JPS6339999Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子部品の厚みの大小にかかわらず安
定した保持が行なえるとともに自動挿入の動作に
支障をきたさない電子部品自動挿入機用挿入チヤ
ツクに関するもものである。

最近、プリント基板への各種電子部品の組込み
の自動化が生産性の向上を計る上で有利であると
して多用化されてきている。

その電子部品自動挿入機の一例として第１図に
示すものがある。

すなわち、基板ガイド１，１′に保持されるプ
リント基板２の下面にリード線ガイドブロツク３
を上下動可能に配置し、このリード線ガイドブロ
ツク３に上方に突出しプリント基板２のリード線
挿入孔４を貫通して上方に出入する２本のリード
線ガイドピン５を設け、このプリント基板２の上
面に上方に突出してくるリード線ガイドピン５を
位置決めするリード案内板６が設けられ、このリ
ード案内板６上には自動挿入される電子部品７を
保持する挿入チヤツク８が配置され、この挿入チ
ヤツク８によつて供給部から搬送されてくる電子
部品７のリード線９は上述のリード案内板６に挿
入されるようになつており、上記挿入チヤツク８
上には押棒１０が上下動可能に配置されている。

このような構成で挿入チヤツク８に挟持された
電子部品７が部品供給部から搬送されてきてリー
ド線９をリード案内板６にはめこむ。この動作と
並行して、リード線ガイドブロツク３が上動して
リード線ガイドピン５をプリント基板２のリード
線挿入孔４に貫通させ、その上端をリード案内板
６にはめこむ。

この動作によつて電子部品７のリード線９はリ
ード線ガイドピン５の上端の凹部にはまりこむ。
その後押棒１０が下動してきて電子部品７の上端
に当接し、挿入チヤツク８とリード案内板６が左
右に開放されて押棒１０、リード線ガイドピン５
で電子部品７を保持したまゝ、下動し、電子部品
７のリード線９をプリント基板２のリード線挿入
孔４に挿入して電子部品７のプリント基板２への
自動組込みを計るようになつている。

このような電子部品自動挿入機において、従来
の挿入チヤツク８としては第２図，第３図に示す
ようにチヤツク本体１１，１１′のチヤツク面に
幅Ｂの大きいゴムなどの弾性部材１２を貼付けて
構成されていた。

押棒１０は電子部品１を上方から押えるため、
挿入チヤツク８が開く前に押棒１０の入りこむす
き間Ａが必要となる。

しかしながら、第２図に示すように厚さが８mm
近くの電解コンデンサのような電子部品７をチヤ
ツクしている場合は押棒１０の入りこむすき間は
十分にとれるが、第３図に示すように厚さが３mm
程度の磁器コンデンサのような電子部品７をチヤ
ツクしている場合は押棒１０の入りこむすき間は
とれず、電子部品７の上面に接する前に弾性部材
１２の上面に当つてしまい、リード線ガイドピン
５と押棒１０とで電子部品７を保持することがで
きなくなつてしまう。

このようなことから、第４図に示すように弾性
部材１２の幅Ｂを小さくしたものが考えられる
が、この構成によると、第５図に示すように磁器
コンデンサのような電子部品７の場合には、十分
に電子部品７のチヤツキングが行なえ、かつ押棒
１０とリード線ガイドピン５とによつて電子部品
７を保持できるが、第６図に示すように電解コン
デンサのような大きな電子部品７の場合は、弾性
部材１２にはチヤツキングする電子部品７が点接
触に近くなり、チヤツキング時に電子部品７が回
転してリード案内板６にリード線９を挿入できな
くなつてしまう。

このようなことから、従来では、電子部品７の
大きさに応じた挿入チヤツク８を準備し、利用す
る必要があつた。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するも
のである。

