JPS63358B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、回転するブームプラツトホームから
離れたところに可動釣合おもりを位置づけされた
釣合おもり付クレーンに関する。

本発明は米国特許第3836010号に示された基本
的なクレーンならびに同第4170309号および同第
4243148号に示された塔形クレーンの改良に関す
るものである。これらの従来のクレーンにおいて
は、クレーンのブームあるいは垂直支持塔は、可
動トランスポータによつて支持された枢動可能な
負荷プラツトホームに装架されている。釣合おも
りは、第２の可動トランスポータによつて枢動可
能に担持された第２の負荷プラツトホーム上に独
立して支持されている。２つのプラツトホーム
は、ブーム或いは塔が枢動しているときに働く回
転力を伝達する剛性のステインガによつて相互に
連結されている。プラツトホーム、トランスポー
タ、およびブームは、１つ或いは２つの通常のク
レーンを使用して構成された複合体の構成要素と
することができる。

いまここで問題としているクレーンは、重い荷
を高く、ある範囲にわたつて持上げるのに利用さ
れる。クレーンの構成要素をもつとも効率よく使
用するため、これらの構成要素は望ましくは長手
方向に一直線に配列され、直立要素は垂直位置に
置かれる。このようにしてすべての構成要素は持
上げられるべき荷の後側に配置され、構成要素に
曲げ力が作用しないようにされている。前述した
従来のクレーンは、ほふく型クレーンの可動性と
共に水平寄せデリツククレーンまたは定脚デリツ
ククレーンの大きな吊上げ能力を特徴としてい
る。

このようなクレーンは大きく、従つて無人のと
き横方向の風圧荷重を受けてブームや塔が倒され
る可能性がある。

重い釣合おもりはブームまたは塔を支持してい
る負荷プラツトホームから離れた位置にあるの
で、負荷プラツトホームには、単一のプラツトホ
ームしかない通常のクレーンに風圧が加わつたと
きに抵抗力となるような重量が作用していない。
更に２つの可動プラツトホームは、地上の動きに
対してステインガの軸のまわりを独立して枢動可
能であることが望ましい。従つて、ブームまたは
塔を支持している負荷プラツトホームは、釣合お
もりプラツトホームから何の抵抗も受けることな
くステインガのまわりを自由に回転できることが
望ましい。

そこで、大きな直立ブームに横方向の安定性を
もたせるため、ブームの下側のベースを広げた格
好のＡ形フレームの形をした複式直立ブームを使
用することが考えられた。このような例は米国特
許第3868022号に開示されている。もう１つの解
決法は、米国特許第4258852号に開示されるよう
に、イン・ラインブームおよびマストと、横方向
に広がつた一対の釣合おもりトレーラに連結して
いる２つの水平ステインガとを使用することだつ
た。このようにして横方向の安定性をよくしよう
としたのである。

本発明の目的は、上述したような従来のクレー
ンとは異なる方式で横方向の安定性をよくしたク
レーンを提供することにある。

以下、添付図面に示した本発明の望ましい実施
例について説明する。

第１図ないし第８図は本発明の第１の実施例に
ついて詳細に示し、第９図ないし第１１図は本発
明の第２の実施例を入れ子式ステインガ構造体に
適用したものを示す。

第１図ないし第３図および第６図に示すよう
に、クレーンは、第１のトランスポータ１０上に
移動可能に支持された前方のクレーンベースと、
第２のトランスポータ２３上に支持された後方に
離れた釣合おもりユニツトとを含んでいる。トラ
ンスポータ１０および２３のフレームは、独立作
動トラツク１１および２２によつて地上に移動可
能に支持されている。図示した各トランスポータ
は横方向に間隔をあけて並置された一対のトラツ
クを有しているが、所望であれば車輪あるいは複
数のトラツク組立体を利用することもできる。

図示したクレーンは直立ブーム１３と後方に延
びた直立ステイマスト１４とを含んでいる。直立
ブーム１３、直立ステイマスト１４ともに典型的
には横方向水平に延びる軸のまわりを枢動可能な
ように前方にある可動負荷プラツトホーム１２に
取付けられている。プラツトホーム１２はトラン
スポータ１０のフレームに重なり、トラツク１１
間の中央位置で垂直に立つ軸のまわりを枢動可能
なように該フレーム上に支持されている。ブーム
１３およびステイマスト１４は、この中央垂直軸
のまわりを一体となつて移動可能なようにプラツ
トホーム１２上に装架されている。

