JPS633701Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鋼板を圧延ライン外へシフトして冷
却する鋼板冷却設備に関する。

コントローリング材等の鋼板は、圧延前に所定
の温度に冷却する必要があるが、従来は圧延ライ
ン中で冷却を行つていた。しかし、従来の冷却方
法では、次に送られて来る鋼板に対し冷却中の鋼
板が邪魔になり、このため圧延ラインの生産能率
を高めることができなかつた。

本考案は、従来装置の有する上述の欠点を除去
し、鋼板の冷却中にも次の鋼板を送ることができ
るようにして圧延ライン全体の生産能率を向上さ
せることを目的としてなしたものである。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

圧延ライン用のローラーテーブル１の両側に、
所要区間に亘つて、冷却ライン用のローラーテー
ブル２を、ローラーテーブル１に対し平行に配設
し、ローラーテーブル１，２を跨ぐよう配設した
架台３上に、鋼板Ｐの進行方向に対して直角方向
に走行自在な２基のトランスフアーカー４を配設
する。トランスフアーカー４には、昇降自在なリ
フター５が設置され、該リフター５には、鋼板Ｐ
を幅方向から挾んで支持し得るようにしたフツク
６が鋼板Ｐの幅方向に拡縮し得るよう取付けられ
ている。

各ローラーテーブル２の側部に設けた冷却装置
７について説明すると、支柱８に、上冷却ヘツダ
ー９を片持状に装着して上冷却ヘツダー９により
鋼板Ｐ上面を冷却し得るようにすると共に下冷却
ヘツダー１０により鋼板Ｐ下面を冷却し得るよう
にし、上、下冷却ヘツダー９，１０を図示してな
い冷却水供給装置に接続する。

圧延ライン中をローラーテーブル１により鋼板
Ｐが搬送されて来ると、２基のトランスフアーカ
ー４のうち、ローラーテーブル１上に待機してい
たトランスフアーカー４のリフター５がフツク６
の幅を鋼板Ｐの幅より開いた状態で下降し、フツ
ク６の鋼板Ｐ支持部が所定位置まで下降したらリ
フター５が停止してフツク６の幅が縮少する。而
して、リフター５が上昇すると、ローラーテーブ
ル１上の鋼板Ｐはフツク６により持ち上げられ
る。

鋼板Ｐがフツク６により所定高さまで持ち上げ
られたらトランスフアーカー４は、架台３上をも
う１基のトランスフアーカーのない側へ走行して
ローラーテーブル２上に達し、リフター５を下降
させて鋼板Ｐをローラーテーブル２上に載置す
る。

冷却装置７の上冷却ヘツダー９は、支柱８に片
持状に取付けられ、リフター５の上昇、下降の邪
魔にならぬ高さでかつ鋼板Ｐの上昇、下降に干渉
しない中間部が設けられ、フツク６の走行に対し
ても障害とならない間隔で配設されている。下冷
却ヘツダー１０はローラーテーブル２の下部に配
設され、鋼板Ｐの上下面に冷却水を噴射する。ロ
ーラーテーブル２に載置された鋼板Ｐは、ローラ
ーテーブル２によつて前進、後退をくり返しつつ
上、下冷却ヘツダー９，１０から噴射された冷却
水により、その上下面が所定温度にむらなく均一
に冷却される。又、冷却された鋼板Ｐはトランス
フアーカーによつて圧延ラインへ戻される。

なお、本考案の実施例ではトランスフアーカー
を２基設ける場合について説明したが、１基でも
実施し得ること、冷却装置は固定式で旋回できな
いものであつてもよいこと、その他、本考案の要
旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得るこ
と、等は勿論である。

本考案の鋼板冷却設備によれば、冷却されてい
る鋼板によつて圧延ライン中を送られて来る鋼板
が邪魔されることがないため、圧延ラインの生産
能率が向上するという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の鋼板冷却装置の説明図、第２
図は第１図の側面図である。 図中１，２はローラーテーブル、３は架台、４
はトランスフアーカー、５はリフター、６はフツ
ク、７は冷却装置、８は支柱、９は上冷却ヘツダ
ー、１０は下冷却ヘツダーを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧延ラインに沿つて鋼板を移動し得るよう圧延
   ラインの側部に設けたローラーテーブルと、該圧
   延ラインとローラーテーブルとの間を鋼板が支
   持、搬送される搬送装置と、前記圧延ラインの側
   部に設けたローラーテーブル上にある鋼板を冷却
   するための冷却装置と、を設けたことを特徴とす
   る鋼板冷却設備。