JPS6336515B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6336515B2
JPS6336515B2 JP16652279A JP16652279A JPS6336515B2 JP S6336515 B2 JPS6336515 B2 JP S6336515B2 JP 16652279 A JP16652279 A JP 16652279A JP 16652279 A JP16652279 A JP 16652279A JP S6336515 B2 JPS6336515 B2 JP S6336515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous body
liquid
signal voltage
electrode
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP16652279A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5688177A (en
Inventor
Tadao Kobashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP16652279A priority Critical patent/JPS5688177A/ja
Publication of JPS5688177A publication Critical patent/JPS5688177A/ja
Publication of JPS6336515B2 publication Critical patent/JPS6336515B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電気的に光反射率や光透過率を制御
する表示装置の改良に関するものである。
従来、文字、図形、画像などのいわゆるパツシ
ブデイスプレイとしては、液晶表示装置が良く利
用されている。しかし、この種の表示装置は、動
作温度範囲が狭く、広画面のものが困難、応答速
度が遅い等、本質的に改良が困難な幾つかの問題
点を含んでいた。
以上の観点から、本発明者は、先に、少なくと
も一方の表面部に露出した多数個の微細な開口部
を有する膜または板状の誘電体材料からなる多孔
質<を含む表示用構体に液体材料を含浸させた複
合体が、前記開口部を有する一方の表面部が開放
空間に面するよう支持基材面上に設置され、前記
多孔質体と支持基材との間に第1の電極が位置
し、第2の電極を、第1の電極と隔絶して前記多
孔質体と支持基材との間、若しくは前記支持基材
に対して反対側の多孔質体表面の何れかに位置せ
しめると共に、前記第1及び第2の電極の少なく
とも何れかに対応して外光を制御する表示部を前
記多孔質体の開放空間に面する側の主面側に有
し、前記両電極間に信号電圧を印加する手段を有
し、この信号電圧に応じた前記多孔質体に対する
前記液体材料の移動により、前記表示部の液体含
浸率を制御して外光を制御する表示装置を提案し
た。
この種の表示装置は、多孔質体に対する液体材
料の電気浸透現象を利用して、多孔質体表面の液
体含浸率を制御することにより外光え散乱させ、
乱反射、乱屈析をさせる。
多孔質体を形成する誘電体材料としては透光性
誘電体材料そのもので構成するか、透光性誘電体
材料を染料や顔料等で着色したものが好ましい。
多孔質体は好ましくは一方の表面から対向する表
面に実質的に貫通する孔や隙間等を有するもので
あれば材質は問わないが、特に平均孔径が0.1μm
〜1.0μm程度のセルローズエステル等のプラスチ
ツク材料から成るマイクロポーラスメンブレンフ
イルタが好適である。液体材料としては好ましく
は透光性で、特に多孔質体の構成材料である透光
性誘電体材料そのものとほぼ等しい光屈折率を有
するものが好適である。多孔質体の開放空間に面
する表面側に設置される第2の電極は、好ましく
は透光性にして液体浸透性であつて、例えば金属
酸化物の導電膜を被着形成したものである。
開放空間に面する側の多孔質体表面には、前記
の微細な開口部の複数個を含む点状、短冊状、線
状、網目状等の微細な陥没部を設けることができ
る。この場合には、外光の屈折散乱率を著しく改
善することができる。この構成においては、陥没
部の内面を含め、透光性にして液体浸透性の導電
膜から成る第2の電極を被着することができると
同時に、陥没部を残して選択的に不透明インキや
撥油剤等の不透明形成剤を塗布することができ
る。また、上記導電膜を被着せず、多孔質体表面
