JPS6337555A - コンパクト形蛍光ランプ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コンパクト形蛍光ランプ装置に関するもので
ある。

従来の技術 最近、白熱電球に代わる省エネルギー光源として種々の
コンパクト形蛍光ランプ装置が開発、実用化されている
。第５図は、その代表的なランプ構造を示す。発光管１
は、４本の直管状のガラス管２〜５が３つのブリッジ部
６〜８で連結されて一つの放電路をなすように直列に接
続されており、その両端部には電極９，１０が保持され
ている。さらに、発光管１の内面には蛍光体膜１１が形
成されており、内部には水銀とアルゴンなどの希ガスが
３〜４　Ｔｏｒｒ封入されている。ランプ装置としては
、発光管１の電極側端部にケース１２と口金１３が設け
られており、ケース１２の内部には発光管１の点灯回路
１４が組み込まれている。

上記のランプ構造の特徴は、ガラス管２〜５の先端部１
５〜１８をブリッジ構造で放電路から離すことにより、
その先端部に最冷点個所を設けたことである。つまり、
これによって、上記のコンパクト形蛍光ランプが、従来
ランプに比べて高負荷で点灯されてその管壁温度が上昇
しても、点灯時の水銀蒸気圧は最冷点個所１５〜１８の
温度によりランプ光束面での適正範囲に制御されている
。

かかるコンパクト形蛍光ランプ装置は、システム効率が
電球の３〜４倍と極めて高く、かつ電球用ソケットにそ
のまま差し込んで点灯できるという簡便さを備えている
。

発明が解決しようとする問題点 第５図に示したコンパクト形蛍光ランプ装置における問
題点のひとつとして、その点灯装置があげられる。つま
り、点灯回路１４としては、通常チョークコイル形安定
器とグロースタータが組合されて用いられているが、チ
ョークコイル形安定器は重いので、ランプ装置全体の重
量が４００ｇ以上と電球に比べて著しく太き（なり、こ
れが実用面でのひとつの問題点といえる。そして、問題
点を解決する方法として、軽量の高周波点灯方式による
電子点灯回路を実装したランプ装置が実用化されている
。しかし、電子点灯回路は、チョークコイル形安定器に
比べて価格が著しく高くなることが、かかるランプ装置
を普及させる面でのひとつの障害となっている。

本発明は、電子点灯回路の簡易化によりその低コスト化
を図ることにより、軽量でかつ比較的低コストのコンパ
クト形蛍光ランプ装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 発明者は、上記の目的を達成するための手段について種
々検討した。この場合、従来の交流点灯方式に代って直
流成分を重畳した点灯回路であれば、低コスト化が図れ
て低コスト化を実現できるという着想から、と（に直流
重畳方式について検討した。

蛍光ランプに直流成分を重畳したランプ電流で点灯する
うえでの最大の課題は、電気泳動によって発光管内の水
銀が陰極へ移動して陽極側での発光強度が低下するとい
ういわゆるカタフォレシス現粂を抑制することである。

そこで、発明者は、第５図のランプに関して、カタフォ
レシス現象を抑制する方策を種々検討したところ、複数
本のガラス管先を連結した管端部のうちどちらか一方の
先端部に最冷点個所を設けて、その最冷点個所に近い電
極を直流成分面からの陽極として動作せしめるならば、
直流成分が重畳された点灯方式でもカタフォレシス現象
が実用上問題とならないレベルまで抑制されることが明
らかとなった。この新しい現象を応用するならば、簡易
な直流重畳方式の点灯回路を組合せることが可能となっ
て、目的とする軽量でかつ比較的低コストのコンパクト
形蛍光ランプ装置が実現できる。