クレーン構造体は更に上方ジブ１５と、ジブス
トラツト１６と、慣用されるブームリフトトツピ
ング１８を有するジブサスペンシヨン１７とを備
えて完成する。

クレーンの上方部にある構成部材に安定性をも
たせるために、釣合おもり負荷プラツトホーム２
１から剛性の釣合おもりストラツト２０が直立し
て延びている。プラツトホーム２１は可動負荷プ
ラツトホーム１２から後方に離れた位置にある。
プラツトホーム２１は後方トランスポータ２３の
フレームに重なつており、該フレームはトラツク
２２によつて支持されている。プラツトホーム２
１はトランスポータのフレーム上に枢動可能に装
架され、トラツク２２間の中央垂直軸のまわりを
相対移動できる。

プラツトホーム１２と２１とは剛性のステイン
ガ２４によつて相互結合されている。図面の第１
図ないし第８図にはステインガの第１の形態が示
されており、第９図ないし第１１図には第２の形
態が示されている。第１の形態においてステイン
ガは円筒形状をしており、ひとつあるいはそれ以
上の長さを有する剛性部材を含んでいる。各剛性
部材は互いに固定結合されており、クレーンの重
心位置いかんによつてステインガを望ましい長さ
に選ぶことができる。第２の形態のステインガは
矩形断面をしており、リフト荷重や地面のスペー
スの制限などに合せてステインガの長さを変える
ことができるよう入れ子式になつている。

図示した実施例ではクレーンはデリツクブーム
と共通の形態をしているが、本発明はステインガ
および釣合おもりユニツトに適用されるのであ
り、クレーンは塔形支持クレーンであつてもかま
わない。「ブーム」という用語は、釣合おもりユ
ニツトと共に積荷を持上げる役目をする直立の或
いは斜めの塔やこれらと同等の直立支持部材を含
むものとする。

剛性のステインガ２４はプラツトホーム１２と
プラツトホーム２１との間に中央長手軸に沿つて
延びている。ステインガ２４の前方端は、符号２
５で示すように水平ピボツト結合部でプラツトホ
ーム１２に取付けられている。このピボツト結合
部２５は、ステインガの長手軸を横切る方向の水
平軸のまわりにプラツトホーム１２とステインガ
２４とが互いに自由に相対的な枢動を行なえるよ
うになされている。ステインガ２４の外方端は、
ピボツト結合部２５の軸と平行な第２の水平ピボ
ツト軸１９のまわりを枢動可能なようにプラツト
ホーム２１に取付けられている。これらの２つの
ピボツト結合部があるため、剛性のステインガ２
４を曲げたり損傷することなく、プラツトホーム
１２とプラツトホーム２１との間の高さの変化に
対応することができる。

ステインガと可動プラツトホームの一方との間
には、ステインガ２４を該ステインガ２４の長手
軸のまわりに該一方の可動プラツトホームに対し
て自由に枢動可能とするための手段が設けられて
いる。また、ステインガの部材は、２つのプラツ
トホーム１２と２１とがステインガの長手軸と平
行な方向に沿つて互いに相対的に移動できるよう
になされている。このようにして２つのプラツト
ホームは、速度変化および地表形状変化に自由に
適応することができ、これらの２つのプラツトホ
ームを図示した可動釣合おもりの形状のように相
互結合している構造的な結合部が拘束されずにす
む。

上述したステインガの結合部の詳細は第２図お
よび第６図に示されている。円筒形のステインガ
２４の外方端は、長手方向に離れた環状ベアリン
グ４０内に回転チユーブ３５を支持している。回
転チユーブ３５はステインガ２４の長手中央軸の
まわりを枢動自在である。また回転チユーブ３５
は、該チユーブの両端にある肩４１および４２に
よつて制限されながらもステインガ２４の長手軸
に沿つて滑動することができる。ステインガ２４
のプラツトホーム２１に対する水平横軸まわりの
枢動は、チユーブ３５の外方端に固定されたヨー
ク３６を介して行なわれる。ヨーク３６はプラツ
トホーム２１上の横方向ブラケツト３７に枢動可
能に結合されている。このようにしてチユーブ３
５は、プラツトホーム２１に対して２つの直交軸
のまわりを枢動可能なようにステインガ２４の外
方端に装架され、更にステインガ２４の長手軸に
沿つてステインガ２４とプラツトホーム２１との
間を移動することができる。