には上記陥没部を残して選択的に、必要な上記不
透明形成剤を塗布し、導電性インキから成る第2
の電極を塗布被着することができる。
多孔質体が着色された誘電体から成る時は反射
型の表示装置として、また多孔質体が透光性誘電
体材料から成る時は透過型および反射型の表示装
置として有用である。
この種の表示装置では、高沸点の液体材料の使
用により動作温度範囲が広く、表示用構体として
多孔質紙を利用するために容易に広画面のものが
得られ、さらに外光の制御が、電気浸透による約
1ミクロンと言う極めて小さな液体の移動で飽和
することから、液晶等の表示装置と比較して極め
て速い応答速度を持たせ得る等、数多くの長所を
保有している。
しかし、多孔質体表面部の液体含浸率の電気的
制御を原理としているため、その広画面にわたつ
ての均一動作、高コントラスト比等を得るために
は、その電気的制御に格別の配慮が必要であるこ
とが判明した。この表示装置では、外光の乱反
射、乱屈折を生じさせるいわゆるオン状態は、多
孔質体表面の液体含浸率の低下によつて行い、乱
反射、乱屈折をを起こさず外光の透過を生じさせ
るいわゆるオフ状態は、多孔質体表面が液体材料
で有効に濡らされるいわゆる液体含浸率が高い飽
和状態によつて行なわれるが、とりわけ、この液
体含浸率の飽和状態の設定を如何にするかが、動
作特性に大きな影響を及ぼす。
従来、前記の表示装置において、多孔質体の開
放空間に面する主面側に位置していて、第1及び
第2の電極の何れかに対応して外光を制御する表
示部の液体含浸率の低下は、この表示部に対応す
る電極から他方の電極方向に液体材料が電気浸透
するような極性の直流電圧を、信号電圧(以下オ
ン電圧と称す)として第1および第2の電極間に
印加して行われる。
一方、この状態での液体含浸率の低下を復帰さ
せ、さらには液体含浸率を増加させる信号電圧
(以下、オフ電圧と称す)としては、前記第1及
び第2の電極間を零電圧に保ち、毛管現象によつ
て表示部の液体含浸率の自然的な復帰を待つか、
或いは、前記オン電圧と逆極性で同一振幅の直流
電圧を信号電圧として印加し、液体材料を前記と
は逆方向に電気浸透させ、強制的に表示部表面の
液体含浸率を増加させていた。
そのため、第1及び第2の電極間を零電圧に保
つ方法によると、自然的な毛管現象による復帰を
待つため、おのずからその復帰速度により応答速
度が制限され、加えて完全な液体含浸率の飽和が
起こり得ない場合があり、表示部の充分な光透過
状態を形成し得ず、コントラスト比が高く取り得
ない難点がある。
一方、オン電圧に対して逆極性の同一振幅の直
流電圧をオフ電圧として印加する方法では、強制
的に液体材料が逆方向に復帰させられるため、そ
の復帰の応答速度も速く、表示部表面の完全な液
体含浸率の飽和が得られ、良好な光透過を形成で
き、高いコントラスト比が得られる優れた利点を
有する。
しかしながら、オフ電圧はオン電圧と同様の大
なる振幅をもち、液体材料を強制的に移動させる
ため、液体材料は電気浸透によるポンプ効果によ
り、多孔質体表面に溢れ出て、その表面に陥没部
が形成されている場合にはその内部にたまる。表
示装置が傾斜して使用される場合には、その溢れ
出た液体材料は、重力によつて多孔質体表面を流
れ落ち、そのため多孔質体表面上における液体存
在量が不均一になる。この状態でオン電圧を印加
し、透過光或いは反射光制御をする場合には、多
孔質体表面、更には陥没部内に溜まつた液体材料
が完全に多孔質体内部に吸い込まれるまでは、多
孔質体表面の液体含浸率は飽和状態を形成し、外
光の透過もしくは反射制御は不可能である。
従つて、表面に溢れ出た液体材料の存在によつ
て、オフ状態からオン状態への応答速度が遅くな
る。加えて前述のように表面を伝わつての液体の
移動流出のための多孔質体表面上における液体存
在量の不均一化のために、動作が不均一になると
いう問題点を残していた。
本発明は、以上のような問題点を背景とし、こ
れらの問題点を解決する改良された表示装置の提
供を目的とする。
本発明をさらに具体的に述べると、前述の表示
装置において、前記第1及び第2の電極への信号
電圧の印加手段が、前記表示部に対応している前
記一方の電極側から他方の電極側へ向けて前記透
光性液体材料が移動する極性の直流電圧を含み、
前記表示部の液体含浸率を低下させる第1の信号
電圧(すなわちオン電圧)の印加手段と、この第
1の信号電圧の最大動作振幅に対して小なる振幅
で、且つ反対極性の直流電圧を含み、前記に対し
て液体材料の移動の向きが反対で、前記表示部の
液体含浸率の低下を復帰、更には液体含浸率の復
