JPS6343404Y2

JPS6343404Y2 -

Info

Publication number: JPS6343404Y2
Application number: JP7055581U
Authority: JP
Priority date: 1981-05-18
Filing date: 1981-05-18
Publication date: 1988-11-11
Also published as: JPS57184248U

Description

【考案の詳細な説明】この考案はインタンク式燃料ポンプの取付構造
に関し、特に燃料ポンプの配管の取付構造に関す
る。

第１図および第２図は従来の自動車用インタン
ク式燃料ポンプの取付構造を示す説明図である。

図中、符号１は燃料タンク壁であつて、該燃料
タンク壁１の上板部には燃料ポンプ２を取付ける
ための取付用穴３を形成していて、該取付用穴３
にはその上方からガスケツト４ａを介してビス４
ｂにより取付蓋４を固定している。

そして、該取付蓋４には配管組付用穴５ａ，５
ｂおよび５ｃを形成していて、これらにそれぞれ
燃料ポンプ２の燃料送給配管６ａ、リターン配管
６ｂおよびエバポ配管６ｃ等の配管を貫通させて
各々ロー付により固定している。

前記燃料送給配管６ａの下端部にはゴムホース
８の上端部を嵌挿してクランプ９により固定して
いる。また、燃料送給配管６ａの上端部には図示
しないキヤブレタに連結した燃料パイプ１０を嵌
挿してクランプ９ａにより固定している。

さらに、上記ゴムホース８の下端部には燃料ポ
ンプ２の燃料吐出管７を嵌挿してクランプ９ｂに
より固定している。

また、リターン配管６ｂ（第２図参照）は燃料
ポンプ２の側方にまで延びており、エバポ配管６
ｃは燃料ポンプ２の下方に設けたストレーナ２ａ
の上部の空気抜け孔と直結している。

そして、リターン配管６ｂとエバポ配管６ｃは
途中で補強クランプ１１により相互に固定してい
て、さらにその下方の燃料ポンプ２の側方でポン
プハンガ１２により燃料ポンプ２と一体的に固定
している。

こうして構造上の強度が図られた燃料ポンプ２
は、さらにその下部のストレーナ２ａの底面にお
いて、上端側を取付蓋４に固定したブラケツト１
３の下端部によつて支持しているのでより安定強
固なものとなつている。

なお、このブラケツト１３の途中には弾性体１
４を取付けており、この弾性体１４がブラケツト
１３から取付蓋４に伝わる燃料ポンプ２の振動を
吸収している。また、図中符号２ｂは燃料の脈動
を軽減するダンパを示している。そして、これら
の部材は共に振動防止機能を有している。

しかしながら、このような構造を有する従来の
自動車用インタンク式燃料ポンプでは、燃料送給
配管６ａ、リターン配管６ｂおよびエバポ配管６
ｃ等の配管を取付蓋４にロー付により固定してい
るので次のような欠点を有している。

すなわち、燃料送給配管６ａ系については、燃
料ポンプ２によつて図示しない燃料噴射装置に対
して高圧燃料を供給する際にはその高圧のため燃
料送給配管６ａに連結したゴムホース８が堅くな
る。このため、燃料ポンプ２の振動がゴムホース
８および燃料送給配管６ａを通つて伝達され、燃
料送給配管６ａと取付蓋４とは金属同士の接触に
なつているので、前記振動が直接的に燃料タンク
壁１に伝わり騒音が発生する。また、リターン配
管６ｂおよびエバポ配管６ｃについても燃料ポン
プ２の振動が燃料タンク壁１に伝わつて騒音を発
生させる原因になることがある。

この考案は、このような従来の欠点を解消すべ
くなされたもので、燃料ポンプの作動時にその振
動により発生する騒音が小さいインタンク式燃料
ポンプの取付構造を提供することを目的とする。

このため、この考案のインタンク式燃料ポンプ
の取付構造は、弾性体を介したブラケツトで支持
する燃料ポンプを燃料タンク内に設置したインタ
ンク式燃料ポンプにおいて、前記燃料ポンプと燃
料パイプとを接続する燃料送給配管を弾性材で形
成すると共に、前記燃料送給配管の途中に一体で
設けた嵌合部と燃料タンク側に形成した配管取付
穴とを嵌合したことを特徴としている。

以下、この考案の実施例についてさらに詳細に
説明する。

第３図はこの考案の一実施例を示している。

図中、符号１は燃料タンク壁あつて、該燃料タ
ンク壁１の上板部には燃料ポンプ２を取付けるた
めの取付用穴３を形成していて、該取付用穴３に
はその上方からガスケツト４ａを介してビス４ｂ
により取付蓋４を固定している。

そして、該取付蓋４には配管取付穴５ａを形成
していて、これに燃料ポンプ２の燃料送給配管６
ａ、リターン配管６ｂ（第２図参照）およびエバ
ポ配管６ｃ等の配管を貫通させている。

