JPS6344375Y2 - - Google Patents
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- JPS6344375Y2 JPS6344375Y2 JP239081U JP239081U JPS6344375Y2 JP S6344375 Y2 JPS6344375 Y2 JP S6344375Y2 JP 239081 U JP239081 U JP 239081U JP 239081 U JP239081 U JP 239081U JP S6344375 Y2 JPS6344375 Y2 JP S6344375Y2
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Landscapes
- Packages (AREA)
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本考案は食品用の防黴袋に関するものである。
[従来の技術]
従来から罐、箱またはプラスチツクフイルム袋
の中に包装された食品の黴の発生を防ぐために、
防黴袋が用いられていた。この防黴袋としては不
織布の袋の中にメタノール発散性の顆粒を充填し
たものを用いていた。しかし、この場合、不織布
が破れて顆粒が食品の中に混入したり、顆粒が押
しつぶされてメタノール液が滲出したり、子供が
破つて食べる恐れがあつたりして好ましくない。
の中に包装された食品の黴の発生を防ぐために、
防黴袋が用いられていた。この防黴袋としては不
織布の袋の中にメタノール発散性の顆粒を充填し
たものを用いていた。しかし、この場合、不織布
が破れて顆粒が食品の中に混入したり、顆粒が押
しつぶされてメタノール液が滲出したり、子供が
破つて食べる恐れがあつたりして好ましくない。
[考案が解決しようとする課題]
本考案はこのような欠点を解消して、効果的に
包装食品の防黴を達成することを目的とするもの
である。
包装食品の防黴を達成することを目的とするもの
である。
[課題を解決するための手段]
本考案はペースト状または顆粒状のアルコール
蒸気発散剤をビニロンフイルムの袋よりなる防黴
袋の中に封入することよりなる。
蒸気発散剤をビニロンフイルムの袋よりなる防黴
袋の中に封入することよりなる。
本考案に用いるビニロンフイルムは、ポリビニ
ルアルコールを主体とするフイルムであり、熱水
に溶解し、空気中の相対湿度45〜80%に対して、
約5〜20程度の平衡吸湿率を有するものを好適に
使用することができる。
ルアルコールを主体とするフイルムであり、熱水
に溶解し、空気中の相対湿度45〜80%に対して、
約5〜20程度の平衡吸湿率を有するものを好適に
使用することができる。
本考案に使用するビニロンフイルムは厚さ20〜
70ミクロン望ましくは30〜50ミクロンのものを用
いることができる。フイルムの厚さは、食品の湿
度や袋の大きさによつて適当な厚さを選ぶ必要が
ある。
70ミクロン望ましくは30〜50ミクロンのものを用
いることができる。フイルムの厚さは、食品の湿
度や袋の大きさによつて適当な厚さを選ぶ必要が
ある。
このビニロンフイルムは外部の湿度の高さに応
じて水分を含浸しアルコール蒸気を通しやすくな
る。この機構は、乾燥フイルムにおいて、アルコ
ール蒸気は、ビニロンフイルムとの親和性に依存
してフイルム中を伝播していたものが、水分を吸
収したフイルムは水とアルコールの親和性が大き
いため、アルコールがフイルム表面から多く吸収
され、これが伝播して反対表面から発散しやすく
なる。このようなフイルム中の吸収物質によりガ
ス透過性が変化することはよく知られた物理的現
象であり、本考案は、この現象を利用して、防黴
剤の有効利用、効用時間の持続を副次的効果とす
るものである。
じて水分を含浸しアルコール蒸気を通しやすくな
る。この機構は、乾燥フイルムにおいて、アルコ
ール蒸気は、ビニロンフイルムとの親和性に依存
してフイルム中を伝播していたものが、水分を吸
収したフイルムは水とアルコールの親和性が大き
いため、アルコールがフイルム表面から多く吸収
され、これが伝播して反対表面から発散しやすく
なる。このようなフイルム中の吸収物質によりガ
ス透過性が変化することはよく知られた物理的現
象であり、本考案は、この現象を利用して、防黴
剤の有効利用、効用時間の持続を副次的効果とす
るものである。
本考案の袋を、包装された食品とともに包装中
に共存させておくと食品の湿度に応じて本考案の
防黴袋内のアルコール蒸気が包装雰囲気中に充填
される。
に共存させておくと食品の湿度に応じて本考案の
防黴袋内のアルコール蒸気が包装雰囲気中に充填
される。
本考案の防黴袋の例を図によつて説明する。
第1図の本考案の防黴袋の場合、ビニロンフイ
ルムとして、例えば、日本合成化学株式会社製商
品名ハイセロンMF、C−310、ATなどを用い、
2枚の薄いビニロンフイルムの間にペースト状の
アルコール発散剤がサンドイツチ状に挿入されて
いて、その周囲をヒートシールしている。第2図
の場合はヒートシールの代わりに接着剤で周囲を
接着したものである。
ルムとして、例えば、日本合成化学株式会社製商
品名ハイセロンMF、C−310、ATなどを用い、
