JPS6344180Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はルーバ製作を行なう曲型装置に関す
る。

従来、板金に風窓を打ち抜く作業に関しては当
該風窓の打ち抜きに合わせて特定の金型を準備し
なければならなかつた。

ところがルーバはその性質上例えば打ち抜き長
さのみを変更すれば所望のものとすることが可能
な場合が多々ある。このような場合にその都度特
定の金型を製作することは金型種別を多く要し、
また、その取り換え労力をも多く要し不都合であ
る。更に、この金型取り換えに当つてはいわゆる
板押えを取り除いてから交換しなければならない
のでこれらの取り換え作業を容易にできるように
しなければならない。

この考案は上記従来技術の問題点を改善するも
ので、準備金型を最小とすると共にその取り換え
作業を容易に行なえるルーバ曲型装置を提供する
ことを目的とする。

以下図面を用いてこの考案の一実施例を詳細に
説明する。第１図概略斜視図において符号１は上
部エプロンに固定されるパンチベース、符号３，
３…は上刃３ａを備えこのパンチベースに装着さ
れる分割パンチ、符号５，５…は下刃５ａと共に
ダイベース７に装着される分割ダイを示す。

第２図はこの曲型装置により製作されるルーバ
９を示し風窓１１，１１が順次形成されている。
第３図は第１図を左側面方から見た断面図に相当
し一部側面図の如く表わしている。ワーク１３に
風窓を打ち抜くべく分割パンチ３が最下位に来た
状態を示す。第４図は、第１図の正面図に相当す
る。

上部エプロン１５に固定したバンチベース１に
パンチホルダ１７をボルト１９で固着する。この
パンチホルダ１７の下部には、第３図より明らか
なように、分割パンチ３の上面を規制する上部規
制面と分割パンチ３の背面を規制する背部規制面
とが直交して形成してある。分割パンチ３は第１
図に見られるように分割体を適宜な寸法に組み合
わせ、上部側が前側へ突出する態様に形成された
テーパ部分３ａをパンチホルダーの把持爪２１で
バンチホルダ１７に螺合されるボルト２３により
固定する。板押え２５はクツシヨン２７を介して
パンチベース１にスライドバー２９により懸架す
る。クランプ３１はこのスライドバー２９の下端
に設けられた係止溝３３に当接して固定するネジ
３５を回転可能とする。パンチホルダ１７の第４
図右端はボルト３７で固定されたブロツク３９
で、左端はボルト４１で固定されたブロツク４３
で調整固定する。組み合わされたパンチ３，３…
は左端を前記ブロツク４３に当接され、右端を締
付ボルト４５で固定する。ダイベース７には下刃
５ａを下方よりボルト４７で固定し、分割ダイ５
を前記分割パンチに対応して相対的に組み合わ
せ、下刃５ａとダイベース７で形成される上側端
面に載置し、左右はブロツク５３，５５を当てボ
ルト５７，５９で固定する、右端の符号４９はス
ペーサを示す。ダイベース７の後面には押え台６
１をボルト６３で固定し、前記押え板２５の後面
の下側台座とする。また、前記分割ダイ５は前面
より六角穴付ボルト６５で締付固定している。

上記構成による曲型装置の使用方法について説
明する。先ず分割バンチ３，３…と分割ダイ５，
５を適宜組み会わせてルーバー風窓寸法に合わせ
る。例えば１mm，２mm，４mm，８mm，16mmの５種
類の端数を有する金型で１mm単位で31種31mmまで
調整が可能となろう。又、数mmごとに端数を有す
る分割パンチ及び分割ダイを準備し、当面予期さ
れる金型のみを準備しても良い。更に、長さ方向
のみならず幅方向においても異なる種別の分割パ
ンチ及び分割ダイが準備されて良い。これらの場
合の組み合わせにおいて、同一種別の金型におい
て残つたダイは外側に移動させダイベースに固定
しておくようにすることもできる。この時、上側
の分割パンチは移動を要する部分を取り除き、代
りにスペーサーを挿入するか或いはボルト４５を
長いものとして対処することができる。

