JPS6340995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 後頭骨の後部及び背中上部に付着する腱、筋の
硬直は、内臓疾患等と関連があることが知られ、
また精神的ストレスの原因ともなるが、その揉み
解しに従来はマツサージや指圧治療が施され、最
近では低周波治療が普及しつゝある。しかしこれ
らの施術は、専門的にはいずれも通院乃至応診に
頼らなければならない。電気器具として椅子型の
マツサージ器などが販売されているが、いずれも
高価で一般家庭向けには適さない。

本考案は、このような実情から、あくまでも自
己治療を基本的発想として、仰臥時に利用する枕
型を利用し、これに特殊な構造を付与することに
より、使用者の仰臥姿勢と首振動作のみで上記目
的を達成できるような健康枕を提供しようとする
ものである。

以下図面の実施例によつて説明すると、第１図
において、１が略半ドーナツ形の上段丘陵、２が
扇形の下段丘陵で、両者が一体的に対設されるこ
とによりその中央部段差面に円弧状絶壁３をまた
その両側段差面に平面状絶壁４，４が形成され
る。そしてその円弧状絶壁３と平面状絶壁４の境
界に沿つて垂直突起５，５が一体的に設けられて
いる。そうしてさらにその上段丘陵１及び下段丘
陵２の表面には放射状隆条６，７が連設されて本
考案の健康枕が構成される。

次にその使用法を作用効果と併わせて説明する
と、第２図乃至第４図に示すように、使用者が仰
臥の姿勢で、後頭部から頚部が上段丘陵１に、頚
部根元と肩との境界両側部が垂直突起５，５に位
置するように、そしてその結果として双肩部が平
面状絶壁４，４に当接され且つ背中上部が下段丘
陵２に位置するように載せる（第２図）。そして
第３図と第４図に示すように頚部をゆつくり左右
に回わすように即ちワイパー様の運動（以下「ワ
イパー運動」という）を繰返す。するとまず略半
ドーナツ形の上段丘陵１の表面に連設した放射状
隆条６により後頭骨腱及び筋が全面に亘つて徐々
に弛緩し、それに伴つて頚部のワイパー動作はよ
り円滑になつて一層の弛緩が促進される。そして
これと同時に垂直突起５，５が、頚部根元と肩と
の境界両側部を押圧するから、いわゆる指圧効果
により肩凝りを解消することができる。さらにま
た扇形の下段丘陵２の表面に連設した放射状隆条
７により、前記ワイパー運動に連動する背中上部
の僧帽筋等の筋肉群を弛緩させることができる。

本考案の健康枕は以上のように後頭骨の後部及
び背中上部に付着する腱、筋を、仰臥によるそれ
らの自重圧と放射状隆条６，７面上におけるワイ
パー運動の連続により、全面的に弛緩且つ刺激さ
せることができる。またその運動は上記のように
軽快な自然の動作であるから全く有害性なく、速
度を適宜加減することにより自分の症状にマツチ
した治療が可能となる。

材質は木製、プラスチツク製、陶磁製、金属製
等硬質性のものであればいずれを問わず、内部を
肉抜きにすれば軽量化が計れ、携帯にも至便であ
る。安価に製作できることも利点の一つに数えら
れる。

以上から本考案の健康枕は、健康増進の上から
まことに有益で、「１つ備えて健康家族」が、本
考案者の含願である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
斜視図、第２図乃至第４図は使用状態で、第２図
が側面図、第３図が背面図、第４図が平面図であ
る。 １……略半ドーナツ形の上段丘陵、２……扇形
の下段丘陵、３……円弧状絶壁、４……平面状絶
壁、５……垂直突起、６，７……放射状隆条。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略半ドーナツ形の上段丘陵１と扇形の下段丘陵
   ２とが一体に対設されてその中央部段差面に円弧
   状絶壁３をまたその両側段差面に平面状絶壁４，
   ４が形成され、さらにその円弧状絶壁３と平面状
   絶壁４の境界に沿つて垂直突起５，５が一体的に
   設けられ、前記上段丘陵１及び下段丘陵２の表面
   には放射状隆条６，７が連設されていることを特
   徴とする健康枕。