JPS6340609A - サイドガイド用デイスクロ−ラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱間圧延機のコイル巻き取り装置の前方など
に配設されるサイドガイド用ディスクローラに関するも
のである。

〔従来技術〕

ディスクローラは、熱延コイルのセンターリングを正し
く行いつつダウンコイラーでの巻き取りを円滑に行い、
且つ巻取形状を良好にする目的から配備され、コイラー
前面の両側に配設されたシフティングフレーム内へ組み
込まれている。このシフティングフレームは、内部にエ
アーシリンダーを有し、コイル幅方向に迅速に拡張しう
るように構成されている。ここで、従来のディスクロー
ラは略円板形状を成し、熱延コイル側には、熱延コイル
と接し４〜６°の傾斜角を有する単一傾斜面が形成され
ている。

しかしながら、上記従来の構造では、単一傾斜面に、焼
き入れ、焼き戻し処理を施し、華−傾斜面のショア硬度
がＨｓ＝７０〜７５となるように加工する必要が生じる
。このため、ディスクローラの材料として溶接性の悪い
高炭素を含有する鋼を用いる必要が生じ、ディスクロー
ラが破損した場合の補修が困難であった。また、単一傾
斜面が熱延コイルと接して極度に軟化したり、或いは、
単一傾斜であるため熱延コイルの接触ｙ７…範囲が広域
におよび、さらには、ディスクローラでコイルが持ち上
がるという不都合が生じる。この結果、熱延コイルの処
理工程における操業性や熱間圧延機の保全性が悪化する
という問題点を有していた。

〔発明の目的〕

本発明は、上記従来の問題点を考慮して成されたもので
あって、熱延コイルのガイド性能を向上させると共に、
熱延コイルと接する面の耐摩耗性能を著しく向上させる
ことにより、熱延コイルの処理工程における操業性や熱
間圧延機の保全性を向上させうるサイドガイド用ディス
クローラの提供を目的とするものである。

〔発明の構成〕

本発明のサイドガイド用ディスクローラは、上記の目的
を達成するために、熱延コイル側の面に、熱延コイルを
支持する主ガイド面と従ガイド面とが外周側から順に形
成された略円板形状のサイドガイド用ディスクローラで
あって、上記従ガイド面の傾斜を主ガイド面の傾斜より
緩やかとなるように形成すると共に、これら両ガイド面
に環状凹部を形成し、この環状凹部には高硬度で高い耐
摩耗性を有する表面保護層を設けて、熱延コイルを主ガ
イド面に積極的に当接させるように構成したことを特徴
とするものである。

〔実施例〕

本発明の一実施例を、第１図に基づいて以下に説明する
。

５Ｍ−５０（Ｃ＝０．１５％、Ｍ　ｎ　＝１．３５％、
５ｉ＝０．５５％）から成るサイドガイド用ディスクロ
ーラは略円板形状を成し、熱延コイル側の面には外周側
から順に円弧面ｌ、主ガイド面２、従ガイド面３及び垂
直面４とが同心状に形成されている。

また、上記サイドガイド用ディスクローラの直径ａと中
央部の厚さｂとは、それぞれ５００　ａｍ、５４　ｍｍ
となるように形成されており、上記円弧面１の半径は２
０鰭となるように形成されている。