2枚の薄いビニロンフイルムの間にペースト状の
アルコール発散剤がサンドイツチ状に挿入されて
いて、その周囲をヒートシールしている。第2図
の場合はヒートシールの代わりに接着剤で周囲を
接着したものである。
本考案のアルコールはメタノール、エタノー
ル、プロパノール等の防黴作用を有するアルコー
ルを用いることができる。蒸気圧の高い点からは
メタノールが望ましい。メタノールは、直接大量
に飲む場合と異なり、蒸気として少量接触する程
度では、人体に影響は全くない。この観点から
は、乾留法によるメタノールでなく、合成法によ
る純度の高いメタノールを使用するのがより望ま
しい。
ル、プロパノール等の防黴作用を有するアルコー
ルを用いることができる。蒸気圧の高い点からは
メタノールが望ましい。メタノールは、直接大量
に飲む場合と異なり、蒸気として少量接触する程
度では、人体に影響は全くない。この観点から
は、乾留法によるメタノールでなく、合成法によ
る純度の高いメタノールを使用するのがより望ま
しい。
しかし、一般的にはエタノールを使用する方が
毒性に対する感覚的な心配がないので望ましい。
毒性に対する感覚的な心配がないので望ましい。
しかし、食品以外の品物、例えば、皮製品、マ
ージヤン牌などにはメタノールの使用が適当であ
る。
ージヤン牌などにはメタノールの使用が適当であ
る。
本考案のペースト状アルコール発散剤として、
セルローズにアルコールを含浸させてペースト状
にしたものを用いることができる。この他の態様
であつても、ペースト状になつていてアルコール
蒸気を発散するものであれば全て本考案に用いる
ことができる。またこのペーストには水分を含ん
でいないことが望ましい。
セルローズにアルコールを含浸させてペースト状
にしたものを用いることができる。この他の態様
であつても、ペースト状になつていてアルコール
蒸気を発散するものであれば全て本考案に用いる
ことができる。またこのペーストには水分を含ん
でいないことが望ましい。
本考案の顆粒状アルコール蒸気発散剤は、従来
の防黴袋に用いられていたもの、例えばアンチモ
ールド(商品名:フロイント産業株式会社製)を
そのまま使用できる。これはマイクロバルーンの
中にアルコールを封入したものである。
の防黴袋に用いられていたもの、例えばアンチモ
ールド(商品名:フロイント産業株式会社製)を
そのまま使用できる。これはマイクロバルーンの
中にアルコールを封入したものである。
本考案の防黴袋としてこの顆粒を用いる時は、
押しつぶされたとしても外に滲出する危険がな
い。
押しつぶされたとしても外に滲出する危険がな
い。
本考案の防黴袋は印刷機と製袋機との組み合わ
せにより連続的に製造できる。
せにより連続的に製造できる。
すなわち、ビニロンの連続的フイルムシートに
一定間隔で長方形状にペースト状アルコール発散
剤を塗布する。塗布の方法はグラビヤ印刷と同じ
方法で行うのが便利である。次いで、フイルムの
流れ方向に沿つてペースト部分の上下をシールカ
ツトを行い、最後に流れに垂直な方向にシールカ
ツトしてペーストを封入した袋を製造する。
一定間隔で長方形状にペースト状アルコール発散
剤を塗布する。塗布の方法はグラビヤ印刷と同じ
方法で行うのが便利である。次いで、フイルムの
流れ方向に沿つてペースト部分の上下をシールカ
ツトを行い、最後に流れに垂直な方向にシールカ
ツトしてペーストを封入した袋を製造する。
顆粒を封入する時は、公知の自動封入装置を用
いてシールカツトと顆粒の添加を同時に行いなが
ら本考案の防黴袋を作ることができる。
いてシールカツトと顆粒の添加を同時に行いなが
ら本考案の防黴袋を作ることができる。
特に、丈夫な袋を必要とする時は、シールカツ
トの溶着より接着剤によりフイルムどうしを接着
させた方がよい。その場合、ペースト状アルコー
ル発散剤と接着剤を印刷方式で塗布した後、フイ
ルムを貼り合わせ、接着剤層の上から溶断または
切断を行えばよい。接着剤として例えばアクリル
系接着剤等を使用することができる。
トの溶着より接着剤によりフイルムどうしを接着
させた方がよい。その場合、ペースト状アルコー
ル発散剤と接着剤を印刷方式で塗布した後、フイ
ルムを貼り合わせ、接着剤層の上から溶断または
切断を行えばよい。接着剤として例えばアクリル
系接着剤等を使用することができる。
本考案のペースト状発散剤を用いた防黴袋は、
種々の大きさに作ることができる。従来の防黴袋
のように、3〜5cm角のものから20cm角以上の大
きなものまで作れる。このように大きなものを作
つて包装箱の底に敷くこともできるので均一に防
黴作用を行うことができる。顆粒状の場合には袋
の一隅に偏在するのと比べると大きな利点であ
る。本考案に係る防黴袋は、しいたけ、貝柱、食
パン等包装食品の湿度に応じてアルコールを発散
し、効果的に防黴作用を行うことができ、従来の
防黴袋に見られたように破れたり、アルコールが
滲出したりすることがなく、また一見して防黴袋
とわかるので子供等が間違えて破つて食べる恐れ
がない等の利点を有している。さらに、自動連続
的製造方法により効果的に製造することができ
る。
種々の大きさに作ることができる。従来の防黴袋
のように、3〜5cm角のものから20cm角以上の大
