JPS6341467B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、テレビの受像画面において被験者の
髪形部分に別に用意した髪形モデルの映像をはめ
込むように合成して、髪形の選定を容易にせんと
する髪形選定装置に関するものである。２つの映
像信号を合成する方法として、いわゆるシロマキ
ーあるいはクロマキーがあり、放送局等で広く実
用されている。

従来、髪形選定装置で提案されている合成方法
としては、例えば髪形モデルの映像信号をレベル
コンパレータによつてパルス信号に変換し、それ
を切換信号として使う方法があるが、この場合、
テレビの受像画面において髪形の周囲が鮮明すぎ
て被験者に違和感を与えるという欠点があつた。
また、髪形モデルの映像信号とレベル比較して得
られるパルス信号をローパスフイルタを通して、
立ち上がり、立ち下がりをゆるやかにしてから切
換信号として使い、なめらかに切換えて違和感の
ない合成画像を得るという方法もある。その従来
例について第１図を参照して説明する。

第１図において、被験者をカラーカメラ１で撮
影し、静止画メモリ２で記録する。静止画メモリ
２としては、例えばビデオテープレコーダ
（VTR）を用い、短時間録画して静止画再生モー
ドで再生する。静止画メモリから出力された被験
者の映像信号から同期信号発生回路４により同期
信号を発生し、白黒カメラ３に加えて白黒カメラ
を同期動作させる。髪形モデルは白黒カメラで撮
影し、その映像信号を遅延回路９で遅延し、色信
号発生回路５で発生された色信号と加算回路６で
加算し、任意の色を持つた髪形モデルの映像信号
として切換回路７に加える。

一方、切換信号は、白黒カメラ３から出力され
た髪形モデルの映像信号をウインドーコンパレー
タ１０により髪形部分の信号のみを抜出し、パル
ス幅圧縮回路１１により前縁を遅延した後、ロー
パスフイルタ１２を通して、なめらかな切換信号
１７として切換回路７に加えられる。切換回路７
により被験者の映像信号１５と髪形モデルの映像
信号１６が切換信号１７により、なめらかに切換
えられて出力され、合成画像をモニターテレビジ
ヨン受像機８で観察する。この場合、違和感をな
くそうとすれば、例えば遮断周波数0.5〜1MHz程
度のローパスフイルタが必要となり、遅延回路９
もそれに対応して比較的長い（例えば、0.5〜
1μsec）遅延時間を持つ遅延線が必要である。ま
た、一部の髪形モデルでは第１図の構成で比較的
違和感がなくなるが、周囲に細い髪が出ていた
り、カールしているような髪形モデルでは、周囲
の細い髪の信号成分がローパスフイルタでなくな
つてしまい、髪形モデルそのままに合成すること
が困難で、細かい周辺部の感じが出せないという
欠点があつた。また、髪形モデルの映像信号が本
来持つていた垂直成分がなくなつてしまうため、
垂直方向の信号成分に対してはローパスフイルタ
の効果はなく、水平線に近い輪郭では、その輪郭
が階段状になり、ラスターがちらつくという欠点
もあつた。