クレーンをひとつの場所から他の場所へと移動
させるときや、動かすべき荷を持上げるときに
は、２つの可動負荷プラツトホーム間に自由な相
対移動がなされることが望ましい。しかしなが
ら、重い釣合おもりユニツト負荷プラツトホーム
は高いブームを支持している負荷プラツトホーム
から遠いところに位置しており、ステインガ２４
は通常はその中心軸のまわりを釣合おもりに対し
て自由に枢動できるので、ブームは釣合おもりユ
ニツトに適用される重量によつて正しくはバラン
スがとられていない。通常の使用においてこのよ
うな重量クレーンでは横方向のバランスを正しく
することは要求されない。なぜなら釣合おもりユ
ニツトの本質的な目的は、ブームが受ける上向き
方向の力を対抗するように後方部を重くすること
にあるからである。

ウインドロツクすなわち風圧などによる力に対
抗する手段は、ブームを直立させたまま格納され
ているときなど、クレーンを使用していないとき
に利用される。予期せぬほど強い風が吹いたとき
にクレーンを守るために通常行なわれているの
は、ブームを地面まで低く下げるか、ブームを回
して風が吹いてきそうな方向に向けておくことで
ある。ブームを下げるということは常に実施でき
るとは限らない。極端に長いブームを下すことの
できる空間がなければならないのである。また、
ブームを下げると、より地面に近づけることにな
るので損傷する危険性も大きくなる。一方、ブー
ムを風の吹いてきそうな方向に向けておくという
ことは、風向きを合理的に予知できる場合にのみ
可能である。勿論、途中で風向きが変わることま
で予想はできない。特にクレーンが長い間にわた
つて格納されることとなつたときなどには風向き
の変化は予想困難である。

ブームへの風圧荷重に対抗するための慣用手段
のもう一つは、負荷フツクを地表に固定された部
材に係止させておくことである。このようにする
と幹線は張力を受け、ブームには垂直圧縮荷重が
継続的に加えられることになる。この荷重はブー
ムを支持する負荷プラツトホームに作用し、風が
クレーンを傾斜させようとする力に対抗する。し
かしながら、この方法も常に利用できるとは限ら
ない。ブームの下方にある地表の状態（硬度その
他）によつては負荷フツクを係止させる固定部材
を設けることができないこともあり、大きな外力
を必要とする。

本発明によれば、風圧荷重は、釣合おもりプラ
ツトホーム２１に対するステインガ２４に沿つた
ねじり力の転位によつて適合される。第２図、第
３図および第６図ないし第８図に示すように、ス
テインガ２４の外方端には直径方向対向位置にあ
る２つの水平アーム４３が設けられており、該ア
ーム４３は、上方および下方に面した外方水平面
４４に続いている。アーム４３は、ステインガ２
４に剛接されており、ステインガ２４の中央長手
軸から半径方向外方に延びてトルクアームを形成
している。このトルクアームとなるアーム４３
は、ステインガ２４に沿つてねじり力を対抗させ
るのに十分な長さとされている。

釣合おもりプラツトホーム２１の上方壁３９に
は４つの直立ねじ４５が設けられている。該ねじ
４５は固定ブラケツト４６およびねじ付カラー４
７によつて案内されている。各ねじ４５の外方端
には直交ハンドル４８が設けられており、このハ
ンドル４８によつてねじ４５は手動で回転させ、
ブラケツト４６およびカラー４７に対する軸方向
位置を調節される。各ねじ４５の内方端は、アー
ム４３の外方端部において水平面４４のひとつに
押しつけられるようになされている。

