JPS6344409B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は気体により移送される固体生成物の
分離取出し装置に関し、特に放射性粒子、例えば
気流中に存在するプルトニウム酸化物の取出しに
有用である装置に関する。

更に明確には分離されるべき固体生成物を移送
する気体が導入される多孔性材料から作られた少
くとも１個のフイルターカートリツジを有し、カ
ートリツジ内に固体生成物を保持し、カートリツ
ジ壁の通過によりその気体を清浄化することがで
きるような分離装置に関する。

この型式の現在公知の濾過装置は一般にその内
部で分離されるべき固体生成物移送用気体を循環
する１つ以上の円筒形フイルターカートリツジか
ら成り、固体生成物は次いでカートリツジ下方に
位置されたコンテナに随時取出され、そのカート
リツジの目詰まり除去は例えば気体の逆流によ
り、または機械的振動によりまたはこれらの両作
用を一緒に行なうことによりなされていた。

この型の静的装置は全く安全に使用することが
できないし、放射又は熱の作用の下に変衰された
材料によつて分裂性生成物又は放射性生成物が構
成されているときには空気手段により移送される
分裂性生成物又は放射性生成物の分離作業を実施
するために完全に満足できる信頼条件の下で使用
することができないという欠点がある。分裂性生
成物の場合に満足されなければならない形状寸法
条件は粉体の流動と取出しに関連した困難に導び
くと共に、同様に目詰まり除去問題へと導びく。

この発明は気体によつて移送される固形生成物
の分離取出し装置に関し、この装置は上記欠点を
除去する。

この発明は、気体によつて移送される固形生成
物の分離取出し装置に関し、この分離取出し装置
は、シールされた包囲体と、剛体多孔性材料から
作られ且つ前記包囲体内に配設された少なくとも
１つのフイルターカートリツジと、該カートリツ
ジ内に画成されたフイルター室と、該カートリツ
ジの下端に連通する分離された固形生成物を該カ
ートリツジから取出すための採取管と、前記包囲
体と該カートリツジとの間に画成され、前記フイ
ルター室により濾過された気体用の収集室と、分
離されるべき固形生成物を含有する気体を前記フ
イルター室へ前記フイルターカートリツジの下端
から導入する手段と、濾過された気体を前記収集
室から抽気する手段とから構成され、前記フイル
ターカートリツジが２つの大きな表面をもつ対向
壁にて形成されると共に下端から上端にかけて急
速に増大する断面をもつフイルター室を有するよ
うに形成され、且つ前記２つの対向壁間において
該対向壁に固定され前記気体中の固形生成物を分
離するための偏向板を形成するように前記２つの
対向壁を適切な間隔に保持するスペーサを具備し
ている事を特徴とする。

この装置はまた、フイルターカートリツジの目
詰まり除去を保障し、且つ分離された固形生成物
を採集管に向けて収歛するフイルター室の側方エ
ツジに形成された傾斜路に依り取出す事を可能と
するために気体を収集室内に導入する手段を特徴
とする。

以上定義された装置は気流によつて移送される
分裂性生成物の粒子の分離に対して特に適当であ
るという利点をもつ。すなわち機械的強度と圧力
作用に関して完全に満足できる特性をフイルター
カートリツジ組立体に与える。スペーサ類の存在
のために、前記カートリツジは大きな濾過表面領
域を持つことができると共に、一方危険に関連し
た安全性の要求を満足するために薄いフイルター
室を形成している。

更に、フイルター室内に適切に配置されたスペ
ーサの存在は、該スペーサ表面上へ固体粒子が衝
突又は摩擦を生じるために分離作用を促がすこと
となる。

加えて、この装置はまた装置全体が例えばステ
ンレス綱のような、耐蝕性、耐放射線性および耐
熱性の材料から製作されるので、腐蝕性雰囲気中
でも、高温においても放射性物質の存在している
場合にも操作することができるという利点をも
つ。

好ましくは、この実施例では、フイルターカー
トリツジの対向する２枚の多孔性の対向壁は平行
であり、少くともそれらの下側部分にかけて、実
質的に三角形の形状を有し、その頂部はカートリ
ツジの下方端部へと向けられ、その２枚の対向壁
は少くともそれらの側方エツジが前記傾斜路を形
成する多孔性材料要素によつて一緒に接続され
る。

この発明による装置のこの実施例は、その断面
が気流入口付近で急速に増加するフイルター室内
に分離されるべき固体生成物を移送する気流を導
入することによつて、気流の流速の急激な減速が
行なわれるので特に有利であり、これは得られる
分離作用を改善する。

