JPS6341847B2 - - Google Patents

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JPS6341847B2
JPS6341847B2 JP54149863A JP14986379A JPS6341847B2 JP S6341847 B2 JPS6341847 B2 JP S6341847B2 JP 54149863 A JP54149863 A JP 54149863A JP 14986379 A JP14986379 A JP 14986379A JP S6341847 B2 JPS6341847 B2 JP S6341847B2
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hydrazine
lime
reaction
sulfate
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JP54149863A
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Tomya Itsushiki
Toshiaki Kanzaki
Norio Takeda
Yoshuki Aoki
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ヒドラジン硫酸塩類と石灰を反応さ
せて水加ヒドラジンと結晶性石膏を製造する方法
に関する。
石膏はセメントの遅緩材、ボードド・プラスタ
ーなどの建材、その他の材料として広く用いられ
ている。又、ヒドラジンはボイラー清缶剤とし
て、または医薬・農薬・発泡剤などの重要な出発
原料として有用なものである。
ヒドラジンの工業的製法としては、アンモニア
又は尿素を次亜塩素酸ナトリウムで酸化するラシ
ツヒ法が主流を占めているが、希薄なヒドラジン
水溶液しか得られないため、蒸留により製品濃度
まで濃縮されている。
このようにラシツヒ法は、原料の塩素が電気を
多量に消費する商品で、今後価格の高騰が予想さ
れており、さらに蒸留工程でのエネルギー消費量
も多いため、特にエネルギー危機が叫ばれるよう
になつてからは、これに替る省エネルギー的製法
の確立が急がれている。
一方、ヒドラジン硫酸塩類はアジンを硫酸で加
水分解するか、希薄なヒドラジン溶液に硫酸を作
用させるなどの方法で製造されているが、最近安
価なヒドラジン硫酸塩の製造方法が提案された。
それはケタジン法と称する方法であり、例えば、
ケトンとしてベンゾフエノンを用いる場合、ベン
ゾフエノンとアンモニアの脱水縮合によりベンゾ
フエノンイミンを合成し、次いでベンゾフエノン
イミンを空気酸化する(米国特許2870206)か、
あるいはベンゾフエノン、アンモニア、酸素から
一段でベンゾフエノンアジンを製造(特開昭51−
8251)した後、ベンゾフエノンアジンを硫酸によ
り加水分解し(特開昭54−101800)ヒドラジン硫
酸塩類を得る。
従つて、本発明をケタジン法ヒドラジン硫酸塩
製造工程と組み合わせることにより、安価な水加
ヒドラジンの製法が完成されることになり、工業
的に極めて有用なものとなる。
ヒドラジン硫酸塩類から水加ヒドラジンを製造
する方法としては、硫酸ジヒドラジンにアルカリ
を作用させ、生成した水溶性塩の溶解度を、水溶
性有機化合物の添加により低下させ、沈澱物を分
離後、全蒸発により、水加ヒドラジン、有機化合
物を回収する方法(特許公報昭36−23008号公
報)、硫酸ジヒドラジンに低温加圧下でアンモニ
アを作用させ生成した硫安を分離したのち、残存
する硫酸根に対応した苛性ソーダを加えて全蒸発
する方法(特許公報昭36−23009号公報)が知ら
れている。特公昭36−23008号公報における方法
は中和液を全蒸発する際、支障になる水溶性の塩
を蒸発前に取り除く手段を提供したものであり、
特公昭36−23009における方法は全蒸発の際、ア
ンモニアが揮発性である為、逆反応が起り、ヒド
ラジン収率が低下する点を考慮したものである。
これに対して本発明のように石灰を中和剤とす
る場合、生成する石膏はヒドラジン水溶液に対す
る溶解度が非常に低いため、溶解度を下げる操作
は全く必要としないし、逆反応も考慮する必要は
ないが、ヒドラジン硫酸塩類と石灰との反応にお
いては、ロ過、洗浄が容易な石膏を生成させるこ
