JPS6341823A - 眼鏡フレ−ム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は眼鏡フレームの改良に関するものである。

（従来技術とその問題点） 眼鏡フレームのテンプルは顔にそって正しく装着される
ためには、ばね性にすぐれた材料が使われることが多い
。

近年この用途にＮｉ　−Ｔｉ合金などの持つ大きなひず
み回復特性、いわゆる超弾性を利用することが提案され
ている。

このような超弾性合金をテンプルに使用する場合には、
超弾性による数パーセントにおよぶ回復特性と、ゴムの
ように一定の応力で回復する特性の両者の特性から、す
ぐれた装着感および装着性をもたらすことが知られてい
る。

しかし々から、テンプル全体を超弾性合金で作ろうとす
ると、ヒンジ部の加工が難しくなり、特にヒンジをロー
付、または溶接する場合には熱影響によりヒンジ周辺が
破断しやすくなる欠点があった。またテンプルのヒンジ
近くがたわみゃすくなるなど装着性にも難があった。か
かる場合にヒンジ近くのテンプルの断面積を大きくする
方法が考えられるが、十分な効果をもたらすためには必
要以上に大きな断面積にしなければならず、美感の上か
らも好ましいものではなかった。

このような問題を解決するために本発明者等は先に実願
昭６１−３４７６９号において超弾性合金からなる眼鏡
フレームのテンプルの必要な部分にのみ超弾性を持たせ
、ヒンジ部には必要な強度を有する眼鏡フレームを提案
した。

しかしながら上記の眼鏡フレームにおいては、テンプル
の先端部すなわち装着者の耳に当たる耳掛部まで超弾性
特性を有しているため、当該耳掛部に合成樹脂などで作
られたカバーを嵌め込む場合には、嵌め込みが困難で、
さらに嵌合み後に耳掛部がテンプルのばね性により変形
するという問題があった。

（問題点を解決するための手段） 本発明はＮｉＴｉ合金などの超弾性合金全周いた眼鏡フ
レームのテンプルのヒンジ部を除いた直線部に超弾性と
形状記憶の組合せ特性を付与し、耳掛部には超弾性と形
状記憶の組合せ特性または形状記憶特性を付与すること
により上記の問題を解消したものである。

すなわち本発明は、眼鏡フレームのテンプルを超弾性合
金で形成し、該テンプルのヒンジ部を除いた直線部に超
弾性と形状記憶の組合せ特性を付与し、耳掛部には超弾
性と形状記憶の組合せ特性または形状記憶特性を付与し
たことを特徴とする眼鏡フレームである。

ここで超弾性合金とはＮｉＴｉ金属間化合物を主体とす
る合金の他にＣｕ−Ｚｎ、Ｃｕ　−Ｚｎ　−Ｘ　（Ｘ　
−３ｉ、Ｓｎ％ＡＸなど）　、Ｃｕ　−ＭＬ−Ｎｉ、Ａ
ｕ　−ｃｄ　、　Ａｇ　−Ｃｄ　、Ｎｉ−Ａ１．　Ｃｕ
　−Ａｕ　−Ｚｎ　、　Ｃｕ−３ｎなどがあるが耐食性
などの特性が良好なＮｉＴｉ系合金が多く用いられる。

本発明において、必要な部分に必要な特性を付与せしめ
るには上記の超弾性合金の種類によって異なるがＮｌＴ
ｉ系合金の場合は、熱間鍛造、熱間圧延加工後冷間伸線
、冷間ロール圧延、冷間プレスなどにより、冷間加工を
行うものである。冷間加工の間に中間焼鈍を行うが少く
とも最終的には冷間加工して所定の形状にしたもので、
冷間で充分加工硬化することが重要である。

またヒンジ部は概略の形状をプレス成形等で形成し、超
弾性と形状記憶の組合せ特性または形状記憶熱処理の前
または後に研削加工によって仕上げ加工する。

このようにして成形されたテンプルはヒンジ部を除いた
部分に超弾性と形状記憶の組合せ特性を付与する熱処理
を行うものであるが、この熱処理温度としては１５０℃
〜５５０℃がよく、熱処理時間は高温のときは短時間低
温の場合は長時間を要するが５秒〜１０時間が適当であ
り、好ましくは２００℃〜３００℃の温度で１０秒〜５
時間の熱処理がよい。上記の熱処理条件以外では良好な
超弾性と形状記憶の組合せ特性は得られない。