更に、この実施例において、その装置が収集室
内に導入された気体の作用を受けてのフイルター
カートリツジの目詰まり除去作業中に集収室内に
気体を導入する手段から構成されるときは、採集
管に向けて収歛している急な勾配をもつ傾斜路上
に分離された固体生成物を自由に落下するように
させることによつて、フイルター室内の分離され
た固体生成物の取除きが可能である。

この場合において、目詰まり除去中、気体はフ
イルターカートリツジ壁の側方エツジに配設され
た傾斜路を有効に作用させるために該傾斜路の傾
斜の函数として選定された圧力の下に収集室内に
導入され、カートリツジの傾斜路に落ち込んだ粉
体は流動化された層の形で抽出管へ向けて、続い
て取出しタンクに向けて落下する。

この発明による装置の別の特徴によれば、スペ
ーサーが波板に依つて構成され、その波の頂上を
対向壁に交互に接続する事によりフイルター室に
垂直方向に延びるチヤンネルを形成し、一方装置
の良好な機械的運転を保障する。

他の変形例によればスペーサは２枚の壁の間に
配設される外形部材から構成され、固形生成物の
フイルター室への上昇を防ぐと共に組立体の良好
な機械的運転を保障することができる。

有利にはこれらの部材は三角プリズム状の形状
であり、両壁の間に列をなして配列され、その部
材の一方の列は隣接する列の部材に対して互い違
いにされ、一列の各部材は下方のプリズムの稜の
上に上方のプリズムの下面を載せているような方
向に揃えられている。

この発明はこれに制限されるものでない実施例
とその添附図面を参照しながら更に詳細に記述さ
れる。

第１図を参照すれば理解できるようにこの発明
による１実施例の装置はその内部にフイルターカ
ートリツジ３が垂直に配設されている包囲体１か
ら成る。この包囲体１は例えば機械的に溶接され
た複数の板材から製作され、外部的な補強が施さ
れると共に加圧力や真空圧力に対抗する適切な板
厚を有しており、一方その包囲体１はその上方区
域において出口７を備えた取外し自在の密封カバ
ー５により閉じられ、包囲体１と密封カバー５間
のシール作用が弾性シール部材９により保障され
る。

剛体のフイルターカートリツジ３はジヨイント
１６により気密に配設されると共に包囲体１内に
おいてカートリツジ内のフイルター室１１とカー
トリツジ外側でこれを囲んでいる濾過された気体
用の収集室１３とを形成する。

フイルター室１１は管３Ｃの形状をした下端が
集収管１７と連通し、その集収管１７内には分離
されるべき固形生成物を搬送する気体を導入する
ための導管１９が向いている。

導管１９、集収管１７および管３Ｃはサイクロ
ンを形成するように配列されることが有利であ
り、このサイクロンもまた固体粒子の分離に関与
する。

２本の導管２１は包囲体１の側壁に開放し、こ
れらの導管２１によつてフイルターカートリツジ
３の詰まりが生じないようにするために気体の流
れを収集室１３内に誘導することが可能である。

この発明によればフイルターカートリツジ３は
２つの大きい表面積をもつた対向壁３１，３２を
有し、これらの対向壁はこれらの壁板に溶接され
ると共にフイルター室１１内に配備されたスペー
サ２３によつて望ましい間隔に維持され、その目
的は一方ではフイルターカートリツジ３の機械的
性質、特に過度の圧力および真空圧に耐えること
を目的とした壁３１，３２の強度を改善すること
であり、他方では前記フイルター室１１内で循環
する気流の通路で偏向板として作用するようにす
ることである。

この図面に例示の実施例において対向壁３１，
３２はまた相互に平行に維持され、その下端部に
おいて実質的に大きな面積の三角形のように形成
され、その頂部は管３Ｃに接続される。従つてフ
イルター室１１は分離されるべき固形生成物を移
送する気体入口の近傍は断面が小さく、その断面
はその上端３ｂの近傍まで一様に急速に増大す
る。更に、注意すべきことはこれらの対向壁は、
この装置が放射性又は核分裂性の生成物に対して
使用されるとき、種々の要求を満足するため制限
された間隔に維持され得る大きな濾過表面を構成
することである。

この種の剛体フイルターカートリツジ３は例え
ば多孔性材料から成る２枚の板から実質的にそれ
らの板下方部分が三角形のような形状をなすと共
にそれらの板上方部分が四角形のような形状をな
すように製作され、前記板類はそれらの側方エツ
ジと上方端部が同じ多孔性材料から製作された傾
斜路用の部材によつて相互に接続され、フイルタ
ーカートリツジ３の上方端部を閉鎖すると共にそ
の下方端部を開放するよう形成される。