本発明は、上記のような欠点をなくし、いかな
る髪形モデルに対しても違和感なく、はめ込み合
成することができる髪形選択装置を提供するもの
である。

以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明す
る。第２図は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ツク図である。同図において、カラーカメラ１で
撮影された被験者の映像は静止画メモリ２に記録
される。この静止画メモリ２は、例えばVTRで
あり、被験者を短時間録画し、静止画再生モード
で再生する。それにより、被験者の拘束を最小限
にすることができる。なお、静止画メモリを使わ
なくても構成できるが、その場合には、髪形を選
択する間、被験者は拘束され、カメラの前にいる
必要がある。静止画メモリ２で再生された被験者
の映像信号１５から同期信号発生回路４により同
期信号を発生し、白黒カメラ３に加えて白黒カメ
ラ３を同期動作させる。白黒カメラ３で撮影され
た髪形モデルの映像信号は、色信号発生回路５か
らの色信号が加算回路６で加算され、任意の髪色
を持つた髪形モデルの映像信号として切換回路７
で被験者の映像信号と切換えられる。切換信号１
７は、白黒カメラからの髪形モデル信号に、それ
自身の同期信号の間および被験者の映像信号の同
期信号の間、切換えを禁止し、被験者の映像信号
１５を優先するためブランキング付加回路１３に
よりブランキングパルスを付加して得られる。こ
のようにして得られた切換信号１７を、レベルを
適当に調整して切換回路７に加えることにより、
被験者の映像信号１５および髪形モデルの映像信
号を切換えて出力され、はめ込み合成された映像
をモニターテレビジヨン受像機８で見ることがで
きる。切換回路７は掛算回路あるいはダブルバラ
ンスドモジユレータといわれる回路を利用したも
ので、２つの入力信号を切換信号により、切換信
号に比例してリニアに切換えて出力する。

以上のように第２図に示した実施例は髪形モデ
ル信号をそのまま切換信号として使用するため、
時間差もなく髪形モデルの細い髪まで違和感な
く、はめ込み合成することができる。

また、白黒カメラから出力された髪形モデル自
身の輪郭信号を含んでいるため、水平線に近い輪
郭もなめらかに合成することができ、合成画像の
不自然さをなくし、現実感を向上させるものであ
る。

第３図は本発明の他の実施例であり、大部分は
第２図と同じであるが、異なる点は、髪形モデル
信号を白圧縮回路１４により白圧縮してから切換
回路７に加えるようにした点である。髪形モデル
は白黒カメラでのレベル差をはつきり出すため背
景に白色が使われるが、切換時の信号の時間差で
背景色が出力されると被験者の映像信号との差が
大きいため白い縁どりとなり、目立つてしまう。
本発明の実施例の場合、長い遅延線は使わないた
め、時間差は生じないが、髪形モデルの映像信号
自身を切換信号として使つているため輪郭部で
は、わずかの時間であり、目立たないが、被験者
の映像と髪形モデルの背景とがオーバーラツプし
ている。従つて、切換回路７でのレベル調整を髪
形モデルがより強く出る方に調整すれば髪形モデ
ルの背景部分まで、はめ込み合成画像に出力さ
れ、背景の白が目立ち、髪形モデルが黒く沈むよ
うになる。白圧縮回路１４の効果は、そのような
場合でも髪形モデルの黒沈みをおさえて背景を目
立たない中間調にし、また、適度に調整されたは
め込み画像の場合にも輪郭部分の髪形モデルの背
景信号の被験者の映像信号への影響を最小限にお
さえることができる。従つて、第２図の実施例よ
りもさらに違和感のない合成画像を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のブロツク図、第２図は本発明
の一実施例を示すブロツク図、第３図は本発明の
他の実施例を示すブロツク図である。 １……カラーカメラ、２……静止画メモリ、３
……白黒カメラ、４……同期信号発生回路、５…
…色信号発生回路、６……加算回路、７……切換
回路、８……モニターテレビジヨン受像機、１３
……ブランキング付加回路、１４……白圧縮回
路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 被験者の映像信号のうちの髪形部分を別に用
   意した髪形モデルの映像信号で置換して画像映出
   するようにした髪形選定装置であつて、その置換
   のための信号切換回路は、被験者の映像信号と髪
   形モデルの映像信号との切換信号として前記髪形
   モデルの映像信号自身を用い、その切換信号の大
   きさに比例して被験者の映像信号の大きさを減衰
   させ髪形モデルの映像信号に置換する回路にした
   ことを特徴とする髪形選定装置。 ２ 特許請求の範囲第１項の記載において、前記
   髪形モデルの映像信号を白圧縮回路を通してから
   置換するようにしたことを特徴とする髪形選定装
   置。