とにより、石膏の洗浄水の必要量を最小限にする
と共に、石膏に同伴して系外へ出るヒドラジンの
量を極力抑えることが重要である。ヒドラジン硫
酸塩類と石灰との反応は単純な中和反応である
が、ロ過、洗浄が容易な石膏の析出を目的とする
場合は、高度な技術と経験を必要とする。これは
湿式法リン酸製造の歴史をみれば一目瞭然であ
る。無作為にヒドラジン硫酸塩類と石灰を混合し
たのでは非常に微細な石膏が生成し、ロ過、洗浄
に困難をきたすため、工業的実施を不可能ならし
める。本発明者らは、かかる問題点を解決すべく
鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成した。
すなわち本発明は、ヒドラジン硫酸塩類と石灰
とを反応させて水加ヒドラジンと石膏とを製造す
るに際し、結晶性石膏の存在下、既存の結晶性石
膏に対する新たな石膏の生成量が1分間40wt%
以下、スラリー濃度が60wt%以下になるように
調節しつつ、温度0〜150℃、硫酸根:石灰(モ
ル比)=0.5:1〜1:0.5で反応させることを特
徴とする水加ヒドラジンと結晶性石膏の同時製造
法である。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうヒドラジン硫酸塩類とは、ヒドラ
ジンと硫酸の組み合わせから成る塩のすべて又は
それらの混合物であり、例えば、
(N2H42H2SO4、N2H4・H2SO4、N2H4
2H2SO4およびこれらの混合物が挙げられる。ヒ
ドラジン硫酸塩類は精製されている必要はなく、
酸、有機物などが多少含まれていても一向に差支
えない。
ヒドラジン硫酸塩類の供給形態は、固体状で
も、液体状でも、スラリー状でも差支えないが、
コントロールが容易であるところから液体として
供給するのが好ましい。
本発明の石灰は生石灰、消石灰あるいはそれら
の混合物のいずれを用いても良く、炭酸カルシウ
ムなどの不純物が含まれていても差支えない。石
灰は塊状でもよいが、微粉状の方が品質の良に石
膏が得られる。供給形態は、粉末でもよく、石灰
乳として供給してもよい。
本発明でいう結晶性石膏とは、単結晶の長径が
10μ以上の半水石膏、二水石膏を称し、反応の
際、固体として存在していればその形状の如何は
問わない。結晶性石膏の範囲から除かれるものと
しては、例えばヒドラジン硫酸塩と石灰を無作為
に混合した際生ずる石膏が挙げられ、この場合、
反応液はカユ状を呈する。
本発明において、反応はスラリー状態で行なわ
れる。該スラリー濃度は60wt%以下、好ましく
は10〜30wt%の範囲である。スラリー濃度が
60wt%以上になると流動性が極めて悪くなり、
操作に支障をきたすようになる。スラリー濃度を
水の添加により調節すると、得られる水加ヒドラ
ジンの濃度が低くなるので、本発明においては石
膏を分離したのちの液の一部、石膏の洗液を循
環使用することにより、高濃度水加ヒドラジンを
得る。反応の開始に際しては結晶性石膏をあらか
じめ反応系内に存在させておく必要がある。反応
の進行と共に石膏が生成するので、始めから結晶
性石膏を高い濃度にする必要はなく、始めに加え
る結晶性石膏のスラリー濃度は5wt%以上、好ま
しくは7wt%以上存在させれば十分である。
ヒドラジン硫酸塩類に対する石灰の添加量は、
硫酸根に対するモル比で決められる。本発明にお
いては、硫酸根:石灰(モル比)=0.5:1〜1:
0.5の範囲から選択するが、硫酸根:石灰(モル
比)=0.9:1〜1:0.9が特に好ましい。反応完
結時に該モル比が保たれていれば良いのであり、
反応途上においてはこの限りでない。ヒドラジン
硫酸塩類の転化率に重点を置く場合は石灰過剰の
条件を選択し、石膏の品質に重点を置く場合には
硫酸根過剰の条件を選択する。石灰過剰の条件下
で反応を行なうと、未反応の石灰が石膏スラリー
中に含まれることになるが、適当なロ布を選択す
ることにより、石灰は回収後、再使用することが
出来る。
ヒドラジン硫酸塩類と石灰のモル比は、流量で
もPHでもコントロール出来るが、特にヒドラジン
硫酸塩類や石灰に不純物が含まれる場合や、組成
が変動する場合は、PHによるコントロールを行な
つた方が良い。
また、該中和反応においては、非結晶性石膏の
生成を防ぐため、既存の結晶性石膏に対する新た
な石膏の生成量を1分間当り40wt%以下、好ま
しくは20wt%以下になるよう流量をコントロー
ルする。
