JPS6336405Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電源出力を一定にするための誤差増幅
器を備えた負帰還制御回路に関する。

種々の装置においては、電圧或は電流等の電源
出力の一部を誤差増幅器に供給して、該誤差増幅
器よりの出力信号に基づいてその出力が一定にな
るように負帰還制御している。

このような電源の負帰還制御回路の一部が故障
し電源より所定の出力が得られない場合、従来の
おいては、回路の各部の電圧を順次測定して故障
箇所を発見し、修理するようにしている。

従つて従来においては、故障箇所の発見には時
間がかかるばかりでなく、高度の修理技術を身に
つけたものでなければ行い得なかつた。

本考案はこのような従来の電源の負帰還制御回
路の欠点を改良すべくなされたもので、以下図面
に基づき本考案の一実施例を詳述する。

第１図は本考案の一実施例を示すための図であ
り、図中１は交流電圧を整流及び平滑して得られ
た直流電圧を発生する直流電源であり、該直流電
源１の出力電圧は操作部２を介して負荷３に供給
される。負荷３に供給される電圧の一部は抵抗
４，５とよりなる検出部６によつて検出され、検
出された電圧信号は誤差増幅器７の一方の入力端
に供給される。該誤差増幅器の他方の入力端には
基準電源８より一定の正電圧信号が供給される。
該誤差増幅器７の出力信号は操作部２に供給され
ている。該操作部２は誤差増幅用トランジスタ９
と制御用トランジスタ１０と、抵抗１１，１２と
よりなる。更に誤差増幅器７の出力端とアースと
の間には故障箇所検出表示部１３が接続されてい
る。該故障箇所検出表示部１３は互いに逆向きに
並列接続され互いに異つた色、例えば赤及び緑の
光を発光する一対の発光ダイオード１４，１５
と、該一対の発光ダイオードに直列接続されたツ
エナーダイオード１６、電流制御用抵抗１７とよ
りなる。ツエナーダイオード１６と発光ダイオー
ドの特性により、故障箇所検出表示部１３に印加
される電圧が第２図においてＡで示されるレベル
以上になつた場合にツエナーダイオード１６の逆
方向及び発光ダイオード１５の順方向に電流が流
れて、発光ダイオード１５より緑色の光が発生す
る。又、故障検出表示部１３に印加される電圧が
第２図においてＢで示されるレベル以下になつた
場合にツエナーダイオード１６の順方向及び発光
ダイオード１４の順方向に電流が流れて発光ダイ
オード１４より赤色の光が発生する。尚、第２図
において０で示されたレベルは０レベルである。

このような構成において、例えば何らかの原因
で直流電源１より負荷３に供給される電圧が、所
定値より減少したとすると、検出部６より誤差増
幅器７に供給される検出電圧が基準電源８より供
給される基準信号より小さくなる。従つて誤差増
幅器７の出力信号は減少し、誤差増幅器用トラン
ジスタ９のコレクタからエミツタへ流れる電流は
減少する。そのため、抵抗１１の両端の電圧は減
少し、従つて制御用トランジスタ１０を介して負
荷３に供給される電圧は増加する方向に変化す
る。又、出力電圧が増加すると、上述した変化と
全く逆向きの変化が起り、操作部２を介して負荷
３に供給される直流電圧は減少する方向に制御さ
れ、このように該負荷３に供給される直流電圧は
常に一定になるように制御される。

このように負帰還制御回路が故障なしに働いて
いる時には、誤差増幅器７の出力信号は、第２図
において、Ｃで示すレベルの極く近傍を変動して
いるだけである。

ところが、このような電源の負帰還制御回路に
おいて例えばトランジスタ１０のコレクタ、エミ
ツタ間が短絡する故障が生じたとすると、直流電
源１の出力電圧がそのまま負荷３に供給されるた
め、負荷電圧の一部を検出した検出部６よりの信
号は負帰還制御可能な範囲を越えた大きなものと
なる。その結果、該誤差増幅器７の出力信号は第
２図においてＡで示すレベルを越えて、同図にお
いてＶで示す増幅器の正の飽和値Ｖまで増大す
る。そのため、発光ダイオード１５に電流が流れ
て該ダイオードより緑色が発光する。

又、例えば負荷３の両端が短絡する故障が生じ
たとすると、検出部６より誤差増幅器７に供給さ
れる電圧は０となり、負帰還制御可能な範囲を越
えた小さなものとなる。従つて誤差増幅器７の出
力電圧は第２図でＢで示すレベルを越えて、同図
において、−Ｖで示す負の飽和値まで減少する。
そのため発光ダイオード１４に電流が流れて該ダ
イオードより赤色の光が発生する。

このような電源の負帰還制御回路においては故
障する回路部分と故障の仕方は上述した例のよう
な数種類に限られているため、故障箇所検出表示
部１３の発光ダイオードよりの発光を観察するこ
とによりオペレーターは逆に故障の発生とその箇
所を知ることができる。

尚、上述した例は本考案の一実施例に過ぎず、
実施にあたつては種々の変形が可能である。

例えば上述した例においては、発光ダイオード
の発光色を互いに異つた色に選んで故障の箇所を
区別するように構成したが、これら発光ダイオー
ドの代わりにフオトカツプラーを用いて、フオト
カツプラーよりの出力により作動する表示手段に
よつて故障の箇所を区別するように構成しても良
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すための図、第
２図は故障箇所検出表示部の動作を説明するため
の図である。 １：直流電源、２：操作部、４，５，１１，１
２，１７：抵抗、６：検出部、７：誤差増幅器、
８：基準電源、９：誤差増幅用トランジスタ、１
０：制御用トランジスタ、１３：故障箇所検出表
示部、１４，１５：発光ダイオード、１６：ツエ
ナーダイオード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源から負荷に与えられる出力を検出するため
   の検出手段と、該検出手段よりの信号と基準信号
   とが供給される誤差増幅器と、該誤差増幅器の出
   力信号に基づいて前記電源より負荷に供給される
   出力を制御するための回路と、該誤差増幅器の出
   力信号が供給されその出力信号が所定範囲より大
   きな場合及び小さな場合にそれらを区別して表示
   するための回路とよりなる電源の負帰還制御回
   路。