以下、本考案の実施例を図面第７図〜第１０図
により説明する。

まず、第７図，第８図において、チヤツク本体
１１，１１′のチヤツク面には断面Ｌ字状のゴム
などよりなる弾性部材１２，１２′が貼付けられ
ている。この弾性部材１２，１２′は下端に肉厚
部１３，１３′が位置するようにチヤツク本体１
１，１１′に貼付けられている。

このような挿入チヤツク８とすることにより、
磁器コンデンサのように小物の電子部品７をチヤ
ツキングするときは、第９図に示すように弾性部
材１２，１２′の肉厚部１３，１３′間で電子部品
７のリード線９を挟持し、肉厚部１３，１３′の
無い弾性部材１２，１２′間には押棒１０が入り
こむすき間Ｃが形成されるようになつている。

また、電解コンデンサのように大物の電子部品
７をチヤツキングするときは、第１０図に示すよ
うに肉厚部１３，１３′以外の部分の弾性部材１
２，１２′で電子部品７の本体を挟持し、このと
きの肉厚部１３，１３′は大きく開いている。も
ちろん、この場合にも押棒１０は余裕をもつて電
子部品７の上面まで入りこむことになる。

したがつてどのような電子部品７であつても、
十分な強さでチヤツキングし、リード案内板６に
リード線９を正しく挿入することができるし、押
棒１０とリード線ガイドピン５とによつて電子部
品７を保持してプリント基板２への自動挿入も可
能になる。

以上のように本考案の電子部品自動挿入機用挿
入チヤツクは、電子部品の厚みや大きさの大小に
かかわらず簡単な構成で正確にかつ安定してチヤ
ツキングできることになり、かつ、押棒とリード
線ガイドピンとによる保持からプリント基板への
挿入も確実に行なえることになり、挿入ミス率を
大幅に低減でき、しかも電子部品の大きさ、形状
が変つても挿入チヤツクを取り変える必要がない
ため電子部品自動挿入機の稼動率を大幅に向上で
き、さらに電子部品がより小さく、また大きくな
つても自動挿入できることになり自動挿入できる
電子部品の種類の拡大が計れるなどの利点が得ら
れ、実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は最近開発された電子部品自動挿入機の
動作説明図、第２図は従来の電子部品自動挿入機
用挿入チヤツクの正面図、第３図は同挿入チヤツ
クの小物の電子部品をチヤツキングしている状態
の正面図、第４図は従来の他の挿入チヤツクを示
す斜視図、第５図，第６図は同挿入チヤツクの電
子部品のチヤツク状態を示す正面図、第７図は本
考案の電子部品自動挿入機用挿入チヤツクの一実
施例を示す斜視図、第８図は同挿入チヤツクを構
成する弾性部材の正面図、第９図，第１０図は同
挿入チヤツクによる電子部品のチヤツキング状態
を示す正面図である。 １，１′……基板ガイド、２……プリント基板、
３……リード線ガイドブロツク、４……リード線
挿入孔、５……リード線ガイドピン、６……リー
ド案内板、７……電子部品、８……挿入チヤツ
ク、９……リード線、１０……押棒、１１，１
１′……チヤツク本体、１２，１２′……弾性部
材、１３，１３′……肉厚部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保持されたプリント基板のリード線挿入孔に下
   方から上方に貫通するように上下動するリード線
   ガイドピンを備え、プリント基板上に電子部品を
   供給部から搬送して所定位置に供給する挿入チヤ
   ツクを設け、この挿入チヤツク上に電子部品の上
   面を押圧する押棒を設け、この押棒と、電子部品
   のリード線の下端を保持するリード線ガイドピン
   とによつて電子部品を保持してリード線をプリン
   ト基板のリード線挿入孔に挿入する電子部品自動
   挿入機において、挿入チヤツクとしてチヤツク本
   体のチヤツキングする面に、小さな電子部品にお
   いてはリード線を挟持する肉厚部を下端に有し大
   きな電子部品においては本体を肉厚部以外で挟持
   する断面Ｌ字状の弾性部材を貼付けた電子部品自
   動挿入機用挿入チヤツク。