該反応は、反応温度0〜150℃で実施する。反
応温度0℃未満では石膏結晶が微細となり、150
℃を越えるとヒドラジンが分解する恐れがあり好
ましくない。反応温度により石膏の形態が異な
る。90℃未満では主に二水石膏が生成し、110℃
以上では主に半水石膏が生成する。従つて本発明
を実施するに当り、特に二水石膏を得たい場合
は、反応温度90℃以下が好ましく、半水石膏を目
的とする場合は、115〜140℃が好ましい。
また、本発明によれば反応温度により石膏の粒
径を変える事も出来る。特に、二水石膏が生成す
る温度範囲では、反応温度が高いほど生成する石
膏の粒径は大きいので、粒径が大なる石膏を得た
い場合は高温で反応を行なう。粒径が小さい石膏
を目的とする場合は低温で反応を行なう。
該反応は、空気雰囲気下でも不活性ガス雰囲気
下でも反応的には何ら支障はないが、ヒドラジン
が付着した石膏が比較的長時間、酸素と接触する
場合、例えば石膏を別する場合、ヒドラジンが
酸化分解するので、空気より酸素分圧の低い雰囲
気下で操作を行なう方がヒドラジン損失を少なく
する上で好ましい。
又、ヒドラジン硫酸塩と石灰との混合・反応
は、(1)ヒドラジン硫酸塩類に石灰を加えるか、(2)
石灰にヒドラジン硫酸塩類を加えるか、(3)ヒドラ
ジン硫酸塩類と石灰をある比で反応器へ供給する
か、(4)いずれかを一定流量で供給し、他を断続的
に供給するか、により実施され、回収法、半回分
法、連続法のいずれの方法にも適用出来る。反応
器には、特殊な晶析装置を用いても良いが、ごく
一般の槽型反応器で十分実施出来る。
以上の詳細に説明した本発明の方法によつて得
られる石膏は、SO2 3 -、PO3 4 -、F-など化学石膏で
問題となる不純物が全くなく品質的に非常に優れ
ている。他方、本発明の方法によつて得られる水
加ヒドラジンは、水加ヒドラジンの他に通常少量
のC2 a +分またはSO4 2 4 -分が共存するが、これらが
支障にならなければそのまま水加ヒドラジンとし
て使用する事も出来る。更に不純物のない水加ヒ
ドラジンを得る場合には本発明者らが昭和54年11
月6日付で出願した「ヒドラジン水溶液の蒸留
法」を適用することにより極めて好適に純水加ヒ
ドラジンを得ることができるものである。
本発明によれば、20%以上の高濃度水加ヒドラ
ジンでも収得されるので、ヒドラジン濃縮に費す
エネルギーが極めて軽減されることになる。ま
た、本発明の方法はヒドラジン損失が極めて少な
く、工業的方法として非常に優れたものである。
以下、実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例 1 撹拌器、温度計、還流冷却器を備えた500mlガ
ラス製四ツ口フラスコに硫酸モノヒドラジン
5.2g、硫酸ジヒドラジン 32.5g、結晶性石膏
(二水石膏、平均粒径30μの板状晶) 10g、水
60gを仕込み、油浴中で撹拌しながら加熱し
た。該仕込液が80℃に達したら、予め別の容器で
80℃に加温しておいた硫酸根:石灰(モル比)=
1:1に相当する7.2%石灰乳 247gを撹拌しな
がら30分間で滴下した(既存の結晶性石膏に対す
る石膏の生成速度:13.8%/min)。さらに30分
間かきまぜたのち、反応生成液を小型遠心分離器
(遠心効果max 680G、200mesh ロ布使用)に
移し、窒素雰囲気中で5分間振り切り、結晶性石
膏を分離した。次いで該結晶性石膏を水 69gで
洗浄したのち、小型遠心分離器を用いて脱水し
た。
石膏、液、洗液中の水加ヒドラジンをヨード
メトリー法により分析した結果、液中の水加ヒ
ドラジン濃度は7.26%、水洗前、石膏中の水加ヒ
ドラジン 0.8%、水洗浄後、石膏中の水加ヒド
ラジン 700ppmであつた。
水加ヒドラジンの損失は、水洗浄後石膏に付着
している水加ヒドラジンだけであり、ヒドラジン
分の回収率は99.8%であつた。
液中のC2 a +イオン濃度を、キレート滴定法に
より測定したところ、0.09%(at80℃)であつ
た。
水洗浄後の石膏をメタノールで洗浄したのち、
60℃で乾燥して乾燥重量を求め、脱水率を計算し
た結果は10%であり、固型分は90%であつた。
石膏は板状二水石膏であり、顕微鏡で観察した
ところ、長さ100〜200μ、巾15〜35μの大きさを
していた。
実施例 2 硫酸ジヒドラジン 39g、結晶性石膏 10g、