帰を助長させる第2の信号電圧(すなわちオフ電
圧)を印加する手段とを含むことを特徴とする表
示装置である。
上述のようなアンバランス電圧動作によると、
前述の諸問題が解決され、均一で且つ、応答特性
の良好な表示装置が実現されると共に、第2の信
号電圧の振幅を可変にすることにより、応答特性
の可変化も達成できる。
以下、実施例を示して本発明を詳しく説明す
る。なお、説明の便宜上、各部は適宜拡大表示し
てあるから、その相対的寸法は、必ずしも本文説
明と一致しないところがある。
第1図は、本発明にかかる表示装置の一実施例
の縦断面構造図と給電方式を示す図である。特に
本実施例は本発明の動作原理を説明するもので、
表示形式としては透過型の表示装置が例示されて
いる。図において、100は複合体で、その表面
に酸化錫等の透明導電膜から成る第1の電極30
0を被着した透明ガラス等の平板状の支持基材2
00上に設置され、支持基材200に対して反対
の表面側は開放空間(空気層とは限らない)60
0に面している。110は多孔質体で、例えばニ
トロセルローズ、酢酸セルローズ、或いはこれら
の混合エステルから成るマイクロポーラスメンブ
レンフイルタを使用する。その厚さは例えば40〜
200ミクロン、表面に露出し、平均孔径が0.7〜1
ミクロンで、厚み方向に実質的に貫通する微細孔
を有するものを用いる。その空孔率は、50〜80%
程度である。
開放空間600に面する多孔質体110表面に
は、表示すべきパターンに対応して、点状、線
状、短冊状、放射点状等のエンボス加工による陥
没部120が設けられている。陥没部120の開
放空間600側の開口幅もしくは直径は例えば表
面部における幅または径が15〜30ミクロン、深さ
が10〜25ミクロン、尖端部の幅もしくは直径が3
ミクロンでその断面形状は台形または三角形状に
構成され、その内部には前記微細孔の複数個を含
んでいる。なお陥没部120の配設密度は、1イ
ンチ当り100〜400個程度である。図では陥没部1
20が点状である場合が例示されている。
開放空間600側の多孔質体110表面には、
上記陥没部120を残して選択的に黒色不透明イ
ンキ150、更にその上に第2の電極として黒鉛
などの導電性インキを塗布することにより、互に
独立した表示用電極141,142が塗布被着さ
れ、表示用構体が構成される。この表示用構体に
は、多孔質体110を構成する透光性誘電体材料
とほぼ等しい屈折率を有し、この多孔質体110
に対して電気浸透性の透光性液体材料400を含
浸させて、複合体100を形成する。なお図では
便宜上、液体材料400は点で示し、その点密度
がが液体含浸率の大小を示している。
例えば多孔質体110が酢酸セルローズ(屈折
率nd=1.47)とする時、液体材料400として
は、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシン
(nd=1.43)と、α−メチルナフタレン(nd
1.62)とを混合して、透光性誘電体材料たる酢酸
セルローズの屈折率nd=1.47とほぼ等しく選び、
屈折率の整合を図る。多孔質体110は、それを
構成する誘電体材料が透明であつても、微細孔内
における空気の存在のために、屈折率の不整合に
よる光の散乱を生じて白色に観察される。一方、
上記の如き屈折率のほぼ等しい液体材料400を
完全に含浸させることにより、この屈折率の不整
合が取り除かれ、複合体100は透明化し、外光
L1を陥没部120を介して透過させることがで
きる。
図において、表示用電極142と第1の電極3
00との間に、導線502を介して信号電源VB
から充分大きな電圧値の直流電圧VBを第1の信
号電圧(オン電圧)として印加する。前記多孔質
体110と透光性液体材料400との材料構成に
おいては、液体材料400は多孔質体110に対
して負電極方向に電気浸透する。従つて液体材料
400は、多孔質体110の開放空間600に面
する側から第1の電極300側に電気浸透を生
じ、それ故陥没部表面121″の液体含浸率は図
に例示するごとく低下し、そのため多孔質体11
0を形成する微細孔には空気が侵入し、屈折率の
不整合を生じる。それゆえ、この部分では外光
L1が散乱され、その透過光L2Bは著しく減少し、
透過光制御が行なえる。陥没部表面121″を含
む多孔質体110表面部の液体含浸率は、印加さ
れる直流電圧VBの振幅に対応して低下し、それ
に伴なつて透過光L2Bの強度も低下する。前記材
料構成では50〜80ボルトの振幅でL2Bの低下は飽
和する。この振幅が表示装置としての最大動作振
幅として定義される。
一方、表示用電極141には第1の電極300
