JPS6338200Y2

JPS6338200Y2 -

Info

Publication number: JPS6338200Y2
Application number: JP1984104214U
Authority: JP
Priority date: 1984-07-09
Filing date: 1984-07-09
Publication date: 1988-10-07
Also published as: JPS6118254U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、金属ストリツプ、紙、フイルム等の
帯状材を非接触で搬送する帯状材の浮揚支持ノズ
ルに関するものである。

（従来の技術）従来の帯状材を浮揚支持するノズルとして、た
とえば、特公昭44−11451号公報に開示されるも
のがある。

このノズルは、ノズルボツクス表面に２条の対
向スリツトを設け、この対向スリツトから高圧気
体を噴出させ、帯状材とノズルボツクス表面との
間に静圧力を発生させ、この静圧力（クツシヨン
圧）で帯状材を浮揚支持するものである。

（考案の解決しようとする問題点）静圧により帯状材を浮揚支持するに際し、浮揚
支持する帯状材に対応した静圧力を確保しなけれ
ば、安定浮揚支持できないばかりか、特に、薄い
帯状材においては、静圧力（クツシヨン圧）が所
定圧力より大きいと、搬送中にバタツキや変形を
生じるという不具合が生じる。

そのため、前記従来のノズルでは、特に、薄い
帯状材の浮揚支持に際しては、スリツトからの噴
出気体圧（風量）を減少させることにより対処し
ていた。

ところで、前記噴出気体を熱風あるいは冷風と
することにより、帯状材を浮揚支持するととも
に、加熱あるいは冷却を行なうものでは、風量の
減少により加熱（冷却）能力が低下するという問
題点を有していた。また、操業中における静圧力
の微調整を十分に行うことができないものであつ
た。

（問題点を解決するための手段）本考案者らは、前記問題を解決するために種々
検討を行なつた結果、静圧力（クツシヨン圧）は
第４図に示すように、スリツトからの高圧気体噴
出角度を変化させれば、ノズルボツクスの圧力が
一定であつても、一定浮揚高さにおけるクツシヨ
ン圧力が変化するという事実を見出した。なお、
噴出角度とは、帯状材の垂直線に対する角度であ
る。

したがつて本考案は、気体噴出角度を可変と
し、帯状材の厚み、張力等の条件に応じた最適の
クツシヨン圧力を、ノズルボツクスの圧力（風
量）を変化させることなく得ることのできる帯状
材の浮揚支持ノズルを提供しようとするものであ
る。

（実施例）第１図は、本考案にかかる帯状材の浮揚支持ノ
ズルの第１実施例を示し、１は帯状材Ｗの搬送路
下方に設けた浮揚支持ノズルのノズルボツクス
で、このノズルボツクス１の上面に、帯状材Ｗの
巾方向に延びる一対のスリツト状開口部２，２が
設けられ、このスリツト状開口部２には、第２図
に示すように、中央部に気体噴出用貫通孔４を有
する円柱状の気体噴出角度可変部材３が適宜手段
で回動可能に設けたものである。

第３図は、気体噴出角度可変部材３をダンパー
で形成したものである。

したがつて、帯状材Ｗに必要な浮揚条件に応じ
て気体噴出角度可変部材３，３の両方あるいはい
ずれか一方を回動し、帯状材Ｗを所望クツシヨン
圧で所定高さに浮揚するものである。

なお、前記の場合、ノズルボツクス１内の圧力
は一定であるため、気体噴出角度可変部材３の角
度変更に伴い、クツシヨン圧力（浮揚高さ）が変
化することになるが、風量変化は極めて小さいも
のである。

（考案の効果）以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、クツシヨン圧力の調整を気体噴出角度を変え
るという極めて容易な操作で行なえ、かつ、薄帯
状材にあつては、その搬送中のバタツキや変形を
防止することができる。

しかも、前記操作は、ノズルボツクスの圧力を
一定として行なうため、噴出気体で帯状材を加熱
（冷却）する場合においても、加熱（冷却）能力
が余り変らず、噴出気体温度の熱管理も容易であ
るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案にかかる浮揚支持ノズルの第
１実施例を示す断面図、第２図は第１図の気体噴
出角度可変部材の平面図、第３図は第２実施例を
示す断面図で、第４図は本考案の原理を示すノズ
ルボツクス内圧力を一定にした場合の帯状材の浮
揚高さとクツシヨン圧力との関係を示すグラフで
ある。１……ノズルボツクス、２……スリツト状開口
部、３……気体噴出角度可変部材、４……気体噴
出用貫通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) ノズルボツクス上面の帯状材巾方向に設けた
一対のスリツト状開口部に、気体噴出角度可変
部材を設け、静圧を気体噴出角度の変更により
調節することを特徴とする帯状材の浮揚支持ノ
ズル。 (2) 前記気体噴出角度可変部材が、気体噴出用貫
通孔を有する回動可能な円柱状部材であること
を特徴とする前記実用新案登録請求の範囲第１
項に記載の帯状材の浮揚支持ノズル。 (3) 前記気体噴出角度可変部材が、気体噴出孔を
形成する回動可能なダンパーであることを特徴
とする前記実用新案登録請求の範囲第１項に記
載の帯状材の浮揚支持ノズル。