JPS634025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンテナ類内の収容物排出装置に関
し、一層詳細にはコンテナ類内に収容された果実
類等を損傷を与えることなく連続して容易かつ迅
速にベルトコンベア等に取出すことのできるコン
テナ類内の収容物排出装置に関するものである。

従来汎用されているコンテナ類内の収容物排出
装置は、該装置のコンテナ類を挾持する挾持枠内
にコンテナ類を１個ずつ挾持させた後、コンテナ
類をこの挾持枠と共にベルトコンベア上等で反転
させてコンテナ類内部から果実類等をコンベア上
等に取出している。そのため、コンテナ類の反転
作業においてはコンテナ類をいちいち１個ずつ反
転装置の挾持枠内へと挿入挾持させたり、挾持枠
内から空になつたコンテナ類を取出さねばなら
ず、手数が掛かると共に、従来のコンテナ類内の
収容物排出装置では連続移動するベルトコンベア
上等へ間欠的にしかコンテナ類中の果実類等を取
出すことができず、該装置を用いてベルトコンベ
ア上に取出した間欠的にかたまつた果実類を選果
しようとすると、その後ベルトコンベア上全長に
亘りコンベア上の果実類を平均にならすならし作
業が必要となる等コンテナ類中からの取出し作業
に多大な時間と労力を要した。

また、従来の如上のコンテナ類内の収容物排出
装置では、コンテナ類の反転途中で内部の果実類
等が外部へ転がり出て打ち傷等の損傷を受け易か
つた。

本考案は、上述の従来の課題に鑑みなされたも
ので、その目的は、コンテナ類を挾持枠内等にい
ちいち１個ずつ挾持させたり取外したりする必要
がなく、コンテナ類を連続して容易かつ迅速に反
転させてコンテナ類中からベルトコンベア上等に
果実類等を偏ることなく平均に連続して取出すこ
とができ、しかもコンテナ類の反転中にコンテナ
類内部から果実類等の収容物が転がり出し、収容
物に損傷を与えることがないコンテナ類内の収容
物排出装置を提供するにあり、その特徴は、最下
位より始まつて最上位で終る同心半円状で等角速
度運行し、かつコンテナ類を挾圧して搬送すべく
コンテナ類のほぼ高さ分の間隔を設けて搬送面を
対向させて設けられた部分を有する、１組の無端
コンベア１４ａ，１４ｂと、該１組の無端コンベ
ア１４ａ，１４ｂの端部出口側外側に、無端コン
ベア１４ａ，１４ｂ間に挾持されつつ反転された
コンテナ類の側面間を挾持してコンテナ類を外方
に向けて略水平に搬出する１対の帯状無端ベルト
４２ａ，４２ｂと、無端コンベア１４ａ，１４ｂ
の端部出口側であつて、帯状無端ベルト４２ａ，
４２ｂ下方に、後端側が無端コンベア１４ａ，１
４ｂの端部出口の略直下に位置すると共に前端側
が低くなるように傾斜させて設けた収容物の搬出
コンベア４４とを具備するところにある。