との間に導線501を介して信号電源VB′から前
記VBとは逆極性で、小なる振幅の直流電圧VB′が
第2の信号電圧(オフ電圧)として印加されてい
る。前記VB印加の状態からこのようなVB′の印加
状態に変化した場合を考える。液体材料400は
負極方向に電気浸透するものである。そのため液
体材料400は、第1の電極300側から第2の
電極たる表示用電極141側に向つて電気浸透
し、毛管現象による復帰力と相俟つて、開放空間
600に面する側の多孔質体110表面(本実施
例では特に陥没部表面121′)の液体含浸率が
増加し、表面附近の前記微細孔内の空気は追い出
され、屈折率の不整合は取り除かれて透明状態を
形成し、外光L1は散乱されることなく明るい透
過光L2Tが得られることになる。
従来の如く、オン電圧VBとオフ電圧VB′の振
幅、すなわち振幅値が等しく、その電圧値が共に
高い対称電圧動作の場合、VB′が印加される表示
用電極141部では、液体材料400は電気浸透
によるポンプ効果により多孔質体110表面に溢
れ出る。本実施例では陥没部120部に溜まる。こ
の部分では外光L1に対して明るい透過光L2Tが得
られるが、この状態で、表示用電極142部の如
く、極性を反転し、透過光或いは反射光制御する
場合には、多孔質体110表面すなわち陥没部1
20内にたまつた液体材料400が完全に多孔質
体110内部に吸い込まれるまでは外光L1の透
過または反射制御ができないため、応答速度が遅
くなる。加えて多孔質体110表面に不必要に溜
まつた液体材料400は、表面方向に流出し、吸
い込むべき液体量の不均一を生じ、これが応答速
度の不均一、表示画像品質の不均一を招来する。
一方、VB′が零電圧である従来の電圧動作の場
合においては、VBの印加によつて電極142部
の如く多孔質体110表面部(本実施例では陥没
部表面121″)の液体含浸率が低下し外光制御
が行なえるが、この状態で141部の如くVB′=
0にした場合は、毛管現象によつて液体材料40
0は多孔質体110表面(本実施例では陥没部表
面121′)に復帰する。
従つて、前述の対称電圧動作の如き液体溢出に
よる動作の不均一が改善され、オフ状態への復帰
速度も速い。しかし毛管現象によるためそれ以上
にはなり得ない。加えて液体をそれ自身の毛管現
象によるため、この液体の戻りが悪くて表面部の
液体含浸率が不足し、完全な透明状態が形成し得
ない場合が多い。そのため、明るい透過光L2T
得難く、従つてコントラスト比も制限を受ける。
本実施例においては、VBと比較して小なる逆
方向電圧VB′を印加するため、この電圧により毛
管現象と協同して強制的に液体材料400が表面
方向に復帰させられる。そのため、透明状態への
復帰応答速度が速くなり、しかもVBと比較して
VB′の電圧振幅を適当に低く選ぶことにより、前
記の対称電圧動作のごとき、表面への過度の液体
噴出による応答速度の低下の問題点が改善され
る。特に、第1図の如く、VB′を可変直流電源と
すると、この調節による応答速度と、外光制御の
最適調節が容易に行なえる利点がある。
実験によると、VBの最大動作振幅に対して
VB′の振幅を20%以下にすることにより、液体材
料400の多孔質体110表面への噴出による効
果が防止され、均一で速い応答速度の表示が行え
る。VBの最大動作振幅は前述の如く50〜80ボル
トであり、VB′は10〜16ボルト程度以下の範囲内
が良好である。
表示用構体として厚さ120ミクロン、微細孔の
平均孔径0.5ミクロンの酢酸セルローズから成る
マイクロポーラスメンブレンフイルタを多孔質体
110として用い、陥没部120を点状として1
インチ当り200個の密度で配設し、前記の透光性
液体材料400を含浸させて複合体100を形成
した場合、VBの最大動作振幅は80ボルトVBの最
大動作振幅は80ボルト、VB′としてこれと逆極性
の同一振幅の直流電圧を交互に選択的に印加する
従来の対称電圧による透過投映動作では、コント
ラスト比は20で良好であつたが、VB′印加による
ポンプ効果によつて液体材料400が表面に噴
出、流出するため、VB印加によるオン状態への
立上り時定数τrは場所によつて極めて不均一にな
り、300〜900ミリ秒の間に分布し極めて遅い。一
方、VB′印加によるオフ状態へのいわゆる減衰時
定数τdは大振幅のVB′による著しい電気浸透の付
勢のため速く、7ミリ秒で、τrとτdは著しくアン
バランスになつた。
一方、VB′=0とする従来動作では、液体材料
400の噴出、流出がないためオン動作は均一に
安定で、τrは25ミリ秒と極めて速くなる。τdは電