クレーンを格納するためにロツクするには、可
動プラツトホーム１２および２１は、ステインガ
２４の中央長手軸に沿つて互いに近づけ、最小の
間隔になるようにしなければならない。回転チユ
ーブ３５上の肩４１がステインガ２４内の環状ベ
アリング４０に当接するようになつたとき、プラ
ツトホーム１２と２１との間は最小となる（第６
図を参照）。プラツトホーム１２と２１とがこの
ような位置になつたとき、ステインガ２４のアー
ム４３上の水平面４４はねじ４５間で長手方向に
位置づけられる。ねじ４５は隣接する水平面４４
にそれぞれ係合するよう手動調節される。４つの
ねじ４５を個々に調節することによつてプラツト
ホーム２１に対するアーム４３の角度位置を変え
ることができる。従つて、地表形状の小さな変化
は、これによつて対処することができる。

ねじ４５がアーム４３の水平面４４上にロツク
されたまま、ステインガ２４に沿つたねじり力は
重い釣合おもりプラツトホーム２１へと直接に伝
達される。従つてプラツトホーム２１の重量は、
ブームが受ける風圧荷重によりクレーンを傾けよ
うとする力に直接対抗する。

ウインドロツクは第一義的に格納した場合の風
圧対策を目的としている。荷吊り中の横方向力に
対抗するためにウインドロツクを利用してもよい
が、クレーンが静止位置で荷吊りを行なつている
場合に限られる。ウインドロツクは、何れかのト
ランスポータが地面に対して移動せしめられると
きには何時でも解除されるべきである。なぜなら
クレーンの各部機間の好ましからざる負荷や拘束
をなくすためにトランスポータ相互間に自由な移
動が確保されることが望ましいからである。

本発明のクレーンはまた、釣合おもりプラツト
ホーム２１を安定させるための特異な組立体を有
している。この組立体は釣合おもり負荷プラツト
ホーム２１上に図示されているが、ブーム１３を
支持する負荷プラツトホーム１２にも適用でき
る。

安定組立体はプラツトホームのコーナーで自由
状態で懸架されている４つのジヤツキを含んでい
る。ジヤツキは、プラツトホームを支持している
トラツクの掃き部材を僅かに越えて位置づけられ
ている。ジヤツキは個々に制御可能であり、拘束
することなしにプラツトホームの重量の一部ある
いは全部を水平に支持する。

第２図ないし第５図を参照するとわかるよう
に、ジヤツキは釣合おもりプラツトホーム２１の
各側部に固定された重い剛性のジヤツキビーム２
６から懸架されている。各ジヤツキビーム２６の
外方端は下向きのベアリング面２７を有してお
り、ジヤツキ機構は該ベアリング面２７に係合可
能である。

各ジヤツキは液圧ジヤツキシリンダ２８と可動
ピストン２９とを含んでいる。シリンダ２７のベ
ースは拡大された受台３０に固定されている。受
台３０は、クレーンが設置される地面にて釣合お
もりプラツトホーム２１の全重量を支持するのに
十分な表面積を有する底部パツドを備えている。

ピストン２９の上方端には、球面ベアリング組
立体３２によつてピストン２９に装架された横方
向ハンガ３１が設けられている。ベアリング組立
体３２があるために、受台３０と係合する地表形
状の僅かな凹凸変化にジヤツキが適合することが
できる。ハンガ３１の外方端はジヤツキビーム２
６の下側のベアリング面２７と補完的なベアリン
グパツド３３を含んでいる。

各ジヤツキは通常はチエーン３４によつてジヤ
ツキビーム２６の外方端から懸架されている。各
チエーン３４はジヤツキビーム２６の側部におけ
る固定アンカボルトとハンガ３１の横方向外方端
との間に延びている。各チエーン３４の長さは、
ジヤツキが引込められたときにベアリングパツド
３３がベアリング面２７の下方に間隔をおかれた
位置に位置づけられる程度とされる。

プラツトホーム２１が４つのジヤツキ組立体に
よつて支持されている間、該プラツトホーム２１
の水平を保つため、適当な液圧結合および液圧制
御を介して３点ジヤツキ支持がなされる。３点ジ
ヤツキ支持を行なうためには、２つのジヤツキを
一体にして共通の流体供給源に連通せしめ、２つ
のジヤツキが単一のユニツトとして同じ長さだけ
変位するようにする。残りの２つのジヤツキは
個々に制御し、支持の３つの「脚」を構成させ
る。支持の３つの「脚」を個々に制御することに
より、プラツトホーム２１を正確に水平とし、プ
ラツトホーム２１と該プラツトホーム２１に重な
るトランスポータ２３のフレームとの間に機械的
な拘束が生じないようにすることができる。