前記燃料送給配管６ａはゴムホースすなわち弾
性材で形成しており、その上端部には図示しない
キヤブレタに連結した燃料パイプ１０を嵌挿して
クランプ９ａにより固定している。

さらに、上記弾性材からなる燃料送給配管６ａ
の下端部には燃料ポンプ２の燃料吐出管７を嵌挿
してクランプ９ｂにより固定している。また、燃
料送給配管６ａの途中には鍔状の嵌合部６ｄが一
体に形成してあり、この嵌合部６ｄを前記配管取
付穴５ａに嵌合している。

さらに、リターン配管６ｂ（第２図参照）は燃
料ポンプ２の側方にまで延びており、エバポ配管
６ｃは燃料ポンプ２の下方に設けたストレーナ２
ａの上部の空気抜け孔と直結していて、取付蓋４
との間には弾性材で形成したグロメツト１５を介
在している。

なお、このブラケツト１３の途中には弾性体１
４を取付けており、この弾性体１４がブラケツト
１３から取付蓋４に伝わる燃料ポンプ２の振動を
吸収している。また、図中符号２ｂは燃料の脈動
を軽減するダンパを示している。そして、これら
の部材は共に振動防止機能を有している。この実
施例の場合には、上記したように燃料ポンプ２の
燃料吐出管７は、弾性材で形成した燃料送給配管
６ａと接続しており、この燃料送給配管６ａを取
付蓋４の配管取付穴５ａに貫通させて途中で当該
燃料送給配管６ａに形成した嵌合部６ｄと前記配
管取付穴５ａとを嵌合することによつて固定して
いる。そして、この燃料送給配管６ａの上端側は
燃料パイプ１０ａに嵌挿してクランプ９ａにより
固定している。

また、燃料ポンプ２の他の配管６ｂ，６ｃには
前述したように弾性材で形成したグロメツト１５
を設けて振動を吸収するようにしている。

この考案のこのような構造によれば、特に燃料
噴射装置に高圧の燃料を供給するような場合で
も、弾性材で形成した嵌合部６ｄが燃料ポンプ２
で発生する振動を吸収するので良好な騒音防止効
果を有する。また、燃料ポンプ２の作動に基づく
振動がリターン配管６ｂおよびエバポ配管６ｃを
介して伝達されたときでも、弾性材のグロメツト
１５によつて良好にその振動を吸収することがで
きる。さらに、燃料ポンプ２の下端部を支持する
ブラケツト１３を介して伝わる振動を弾性体１４
によつて良好に吸収することができるというすぐ
れた効果を有している。

そして、これに加えて従来の金属製の燃料送給
配管６ａおよびクランプ９が不要となると共に、
燃料送給配管６ａの角度調整が不要となる結果、
組付作業能率がきわめて良くなり、コストの低兼
化ももたらす等のすぐれた効果をも有している。

なお、上記した実施例では、弾性材からなる燃
料送給配管６ａは、その途中に嵌合部６ｄを設け
たものについて説明したが、取付蓋４の上面全体
を弾性材で被うようにし、この弾性材と嵌合部６
ｄとを一体化する構造とすることもできる。

以上説明したようにこの考案によれば、弾性体
を介したブラケツトで支持する燃料ポンプを燃料
タンク内に設置したインタンク式燃料ポンプにお
いて、前記燃料ポンプと燃料パイプとを接続する
燃料送給配管を弾性材で形成すると共に、前記燃
料送給配管の途中に一体で設けた嵌合部と燃料タ
ンク側に形成した配管取付穴を嵌合したことによ
り、燃料ポンプの振動を効果的に吸収する。この
ため、弾性材で形成した燃料送給配管が高圧燃料
によつて堅くなつたとしても、従来のような金属
同士の接触でないため、従来問題とされていた燃
料ポンプの作動時に発生する振動が直接的に燃料
タンク壁に伝わり不快な騒音の発生を防止すると
いうすぐれた効果を有し、しかも全体としてきわ
めて簡素な構造である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動車用インタンク式燃料ポン
プの取付構造を詳細に示す説明図、第２図は第１
図の−線断面図、第３図はこの考案の一実施
例を示す説明図である。１……燃料タンク壁、２……燃料ポンプ、４…
…取付蓋、５ａ……配管取付穴、６ａ……燃料送
給配管、６ｂ……リターン配管、６ｃ……エバポ
配管、６ｄ……嵌合部、１０ａ……燃料パイプ、
１３……ブラケツト、１４……弾性体、１５……
グロメツト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

弾性体を介したブラケツトで支持する燃料ポン
プを燃料タンク内に設置したインタンク式燃料ポ
ンプにおいて、前記燃料ポンプと燃料パイプとを
接続する燃料送給配管を弾性材で形成すると共
に、前記燃料送給配管の途中に一体で設けた嵌合
部と燃料タンク側に形成した配管取付穴とを嵌合
したことを特徴とするインタンク式燃料ポンプの
取付構造。