さて、上記従ガイド面３の垂直面４に対する傾斜角Ｃは
、従ガイド面３と熱延コイル側面との当接を防止するた
めに５°に形成され、一方、主ガイド面２の垂直面４に
対する傾斜角ｄは、主ガイド面２に熱延コイル側面を積
極的に当接するために１５°に形成されている。上記両
ガイド面２・３には深さが約ＩＱｍｍの環状凹部６が形
成されており、環状凹部６には高硬度で高摩耗性を有す
る表面保護層１０が設けられている。この表面保護層１
０のうち主ガイド面２に形成された表面保護層１０は、
溶接金属（Ｃ＝０．６８％、Ｍ　ｎ　＝０．９０％、Ｓ
　ｉ　＝０．９５％、Ｃｒ　＝５．２０％、Ｍ　ｏ　＝
１．２０％、Ｗ＝１．４０％、及びＶ＝０．５６％を含
む）から成り、一方、従ガイド面３に形成された表面保
護層１０は、溶着ｍ（Ｃ＝０．３５％、Ｍ　ｎ　＝０．
６０％、Ｓ　ｉ　＝０．４０％、Ｎ　ｉ　＝０．８％、
Ｃｒ　＝７．５％、Ｍ　ｏ　＝４．４％、Ｖ＝３．５％
、Ｔ　ｉ　＝　０．３０％、及びＣｏ　＝３．８％を含
む）から成る。さらに、前記垂直面４の中央部には、垂
直面４とピストン側の面の中央部に形成された円形凹部
８　（直径１９０　ｍｍ、深さ２２ｍ膳）とに挟まれる
壁部を貫通する貫通穴５が形成され、この貫通穴５の外
周側には軸を固定するためのボルト孔７・・・が形成さ
れている。

上記の構成において、本発明のサイドガイド用ディスク
ローラを製造する場合には、先ず初めに、板厚が６０ｍ
で５Ｍ−５０から成る鋼板をガス切断し、円弧面１、主
ガイド面２、従ガイド面３、垂直面４、貫通穴５、環状
凹部６、軸固定ボルト孔７・・・及び円形凹部８を形成
する。次に、環状凹部６に溶接金属と溶着鋼とを形成し
た後、溶接金属と溶着鋼とを粗加工する。次いで、上記
溶接金属と溶着鋼とを５３０〜６００℃で析出硬化熱処
理を行った後、研磨を行う。これにより、本発明のサイ
ドガイド用ディスクローラが作製される。

このようにして作製されたサイドガイド用ディスクロー
ラでは、従ガイド面３の硬度はＨｓ　＝　６８〜７２と
なり、また主ガイド面２の硬度はＨｓ＝９０〜９５とな
る。したがって、従来のＳＣＭ４焼き入れ焼き戻し品と
比べ、寿命が３〜４倍延長する。特に、溶接肉盛金属を
環状凹部６に形成した場合には、ある程度の延性を有す
ると共に、加熱処理によりＣｒ、Ｗ、■、Ｔ＋等との炭
化物が析出硬化するため、ディスクローラの摩耗損傷を
著しく低減させることができる。

本発明のディスクローラと、従来のディスクローラと、
実験過程でのディスクローラ（発明外）との比較試験を
行った結果は、下記の第１表の通りである。

〔以下余白　〕

効能試験データ　第１表 上記第１表に示すように、傾斜面を単一金属で作製した
場合（符号Ａ−Ｂ）には、ディスクローラの形状が単一
傾斜であるか複合傾斜であるかに関わらず、耐摩耗性に
劣るということが認められる。これに対し、傾斜面を複
合金属で作製した場合（Ｃ−Ｄ　−Ｅ）には、ディスク
ローラの形状が単一傾斜であるか複合傾斜であるかに関
わらず、耐摩耗性に優れているということが認められる
。

一方、ディスクローラの形状が単一傾斜である場合（Ａ
　−Ｃ−Ｄ）には、（頃斜面を単一金属で作製したか複
合金属で作製したかに関わらず、損傷範囲が太き（なり
、且つ熱延コイルのガイド性能に劣るということが認め
られる。これに対し、ディスクローラの形状が複合傾斜
の場合（Ｂ　−Ｅ）には、傾斜面を単一金属で作製した
か複合金属で作製したかに関わらず、損傷範囲が所定の
範囲内に収まる。加えて、熱延コイルを下向きに押さえ
込む力を有し、熱延コイルが上方に持ち上がるのを防止
することができるので、熱延コイルのガイド性能に優れ
るということが認められる。

したがって、本発明品（符号Ｅ）においては、ディスク
ローラの形状が複合傾斜であり、且つ傾斜面を複合金属
で作製しているので、熱延コイルのガイド性能を向上さ
せることができ、さらに、耐摩耗性能を著しく向上させ
ることができる。加えて、傾斜角の異なる部分を材質特
性変更線とする作用があるため、表面保護層１０の剥離
や亀裂トラブルを防止することができる。