以下、図面に従い本考案の実施例を説明する
と、第１図および第２図において１０は機枠で、
この機枠１０内の略垂直方向には、対向面間に反
転しようとするコンテナ類１２の高さ幅分の間隔
をあけて同心円状にその中心角が略180゜の円弧状
の内外１対の無端コンベア１４ａおよび１４ｂが
それぞれ独立して対向させて設けられている。こ
の各無端コンベアの構造を詳述すると、まず機枠
内外側の無端コンベア１４ａは、第２図に示すご
とく所定間隔あけて左右１対の無端チエーン１６
ａおよび１６ｂが機枠１０内各所に設けたスプロ
ケツト１８を介して機枠１０内略垂直方向に向け
て同期して巡回行可能に張設されると共に、機枠
１０内内側の無端コンベア１４ｂに対向する外側
の無端チエーン１６ａ部分に小間隙あけて内外１
対の円弧状のガイド枠２０ａおよび２０ｂが並設
され、このガイド枠間内に無端チエーン１６ａお
よび１６ｂ部分が摺動自在に挾持されて無端チエ
ーンが所定円弧状を描いて機枠１０内を巡回行す
るよう構成されている。そして、この機枠１０内
に張設された左右１対の外側の無端チエーン１６
ａおよび１６ｂ間に、第３図に示すごとく表面に
ゴムベルト２２等を貼着した帯状のスラツトプレ
ート２４が隣接して複数個横架され、無端チエー
ン間がその全長に亘つて略塞がれて無端コンベア
１４ａが形成されている。また、、内側の無端コ
ンベア１４ｂも同様に、所定間隔あけて左右１対
の無端チエーン１６ｃおよび１６ｄが機枠１０内
各所に設けたスプロケツト１８を介して機枠１０
内略垂直方向に向けて同期して巡回行可能に張設
されると共に、機枠１０内外側の無端コンベア１
４ａに対向する内側の無端コンベア１４ｂ部分に
小間隙あけて内外１対の円弧状のガイド枠２０ｃ
および２０ｄが並設され、このガイド枠間内に内
側の１対の無端チエーン１６ｃおよび１６ｄ部分
が摺動自在に挾持されて内側の無端チエーンが所
定円弧状を描いて機枠１０内を巡回行するよう構
成されている。そしてこの機枠１０内に張設され
た左右１対の内側の無端チエーン１６ｃおよび１
６ｄ間に表面にクツシヨンスポンジ等が貼着され
た帯状のスラツトプレート２４が隣接して複数個
横架され、無端チエーン間がその全長に亘つて略
塞がれて無端チエーン１４ｂが形成されている。

そして、両無端ベルト両側の無端チエーンを機
枠１０内に張設している所定位置のスプロケツト
１８の回転軸と、機枠上部に設けた駆動モータ２
６の回転軸とがやはり無端チエーン２８と３０，
およびスプロケツト３２と３４を介して連結さ
れ、該駆動モータ２６を回転させると、内外１対
の無端ベルト１４ａおよび１４ｂの円弧状部分が
それぞれ同一回転角速度で機枠１０内上方向へと
巡回行するよう構成されている。

また、図中の実施例では、搬入ベルト３６上の
コンテナ類１２の当該反転装置内への搬入を容易
とするために、機枠１０下部の一部が搬入ベルト
方向へと延設され、この延設部上面に沿つて上述
の外側無端ベルト１４ａの下部の一部分が巡回行
するよう構成されている。

さらに、機枠１０内に設けた内外１対の無端ベ
ルト１４ａおよび１４ｂの上端縁部出口外側に
は、無端ベルト間に挾持されつつ反転されたコン
テナ類１２の反転側面間を挾持しつつコンテナ類
１２を機枠１０外方の空になつたコンテナ類１２
を搬出する搬出ベルト３８方向へと引出す左右１
対の駆動モータ４０で所定方向に巡回行する帯状
無端ベルト４２ａおよび４２ｂが機枠外方に向け
て略水平に延設されている。そして、この帯状無
端ベルト４２ａおよび４２ｂの直下には、コンテ
ナ類１２中から取出した収容物を搬出する搬出コ
ンベア４４が設けられている。