板押え２５をクランプ３１を回転させて外し、
組み合わされたパンチを挿入し把持爪２１で固定
し、しかる後板押え２５を装着する。この時、分
割パンチにテーパ部分３ａを設け、把持爪２１で
締付け固定する方式としているので、この把持爪
２１の締付ボルト２３を緩めた状態で分割パンチ
３，３を例えば右方のブロツク３９を外した状態
で右方より順次取付けることができる。固定時に
は把持爪２１の締付けにより分割パンチ３を上方
に持ち上げるべく力が作用するので、分割パンチ
の上端面３ｂをパンチホルダ１７に形成された上
部規制面に確実に当接でき、また分割パンチ３の
背面を背部規制面に当接できて、各分割パンチ３
を正確に整列固定できるものである。取外しの時
はこの逆の作業となる。ダイベースに装着される
分割ダイ５は六角ボルト６５及び両端面のブロツ
ク５３，５５で固定する。

これにより分割パンチ及び分割ダイは適宜組み
合わせ所定の風窓寸法とすることができるので少
ない金型で多くのルーバーに適合させることが可
能となる。又、板押え２５の取付け取外しに当つ
てはクランプ３１の回転により容易に行なえるの
で金型取り換え作業を円滑化することができ作業
時間を少なくすることができる。また、パンチ、
ダイ以外の部品は共用できる構造であると共に芯
出しが容易な構造であるので汎用性高く取り扱い
が容易である。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するにこの考案の要旨は実用新案登録請求
の範囲に記載のとおりであるから、その記載より
明らかなように、本考案において、パンチベース
１の下面に固定したパンチホルダ１７には、各分
割パンチ３の上面を規制する上部規制面と各分割
パンチ３の背面を規制する背部規制面が形成して
あり、さらにパンチホルダ１７には、各分割パン
チ３の前面上部に上部側が前側へ突出するように
形成されたテーパ部分３ａに係合して各分割パン
チ３を前記上部規制面および背部規制面へ押圧固
定する把持爪２１がボルト２３を介して取付けて
ある。そして、パンチホルダ１７の左右両側部に
はそれぞれブロツク３９，４３が取付けてある。

したがつて本考案においては、ボルト２３によ
る把持爪２１の締付けを僅かに緩めることによ
り、パンチホルダ１７の上部規制面および背部規
制面への各分割パンチ３の押圧固定が解除される
こととなり、適宜一方のブロツク３９，４３を取
外すことにより、パンチホルダ１７に対し各分割
パンチ３の着脱を容易に行なうことができるもの
である。そして、ボルト２３を締付けたときに
は、各分割パンチ３のテーパ部分３ａの作用によ
つて、各分割パンチ３はパンチホルダ１７の上部
規制面および背部規制面へ押圧固定されることと
なり、各分割パンチ３は正確に整列して固定され
るものである。

すなわち本考案によれば、パンチホルダ１７に
対して各分割パンチ３を着脱して長さを調節する
こと及び各分割パンチ３を正確に整列固定するこ
とが容易なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はルーバ曲型装置の斜視図、第２図はル
ーバの断面図、第３図は第１図の左側方から見た
縦断面図、第４図は第１図の正面図。 ３……分割パンチ、３ａ……テーパ部分、５…
…分割ダイ、２１……把持爪、３１……クラン
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機械における上部エプロン１５に固定さ
   れるパンチベース１の下面に、複数に分割された
   各分割パンチ３における上面を規制する上部規制
   面および各分割パンチ３の背面を規制する背部規
   制面を備えたパンチホルダ１７を固定して設け、
   各分割パンチ３の前面上部に上部側が前側へ突出
   する態様に形成されたテーパ部分３ａに係合して
   各分割パンチ３をパンチホルダ１７の上部規制面
   および背部規制面へ押圧固定する把持爪２１を、
   ボルト２３を介してパンチホルダ７に装着して設
   け、上記パンチホルダ１７の左右両側部に、分割
   パンチ３の左右方向への移動を規制するブロツク
   ３９，４３を着脱可能に固定して設け、前記パン
   チベース１の下方に設けられるダイベース７に、
   前記各分割パンチ３に対応する各分割ダイ５を着
   脱自在に装着してなることを特徴とするルーバ曲
   型装置。