ピストン２９の頂端における摩擦ベアリングパ
ツド３３とジヤツキビーム２６の上側における補
完的なベアリング面２７とによつて、ジヤツキ組
立体とプラツトホーム２１との間の相対滑動が可
能となる。このような滑動は、受台３０が正確に
は水平でない地面に係合する場合においてベアリ
ングパツド３３とベアリング面２７とが最初に着
座せしめられるときに好ましい効果を与える。ま
た、このような滑動がトランスポータ２３のフレ
ームが枢動しているときにも行なわれるというこ
とは重要である。なぜなら、このような枢動はプ
ラツトホーム２１の僅かな水平方向変位をもたら
すからである。このような変位は、トランスポー
タ２３のフレームをプラツトホーム２１に連結す
る枢動結合部やキングピン組立体の拘束なしにパ
ツド３３とベアリング面２７との間の相対滑動運
動によつて適合される。

ジヤツキ組立体は、格納しているときとか不使
用でいるときなどのようにプラツトホームが静止
位置にあるときトランスポータがプラツトホーム
の下方から動けるようにする場合に有用である。
ジヤツキ組立体はまた、ステインガ２４とプラツ
トホーム２１との間のウインドロツクが係合して
いるときにプラツトホームに安定性を与えるのに
有用である。更に、プラツトホーム２１の重量の
殆んどをトランスポータ２３のフレームではなく
ジヤツキ組立体に転移させることにより、地形変
化による過度の影響やプラツトホーム２１の変位
なしにプラツトホーム２１の下方でトランスポー
タ２３のフレームを枢動させるためのほふく型ト
ラツク２２を利用することができる。このこと
は、クレーンを移動させることを要求されるプラ
ツトホーム２１の下方の角度位置と釣合おもりユ
ニツトを前方ブーム組立体のまわりに動かすこと
を必要とされる角度位置との間をトラツク２２が
枢動されなければならないようなクレーンにとつ
て特に重要である。

本発明の第２の実施例はステインガの変形例を
含み、第９図ないし第１１図に示されている。

第２の実施例ではステインガ５０は矩形断面を
しており、横方向に間隔をおいて内方のヨーク５
２から外方に延びている一対の箱形フレーム５１
を含んでいる。ヨーク５２は符号５３のところで
負荷プラツトホーム１２に枢着されている。箱形
フレーム５１はヨーク５２に剛接されており、ま
た、相互連結プラツトホーム５４によつて互いに
間隔をおかれている。相互連結プラツトホーム５
４は、クレーンの作動のために必要とされる多数
のウインチのための支持面として使用することが
できる。ウインチは第９図に符号５５で示してあ
る。

それぞれの箱形フレーム５１内には伸長可能な
矩形のフレーム５６が案内されており、該フレー
ム５６は減摩２３によつて支持されている。フレ
ーム５６のサスペンシヨンによつてフレーム５６
は箱形フレーム５１に対して伸長したり収縮した
りできる。

フレーム５６の外方端は剛性のビーム５７によ
つて横方向に互いに連結されている。ビーム５７
は長手方向に延びる回転チユーブ５８を滑動可能
に支持している。回転チユーブ５８は前述した第
１の実施例における回転チユーブ３５と本質的に
同じである。第１０図および第１１図に示すよう
に、回転チユーブ５８は外方端は、水平横軸６９
のまわりを枢動可能なように釣合おもりプラツト
ホーム２１に結合されたヨーク６０を含んでい
る。チユーブ５８は一対の環状ベアリング６１に
よつてビーム５７内に回転可能かつ滑動可能に装
架されている。回転チユーブ５８は、ステインガ
の軸に平行な行程の終端において環状ベアリング
６１とそれぞれ当接する外方肩６２と内方肩６３
とを有している。回転チユーブ５８とヨーク６０
とはステインガ５０の外方端を釣合おもりプラツ
トホーム２１に結合し、ステインガ５０の外方端
と釣合おもりプラツトホーム２１とが水平横軸の
まわりで自由に移動でき、また、これらがステイ
ンガ５０の中央長手軸に沿つて相対回転および相
対滑動できるようにする。