気浸透による付勢がなく、毛管現象によつて復帰
するため30ミリ秒と遅くなる。τrとτdは同程度の
値を示すが、オン状態への液体含浸率の復帰が充
分でないため透過光L2Tが低下し、コントラスト
比は15程度であつた。
これに対して、VBに対して小振幅のVB′を印加
する本発明にかかる表示装置では、例えばVB′=
10ボルトとするとオン状態への液体含浸率の復帰
が充分なため、コントラスト比は前記の対称電圧
動作とほぼ等しい19の高い値が得られる。しかも
立上り時定数τrはVB′=0の場合とほとんど同程
度の28ミリ秒、減衰時定数τdはVB′≠0のための
電気浸透による弱い付勢を受け、VB′=0の従来
動作よりも速くなり、16ミリ秒であつた。上記よ
り明らかなように、VB′の振幅はVBの振幅よりも
適当に小に選ばれているため、多孔質体110表
面への液体材料400の噴出がなく、前記の対称
電圧動作の如き動作の不均一化とτrの過大とが著
しく改善される。一方、VB′=0の場合と比較す
るとコントラスト比とτdが改善される。
またVB′の振幅を第1図の如く可変にすると、
更に応答特性の可変化が達成される。例えばVB
を80ボルトに固定し、VB′の振幅|VB′|を0<
|VB′|<16ボルトの範囲で可変にすると、コン
トラスト比は|VB′|の増加に伴なつて高くなり
15〜20の範囲内で、またτdは|VB′|と共に速く
なり30〜12ミリ秒、τrは|VB′|と若干遅くなる
傾向があるが、25〜35ミリ秒の範囲で可変化が達
成される。従つて第1図において、表示用電極1
41,142と第1の電極300との間に、それ
ぞれ選択的にVB,VB′を印加すると、それぞれの
表示用電極のパターン形状に対応して透過光制御
が、高コントラスト比、速い応答速度で均一表示
ができ、しかもVB′を可変にすることにより応答
速度の可変化も達成され、VBを適当に低く選ぶ
ことにより、その振幅に対応して中間調の表示も
良好であつた。
なお、本実施例では透過投映表示を例に取り説
明したが、反射型表示には、第1の電極300
を、グラフアイト等の導電インキから成る光吸収
性電極や蒸着アルミニウム等の蒸着金属膜による
光反射電極とすれば良い。
第2図は、本発明にかゝる表示装置の他の実施
例を示しその縦断面構造図と給電方式図である。
本実施例では、第1及び第2の電極を構成する
電極531,532は、ガラス板等の支持基材5
40の同一主面上に互に隔絶されて設けられ、そ
の主面上に、前記の多孔質体に前記の透光性液体
材料を含浸させた複合体100が設置され、透過
型表示装置を構成している。これら両電極の内の
一方の電極531の少なくとも導電部分を実質的
に不透明に構成し、他方の透明電極532に対応
した複合体100の部分が表示部を形成する。
今、電極531を第1の電極532を第2の電極
と呼称することにする。
さらに本実施例では、前記第1の電極531上
にカーボンブラツク等の黒色ペイントから成る不
透明層533を薄く塗布し、電極531の導電部
分から間隙部にわたつて、不透明に構成してあ
る。なお、間隙部が狭い時は、この部分の不透明
層533は除去することができる。また電極53
1を、アルミニウム等の金属やグラフアイト等の
不透明物質の蒸着膜の不透明電極で構成すれば、
不透明層533を除去し、この不透明電極で兼用
することもできる。第1及び第2電極531,5
32は導線571,572を介して可変信号電源
700に接続される。第1図と同様に、多孔質体
と透光性液体材料が更に屈折率がほゞ等しく選ぶ
と、複合体100は透明化する。従つて、第2の
電極532が酸化錫等の透明導電膜で形成されて
いると、この部分の複合体100を介して外光
L1は透過し、透過光L2を生じる。この部分の開
放空間600側表面の液体含浸率が制御されゝ
ば、透過光制御が行なえる。前述の複合体100
の構成では透光性液体材料は負極方向に電気浸透
する。
従つて第2図に例示する如く、可変信号電源7
00から、第2の電極532を基準として、第1
の電極531との間に大なる振幅の負電圧パルス
VB、小なる振幅の正電圧VB′を印加する。負電圧
パルスVB印加時には、正電極たる第2の電極5
32側から負電極たる第1の電極531側に液体
材料が電気浸透し、第2の電極532に対応する
複合体100の開放空間に面する表面の液体含浸
率は低下し、そのため光散乱を生じ、透過光L2
の強度が減少する。一方、逆極性で小振幅のパル
ス電圧VB′が印加されると、電極531側に溜ま
つた液体材料は表面張力と共に電気浸透によつて
電極532側に移動し、複合体110表面の液体
含浸率は元の状態に復帰、増加し透明状態を形成
