JPS6333955Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ストリツプの連続熱処理炉の予熱帯
に関するものである。

（従来の技術とその問題点） 従来、加熱源として、ラジアントチユーブを使
用するストリツプの連続熱処理炉において、省エ
ネルギーを図るために種々の方法が提案されてい
る。

その一つとして、ラジアントチユーブの排ガス
によりラジアントチユーブバーナの燃焼用空気を
予熱する方法がある。

しかしながら、この方法で排ガス中の熱を大幅
に回収すると、炉温の高い熱処理炉では予熱温度
が730℃前後となり、バーナの燃焼温度が上昇し、
そのためNOxが増加するという問題がある。

また、ラジアントチユーブを備えた加熱帯に、
予熱帯を設け、ラジアントチユーブからの排ガス
で予熱帯雰囲気を熱交換する方法もある。

しかしながら、この方法では、前記排ガス温度
が高いため、排ガスダクトさらには熱交換器の材
質を高耐熱性のものを使用せざるを得ず、全体と
して設備が高価になるという問題を有する。

したがつて、本考案の目的は、ラジアントチユ
ーブからの排ガス中のNOxの発生を極力抑え、
かつ、排ガス中の熱量を十分に利用するととも
に、設備を安価にするることができるストリツプ
の連続熱処理炉の予熱帯を提供するにある。

（問題点を解決すべき手段） 本考案は、前記目的を達成するために、ストリ
ツプの連続熱処理炉の予熱帯を、ラジアントチユ
ーブを備えた加熱帯の前に設け、前記予熱帯に、
雰囲気循環フアン、循環雰囲気をストリツプに吹
き付ける雰囲気噴出ノズルと雰囲気加熱用熱交換
器とを備えるとともに、前記ラジアントチユーブ
からの排ガスを前記雰囲気加熱用熱交換器を介し
て外気に排出する排ガスダクトと、この排ガスダ
クトの前記雰囲気加熱用熱交換器より上流側にラ
ジアントチユーブの燃焼用空気予熱熱交換器を配
設したものである。

（実施例） つぎに、本考案を一実施例である図面にしたが
つて説明する。

図において、１は加熱源であるラジアントチユ
ーブ２を有する加熱帯で、この加熱帯１の前方
（装入側）には予熱帯４が設けてある。

前記予熱帯４には、天井部に雰囲気循環フアン
５と、このフアン５で昇圧された雰囲気をストリ
ツプＷに吹き付ける雰囲気噴出ノズル６を有す
る。

７は予熱帯４の外方に設けた雰囲気加熱用熱交
換器で、下記するように、加熱された雰囲気は雰
囲気噴出ノズル６の外方から循環フアン５に吸引
され、ノズルから吹き出しストリツプＷを予熱し
た雰囲気は、循環フアン８により熱交換器７に至
る。

９は前記ラジアントチユーブ２の排ガスダクト
で、前記熱交換器７は排ガスダクト９からの排ガ
スを熱源とし、前記循環フアン８により循環する
雰囲気を加熱し、排ガスはその後、炉外へ排出さ
れる。

１０は前記排ガスダクト９の雰囲気加熱用熱交
換器７より上流側に設けたラジアントチユーブ２
のバーナ３に供給する燃焼用空気予熱熱交換器で
ある。

一方、バーナ３の燃料ガスは、前記排ガスダク
ト９の雰囲気加熱用熱交換器７より下流側に設け
た熱交換器１１により予熱されるようになつてい
る。

なお、前記排ガスダクト９は、各ラジアントチ
ユーブ２の出口に設けた燃焼用空気予熱熱交換器
１０を経た排ガスの集合ダクトとなつている。

前記構成からなるため、たとえば、加熱帯１
は、ラジアントチユーブ２の加熱により炉温は
950℃、1000℃の排ガスとすると、20℃の燃焼用
空気は燃焼用空気予熱熱交換器１０により300℃
となつてバーナ３に供給される。そして、800℃
に降温した排ガスは、雰囲気加熱用熱交換器７を
通過することにより、予熱帯４の雰囲気を650℃
に加熱し、雰囲気噴出ノズル６からストリツプＷ
に吹き付けることによりストリツプＷを300℃に
予熱する。

なお、燃料ガスは、200℃に予熱されてバーナ
２に供給される。また、加熱帯１の雰囲気の一部
は予熱帯４へ流入し予熱帯雰囲気となつている。

（考案の効果） 以上のように、本考案によれば、加熱帯に設け
たラジアントチユーブからの高温の排ガスは、ま
ず、バーナの燃焼用空気の加熱源として利用され
て降温しているため、排ガスダクト、雰囲気加熱
用熱交換器の材質を高価な高耐熱性のものとする
必要がなく安価である。しかも、バーナの燃焼用
空気も余り高温としないため、バーナも高温燃焼
とならず、大量のNOxを発生させることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる予熱帯を備えたストリ
ツプの連続熱処理炉の該略平面図で、第２図は第
１図の−線断面図である。 １〜加熱帯、２〜ラジアントチユーブ、３〜バ
ーナ、４〜予熱帯、５〜雰囲気循環フアン、６〜
雰囲気噴出ノズル、７〜雰囲気加熱用熱交換器、
９〜排ガスダクト、１０〜燃焼用空気予熱熱交換
器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラジアントチユーブを備えた加熱帯の上流に設
   けられ、雰囲気循環フアン、循環雰囲気をストリ
   ツプに吹き付ける雰囲気噴出ノズルと雰囲気加熱
   用熱交換器とを備えるとともに、前記ラジアント
   チユーブからの排ガスを前記雰囲気加熱用熱交換
   器を介して外気に排出する排ガスダクトと、この
   排ガスダクトの前記雰囲気加熱用熱交換器より上
   流側にラジアントチユーブの燃焼用空気予熱熱交
   換器を配設したことを特徴とするストリツプの連
   続熱処理炉の予熱帯。