フイルターカートリツジはその上方端部を密封
カバー５によつて直接閉鎖され得るようにするこ
とも任意にでき、この場合出口７は包囲体１の一
方の側壁に配置される。

フイルターカートリツジ３の製造のため使用さ
れる多孔性材料は分離されるべき固体と気体の性
質に基いて選定され、取り出されるべき固形生成
物の粒子の大きさに適した多孔性と透過性のを具
備している。この剛体材料は多孔性または胞状の
材料、例えばフリツテツド（Fritted）ステンレ
ス鋼とすることもできる。

この装置は次の様な方法で機能する。分離され
るべき固形生成物を移送する気体が導管１９から
導入される。次いでこの気体はフイルター室１１
内を上昇し、このフイルター室１１内で粒子は一
方ではフイルターカートリツジ３で分離されると
共に他方ではフイルター室１１内で気流速度の急
激な減少の作用とスペーサ２３に対する粒子の衝
突と摩擦の作用のもとに分離される。この濾過さ
れた気体は収集室１３内における次の矢印Ｆ１の
方向に集向され、それから出口７によつて排出さ
れ、一方固体粒子は収集管１７内に取り出され
る。

カートリツジ３の目詰まりの取除きを保障する
ために分離されるべき固形生成物を移送する気流
の導入が中断され、出口７が塞がれ、逆気流が導
管２１を通じて次の矢印Ｆ２まで導入された後に
フイルターカートリツジ３の目詰まりの除去を保
障すると共に固形生成物の収集管１７内への排出
を保障する。フイルターに支持され逆気流により
排除された粉体はフイルターの底に向かつて落下
する。従つて、その粉体は粉体採取管３Ｃに向け
て収斂する剛性多孔性材料製の傾斜路へと向けら
れる。フイルターの目詰まり取除きに必要な圧力
は、前記通路内で多孔性材料の全表面にわたつて
発生し、粉体が積み重ねをなして堆積されたりま
た前記通路の濾過材に再び吸収されたりすること
のないように分配された気体は壁に垂直に流れ
る。この気流の流速と方向はこの場合には粉体が
採取管３Ｃに向けて落下し従つて取り出しタンク
へ向けて落下する流動化された層が形成されるよ
うになつている。目詰まり除去後はその気体は出
口７を通じて排気される。

第２図を参照すれば理解されるように、スペー
サは丸孔２５を有する波板２３から構成され、従
つてこの波板２３はその波の頂上がフイルターカ
ートリツジ３の２枚の対向壁３１，３２と交互に
接触し、対向壁に対して、例えばスポツト溶接に
より固着される。

それ故、フイルター室内において垂直方向に延
びる複数のチヤンネルが形成される。分離される
べき固形生成物を移動するフイルター室１１内に
導入された気体は最初は中央チヤンネルに向けら
れ、次いで丸孔２５を介した通路によつて横向き
に分配される。この事は方向の変換中に発生する
衝撃作用と摩擦作用へと導びき、従つて気体によ
り移送される固形生成物の分離を促進する。

第３図は第２図におけると同じ型のスペーサを
示し、このスペーサもまた入口２６のある波板２
３により形成され、その波板２３はスペーサに関
する固形粒子の衝突作用を増大する。

第４図はスペーサの別の実施例を示し、これは
２枚の対向壁３１，３２間に配設された三角プリ
ズム状の外形部材２８から構成され、一方の列の
外形部材２８が隣接する列の外形部材に関して互
い違いにされるような列に形成されている。これ
らの外形部材２８は下方のプリズムの稜線２８ｂ
の上に上方のプリズムの下面２８ａを載せている
ような方向に揃えられている。この配向は、目詰
まりを除去する間、採取管１７へ向けての固形生
成物の落下を促進する利点をもつ。

第５図は同じ包囲体１内に複数のフイルターカ
ートリツジ３が並列に配置された装置を示し、各
フイルターカートリツジ３は集収管１７と分離さ
れるべき固体生成物を移送する気体の導入用の導
管１９と連通されている。

注目すべきことは、包囲体１が単一の出口７
と、全てのフイルターカートリツジ３の目詰まり
除去を行なうための逆気流導入用の２本以上の導
管（図面においてはその１本だけが見えている）
を有していることである。

第６図に示されたこの発明による他の実施の装
置においては、複数のフイルターカートリツジ３
が包囲体１内に直列に配置されている。この場合
には包囲体１には仕切り部材２９が備えられ、こ
れは各フイルターカートリツジ３の周囲の濾過さ
れた気体の収集室を形成し、これらの収集室は各
ケースに対応する出口７と目詰まり排除用逆気流
導入用の導管２１とが備えられる。