するため、大なる強度の透過光L2が得られる。
VB′=0の従来の場合は、第1図の場合と比較
して、液体含浸率の復帰が難しく、VBとVB′の振
幅が等しい場合には電極532側に過度に液体材
料が溜まり、オン状態における応答速度が著しく
増大する。本実施例によるとこのような問題点が
改善される利点がある。
前記の材料構成で複合体100を構成し、電極
531,532の幅を500ミクロン、電極間隔を
500ミクロンとする時、VBの最大動作振幅は300
ボルト、VB′は60ボルト以内で良好な結果が得ら
れた。
なお以上の実施例においては、多孔質体は透光
性誘電体材料を用いたが、透光性誘電体材料に染
料や顔料を混入して着色し、一方液体材料として
透光性液体材料を使用することにより、反射型の
表示装置としても使用できる。
以上述べたように本発明は、電気浸透現象を利
用した表示装置において、非対称電圧動作によ
り、表示画像の均一性、および応答特性が改善さ
れた表示装置であつて、液晶等とは異なる広画面
の表示装置として産業上、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の表示装置の一実施例を示す断
面図、第2図は他の実施例を示す断面図である。 100……複合体、110……多孔質体、12
0……陥没部、200,540……支持基材、1
41,142,300,531,532……電
極、400……透光性液体材料、600……開放
空間、700……信号電源。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少なくとも一方の表面部に露出した多数個の
    微細な開口部を有する膜もしくは板状の誘電体材
    料からなる多孔質体を含む表示用構体に液体材料
    を含浸させた複合体を、前記開口部を有する一方
    の表面部が開放空間に面するように支持基材面上
    に設置し、前記多孔質体と支持基材との間に第1
    の電極を位置せしめ、第2の電極を前記第1の電
    極と隔絶して前記多孔質体と支持基材との間、も
    しくは前記支持基材に対して反対側の多孔質体表
    面の何れかに位置せしめると共に、前記第1及び
    第2の電極の少くとも何れかに対応して外光を制
    御する表示部を前記多孔質体の開放空間に面する
    面側に有し、前記両電極間に信号電圧を印加する
    手段を有し、この信号電圧に応じた前記多孔質体
    に対する前記液体材料の移動により、前記表示部
    の液体含浸率を制御して外光を制御する表示装置
    において、前記信号電圧の印加手段が、前記表示
    部に対応している前記一方の電極側から他方の電
    極側へ向けて前記液体材料が移動する極性の直流
    電圧を含み、前記表示部の液体含浸率を低下させ
    る第1の信号電圧の印加手段と、この第1の信号
    電圧の最大動作振幅に対して小なる振幅で、かつ
    反対極性の直流電圧とを含み、前記液体材料の移
    動とは向きが反対で、前記表示部の液体含浸率の
    低下を復帰させ且つ液体含浸率の増加を増長させ
    る第2の信号電圧を印加する手段とを備え、第1
    の信号電圧を表示時に印加し、第2の信号電圧を
    非表示時に印加することを特徴とする表示装置。 2 特許請求の範囲第1項に記載の表示装置にお
    いて、液体含浸率の復帰を助長させる第2の信号
    電圧を印加する手段は、この信号電圧の振幅値を
    可変にする手段を有することを特徴とする表示装
    置。
JP16652279A 1979-12-20 1979-12-20 Display unit Granted JPS5688177A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652279A JPS5688177A (en) 1979-12-20 1979-12-20 Display unit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16652279A JPS5688177A (en) 1979-12-20 1979-12-20 Display unit

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5688177A JPS5688177A (en) 1981-07-17
JPS6336515B2 true JPS6336515B2 (ja) 1988-07-20

Family

