JPS6338988B2 - - Google Patents

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JPS6338988B2
JPS6338988B2 JP13346580A JP13346580A JPS6338988B2 JP S6338988 B2 JPS6338988 B2 JP S6338988B2 JP 13346580 A JP13346580 A JP 13346580A JP 13346580 A JP13346580 A JP 13346580A JP S6338988 B2 JPS6338988 B2 JP S6338988B2
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JP
Japan
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benzylthio
reaction
compound
propionamide
ethyl
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JP13346580A
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English (en)
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JPS5758664A (en
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Minoru Uchida
Takao Nishi
Kazuyuki Nakagawa
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP13346580A priority Critical patent/JPS5758664A/ja
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規なアルカン酸誘導体およびその
塩に関する。 本発明のアルカン酸誘導体は新規化合物であ
り、下記の一般式 〔式中、AおよびBは各々低級アルキレン基、
R1は水酸基または基
【式】を示し、R2およ びR3は各々水素原子、低級アルキル基またはシ
クロアルキル基を示す、ただし、R1が水酸基ま
たは基
【式】(R2′およびR3′は各々水素原 子または低級アルキル基を表す)を示す場合には
Aは―CH2―、Bは―CH2CH2―を示す〕 で表わされる。 本発明の化合物は、抗潰瘍作用および消炎作用
を有し、抗潰瘍剤および消炎剤として有用であ
る。 本明細書において、低級アルキレン基としては
例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、テト
ラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、
メチルエチレン、2―メチルトリエチレン、2,
2―ジメチルトリメチレン、1―メチルトリメチ
レン基など、低級アルキル基としては、例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、tert―ブチル、ペンチル、ヘキシル基など、
さらにシクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル基などを
例示することができる。 本発明の代表的な化合物を以下に列挙する。 3―ベンジルチオ―プロピオン酸 N―メチル―N―エチル―3―ベンジルチオ―
プロピオンアミド N,N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロピ
オンアミド N,N―ジメチル―3―ベンジルチオ―プロピ
オンアミド N―エチル―N―イソプロピル―3―ベンジル
チオ―プロピオンアミド N―エチル―N―シクロヘキシル―4―ベンジ
ルチオ―ブチルアミド N―メチル―N―シクロペンチル―3―ベンジ
ルチオ―プロピオンアミド N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベンジ
ルチオ―プロピオンアミド N―エチル―N―シクロヘキシル―4―(β―
フエネチル)チオ―ブチルアミド N―tert―ブチル―N―シクロオクチル―5―
ベンジルチオ―吉草酸アミド 本発明の化合物は、各種の方法で製造され、例
えば、下記反応式―に示す方法により製造でき
る。 〔式中、X1およびX2のいずれか一方はハロゲ
ン原子、他方はメルカプト基または基
【式】を示す。R1、AおよびBは前記 に同じ〕。 反応式―において、化合物(2)および(3)は公知
化合物であり、この化合物(2)と化合物(3)との反応
は通常の縮合剤の存在下に行なわれる。この縮合
剤としては、通常塩基性化合物が用いられる。塩
基性化合物としては、公知のものを広く使用で
き、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸水素カリウム、炭酸銀などの無機
塩基、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラー
トなどのアルコラート、トリエチルアミン、ピリ
ジン、N,N―ジメチルアニリン、N―メチルモ
ルホリン、4―ジメチルアミノピリジン、1,5
―ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン―5(DBN)、
1,5―ジアゼビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン―