注目すべきことは、フイルターカートリツジ３
と関連された収集室の出口７が次のフイルターカ
ートリツジ３の入口１９に接続されていて、装置
の全てのフイルターカートリツジ内に分離される
べき固体生成物を移送する気体を連続的に通過で
きるようにされ、従つて分離効率を改善すること
ができるということである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による装置の図解的に透視し
た代表例である。第２図はこの発明による装置の
フイルターカートリツジ内に配設されたスペーサ
の第１実施例である。第３図はスペーサの第２実
施例である。第４図はスペーサの第３実施例であ
る。第５図は複数のフイルターカートリツジが並
列に配列されているこの発明による装置である。
第６図は多数のフイルターカートリツジが直列に
配設されているこの発明による装置である。 図中符号１……包囲体、３……フイルターカー
トリツジ、３Ｃ……採取管、５……密封カバー、
７……出口、９……弾性シール部材、１１……フ
イルター室、１３……収集室、１６……ジヨイン
ト、１７……集収管、１９……導管、２１……導
管、２３……スペーサ、２５……丸孔、２６……
入口、２８……外形部材、２８ｂ……稜、２９…
…仕切り部材、３１，３２……対向壁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シールされた包囲体と、剛体多孔性材料から
   作られ且つ前記包囲体内に配設された少なくとも
   １つのフイルターカートリツジと、該カートリツ
   ジ内に画成されたフイルター室と、該カートリツ
   ジの下端に連通する分離された固形生成物を該カ
   ートリツジから取出すための採取管と、前記包囲
   体と該カートリツジとの間に画成され、前記フイ
   ルター室により濾過された気体用の収集室と、分
   離されるべき固形生成物を含有する気体を前記フ
   イルター室へ前記フイルターカートリツジの下端
   から導入する手段と、濾過された気体を前記収集
   室から抽気する手段とから構成され、前記フイル
   ターカートリツジが２つの大きな表面をもつ対向
   壁にて形成されると共に下端から上端にかけて急
   速に増大する断面をもつフイルター室を有するよ
   うに形成され、且つ前記２つの対向壁間において
   該対向壁に固定され前記気体中の固形生成物を分
   離するための偏向板を形成するように前記２つの
   対向壁を適切な間隔に保持するスペーサを具備し
   ている事を特徴とする気体により移送される固形
   生成物の分離取出し装置。 ２ フイルターカートリツジの目詰まり除去を保
   障し、且つ分離された固形生成物を採集管に向け
   て収斂するフイルター室の側方エツジに形成され
   た傾斜路に依り取出す事を可能とするために気体
   を収集室内に導入する手段を具備する事を特徴と
   する前記特許請求の範囲第１項に記載の固形生成
   物の分離取出し装置。 ３ フイルターカートリツジの２枚の対向壁が平
   行であり、それらの壁の下方部分において頂部が
   カートリツジの下方端部に向けて方向付けられた
   実質的に三角形状に形造られ、前記壁の側方エツ
   ジが前記傾斜路を形成する多孔性部材により相互
   に連結されている前記特許請求の範囲第１項に記
   載の固形生成物の分離取出し装置。 ４ スペーサが波板に依つて構成され、その波の
   頂上を対向壁に交互に接続する事によりフイルタ
   ー室に垂直方向に延びるチヤンネルを形成した前
   記特許請求の範囲第１項乃至第３項のうちのいづ
   れか１項に記載の固形生成物の分離取出し装置。 ５ スペーサが固形生成物の上昇を防ぐために両
   方の対向壁の間に配設された外形部材から構成さ
   れた前記特許請求の範囲第１項乃至第３項のうち
   のいづれか１項に記載の固形生成物の分離取出し
   装置。 ６ 前記外形部材が三角プリズム状に形造られる
   と共に両方の対向壁の間に列をなして配置され、
   １列の外形部材は隣接する列の外形部材に対して
   互い違いにされ、各列における前記外形部材は下
   方のプリズムの稜の上に上方のプリズムの下面を
   載せている方向に揃えられている前記特許請求の
   範囲第５項に記載の固形生成物の分離取出し装
   置。 ７ 包囲体内に並列に配置された複数のフイルタ
   ーカートリツジから構成された前記特許請求の範
   囲第１項乃至第６項のうちのいづれか１項に記載
   の固形生成物の分離取出し装置。 ８ 包囲体内に直列に配置された複数のフイルタ
   ーカートリツジと、各フイルターカートリツジと
   関連して濾過された個々の気体収集室を形成する
   ために前記包囲体内に配設した少なくとも１つの
   仕切り部材と、先行する収集室から抽気された気
   体を次のフイルターカートリツジに形成されたフ
   イルター室内に導入するための手段とから構成さ
   れた前記特許請求の範囲第１項乃至第６項のうち
   のいづれか１項に記載の固形生成物の分離取出し
   装置。