ウインドロツクは、ビーム５７の横方向側部に
おける２つの長手方向伸長部６４によつてステイ
ンガ５０上に設けられている。伸長部６４はステ
インガ５０からステインガの軸に平行に外方へと
突出している。伸長部６４は、第１の実施例のウ
インドロツクについて前述したようにねじ４５間
に係合する外側水平面６５のところまで延びてい
る。

第２の実施例におけるウインドロツクの作用は
第１の実施例について前述したものと同様であ
る。上側ねじと下側ねじとの間に水平面６５を位
置づけるため、回転チユーブ５８はステインガ５
０内に引込められなければならない。ねじ４５は
手動で調節でき、ステインガの中央軸のまわりの
釣合おもりプラツトホーム２１とステインガ５０
との間の相対回転を防ぐために、ねじ４５を水平
面６５に係合させてステインガをロツクする。入
れ子式のステインガ５０は、ウインドロツクが利
用されたときにステインガ５０の長手方向に沿う
ねじり変形を最小にするために十分に引込められ
ることが望ましい。

本発明におけるウインドロツクは多くの異なる
構造および形状をしたステインガに利用できる。
ステインガの断面形状は円形でも正方形でも長方
形でもよく、また、クレーンのベースにおいて２
つの負荷プラツトホームを構造的に連結するた
め、これらの断面形状を有するものを種々組合わ
せて構成するようにしてもよい。ステインガはひ
とつの部材で構成してもよいし、長さを変えられ
るよう互換性を有するいくつかの部材から構成し
てもよい。また、ステインガは、長さを調節でき
るようにした入れ子式のものにしてもよい。同様
に、ブーム、釣合おもりのストラツト、あるいは
他のクレーン構成要素も、互換性のある長さが異
なるものとすることができ、また、入れ子式にし
てもよい。