きなものまで作れる。このように大きなものを作
つて包装箱の底に敷くこともできるので均一に防
黴作用を行うことができる。顆粒状の場合には袋
の一隅に偏在するのと比べると大きな利点であ
る。本考案に係る防黴袋は、しいたけ、貝柱、食
パン等包装食品の湿度に応じてアルコールを発散
し、効果的に防黴作用を行うことができ、従来の
防黴袋に見られたように破れたり、アルコールが
滲出したりすることがなく、また一見して防黴袋
とわかるので子供等が間違えて破つて食べる恐れ
がない等の利点を有している。さらに、自動連続
的製造方法により効果的に製造することができ
る。
実施例 1
2枚の5cm平方ビニロンフイルム(日本合成化
学株式会社製 商品名ハイセロンAT、厚さ
20μmを使用)の周囲をシールして製作した袋に、
エタノール含有アンチモールド顆粒2gを封入し
たものを30μmの厚さのポリエチレンフイルムで
包装した食パン1斤入りの袋の中に入れて、黴の
発生状態を袋の外から観察した。
学株式会社製 商品名ハイセロンAT、厚さ
20μmを使用)の周囲をシールして製作した袋に、
エタノール含有アンチモールド顆粒2gを封入し
たものを30μmの厚さのポリエチレンフイルムで
包装した食パン1斤入りの袋の中に入れて、黴の
発生状態を袋の外から観察した。
本考案の防黴袋を使用しないものには、食パン
表面に3日後に黴点が発生し、本考案の防黴袋を
入れた食パンの表面には30日を経過しても黴の発
生は観察できなかつた。
表面に3日後に黴点が発生し、本考案の防黴袋を
入れた食パンの表面には30日を経過しても黴の発
生は観察できなかつた。
実施例 2
実施例1と同様の寸法の不織布製袋にアンチモ
ールド顆粒を充填し、これを木槌でたたいたとこ
ろ袋の外に液が滲出した。実施例1のビニロンフ
イルム製の袋を同様にたたいたときには、液は滲
出しなかつた。
ールド顆粒を充填し、これを木槌でたたいたとこ
ろ袋の外に液が滲出した。実施例1のビニロンフ
イルム製の袋を同様にたたいたときには、液は滲
出しなかつた。
[考案の効果]
本考案の効果は、第一に従来の不織布袋の場合
のような通気細孔がないため、防黴剤の液体が外
に滲出しないことであり、取り扱いをあやまつて
強い力が袋にかかつても防黴剤が食品を汚染する
ことがない利点があり、第二に同様の理由により
ペースト状の防黴剤を使用することができる利点
もある。さらに不織布袋の場合よりも防黴剤の保
持期間が長く、防黴剤作用が長時間持続する。
のような通気細孔がないため、防黴剤の液体が外
に滲出しないことであり、取り扱いをあやまつて
強い力が袋にかかつても防黴剤が食品を汚染する
ことがない利点があり、第二に同様の理由により
ペースト状の防黴剤を使用することができる利点
もある。さらに不織布袋の場合よりも防黴剤の保
持期間が長く、防黴剤作用が長時間持続する。
第1図は本考案の一例の防黴袋の平面図であ
り、第2図は該袋の断面図である。第3図は本考
案の他の例の防黴袋の平面図、第4図は該袋の断
面図である。 図中符号1はビニロンフイルム、2はペースト
状アルコール発散剤、3はヒートシール部分であ
り、4は接着剤による接着部分である。
り、第2図は該袋の断面図である。第3図は本考
案の他の例の防黴袋の平面図、第4図は該袋の断
面図である。 図中符号1はビニロンフイルム、2はペースト
状アルコール発散剤、3はヒートシール部分であ
り、4は接着剤による接着部分である。
Claims (1)
- ペースト状または顆粒状のアルコール蒸気発散
剤を封入したビニロンフイルム袋よりなる防黴
袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP239081U JPS6344375Y2 (ja) | 1981-01-13 | 1981-01-13 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP239081U JPS6344375Y2 (ja) | 1981-01-13 | 1981-01-13 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57117370U JPS57117370U (ja) | 1982-07-21 |
JPS6344375Y2 true JPS6344375Y2 (ja) | 1988-11-17 |
Family
ID=29800828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP239081U Expired JPS6344375Y2 (ja) | 1981-01-13 | 1981-01-13 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6344375Y2 (ja) |
-
1981
- 1981-01-13 JP JP239081U patent/JPS6344375Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57117370U (ja) | 1982-07-21 |
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