ID=15832869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16652279A Granted JPS5688177A (en) 1979-12-20 1979-12-20 Display unit

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5688177A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02109826U (ja) * 1989-02-16 1990-09-03
JPH033276A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Nippon Denyo Kk Ledランプ
JPH0587013U (ja) * 1991-03-29 1993-11-22 昌弘 奥村 工事用安全標識灯

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4908269B2 (ja) * 2007-03-07 2012-04-04 富士フイルム株式会社 レーザ光照方法および装置
KR102251081B1 (ko) * 2014-02-05 2021-05-13 삼성디스플레이 주식회사 플렉서블 디스플레이 장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02109826U (ja) * 1989-02-16 1990-09-03
JPH033276A (ja) * 1989-05-31 1991-01-09 Nippon Denyo Kk Ledランプ
JPH0587013U (ja) * 1991-03-29 1993-11-22 昌弘 奥村 工事用安全標識灯

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5688177A (en) 1981-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4990900A (en) Touch panel
GB2044508A (en) Electro-osmotic display device
US5784136A (en) PDLC device and method of making, with liquid crystal microcapsules having a uniform diameter
JPH0338982B2 (ja)
DE3702643A1 (de) Tintenstrahlschreiber sowie schreibkopf und schreibkopfkassette dafuer
EP1268211A1 (de) Druckverfahren und druckmaschine hierfür
JPS6336515B2 (ja)
DE112018007807T5 (de) Hintergrundbeleuchtung und flüssigkristallanzeige
JPS6329247B2 (ja)
DE3513988A1 (de) Anwendung des elektrolyseverfahrens zum veraendern des reflexionsgrades von spiegeln
DE102020126897A1 (de) Gesteuerte Teilchenbewegung für die Laser-Speckle-Minderung
JPS6336511B2 (ja)
JPS6328284B2 (ja)
JPS6336512B2 (ja)
JPS6336513B2 (ja)
CH622637A5 (en) Display device for presenting characters
JPS6336514B2 (ja)
CN103955054B (zh) 一种具有纸质效果的显示结构及其制造方法
JPS6226032B2 (ja)
JPH0326134B2 (ja)
JPS629910B2 (ja)
JPH0355316B2 (ja)
US7443562B2 (en) Display device
EP2684092A1 (de) Anzeigevorrichtung für ein fahrzeug und verfahren zum betrieb einer solchen anzeigevorrichtung
JP2621919B2 (ja) エレクトロクロミック表示装置