ここに説明した実施例により本発明が限定され
るものではなく、本発明は他の多くの実施例を含
む広い範囲のものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を適用したクレ
ーンの側面図。第２図は釣合おもりユニツトとス
テインガの隣接部とを示す拡大断片図。第３図は
第２図の３−３矢視図。第４図はひとつのジヤツ
キ組立体を示す拡大断片図。第５図は第４図の５
−５断面図であり、更に拡大してある。第６図は
第２図の６−６矢視図であり、拡大してある。第
７図は第２図の７−７矢視図であり、拡大してあ
る。第８図は第７図に示した構成の端面図。第９
図は第２の実施例の側面図。第１０図は第９図に
示した実施例の頂面図。第１１図は第１０図の１
１−１１断面図。 １２……第１の可動プラツトホーム、１３……
ブーム、２１……第２の可動プラツトホーム、２
４；５０……ステインガ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１および第２の可動プラツトホームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの一方
   に設けられた上方を向いたブームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの他方
   に設けられた釣合おもりと； 長手方向軸を有する剛性のステインガと； 該ステインガと前記第１の可動プラツトホーム
   とが前記ステインガの前記長手方向軸のまわりを
   一緒になつて移動できるよう前記ステインガの一
   端と前記第１の可動プラツトホームとの間を結合
   する第１の結合手段と； 前記ステインガと前記第２の可動プラツトホー
   ムとが前記ステインガの前記長手方向軸のまわり
   を互いに相対的に枢動できるよう前記ステインガ
   の他端と前記第２の可動プラツトホームとの間を
   結合する第２の結合手段と； 前記ステインガと前記第２のプラツトホームと
   の前記ステインガの前記長手方向軸まわりの相対
   枢動を選択的に阻止するため前記ステインガの前
   記他端と係合する、前記第２のプラツトホームに
   設けられた解除可能係止手段： とを含む釣合おもり付クレーン。 ２ 前記ステインガの前記他端が、実質的に水平
   な水平面を有する端部を備えた剛性の構造部材を
   含んでおり； 前記解除可能係止手段が、前記水平面のそれぞ
   れに当接し且つ移動可能なように前記第２の可動
   プラツトホームに装架されている複数の調節ねじ
   を含んでいる： ことを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の
   釣合おもり付クレーン。 ３ 第１および第２の可動プラツトホームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの一方
   に設けられた上方を向いたブームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの他方
   に設けられた釣合おもりと； 長手方向軸を有する剛性のステインガと； 該ステインガと前記第１の可動プラツトホーム
   とが前記ステインガの前記長手方向軸のまわりを
   一緒になつて移動できるよう前記ステインガの一
   端と前記第１の可動プラツトホームとの間を結合
   する第１の結合手段と； 前記ステインガと前記第２の可動プラツトホー
   ムとが前記ステインガの前記長手方向軸のまわり
   を互いに相対的に枢動できるよう前記ステインガ
   の他端と前記第２の可動プラツトホームとの間を
   結合する第２の結合手段と； 前記ステインガと前記第２のプラツトホームと
   の前記ステインガの前記長手方向軸まわりの相対
   枢動を選択的に阻止するため前記ステインガの前
   記他端と係合する、前記第２のプラツトホームに
   設けられた解除可能係止手段とを含み： 前記ステインガの前記他端が、実質的に水平な
   水平面を有する端部を備えた剛性の構造部材を含
   んでおり； 前記解除可能係止手段が、前記水平面のそれぞ
   れに当接し且つ移動可能なように前記第２の可動
   プラツトホームに装架されている複数の調節ねじ
   を含んでいる； 釣合おもり付クレーンであつて： 前記第１の可動プラツトホームと前記第２の可
   動プラツトホームとの間隔を前記ステインガの前
   記長手方向軸に沿つて変化させることにより前記
   水平面を前記長手方向軸に沿つて前記解除可能係
   止手段から離れた位置へと選択的に位置づけでき
   るようにするため、前記ステインガと前記第２の
   可動プラツトホームとの間に前記長手方向軸に沿
   つた限定相対移動が行なわれるよう前記ステイン
   ガの前記他端を前記第２の可動プラツトホームに
   結合する第３の結合手段を更に含む： 釣合おもり付クレーン。 ４ 前記第３の結合手段が； 前記ステインガの前記長手方向軸と同軸の中央
   長手軸を有する第１の円筒部材と； 該第１の円筒部材との間に前記長手方向軸に沿
   つた相対移動ができるよう該第１の円筒部材を滑
   動可能に受けている第２の円筒部材と； 前記第１および第２の円筒部材間の前記相対移
   動を制限するため前記第１および第２の円筒部材
   に設けられたストツパ手段とを含み： 前記第１および第２の円筒部材の一方が前記第
   １の可動プラツトホームに対して軸方向に固定さ
   れており、前記第１および第２の円筒部材の他方
   が前記第２の可動プラツトホームに対して半径方
   向に固定されている： ことを特徴とする特許請求の範囲第３項に記載の
   釣合おもり付クレーン。 ５ 前記第１の円筒部材が前記ステインガに装架
   されており、前記第２の円筒部材が前記第２のプ
   ラツトホームに装架されていることを特徴とする
   特許請求の範囲第４項に記載の釣合おもり付クレ
   ーン。 ６ 第１および第２の可動プラツトホームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの一方
   に設けられた上方を向いたブームと； 該第１および第２の可動プラツトホームの他方
   に設けられた釣合おもりと； 長手方向軸を有する剛性のステインガと； 該ステインガと前記第１の可動プラツトホーム
   とが前記ステインガの前記長手方向軸のまわりを
   一緒になつて移動できるよう前記ステインガの一
   端と前記第１の可動プラツトホームとの間を結合
   する第１の結合手段と； 前記ステインガと前記第２の可動プラツトホー
   ムとが前記ステインガの前記長手方向軸のまわり
   を互いに相対的に枢動できるよう前記ステインガ
   の他端と前記第２の可動プラツトホームとの間を
   結合する第２の結合手段と； 前記ステインガと前記第２のプラツトホームと
   の前記ステインガの前記長手方向軸まわりの相対
   枢動を選択的に阻止するため前記ステインガの前
   記他端と係合する、前記第２のプラツトホームに
   設けられた解除可能係止手段；とを含む釣合おも
   り付クレーンであつて： 前記第２の可動プラツトホームを選択的に地上
   に動かないように支持するためのジヤツキ手段を
   更に含む： 釣合おもり付クレーン。