水 60gを仕込み、硫酸根:石灰(モル比)=
1:0.6に相当する7.2%石灰乳148・5gを滴下
した(既存の結晶性石膏に対する石膏の生成速
度:8.3%/min)以外は実施例1と同様な操作
を行ない、液として7.1%の硫酸ジヒドラジン
を含む6.5%水加ヒドラジンを得た。
反応生成石膏は長さ100〜200μ、巾10〜40μの
板状二水石膏であつた。
実施例 3 硫酸ジヒドラジン 23.5g、結晶性石膏10g、
水 60gを仕込み、硫酸根:石灰(モル比)=
0.6:1に相当する7.2%石灰乳 248.5gを滴下し
(既存の結晶性石膏に対する石膏の生成速度:
13.9%/min)、反応生成液をガーゼでロ過した
以外は実施例1と同様の操作を行ない、液とし
て4.65%水加ヒドラジン水溶液を得た。
長さ120〜250μ、巾20〜40μの板状二水石膏が
得られた。石膏中に含まれる石灰は2.5wt%であ
つた。
実施例 4 反応器に石灰乳を仕込み、ヒドラジン硫酸塩類
溶液を滴下した以外は、実施例1と同様な操作
(既存の結晶性石膏に対する石膏の生成速度:
13.8%/min)を行なつたところ、液として
7.25%水加ヒドラジン水溶液が得られた。
長さ70〜200μ、巾15〜35の単結晶が数個から
みあつた形状の二水石膏が得られた。
実施例 5 反応温度を130℃とした以外は、実施例1と同
様の操作(既存の結晶性石膏に対する石膏の生成
速度:11.6%/min)を行なつたところ、液と
して7.25%水加ヒドラジン水溶液が得られた。
石膏は長さ8〜20μ、巾2〜5μの針状をしてお
り、赤外線吸収スペクトルにより半水石膏と同定
された。
実施例 6 薬液の調製は下記のようにして行なつた。(硫
酸ジヒドラジン―水加ヒドラジン溶液)市販 硫
酸モノヒドラジン 815gを市販80%水加ヒドラ
ジン水溶液 431g、水 1040gに水で冷却しな
がら混合して硫酸ジヒドラジン―水加ヒドラジン
溶液を調製した。
該調製液は、最初の反応供給原料としてのみ用
い、以降の反応供給原料は該反応で生成した結晶
性石膏を含む反応生成液から結晶性石膏を別し
て得られた液(水加ヒドラジン23〜24%を含
む) 1471gに市販 硫酸モノヒドラジン 815
gを水で冷却しながら、混合することにより調製
した。
(石灰乳) 市販の粉末状消石灰 480gを、19%水加ヒド
ラジン水溶液(市販80%水加ヒドラジン水溶液を
水で稀釈) 5980gに懸濁させて、石灰乳を調製
した。
該石灰乳は、最初の反応供給原料としてのみ用
い、以降の反応供給原料は該反応で生成した結晶
性石膏を含む反応生成液から結晶性石膏を別し
て得られた液(水加ヒドラジン23〜24%を含
む) 4800g、別した結晶性石膏を水洗して得
られた洗液(水加ヒドラジン1.0〜1.2%を含む)
1180gに対し市販の粉末状消石灰を480gの割
合で混合懸濁することにより調製した。
撹拌器、温度計、還流冷却器、PH電極、邪魔
板、加熱用ジヤケツト、原料液供給管2本および
オーバーフロー管を備えたステンレス製500ml容
器1基を反応器とし、反応に先だち、反応器には
中位径70μの結晶性石膏 52g、23.4%水加ヒド
ラジン水溶液(市販の80%水加ヒドラジン水溶液
を水で稀釈) 348gを仕込み、500rpmで撹拌し
ながらジヤケツトにより加熱し、該仕込液が80℃
に達したのち、その温度を保ちながら最初の反応
原料を供給した。
上記のようにして調製した硫酸ジヒドラジン―
水加ヒドラジン溶液を定量ポンプにより229g/
hrで連続的に供給した。
一方、石灰乳は、PHメーターと石灰乳供給ポン
プを連動させて、ポンプの始動と停止を操返すこ
とにより、反応液がPH=9.8を保つように供給し
た(既存の結晶性石膏に対する石膏の生成速度:
3.5%/min)。
オーバーフロー管より出てきた反応生成液は、
オーバーフロー管に接続した冷却器を通り室温ま
で冷却される。
次いで、小型遠心分離器(遠心効果 680G)
を用いて反応生成液を結晶性石膏と液に分離し
た。
さらに該結晶性石膏をほぼ同重量の水で洗浄
し、遠心分離器で振りきることにより、結晶性石
膏に付着した水加ヒドラジンを洗液として回収す
ると共に、水加ヒドラジンをほとんど含まない結
晶性石膏を得た。該洗液は全て石灰乳調製用とし
て循環使用した。
23.4〜23.5%の水加ヒドラジンを含む該液の
4.0/5.7は薬液調製用として循環使用し、残りの1/5.