5(DBU)、1,4―ジアザビシクロ〔2.2.2〕オ
クタン(DABCO)などの有機塩基が挙げられ
る。該反応は無溶媒でもあるいは溶媒の存在下で
も行なわれ、溶媒としては反応に悪影響を与えな
い不活性なものがすべて用いられ、例えばメタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
エチレングリコールなどのアルコール類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
モノグライム、ジグライムなどのエーテル類、ア
セトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル
類、N,N―ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキサイド、ヘキサメチルリン酸トリアミドな
どの非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。ま
た該反応はヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムな
どの金属ヨウ化物の存在下に行なうのが有利であ
る。上記方法における化合物(2)に対する化合物(3)
の使用割合はとくに限定されず、広範囲の中から
適宜に選択されるが、反応を無溶媒下に行なう場
合には、前者に対して後者を通常大過剰量、溶媒
中で行なう場合には、通常、前者に対して後者を
等モル〜5倍モル程度、好ましくは等モル〜2倍
モル量にて用いるのが望ましい。また、その反応
温度もとくに限定されないが、通常、−30℃〜200
℃程度、好ましくは0〜160℃で行なわれる。反
応時間は通常1〜30時間程度である。 さらに、本発明の化合物のうち、R1が基
【式】を示す化合物(1b)は、本発明の化合 物のうちR1が水酸基を示す化合物(1a)より、
下記反応式―に示す方法によつて製造できる。 〔式中、R2,R3、AおよびBは前記と同じ〕。 上記反応式―に示される方法は、一般式
(1a)で表わされるカルボン酸と一般式(4)で表わ
される公知のアミンとを通常のアミド結合生成反
応にて反応させる方法である。一般式(1a)の
本発明化合物は、前記反応式―により製造され
る。 上記方法では一般式(1a)の化合物に代えて、
そのカルボキシ基が活性化された化合物を用いて
もよく、また、一般式(4)の化合物に代えて、その
アミノ基が活性化された化合物を用いてもよい。
アミド結合生成反応としては、公知のアミド結合
生成反応の条件を容易に適用することができる。
例えば、(イ)混合酸無水物法、すなわちカルボン酸
(1a)にハロカルボン酸アルキルエステルを反応
させて混合酸無水物として、これにアミン(4)を反
応させる方法、(ロ)活性エステル法、すなわちカル
ボン酸(1a)を、例えばp―ニトロフエニルエ
ステル、N―ヒドロキシコハク酸イミドエステ
ル、1―ヒドロキシベンゾトリアゾールエステル
などの活性エステルとし、これにアミン(4)を反応
させる方法、(ハ)カルボジイミド法、すなわち、カ
ルボン酸(1a)にアミン(4)を、例えばジシクロ
ヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾ
ールなどの脱水剤の存在下に脱水縮合させる方
法、(ニ)カルボン酸ハライド法、すなわち、カルボ
ン酸(1a)のハライド化合物にアミン(4)を反応
させる方法、(ホ)その他の方法としてカルボン酸
(1a)を、例えば無水酢酸などの脱水剤によりカ
ルボン酸無水物とし、これにアミン(4)を反応させ
る方法、カルボン酸(1a)と、例えば低級アル
コールとのエステルにアミン(4)を高圧高温下に反
応させる方法などを挙げることができる。これら
のうちで混合酸無水物法およびカルボン酸ハライ
ド法が好ましい。混合酸無水物法において使用さ
れるハロカルボン酸アルキルエステルとしては例
えばクロロギ酸メチル、ブロモギ酸メチル、クロ
ロギ酸エチル、ブロモギ酸エチル、クロロギ酸イ
ソブチルなどが挙げられる。混合酸無水物は通常
のシヨツテン―バウマン反応により得られ、これ
を通常単離することなくアミン(4)と反応させるこ
とにより本発明化合物が製造される。シヨツテン
―バウマン反応は塩基性化合物の存在下に行なわ
れる。用いられる塩基性化合物としてはシヨツテ
ン―バウマン反応に慣用の化合物が用いられ、例
えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピ
リジン、ジメチルアニリン、N―メチルモルホリ
ン、1,5―ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン―
5(DBN)、1,5―ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウ
ンデセン―5(DBU)、1,4―ジアザビシクロ
〔2.2.2〕オクタン(DABCO)などの有機塩基、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムなどの無機塩基が挙げら
れる。該反応は−20〜100℃程度、好ましくは0
〜50℃において行なわれ、反応時間は5分〜10時
間程度で行なわれる。得られた混合酸無水物とア
ミン(4)の反応は−20〜150℃程度、好ましくは10
〜50℃において行なわれ、反応時間は5分〜10時
間程度の条件下に行なわれる。混合酸無水物法は
一般に溶媒中で行なわれる。用いられる溶媒は混
合酸無水物法に慣用の溶媒がいずれも使用可能で
あり、具体的には塩化メチレン、クロロホルム、
ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジメトキシエタンなどのエーテル類、酢酸メチ
ル、酢酸エチルなどのエステル類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチル
リン酸トリアミドなどの非プロトン性極性溶媒な
どが挙げられる。該法におけるカルボン酸
(1a)、ハロカルボン酸アルキルエステルおよび
アミン(4)の使用割合は通常、カルボン酸(1a)
に対してハロカルボン酸アルキルエステルおよび
アミン(4)を少なくとも等モル程度、好ましくは1
〜1.5倍モル使用する。 カルボン酸ハライド法は、カルボン酸(1a)
にハロゲン化剤を反応させて、カルボン酸(1a)
のハライド化合物としたのち、得られたカルボン
酸ハライドを単離精製もしくは単離精製すること
なく、アミン(4)と反応させることにより行なわれ
る。 カルボン酸(1a)とハロゲン化剤との反応は、
無溶媒でもあるいは溶媒の存在下でも行なわれ
る。溶媒としては、反応に悪影響を与えないもの
であれば使用でき、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロロホ
ルム、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン
化炭化水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非
プロトン極性溶媒を例示できる。ハロゲン化剤と
しては、カルボキシ基の水酸基をハロゲンに変え
る通常のハロゲン化剤を使用でき、例えば、塩化
チオニル、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、五
塩化リン、五臭化リンなどを例示できる。 カルボン酸(1a)とハロゲン化剤との使用割
合はとくに限定されず、適宜選択されるが、無溶
媒下で反応を行なう場合には、通常、前者に対し
て後者を大過剰量、溶媒下で反応を行なう場合に
は、通常、前者に対して後者を少なくとも等モル
量程度、好ましくは2〜4倍モル量を用いればよ
い。また、その反応温度および反応時間もとくに
限定されないが、通常、室温〜100℃程度、好ま
しくは50〜80℃にて30分〜6時間程度で行なわれ
る。 カルボン酸ハライドとアミン(4)との反応は、通
常、前記反応式―で示される反応において用い
られたと同じ縮合剤の存在下に行なわれる。また
アミン(4)自身を過剰に用いて縮合剤に兼用しても
よい。該反応は無溶媒でもあるいは溶媒の存在下
でも行なわれ、溶媒としては反応に悪影響を与え
ない不活性のものがすべて用いられ、例えばクロ
ロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロ
ゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素
類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、
N,N―ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キサイド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどの
非ピロトン性極性溶媒などが挙げられる。 一般式(1)で表わされる化合物のうち、酸性基を
有する化合物は薬理的に許容し得る塩基性化合物
と塩を形成し得る。かかる塩基性化合物として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムな
どの金属水酸化物、ナトリウムメヂラート、カリ
ウムエチラートなどのアルカリ金属アルコラート
などが挙げられる。 かくして得られる本発明の化合物は、通常用い
られている分離手段により容易に単離、精製され
る。かかる分離手段としては沈殿法、抽出法、再
結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフイまたは
プレパラテイブ薄層クロマトグラフイーなどを例
示できる。 本発明化合物は抗潰瘍剤として有用であり、通
常、一般的な医薬製剤の形態で用いられる。製剤
は通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿
剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤などの稀釈剤あ
るいは賦形剤を用いて調製される。この医薬製剤
としては各種の形態が治療目的に応じて選択で
き、その代表的なものとして錠剤、丸剤、散剤、
液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、坐
剤、注射剤(液剤、懸濁剤等)などが挙げられ
る。錠剤の形態に成形するに際しては、担体とし
てこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例
えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿
素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶
セルロース、ケイ酸などの賦形剤、水、エタノー
ル、プロパノール、単シロツプ、ブドウ糖液、デ
ンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセル
ロース、セラツク、メチルセルロース、リン酸カ
リウム、ポリビニルピロリドンなどの結合剤、乾
燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン
