値
の電圧を生ずるものである。８はマグネトであつ
て、エンジンの回転に伴なつて交流電圧を発生す
るものである。このマグネト８の出力側には整流
器９が接続され、この整流器９の出力側は、前述
の定電圧電源７とともに比較回路１０の二つの入
力側に接続されている。比較器１０の出力側には
正負切換回路１１の入力側が接続されており、こ
の正負切換回路１１の出力側には位置固定スイツ
チ１２の入力側が接続されている。位置固定スイ
ツチ１２の出力側にはモーター６が接続されてい
る。１３は駆動電源である。

マグネト８の出力電圧は、エンジン１の回転数
にほぼ比例するので、整流器９を通したマグネト
８の出力電圧と定電圧電源７の発生電圧とを比較
することにより、エンジンの回転数が一定値の上
か下かということが比較器１０によつて判断でき
ることになる。比較器１０の出力は正負切換回路
１１に与えられ、ここで出力電流の極性が決定さ
れて、モーター６の回転方向を決めることにな
る。これによつて弁体５は開き、あるいは閉じる
ことになる。

位置固定スイツチ１２は、モーター６の停止位
置、したがつて弁体５の開閉度を規制するもので
ある。これを第３図について説明すると、１４，
１５，１６はそれぞれ図示するように弧状をした
固定電極であつて、これら固定電極１４，１５，
１６の間には、若干の〓間１７，１８が設けられ
ているものである。これらの固定電極１４，１
５，１６には、軸１９を中心にして回動する可動
電極２０の先端部が接触するようになつている。
軸１９は減速機２１を介してモーター６の出力軸
２２に結合されている。

２３，２４電源端子である。電源端子２３と固
定電極１４とは直接接続されている。また電源端
子２３と固定電極１５とは順方向のダイオード２
５を介して接続されており、電源端子２３と固定
電極１６とは、逆方向のダイオート２６を介して
接続されている。電源端子２４はモーター６の一
方の電源端子２７に接続されている。モーター６
の他方の電源端子２８は可動電極２０に接続され
ている。

この位置固定スイツチ１２は次のように作用す
る。即ち、入力電流が矢印の方向に流れるとき、
モーター６は右に回転し、可動電極２０は右方に
回動するものとする。電流が流れている間、可動
電極２０は固定電極１４を通り、固定電極１６に
接する（〓間１８は慣性で通過する）これにより
電流は流れなくなり、モーター６は停止する。し
たがつて弁体５は適度の開度に開く。

次に入力電流が矢印と逆の方向に流れると、モ
ーター６は逆転し、可動電極２０が固定電極１５
に至つて停止する。このようにしてモーター６は
回転し、弁体５は駆動され、排気管２の容積が変
化することになる。

第４図に示すものは本考案の他の実施例であ
る。この場合には、エンジン１の回転数に比例す
るパルスを発生するようにして、このパルスを基
準パルスと比較し、これによつてエンジン１の回
転数を設定値との関係で把握し、弁体５の開閉を
行なうようにしている。図中２９は基準パルス発
生回路、３０はエンジンパルス回路、３１は比較
器、３２は点火時期選定回路、３３は点火装置、
３４は点火プラグ、３５は増幅回路、３６はサー
ボモーターである。

第５図に示すものは本考案の更に他の実施例で
ある。この場合には、エンジン１の回転数にほぼ
比例するマグネト８の発生電圧の電圧高さに比例
するパルス波を得、このパルス波で制御するもの
で、３７は一定のパルス幅のパルス波を得るトリ
ガー回路、３８は電圧高さに対するパルス波を得
るトリガー回路、３９はパルス幅比較回路であ
る。

（考案の効果）本考案は上述のように構成したものであるか
ら、エンジンの低速回転時には弁体がチヤンバー
入口を開き、高速回転時には閉じる作動を得る上
で、次のような効果がある。

弁体の開閉を電気的に行なうので、開度設定
が任意に、また容易に行なえる。

構造が簡単となり、操作も容易となる。

作動が迅速で駆動力が大きく、ハツチングが
ない上に消費電力が小さい。

耐久性が高く、ノイズの発生もなく、安価に
製作できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
第１図の実施例の回路図、第３図は位置固定スイ
ツチの回路図、第４図は本考案の他の実施例の回
路図、第５図は本考案の更に他の実施例の回路図
である。１……エンジン、２……排気管、４……チヤン
バー、５……弁体、６……モーター、７……定電
圧電源、８……マグネト、９……整流器、１０，
３１……比較器、３６……サーボモーター。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

２サイクルエンジンの排気管途中にチヤンバー
を分岐して設け、該チヤンバーの入口にモーター
で開閉される弁体を設け、該モーターの作動を、
エンジンの回転数に関連して値の変る電気信号
と、あらかじめ設定した値の電気信号との比較出
力により、前記弁体がエンジンの低速回転時には
チヤンバーの入口を開き、エンジンの高速回転時
には閉じるように制御するよう構成したことを特
徴とする２サイクルエンジンの排気装置。