JPS6333644Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は縦形往復ポンプ式の液体噴出器に係る。

この種液体噴出器として従来泡噴出器、噴霧器
等が知られているが、これ等にあつてはノズルが
つまり易い欠点があつた。該原因としては、ノズ
ル内に残つた液体が乾燥して目塞りすることが多
い。

本案は該欠点を除去することを目的とするもの
で、以下図面について説明すると、１は容器体口
頚部への装着が可能に設けた保持筒である。該保
持筒内面からは、シリンダ２が垂下させてあり、
該シリンダ下端からは、シリンダ内と吸込み弁３
を介して連通する吸上げパイプ４が垂下させてあ
り、該パイプは容器体内に垂下させるよう設けて
ある。吸込み弁は、公知のものでよく、図示の吸
込み弁は円板中央部を舌片状に切込みしてその舌
片状部を弁体としたものである。

上記シリンダ内には環状ピストン部５が、上下
動可能に、かつシリンダ内に内装させたスプリン
グ６によつて上方へ付勢させて嵌合させてあり、
該環状ピストン部からは上方へステム７が起立さ
せてあり、該ステム上端に、ノズル８を有する液
体噴出ヘツド９が嵌着させてある。環状ピストン
上部内には吐出弁１０が設けてある。

上記縦形往復ポンプ式の液体噴出器において、
本案ではシリンダ内底部から棒１１を起立させ
て、上記環状ピストン部が下限まで下降したと
き、該棒上端が吐出弁体１０ａを突上げて吐出弁
を開放するよう設けた。尚図示の棒１１は、下部
を外向きフランジ１１ａ付きの筒状とし、該筒部
から、透孔１１ｂ付きで上方小径のテーパ筒部を
起立させ、該テーパ筒部上端から棒部を起立させ
ている。上記外向きフランジは、弁板外周部上に
載置させてあり、該外向きフランジ上にスプリン
グ６下端が載置させてある。

上記構成において、ヘツド９を上下動させるこ
とで容器体内液体が吸込み弁１０を介してシリン
ダ内に吸上げられ、かつ該シリンダ内液体は吐出
弁、ステムを介してノズル８から噴出されるが、
環状ピストン部５が下限まで押下げられたとき、
吐出弁体１０ａは棒７上端によつて押上げられて
吐出弁を開放するから、本来、環状ピストン部の
上昇開始と同時に開く筈の吸込み弁３は、環状ピ
ストン部が或る程度上昇して棒から吐出弁体が離
れて吐出弁が閉塞した後、始めて吸込み弁が開く
こととなる。即ち、棒上端が吐出弁体から離れる
までは、吐出弁が開いているため、シリンダ内負
圧化によりステムおよびノズル内液体がシリンダ
内に呼戻され、吐出弁閉塞と同時に該呼戻しが中
止されて吸込み弁からの液体吸込みに切換えられ
るものである。

本案は上記構成とするもので、環状ピストン部
が下限まで下降したとき、棒上端が吐出弁体を突
上げ、吐出弁を開くよう設けたから、環状ピスト
ン部が上昇を始めてシリンダ内の負圧化が始まつ
ても、吐出弁体が棒上端から離れるまではステム
およびノズル内液体をシリンダ内に吸込み、よつ
てノズル先端に残つていた液体はノズルの奥部内
まで引き戻されることとなり、該引き戻し後に吸
込み弁が開いて容器体内液体がシリンダ内に吸込
まれることとなる。このようにして、液体噴出ヘ
ツドが上限に位置する状態では、ノズル内に残つ
た液体はノズルの奥部内まで引き戻されているこ
ととなるため、従来のように、ノズルの先端内に
液体が残つている場合に比べて流動する外気に触
れ難いため液体は乾燥し難く、このようにして液
体乾燥による目塞りを防止することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は本案液体噴出器の半断面図である。 １……保持筒、２……シリンダ、９……液体注
出ヘツド、１１……棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体口頚部への装着が可能に設けた保持筒１
   の内面から、シリンダ２を垂設させると共に、該
   シリンダ下端から上記容器体内に吸上げパイプ４
   を垂下させ、又シリンダ内には環状ピストン部５
   を上下動可能に、かつ上方付勢状態に嵌合させ
   て、該環状ピストン部から上方に起立させたステ
   ム７上端にノズル付き液体注出ヘツド９を嵌着さ
   せ、又上記シリンダ底部と環状ピストン部内とに
   は、吸込み弁３と吐出弁１０とを設けて、上記ヘ
   ツドを介して環状ピストン部を上下動させること
   で容器体内液体をシリンダ内に吸上げ、かつシリ
   ンダ内液体をステムを介してノズルから噴出する
   よう設けた液体噴出器において、上記シリンダ内
   底部から棒１１を起立させて、上記環状ピストン
   部が下限まで下降したとき、該棒上端が吐出弁体
   １０ａを突上げて吐出弁を開放するよう設けたこ
   とを特徴とする液体噴出器。