尚、表面保護層１０は、上記実施例の物質に限定される
ものではなく、高硬度で高Ｙ耗性を有する金属、非金属
、又は両者の混合物質であればよく、必要な場合は金属
質から非金属質へ徐々に変化させるような構造であって
もよい。

また、環状凹部６の深さは１０龍に限定されるものでは
ないが、２ｍｍ未満に形成すると日修から日修までの間
に表面保護層１０が摩耗し、一方、環状凹部６の深さが
１２龍を越えて形成されると、表面保護層１０に亀裂が
生じ易くなり表面保護層１０の剥離が発生するという問
題点を生じる。したがって、環状凹部６の深さは、２−
１２１ｍで形成する必要がある。

さらに、新しくサイドガイド用ディスク口−ラを作製す
る場合の他、摩耗補修品を用いても耐摩耗性等に優れた
ディスクローラを作製することができる。

〔変形例〕

本発明の変形例としては、肉盛部にスティールショ、ド
プラストを施した後、下地溶射を行うことによりＮｉ−
Ｃｒの下地を作製する。このＮｉ−Ｃｒの下地上に、超
硬溶射によりＮｉ−Ｃｒ或いはＮ１−Ｃ，ｒ−（：、０
等のマトリックス金属にＮｂＣ（ニオブカーバイト）を
４０〜６０％添加した金属層を作製する。この後、金属
層の研磨仕上げを行う。このようにして作製されたサイ
ドガイド用ディスクローラは、従来のサイドガイド用デ
ィスクローラと比べて１０倍以上の寿命を有することが
認められた。また、ＮｂＣ０代わりにＴｉＣを２０％程
度含有させることにより同様の効果を得ることができる
。さらに、ＺｒＯ２、ＡＩ！２０３等で表面被覆するこ
とにより、一層寿命を延ばすことができる。

尚、上記の発明に用いられる溶射法は特に限定されるも
のではなく、ガスン容射、アーク？容射、減圧プラズマ
、ジェットコート、自活性金属溶射、水プラズマ、或い
はデトネーション溶射等何れの溶射法で行っても良いこ
とは勿論である。

〔発明の効果〕

本発明に係るサイドガイド用ディスクローラは、以上の
ように、熱延コイル側の面に、熱延コイルを支持する主
ガイド面と従ガイド面とが外周側から順に形成された略
円板形状のサイドガイド用ディスクローラであって、上
記従ガイド面の傾斜を主ガイド面の傾斜より緩やかに形
成すると共に、これら両ガイド面に環状凹部を形成し、
この環状凹部には高硬度で高い耐摩耗性を有する表面保
護層を設ける構成である。したがって、熱延コイルのガ
イド性能を向上させることができると共に、熱延コイル
と接する面の耐摩耗性能を著しく向上させることができ
、さらに、表面保護層の剥離や亀裂トラブルを防止する
ことができ、且つディスクローラが破損した場合に容易
に補修することができる。この結果、熱延コイルの処理
工程における操業性や熱間圧延機の保全性を向上させる
ことができる等の効果を奏しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）（ｂ）は本発明の一実施例を示すものであ
り、同図（ａ）は正面図、同図（ｂ）は同図（ａ）のＡ
−Ａ線矢視断面図である。 ２は主ガイド面、３は従ガイド面、６は環状凹部、１０
は表面保護層である。 特許出願人　　　　　株式会社　神戸製鋼所′；

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱延コイル側の面に、熱延コイルを支持する主ガイ
   ド面と従ガイド面とが外周側から順に形成された略円板
   形状のサイドガイド用ディスクローラであって、上記従
   ガイド面の傾斜を主ガイド面の傾斜より緩やかに形成す
   ると共に、これら両ガイド面には環状凹部を形成し、こ
   の環状凹部に高硬度で高い耐摩耗性を有する表面保護層
   を設けたことを特徴とするサイドガイド用ディスクロー
   ラ。 ２、上記の環状凹部は、その深さが２〜１２ｍｍの範囲
   内に設定されている特許請求の範囲第１項記載のサイド
   ガイド用ディスクローラ。