末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリ
ン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖などの崩壊
剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加
油などの崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、
ラウリル硫酸ナトリウムなどの吸収促進剤、グリ
セリン、デンプンなどの保湿剤、デンプン、乳
糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸
などの吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホ
ウ酸末、ポリエチレングリコールなどの滑沢剤な
どが例示できる。さらに、錠剤は必要に応じ通常
の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被
包錠、腸溶被錠、フイルムコーテイング錠あるい
は二重錠、多層錠とすることができる。丸剤の形
態に成形するに際しては、担体としてこの分野で
従来公知のものを広く使用でき、例えば、ブドウ
糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カ
オリン、タルクなどの賦形剤、アラビアゴム末、
トラガント末、ゼラチン、エタノールなどの結合
剤、ラミナラン、カンテンなどの崩壊剤などが例
示できる。坐剤の形態に成形するに際しては、担
体として従来公知のものを広く使用でき、例えば
ポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコ
ール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、
半合成グリセライドなどを挙げることができる。
注射剤として調製される場合には、液剤および懸
濁剤は殺菌され、かつ血液と等張であるのが好ま
しく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に成
形するのに際しては、稀釈剤としてこの分野にお
いて慣用されているものをすべて使用でき、例え
ば水、エチルアルコール、プロピレングリコー
ル、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリ
オキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル類などを挙げ
ることができる。なお、この場合等張性の溶液を
調製するのに充分な量の食塩、ブドウ糖あるいは
グリセリンを抗潰瘍剤中に含有せしめてもよく、
また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤など
を、更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風
味剤、甘味剤などや他の医薬品を該治療剤中に含
有せしめてもよい。 本発明の抗潰瘍剤中に含有されるべき本発明の
化合物の量はとくに限定されず広範囲に選択され
るが、通常全組成物中1〜70重量%、好ましくは
5〜50重量%である。 本発明の抗潰瘍剤の投与方法にはとくに制限は
なく、各種製剤形態、患者の年令、性別その他の
条件、疾患の程度などに応じた方法で投与され
る。例えば錠剤、丸剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆
粒剤およびカプセル剤の場合には経口投与され
る。また注射剤の場合には単独であるいはブドウ
糖、アミノ酸などの通常の補液と混合して静脈内
投与され、さらには必要に応じて単独で筋肉内、
皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場
合には直腸内投与される。 本発明の抗潰瘍剤の投与量は用法、患者の年
令、性別その他の条件、疾患の程度などにより適
宜選択されるが、通常本発明化合物の量は1日当
り体重1Kg当り0.6〜50mgとするのがよい。また、
投与単位形態中に有効成分を10〜1000mg含有せし
めるのがよい。 薬理試験 一般式(1)で表わされる化合物の薬理活性を、胃
液分泌抑制作用を検定する最も一般的な試験法で
あるシエイ・ラツトの幽門結紮法に従つて試験し
た。この試験には体重170g前後のウイスター系
雄性ラツトを使用した。該ラツトを24時間絶食さ
せ、幽門結紮30分前に試験されるべき化合物
(100mg/Kg)を一二指腸内投与し、結紮4時間後
に胃液量、総酸度およびペプシン活性を測定し
た。生理食塩水投与群を0として抑制率を%で求
めた。その結果を下記第1表に示す。 なお、表中における抑制率(%)の評価は下記
のとおりである。 +:10〜50%未満 ++:50%以上 供試化合物 1 N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド 2 N,N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロ
ピオンアミド 3 3―ベンジルチオ―プロピオン酸 4 N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオン
アミド
【表】 つぎに実施例を挙げて本発明の化合物およびそ
の製法を具体的に説明する。 実施例 1 β―メルカプトプロピオン酸5.3gを1N水酸化
ナトリウム水溶液150mlに溶解し、氷冷しながら