7 を粗製品として取出した。最初の供給原料液を全
て反応に供してから順次循環原料に切り替えた。
運転はトラブルの発生もみられず、84時間連続
的に行なわれ、この間の平均供給モル比は硫酸
根:石灰=1:1.04、平均滞留時間は45分であつ
た。
8時間毎に組成分析を行ない、平均値として得
られた液中の水加ヒドラジン濃度 23.42%、
水洗後の結晶性石膏中の水加ヒドラジン濃度
400ppmという結果を得た。
製品結晶性石膏については、8時間に1度、結
晶性石膏を約100g採取し、メタノールで洗浄し
たのち、60℃で乾燥して求めた乾燥重量から脱水
率を計算し、さらにふるい分けにより粒度分布を
測定した。
製品結晶性石膏は球状の二水石膏であり、平均
脱水率は5%であり固型分は95.0%、平均中位径
はD50=250μであつた。
ヒドラジン粗製品は1減圧単蒸留器で蒸発精
製することにより試薬JIS・K8871―61に準じて
分析した結果、不揮発分、塩化物、硫酸塩、重金
属、鉄、全て検出されなかつた。
比較例 硫酸モノヒドラジン1630gと64%水加ヒドラジ
ン1078gを混合して硫酸ジヒドラジン―水加ヒド
ラジン溶液を調製した。該溶液は窒素雰囲気下60
℃で保存した。
粉末状消石灰1440gと水17940gを混合し、懸
濁状態とすることにより石灰乳を調製した。
撹拌器、温度計、還流冷却器、PH電極、邪魔
板、加熱用ジヤケツト、原料供給管2本及びオー
バーフロー管を備えたステンレス製500ml容器を
反応器とし、この反応器に、中位径70μの結晶性
石膏52g、16%水加ヒドラジン348gを仕込み、
500rpmで撹拌しながらジヤケツトにより加熱し
た。
該仕込み液が80℃に達したのち、硫酸ジヒドラ
ジン―水加ヒドラジン溶液を定量ポンプにより
1760g/Hrで連続的に供給した。一方、石灰乳
はPHメーターと石灰乳供給ポンプを連動させて反
応液がPH9.8を保つように供給した(既存の結晶
性石膏に対する石膏の生成速度:44.9%/min)。
オーバーフロー管から出てきた反応生成液は、オ
ーバーフロー管に接続した冷却管を通して室温ま
で冷却した。
運転を開始して約40分後、オーバーフロー管内
が詰まつたので運転を停止した。それまでに得た
反応生成液を実施例6と同じ遠心分離器を用いて
分離しようとしたが、濾布が目詰まりして石膏の
一部が濾液側へ混入した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ヒドラジン硫酸塩類と石灰とを反応させて水
    加ヒドラジンと石膏とを製造するに際し、結晶性
    石膏の存在下、既存の結晶性石膏に対する新たな
    石膏の生成量が1分間40wt%以下、スラリー濃
    度が60wt%以下になるように調節しつつ、温度
    0〜150℃、硫酸根:石灰(モル比)=0.5:1〜
    1:0.5で反応させることを特徴とする水加ヒド
    ラジンと結晶性石膏の同時製造法。
JP14986379A 1979-11-06 1979-11-19 Simultaneous manufacture of hydrazine hydrate and crystalline gypsum Granted JPS5673605A (en)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14986379A JPS5673605A (en) 1979-11-19 1979-11-19 Simultaneous manufacture of hydrazine hydrate and crystalline gypsum
EP19800303978 EP0028543A1 (en) 1979-11-06 1980-11-06 Process for simultaneous production of hydrated hydrazine and crystalline gypsum and method of separating hydrazine from a mixture of hydrated hydrazine and crystalline gypsum

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14986379A JPS5673605A (en) 1979-11-19 1979-11-19 Simultaneous manufacture of hydrazine hydrate and crystalline gypsum

Publications (2)

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JPS5673605A JPS5673605A (en) 1981-06-18
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ID=15484292

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1268121B (de) * 1966-12-17 1968-05-16 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Hydrazinhydrat

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1268121B (de) * 1966-12-17 1968-05-16 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Hydrazinhydrat

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