作用 最冷点個所をガラス管を連結した管先端部に設けて、そ
の管先端部に近い電極を直流成分面からの陽極とした直
流重畳方式によってランプを点灯させた場合、直流成分
の電流に相当する水銀が電気泳動によって直流成分面か
らの陰極から陽極へ移動するが、逆に陰極から陽極に近
い最冷点個所の管先端部へと水銀は拡散によって移動し
ている。つまり、電気泳動による直流成分面からの陽極
から陰極への水銀の移動が、拡散現象による逆方向の上
記陰極から陽極に近い最冷点個所への水銀の移動でおぎ
なわれており、この結果カタフォレシス現象を抑制する
ことができる。

実施例 本発明実施例の蛍光ランプ装置の発光管３０の基本構造
は、第５図のものと同一である。唯一の相違点は、第１
図に示すように、４本の直管状ガラス管２〜５を連結し
ている先端部１５〜１８のうち先端部１５．１６の温度
を他の先端部１７．１８より高めるために、ブリッジ部
６の接続位置、すなわちガラス管２，３の先端面からブ
リッジ部６までの距離りをもう一方のブリッジ部７の位
置、すなわちガラス管４．５の先端面からブリッジ部８
までの距ｔｌＬより長くしたことである。これによって
、点灯時の最冷点個所をガラス管２．３の先端部１５．
１６に形成することができる。たとえば管入力１７Ｗの
典型的発光管では、管内径を１５ｎｖｍ、両電極間距離
を約３００ｍｍかつ上記距離りおよびＬ′をそれぞれ１
２ｍｍおよび６ＩＴｈＩ１１とする（なお、第５図に示
す従来の蛍光ランプ装置の場合ではＬおよびＬ′とも１
２ＩＩＩＩ１１となる）。

さて、上記ランプを第２図に示す直流重畳方式のチョッ
パー回路を用して点灯したときのランプ特性を調べた。

ここで、第２図の回路動作について説明すると、まず整
流ブリッジ１９と平滑コンデンサ２０によって交流が平
滑された直流に変換されている。ランプ始動時には、双
方向性サイリスタ２１が動作してパワートランジスタ２
２がオン状態となり、ダイオード２３とサイリスタ２４
の動作により電極に予熱電流が流れる。ついで、パワー
トランジスタ２２が電流検出トランス２５からのフィー
ドバック信号によってカットオフされ、そのときチョー
クコイル２６とコンデンサ２７との直列共振回路により
誘起される電圧で蛍光ランプが点灯される。ランプ点灯
後は、パワートランジスタ２２．電流検出トランス２５
．チョークコイル２６．コンデンサ２７およびダイオー
ド２８の機能によって直流重畳をさせるようなチョッパ
ー動作が繰りかえされて、ランプには第３図に示すよう
な直流を重畳した非対称な放電電流が流れる。その波形
を番号２９で示す。

上記直流重畳方式で点灯させたときのランプ特性の測定
結果から次のことが明らかとなった。

（１）第１図の発光管３０の点灯において、最冷点個所
となる管先端部１５．１６に近い電極を直流成分面から
の陽極として動作させた場合は、発光管３０の放電路全
体にわたって直流を重畳させたときの特有の電気泳動に
よるカタフォレシス現象の発生をほぼ抑制できる。

（２）上記第（１）項とは異なり、最冷点個所となるガ
ラス管２，３の先端部１５．１６に近い電極９を直流成
分面からの陰極として動作させた場合は、発光管３０の
陽極側の放電路、とくにガラス管４，５からの発光強度
が低下するというカタフォレシス現象が発生する。なお
、かかるカタフォレシス現象は、周囲温度が５℃以下の
低温領域において顕著となる。

（３）第５図の従来の発光管１を直流重畳方式で点灯し
たときも、カタフォレシス現宋の発生が認められた。た
だし、その発生状況は上記第（２）項の場合に比べると
軽減されている。

以上のことから、本発明にもとづき直流成分面からの陽
極に近いガラス管先端部（連結部）に最冷点個所を設け
たときは、カタフォレシス現象をほぼ抑制できることが
わかった。この理由は、いわゆる直流重畳方式で点灯し
たときの電気泳動によってイオンの形で直流成分面から
の陽極側から陰極側へ移動した水銀が、温度勾配による
拡散現宋によって直流成分面からの上記陰極から陽極に
近い最冷点個所へ戻されているものといえる。