撹拌する。ベンジルクロライド6.3gをアセトン
50mlに溶解して、上記の水溶液に滴下し、氷冷下
に2時間撹拌する。アセトンを減圧留去し、残渣
をエーテル抽出する。水層を塩酸酸性とし、析出
する結晶を取し、エタノールから再結晶して、
無色針状晶の3―ベンジルチオ―プロピオン酸
8.7gを得る。融点80〜81℃ 元素分析値:C10H12O2Sとして 計算値(%):C,61.20;H,6.16 実測値(%):C,61.22;H,6.29 実施例 2〜4 実施例1と同様にして下記の化合物を得る。 (2) N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオン
アミド、無色針状晶(ヘキサン―酢酸エチル)、
融点59〜60℃ (3) N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド、無色液体、n20 D
=1.5505 (4) N,N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロ
ピオンアミド、無色液体、n19.5 D=1.5471 実施例 5 実施例1で得た3―ベンジルチオ―プロピオン
酸2gに塩化チオニル10mlを加えて1時間還流を
行なう。過剰の塩化チオニルを減圧留去後、残渣
に無水ベンゼンを加え、共沸させて少量の塩化チ
オニルを除去する。残留物を無水ベンゼン50mlに
溶解する。これに氷冷撹拌下、N,N―ジエチル
アミン1.8gを滴下し、その混合物を室温で1時
間撹拌する。反応混合液にベンゼンを加え、希塩
酸、飽和重曹水および飽和食塩水で順次洗浄し、
硫酸ナトリウムで乾燥する。ベンゼンを留去し、
残渣をカラムクロマトグラフイ(ワコーゲルC―
200)溶出液、ベンゼン:クロロホルム=4:1、
V/V)で単離して、N,N―ジエチル―3―ベ
ンジルチオ―プロピオンアミド1.8gを得る。無
色液体、n19.5 D=1.5471 元素分析値:C14H21NOSとして 計算値(%):C,66.89;H,8.42;N,5.57 実測値(%):C,66.92;H,8.43;N,5.59 実施例 6〜7 実施例5と同様にして下記の化合物を得る。 (6) N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオン
アミド、無色針状晶(ヘキサン―酢酸エチル)、
融点59〜60℃ (7) N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド、無色液体、n20 D
=1.5505 実施例 8 N,N―ジエチル―3―ブロムプロピオンアミ
ド5.2gをジメチルホルムアミド40mlに溶解し、
これに炭酸カリウム3.27gおよびフエニルメタン
チオール6gを加え、浴温65〜70℃で3時間、さ
らに90℃で4時間撹拌する。減圧下にジメチルホ
ルムアミドを留去し、残留物を減圧蒸留してN,
N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロピオンア
ミド3.1gを得る。無色液体、n19.5 D=1.5471 元素分析値:C14H21ONSとして 計算値(%):C,66.89;H,8.42;N,5.57 実測値(%):C,66.92;H,8.41;N,5.59 実施例9および10 実施例8と同様にして下記の化合物を得る。 (9) N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド、無色液体、n20 D
=1.5505 (10) N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオン
アミド、無色針状晶(ヘキサン―酢酸エチル)、
融点59〜60℃ 実施例 11 S―ベンジルイソチオ尿素2.0gをエタノール
50mlに溶解し、これにN,N―ジエチル―3―ブ
ロムプロピオンアミド2.1gと10%水酸化ナトリ
ウム水溶液10mlを加えて3時間還流する。エタノ
ールを留去後、水を加え、クロロホルムで抽出す
る。クロロホルム溶液を飽和食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥する。クロロホルムを留去
し、残渣をカラムクロマトグラフイ(ワコウゲル
C―200、溶出液クロロホルム)で精製してN,
N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロピオンア
ミド1.3gを得る。無色液体、n19.5 D=1.5471 元素分析値:C14H21NOSとして 計算値(%):C,66.89;H,8.42;N,5.57 実測値(%):C,66.91;H,8.40;N,5.58 実施例12および13 実施例11と同様にして下記の化合物を得る。 (12) N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド、無色液体、n20 D
=1.5505 (13) N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオン
アミド、無色針状晶(ヘキサン―酢酸エチル)、
融点59〜60℃ 実施例 14 実施例1で得た3―ベンジルチオ―プロピオン
酸2gをテトラヒドロフラン50mlに溶解し、
DBU2.5gを加え、氷冷撹拌下、さらにクロルギ
酸イソブチル2.3gを滴下し、室温で30分間撹拌
する。これにエチルアミン0.6gを滴下し、さら
に室温で2時間撹拌する。溶媒を減圧留去し、残
渣をクロロホルムで抽出し、5%塩酸水溶液、飽