また形状記憶を付与する熱処理は２００℃〜６５０℃の
温度がよく熱処理時間は高温のときは短時間、低温のと
きは長時間を要するが１０秒〜１０時間の熱処理がよい
。すでに超弾性と形状記憶の組合せ特性が付与されてい
るものについて、形状記憶熱処理を施す場合は組合せ特
性の熱処理温度以上の高温で熱処理を行うと超弾性の特
性が消失するものである。したがって眼鏡フレームのテ
ンプルのヒンジ部を除いた直線部と耳掛部に超弾性と形
状記憶の組合せ特性を付与する場合は上記の組合せ特性
を得る熱処理を施し、また耳掛部は形状記憶のみの特性
とする場合は、上記の形状記憶熱処理を、さらに耳掛部
に施せばよい。

また加熱方法はソルトパス、通電加熱、ガス炎加熱、オ
ープンなど適当に選択して行ないとンジ部などの熱処理
をしない部分は水冷やガス吹付けなどで冷却しておけば
よい。

（作　用） 本発明に係る眼鏡フレームのテンプルのヒンジ部は超弾
性と形状記憶の組合せ特性を有していないのでヒンジ部
の成形加工が容易であり、ロー付けまたは溶接の場合の
熱影響が少なく、またヒンジ部が硬いため、たわみが少
なく多年の使用による、ゆるみなどが生じることなく装
着性が良好となる。さらにテンプル全部に超弾性と形状
記憶の組合せ特性を付与し之ものではヒンジ部近傍が強
度不足となるのを補なうため断面積全人きくする必要が
生じるが、本発明ではヒンジ部に必要な強度を有するた
め、この部分の断面積ｔ−特に大きくすることもなく、
シたがって材料のコストも安くなる。一方ヒンジ部を除
いた直線部または耳掛部には超弾性と形状記憶の組合せ
特性を有するので、優れた弾性特性により顔面にぴった
りと装着でき、変形した場合には加熱により元の形状に
回復するものである。また耳掛部に形状記憶特性のみを
付与したものは、この部分が直線部よりも若干柔かいば
ね性を有しているので−１ソフトな装着性を有するもの
である。さらに変形しても湯につけるなど加熱により元
の形状に回復するものである。

（実施例） 以下に本発明の一実施例について説明する。

Ｎｉ５α７　ａｔ％残部Ｔ１のＮｉ　−Ｔｉ合金を熱間
鍛造、熱間圧延後、冷間伸線、冷間圧延および冷間プレ
ス加工により、第１図に示す所定の形状とした。

冷間加エエ糧の間には適宜中間焼鈍を行ったが最終冷間
加工後は焼鈍を行なわず合金材を充分加工硬化させた。

上記のテンプル（１）はヒンジ部（２）ヲ除いてテンプ
ル全体を２６０℃のオープンに挿入しヒンジ部（２）近
傍が加熱されないように水冷却しながら２時間加熱して
、超弾性と形状記憶の組合せ特性を付与した。次いで耳
掛部０）全所望の形状にわん曲させて５５０℃で１５分
間加熱し、この部分に形状記憶特性を付与した。

この後耳掛部のわん曲を直線にして先端に合成樹脂製カ
バー（５）を挿着してテンプル（１）とした。上記のテ
ンプルを用いた眼鏡フレームはヒンジ部に必要な強度を
有するためネジ部との摺動作用に強く、また直線部は８
０Ｉ＋ＩＩＩφの丸棒に巻いて放す数千回の繰り返し曲
げ試験においても完全に直線に戻る超弾性を有している
ことが確認された。さらに耳掛部ｆ８０℃の熱湯に入れ
ると５〜１５秒間で元の形状に回復した。

（効　果） 以上に述べたように本発明の眼鏡フレームはテンプルの
ヒンジ部には加工硬化による強度が保持されネジ部との
摺動作用に必要な強度を有し、かつ直線部と耳掛部に組
合せ特性を有しているので適度な柔かい把持力が付与で
きるものであり、変形しても加熱することにより元の形
状に回復する。

また耳掛部に形状記憶のみを有するものは、この部分は
柔かいばね性により一層ソフトな装着性を持ち、かつ変
形などの際に加熱により何回でも初期の形状に回復する
のでいずれも永く使用出来るなど優れた効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の眼鏡フレームのテンプル製品の概略図
である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 眼鏡フレームのテンプルを超弾性合金で形成し、該テン
   プルのヒンジ部を除いた直線部に超弾性と形状記憶の組
   合せ特性を付与し、耳掛部には超弾性と形状記憶の組合
   せ特性または形状記憶特性を付与したことを特徴とする
   眼鏡フレーム。