本考案に係るコンテナ類内の収容物排出装置は
以上の構成から成り、次にその動作を説明する
と、まず搬入ベルト３６で反転装置近傍に搬入し
てきたコンテナ１２を搬入ベルト３６から機枠１
０下部に延設した駆動モータ２６により所定方向
に巡回行している機枠上の無端ベルト１４ａ上に
移す。すると、無端ベルト１４ａ上のコンテナ類
１２は無端ベルト１４ａに乗つて機枠１０内外１
対の円弧状の無端ベルト１４ａおよび１４ｂ間内
へと進入し、１対の無端ベルト間にその上下を挾
持されつつ無端ベルト１４ａおよび１４ｂ間内に
沿つて機枠１０内上部へと移動すると共に、コン
テナ類１２は無端ベルト間内を移動するにつれて
天地方向に反転しつつ無端ベルト１４ａおよび１
４ｂの上端縁部出口に達し、機枠外方へと突出す
る。すると、この無端ベルト１４ａおよび１４ｂ
の上端縁部出口から突出しつつあるコンテナ類１
２は、その両脇を左右１対の帯状無端ベルト４２
ａおよび４２ｂ間に挾持されつつ帯状無端ベルト
に沿つてその先方にあるコンテナ類の搬出ベルト
３８上へと移送されて帯状無端ベルト中から搬出
ベルト３８上へと落下し、空になつたコンテナ類
１２が搬出ベルト３８により外部へと搬出され
る。また、コンテナ類１２内の収容物は、コンテ
ナ類１２が天地方向に反転した状態で該帯状無端
ベルト４２ａおよび４２ｂ間に挾持されつつ搬出
ベルト３８方向へと移動する間に重力作用を受け
て帯状無端ベルト下方の搬出コンベア４４上に落
下し、選別機中等へと移送される。以下、順次上
記の動作が繰り返されて無端コンベア１４ａおよ
び１４ｂ間のコンテナ類１２が連続して天地方向
に反転されつつその内部の収容物が搬出コンベア
４４上へと連続して放出される。

なお、機枠１０内に設ける内外１対の無端ベル
ト１４ａおよび１４ｂの張設方法は上述実施例に
限られるものでなく、その外側の弧状の無端ベル
ト１４ａの上端部は機枠１０外方の水平方向等へ
と突出させて張設してもよい。

１組の無端コンベアによつて反転させられたコ
ンテナは引き続き１対の帯状無端ベルトによつて
徐々に水平方向に搬送される。したがつて無端コ
ンベアによつて閉塞されているコンテナの開口部
が徐々に広く開口していく。これによつてコンテ
ナ内に収容されている農産物等の収容物が開口部
から順次連続的に傾斜した搬出コンベア上に排出
される。

このように傾斜した搬出コンベア上に順次収容
物が排出されるので、収容物が傷付くこともな
く、また自然に搬出コンベア上に、もしくはこの
搬出コンベアに接続するコンベア上等に均一にな
らされて排出され、選別時における労力が軽減さ
れる。

以上本考案につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本考案はこの実施例に限定されるもの
ではなく、考案の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のコンテナ類の反転装置の正面
図、第２図は第１図中の反転装置の側面図、第３
図は無端コンベアの一部正面図である。 １０……機枠、１２……コンテナ類、１４ａ，
１４ｂ……無端コンベア、１６ａ，１６ｂ，１６
ｃ，１６ｄ……無端チエーン、１８……スプロケ
ツト、２０ａ，２０ｂ，２０ｃ，２０ｄ……ガイ
ド枠、２２……ゴムベルト、２４……スラツトプ
レート、２６……駆動モータ、２８，３０……無
端チエーン、３２，３４……スプロケツト、３６
……搬入ベルト、３８……搬出ベルト、４０……
駆動モータ、４２ａ，４２ｂ……無端ベルト、４
４……搬出コンベア。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 最下位より始まつて最上位で終る同心半円状で
   等角速度運行し、かつコンテナ類を挾圧して搬送
   すべくコンテナ類のほぼ高さ分の間隔を設けて搬
   送面を対向させて設けられた部分を有する、１組
   の無端コンベア１４ａ，１４ｂと、 該１組の無端コンベア１４ａ，１４ｂの端部出
   口側外側に、無端コンベア１４ａ，１４ｂ間に挾
   持されつつ反転されたコンテナ類の側面間を挾持
   してコンテナ類を外方に向けて略水平に搬出する
   １対の帯状無端ベルト４２ａ，４２ｂと、 無端コンベア１４ａ，１４ｂの端部出口側であ
   つて、帯状無端ベルト４２ａ，４２ｂ下方に、後
   端側が無端コンベア１４ａ，１４ｂの端部出口の
   略直下に位置すると共に前端側が低くなるように
   傾斜させて設けた収容物の搬出コンベア４４と を具備することを特徴とするコンテナ類内の収
   容物排出装置。