和重曹水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥する。クロロホルムを留去後、カ
ラムクロマトグラフイ(ワコウゲルC―200、溶
出液、クロロホルム)で単離してN―エチル―3
―ベンジルチオ―プロピオンアミド1.2gを得る。
無色液体、n18.5 D=1.5561 元素分析値:C12H17ONSとして 計算値(%):C,64.54;H,7.67;N,6.27 実測値(%):C,64.51;H,7.65;N,6.28 実施例15および16 実施例14と同様にして下記の化合物を得る。 (15) N,N―ジエチル―3―ベンジルチオ―プロ
ピオンアミド、無色液体、n19.5 D=1.5471 (16) N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベン
ジルチオ―プロピオンアミド、無色液体、n20 D
=1.5505 製剤例 1 3―ベンジルチオ―プロピオン酸 150g アビセル(商標名 旭化成(株)製) 40g コーンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g ヒドロキシプロピルメチルセルロース 10g ポリエチレングリコール6000 3g ヒマシ油 40g メタノール 40g 本発明化合物、アビセル、コーンスターチおよ
びステアリン酸マグネシウムを混合研磨後、糖衣
R10mmのキネで打錠する。得られた錠剤をヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリエチレング
リコール―6000、ヒマシ油およびメタノールから
なるフイルムコーテイング剤で被覆を行ないフイ
ルムコーテイング錠を製造する。 製剤例 2 N―エチル―3―ベンジルチオ―プロピオンア
ミド 150g クエン酸 1.0g ラクトース 33.5g リン酸二カルシウム 70.0g プルロニツクF―68 30.0g ラウリル硫酸ナトリウム 15.0g ポリビニルピロリドン 15.0g ポリエチレングリコール(カルボワツクス
1500) 4.5g ポリエチレングリコール(カルボワツクス
6000) 45.0g コーンスターチ 30.0g 乾燥ラウリル硫酸ナトリウム 3.0g 乾燥ステアリン酸マグネシウム 3.0g エタノール 適量 本発明化合物、クエン酸、ラクトース、リン酸
二カルシウム、プルロニツクF―68およびラウリ
ル硫酸ナトリウムを混合する。 上記混合物をNo.60スクリーンでふるい、ポリビ
ニルピロリドン、カルボワツクス1500および6000
を含むアルコール性溶液で湿式粒状化する。必要
に応じてアルコールを添加して粉末をペースト状
塊にする。コーンスターチを添加し、均一な粒子
が形成されるまで混合を続ける。No.10スクリーン
を通過させ、トレイに入れ100℃のオープンで12
〜14時間乾燥する。乾燥粒子をNo.16スクリーンで
ふるい、乾燥ラウリル硫酸ナトリウムおよび乾燥
ステアリン酸マグネシウムを加え混合し、打錠機
で所望の形状に圧縮する。 上記の芯部をワニスで処理し、タルクを散布し
湿気の吸収を防止する。芯部の周囲に下塗り層を
被覆する。内服用のために十分な回数のワニス被
覆を行なう。錠剤を完全に丸くかつ滑かにするた
めに、さらに下塗層および平滑被覆が適用され
る。所望の色合が得られるまで着色被覆を行な
う。乾燥後、被覆錠剤を磨いて均一な光沢の錠剤
にする。 製剤例 3 N―エチル―N―シクロヘキシル―3―ベンジ
ルチオ―プロピオンアミド 5g ポリエチレングリコール(分子量:4000)
0.3g 塩化ナトリウム 0.9g ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
0.4g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.1g メチル―パラベン 0.18g プロピル―パラベン 0.02g 注射用蒸留水 100ml 上記パラベン類、メタ重亜硫酸ナトリウムおよ
び塩化ナトリウムを撹拌しながら80℃で上記の約
半量の蒸留水に溶解する。得られた溶液を40℃ま
で冷却し、本発明化合物、つぎにポリエチレング
リコールおよびポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエートをその溶液中に溶解した。次にその
溶液に注射用蒸留水を加えて最終の容量に調製
し、適当なフイルターペーパーを用いて滅菌過
することにより滅菌して、注射剤を調製する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (1) 一般式 [式中、AおよびBは各々低級アルキレン基、
    R1は水酸基または基【式】を示し、R2およ びR3は各々水素原子、抵級アルキル基またはシ
    クロアルキル基を示す、ただし、R1が水酸基ま
    たは基【式】(R2′およびR3′は、各々水素 原子または低級アルキル基を表す)を示す場合に
    はAは―CH2―、Bは―CH2CH2―を示す] で表わされるアルカン酸誘導体およびその塩。
JP13346580A 1980-09-24 1980-09-24 Alkanoic acid derivative Granted JPS5758664A (en)

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JPS5533433A (en) * 1978-09-01 1980-03-08 Yamasa Shoyu Co Ltd Production of 6-nucleoside derivative

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