一方、上記第（２）項でカタフォレシス現象が発生する
のは、直流成分面からの陰極に近いところに最冷点個所
が設けられているので、水銀は直流成分面からの陽極側
へ拡散して戻ることができないからである。また、上記
第（３）項でも発生するのは、上記第（２）項の場合と
同様、直流成分面からの陰極に近い最冷点個所に水銀が
トラップされてしまい、もう一方の直流成分面からの陽
極に近い最冷点個所への水銀の移動が不十分であるから
といえる。

ところで、第２図の直流重畳方式の点灯回路は、従来か
ら蛍光ランプの高周波点灯に用いられてきた回路、たと
えばブツシュ・プル回路（第４図）に比べると、出カド
ランス３１が不要であり、かつトランジスタも一方で動
作するなど、かなり簡易化されており、それだけ低コス
ト化を図ることができる。

また、直流重畳方式でランプを点灯すると、ランプから
の輻射雑音レベルが従来の高周波点灯に比べると若干低
下するという利点もある。そして、本発明にもとづき第
１図の発光管と第２図の点灯回路を組合せた蛍光ランプ
装置は、重量が約２５０ｇと従来のチョークコイルタイ
プのものに比べて約１／２となり、また全入力２０Ｗ設
計において光束１２４０ｆ！ｍ、総合効率６２９ｍ／Ｗ
というすぐれたランプ特性を示した。

なお、本発明にかかるコンパクト形蛍光ランプの構造に
関して、直管状のガラス管を連結させるのに必ずしもブ
リッジ構造を用いる必要はなく、直管をモールド成型な
どにより最冷点個所ができるように折り曲げたものでも
よい。また、ランプと点灯回路は必ずしも一体化する必
要はなく、点灯回路を照明器具１こ取りつけるなどして
ランプと分離させてもよい。

発明の詳細 な説明したように、本発明は、ガラス管を複数本連結し
たコンパクト形蛍光ランプにおいて、いずれか一方の電
極に近い上記ガラス管連結部付近に最冷点個所を設け、
前記電極を直流成分面からの陽極として直流重畳方式で
点灯させることにより、カタフォレシス現象を抑制する
ことができ、この結果軽量でかつ比較的低コストのコン
パクト形蛍光ランプ装置を提供することができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるコンパクト形蛍光ランプ装置の
要部斜視図、第２図は直流重畳方式の点灯回路図、第３
図は直流重畳方式のときの放電電流波形図、第４図はブ
ツシュ・プル方式の点灯回路図、第５図は従来のコンパ
クト形蛍光ランプ装置の斜視図である。 ２．３．４．５・・・・・・ガラス管、６，７．８・・
・・・・ブリッジ部、９，１０・・・・・・電極、１５
，１６．１７゜１８・・・・・・先端部、１９・・・・
・・整流ブリッジ、２０・・・・・・平滑コンデンサ、
２１・・・・・・双方向性サイリスク、２２・・・・・
・パワートランジスタ、２３・・・・・・ダイオード、
２４・・・・・・サイリスタ、２５・・・・・・電流検
出トランス、２６・・・・・・チョークコイル、２７・
・・・・・コンデンサ、２８・・・・・・ダイオード、
２９・・・・・・直流が重畳した放電電流波形、３０・
・・・・・発光管。 代理人の氏名　弁理士　中尾敏男　ほか１名９、ＩＱ−
−−、友４に 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数本のガラス管を連結させて一つの放電路を形成した
   発光管を備え、前記発光管の両端部に電極を設け、前記
   発光管内面に蛍光体膜を形成し、かつ前記発光管内に水
   銀と希ガスを封入し、一方の電極に近いガラス管連結部
   付近に最冷点個所を設けて、前記一方の電極を直流成分
   面からは陽極として直流を重畳して点灯することを特徴
   とするコンパクト形蛍光ランプ装置。